複数もしくは他者2
非日常的な日常
複数もしくは他者に向けての試運転。
当日。
ひさしぶりに会うTさんやその連れの人たちと談笑し、最近はずいぶん慣れたものでお着替えも楽しみ^^なかなか居心地のよい空間を楽しんでいた。
でも、心の片隅で今日は『お試し』だとわかっているから気もそぞろ。
本当はわたしは那智さん以外の男性に触れたくも触れられたくもないのだ。
過剰な自意識と羞恥心が快感を邪魔することも知っているし、過剰なサービス精神が演技をさせてしまいそうだし、もしかしたら傷ついてしまうかもしれない。
だから、なぜこんなことを進めているのか、自分でもイヤになっちゃうんだけど、理由は『性癖』だということもわかっている。
他者に抱かれる。
那智さん主導のもと。
複数の男性。
マイナスな要素が多いにも関わらず、そこに疼くものが存在してしまうからわたしは那智さんに従って進んでいるのだ。
那智さんがTさんに声をかけ、彼の知り合いの男性も加わって狭いプレイルームに行く。
今日の段階ではわたし対複数ということにはならないようで、わたしが他の男性とセックスをして楽しめるかということのようだ。
ハプバーならではの下着やほぼ全裸の男性ふたりにスーツの那智さん、そこにTさんのお友達の女性ふたりまで見学で同行、複数だろうが1対1だろうが、なんだか異様な光景^^;(ちなみに、女性のひとりはモカちゃん!!変態世界は意外と狭いのだ^^)
那智さんの合図とともに、わたしはTさんと対峙する。
このTさんには縛ってもらったことなどはあるけど、こんなふうにセックスをする体で対峙するのははじめて。
あちらもいまひとつ照れてしまっている。
まあ、そりゃあ、そうだよね。
ずいぶん前から知っている女で、しかもギャラリーたくさんの中で「はい、お好きにどうぞ」と言われても、穴ならなんでもいいという年齢でもタイプでもない人だから、困るよね。
那智さんの指示もあって、しかたないからわたしからフェラチオして差し上げた。
Tさんの股間に顔を埋めすこし挑発するようにお尻を突き上げて、出来の悪いアダルトビデオのように。
わたしがその気にならないとTさんも困るだろう、次にわたしを抱くかもしれないもう一人の男性(仮にMさんとする)だって、わたしが消極的過ぎても乗らないよね。
こういう場合、男性にとっては、女性の適度な恥じらいと適度に前向きな空気がきっと必要なのだ。
それにしても、那智さん以外の男性のおちんちんをくわえるのはどれくらいぶりだろう。
まったく嬉しくない、むしろ嫌悪感さえ募る。
抱かれたいとは思わないけど、誰だったら受け入れてもいいかと聞かれたら彼を挙げていたと思うくらいにはTさんに対して好感を持っていたし、ある程度『男』としての魅力も感じていたはずだった。
それなのに、だ。
困ったものだ、ぜんぜん喜べない。
それにTさんのほうも照れてばかりでぜんぜんダメ、おちんちんは反応していても、気持ちがついていかないみたい。
わたしに魅力がないのかな〜、仲良すぎたからかな〜。
でも、那智さんがお願いしたときにはOKしてくれたのだから、なにか打ち合わせに不備があったのかな〜。
すこし体をくねらせてフェラチオをしながら、そんなふうに思う。
もう、いいや、このままアダルトビデオ風にしていても状況は変わらなさそうだ。
わたしも感じていないのに体をくねらせることがイヤになってきたので、Tさんに『一緒に遊ぼう』という気持ちに切り替えてもらおう。
Tさんは女性にいじわるをするのが好きだから、生意気を装う。
股間から顔を上げて、にこりと微笑み。
Tちゃん、ここは照れたほうが負けだよ^^
と挑発してみた。
それにはちょっと乗ってきてくれてセックスに至るのだけど、すぐ元気なくなっちゃっておしまい。
ギャラリー満載で旧知の熟女には食指が動かなかったらしい^^;
次はもう一人のMさん。
体格のよい男性だった。
同じように、まずわたしがフェラチオをする。
この辺りから隣りのプレイヤールームが何やら騒がしくなってきた。
カーテンで仕切った隣りでも男女がプレイをはじめたのだ。
それは、まあハプバーだからいいとしても、その女性の喘ぎ声がなかなかすごかった。
なるべく意識を集中させてくわえるけど、Mさんのそれはほどほどにしかならない。
もともとそれくらいの人なのか、この状況ゆえなのか、隣りが気になるのか、わたしではたたないのか^^;
でも、入れましょうみたいな雰囲気になって正常位になる。
入った瞬間は『ああ、入っているな』という感じにはなった。
ピストン運動。
気持ちいいという感覚はないけど『入っている』という多少の刺激を頼りに、すこし吐息まじりの声を出してみる。
胸を見せたくなかったし触られたくなかったから、腕を胸で交差して『恥じらいのポーズ』(笑)で、目を伏せ、すこし眉間にシワを寄せて、Mさんにいい気分になってもらおうとちょっぴり演出。
でも、わたしったら、どうしてできの悪いアダルトビデオになっちゃうんだろ^^;
だって、演出しないと、無反応になりそうなんだもん。
できる限り、その場をいい感じにしようと努めているのだけど、それと平行して隣りから
ああ、いいわ、いい〜
もう、ダメ、壊れちゃうぅぅぅぅ
強烈な喘ぎ声が聞こえてくる。
何やらフロアからギャラリーのどやどやした感じも伝わってきて、カーテンで仕切っているけど、もう、こちらのプレイルームの空気がどんどん失笑な空気になっていくのが手に取るようにわかる。
案の定、おまんこの中のMさんのおちんちんに覇気がなくなってきた。
さっき一瞬『入ってる』と感じた刺激がみるみるうちになくなってしまった。
さすがに、この状態で『恥じらいの身悶え』をするには、明らかにウソになってしまう。
それとも明らかなでもウソの演技をするべきなのだろうか。
その間も
もっと、もっと〜〜〜〜〜
おまんこ、かき回して〜〜〜
と叫び声は止まらない。
あまりの状況に口元が緩んでしまった。
ごめんなさい、ウソつけないや、わたし、それにこの状態続けるのイヤでしょ?
目を開け笑みを浮かべ、ひと言
大変ですね
と労ってしまった。
だって、ほぼ抜けてしまいそうなおちんちんで、この女の男がスーツ着て監視して、女性ふたりが見物して、さらに隣りから異常な喘ぎ声が轟く中ピストン運動しないといけないんだもの。
わたしがストップをかけてあげないと収まらないでしょ?
わたしのこの言葉でMさんも笑いながら動きを止め、聞こえた那智さんが
りん子、それを言ったらダメだよ〜(笑)
とわたしをたしなめ、わたしも謝罪し、その日の『お試し』はお開きになった。
さて、この日のお試しでわかったことがいくつかある。
翌日からそれをもとに次に進むか那智さんの話し合いがはじまった。
「複数もしくは他者2」感想です。「女性の適度な恥じらいと適度に前向きな空気」りん子男心を理解しているね~(笑)その通りです。あの時の空気で平和に終わらせるのはりん子のあの言葉以外なかったかもしれません。30才前半ぐらいなら私でも自信がありましたが、今、あの状況では頑張れません。
複数もしくは他者に向けての試運転。
当日。
ひさしぶりに会うTさんやその連れの人たちと談笑し、最近はずいぶん慣れたものでお着替えも楽しみ^^なかなか居心地のよい空間を楽しんでいた。
でも、心の片隅で今日は『お試し』だとわかっているから気もそぞろ。
本当はわたしは那智さん以外の男性に触れたくも触れられたくもないのだ。
過剰な自意識と羞恥心が快感を邪魔することも知っているし、過剰なサービス精神が演技をさせてしまいそうだし、もしかしたら傷ついてしまうかもしれない。
だから、なぜこんなことを進めているのか、自分でもイヤになっちゃうんだけど、理由は『性癖』だということもわかっている。
他者に抱かれる。
那智さん主導のもと。
複数の男性。
マイナスな要素が多いにも関わらず、そこに疼くものが存在してしまうからわたしは那智さんに従って進んでいるのだ。
那智さんがTさんに声をかけ、彼の知り合いの男性も加わって狭いプレイルームに行く。
今日の段階ではわたし対複数ということにはならないようで、わたしが他の男性とセックスをして楽しめるかということのようだ。
ハプバーならではの下着やほぼ全裸の男性ふたりにスーツの那智さん、そこにTさんのお友達の女性ふたりまで見学で同行、複数だろうが1対1だろうが、なんだか異様な光景^^;(ちなみに、女性のひとりはモカちゃん!!変態世界は意外と狭いのだ^^)
那智さんの合図とともに、わたしはTさんと対峙する。
このTさんには縛ってもらったことなどはあるけど、こんなふうにセックスをする体で対峙するのははじめて。
あちらもいまひとつ照れてしまっている。
まあ、そりゃあ、そうだよね。
ずいぶん前から知っている女で、しかもギャラリーたくさんの中で「はい、お好きにどうぞ」と言われても、穴ならなんでもいいという年齢でもタイプでもない人だから、困るよね。
那智さんの指示もあって、しかたないからわたしからフェラチオして差し上げた。
Tさんの股間に顔を埋めすこし挑発するようにお尻を突き上げて、出来の悪いアダルトビデオのように。
わたしがその気にならないとTさんも困るだろう、次にわたしを抱くかもしれないもう一人の男性(仮にMさんとする)だって、わたしが消極的過ぎても乗らないよね。
こういう場合、男性にとっては、女性の適度な恥じらいと適度に前向きな空気がきっと必要なのだ。
それにしても、那智さん以外の男性のおちんちんをくわえるのはどれくらいぶりだろう。
まったく嬉しくない、むしろ嫌悪感さえ募る。
抱かれたいとは思わないけど、誰だったら受け入れてもいいかと聞かれたら彼を挙げていたと思うくらいにはTさんに対して好感を持っていたし、ある程度『男』としての魅力も感じていたはずだった。
それなのに、だ。
困ったものだ、ぜんぜん喜べない。
それにTさんのほうも照れてばかりでぜんぜんダメ、おちんちんは反応していても、気持ちがついていかないみたい。
わたしに魅力がないのかな〜、仲良すぎたからかな〜。
でも、那智さんがお願いしたときにはOKしてくれたのだから、なにか打ち合わせに不備があったのかな〜。
すこし体をくねらせてフェラチオをしながら、そんなふうに思う。
もう、いいや、このままアダルトビデオ風にしていても状況は変わらなさそうだ。
わたしも感じていないのに体をくねらせることがイヤになってきたので、Tさんに『一緒に遊ぼう』という気持ちに切り替えてもらおう。
Tさんは女性にいじわるをするのが好きだから、生意気を装う。
股間から顔を上げて、にこりと微笑み。
Tちゃん、ここは照れたほうが負けだよ^^
と挑発してみた。
それにはちょっと乗ってきてくれてセックスに至るのだけど、すぐ元気なくなっちゃっておしまい。
ギャラリー満載で旧知の熟女には食指が動かなかったらしい^^;
次はもう一人のMさん。
体格のよい男性だった。
同じように、まずわたしがフェラチオをする。
この辺りから隣りのプレイヤールームが何やら騒がしくなってきた。
カーテンで仕切った隣りでも男女がプレイをはじめたのだ。
それは、まあハプバーだからいいとしても、その女性の喘ぎ声がなかなかすごかった。
なるべく意識を集中させてくわえるけど、Mさんのそれはほどほどにしかならない。
もともとそれくらいの人なのか、この状況ゆえなのか、隣りが気になるのか、わたしではたたないのか^^;
でも、入れましょうみたいな雰囲気になって正常位になる。
入った瞬間は『ああ、入っているな』という感じにはなった。
ピストン運動。
気持ちいいという感覚はないけど『入っている』という多少の刺激を頼りに、すこし吐息まじりの声を出してみる。
胸を見せたくなかったし触られたくなかったから、腕を胸で交差して『恥じらいのポーズ』(笑)で、目を伏せ、すこし眉間にシワを寄せて、Mさんにいい気分になってもらおうとちょっぴり演出。
でも、わたしったら、どうしてできの悪いアダルトビデオになっちゃうんだろ^^;
だって、演出しないと、無反応になりそうなんだもん。
できる限り、その場をいい感じにしようと努めているのだけど、それと平行して隣りから
ああ、いいわ、いい〜
もう、ダメ、壊れちゃうぅぅぅぅ
強烈な喘ぎ声が聞こえてくる。
何やらフロアからギャラリーのどやどやした感じも伝わってきて、カーテンで仕切っているけど、もう、こちらのプレイルームの空気がどんどん失笑な空気になっていくのが手に取るようにわかる。
案の定、おまんこの中のMさんのおちんちんに覇気がなくなってきた。
さっき一瞬『入ってる』と感じた刺激がみるみるうちになくなってしまった。
さすがに、この状態で『恥じらいの身悶え』をするには、明らかにウソになってしまう。
それとも明らかなでもウソの演技をするべきなのだろうか。
その間も
もっと、もっと〜〜〜〜〜
おまんこ、かき回して〜〜〜
と叫び声は止まらない。
あまりの状況に口元が緩んでしまった。
ごめんなさい、ウソつけないや、わたし、それにこの状態続けるのイヤでしょ?
目を開け笑みを浮かべ、ひと言
大変ですね
と労ってしまった。
だって、ほぼ抜けてしまいそうなおちんちんで、この女の男がスーツ着て監視して、女性ふたりが見物して、さらに隣りから異常な喘ぎ声が轟く中ピストン運動しないといけないんだもの。
わたしがストップをかけてあげないと収まらないでしょ?
わたしのこの言葉でMさんも笑いながら動きを止め、聞こえた那智さんが
りん子、それを言ったらダメだよ〜(笑)
とわたしをたしなめ、わたしも謝罪し、その日の『お試し』はお開きになった。
さて、この日のお試しでわかったことがいくつかある。
翌日からそれをもとに次に進むか那智さんの話し合いがはじまった。
「複数もしくは他者2」感想です。「女性の適度な恥じらいと適度に前向きな空気」りん子男心を理解しているね~(笑)その通りです。あの時の空気で平和に終わらせるのはりん子のあの言葉以外なかったかもしれません。30才前半ぐらいなら私でも自信がありましたが、今、あの状況では頑張れません。
複数もしくは他者3
非日常的な日常
『お試し』を終えて。
まず、わたしは傷つかなかった。
あ、見ようによってはふたりの男がたたなかったのだからショックを受けてもいいのかもしれないけど、じつは、それは小さなショックでしかなかった(なんでだろ?)
それより昔みたいに演技やウソを延々と続けるセックスや男性本意のセックスをして感じた傷のほうがはるかに深いので、『たたないショック』なんて取るに足らないのかもしれない^^;
とにかく、傷つかなかった。
ただ、ぜんぜん興奮しなかったし感じなかった、下手したら嫌悪感を感じ続けてしまいそうなほどだった。
性的快感は体と心だと、つくづく思う。
こちらが『その気』になることで体の快感はおもしろいほど膨れ上がる。
わたしにとってそのトリガーは『那智さん』なのだ、そう作られた。
だから、那智さんがわたしに触れるか『その気』になるように誘導するか、もしくは「『その気』になりなさい、なったところを見たい」と命令か欲望を表してくれないと安全装置はかかったままなのだ。
それを伝える。
那智さんはおそらくずいぶん複雑な気持ちだったはず。
わたしが傷つかなかったようで安心したのはそうだろう。
複数をするならりん子の夢を叶えてあげたい。
どうしたらりん子は満足するのだろう。
自分自身はりん子にどうなってほしいか。
たくさん感じたら嫉妬するか、それとも作った者として満足するか。
(嫉妬は那智さんにとってパワーになるから、嫉妬もありなんだけどね)
わたしを簡単に扱いたくないと思えば思うほど、那智さんの思いも単純なものではなくなっていくようだった。
わたしは那智さんが『その気』になれ、『その気』になったところが見たいと言ってくだされば、そのように心を傾けることができます。
そしたら、きっとある程度は感じられると思います。
そう伝えるわたしに、めずらしくハッキリとした答えを示してくれない。
話し合いの都度、最終的に出される答えは
自然に
これが正解で、でも、何かを放棄しているような答えに感じる。
これほどまでに過剰な自意識と羞恥心と役割演技をしようとしてしまうわたしの自然なんて、それは感じるなと言っているようなものだ。
わたしが自然にしたら、この前のような冷めた状態になりますよ
わたしの自然は那智さんの意思によります
と、わたしもどこかで那智さんに答えを押し付けているような訴えをしてしまう。
(ちょっとズルいかな、でも、これがわたしにとっての下の立場の答えなんだよね、特に性的な場面で)
なかなかわたしの希望と那智さんの指針がぴったり一致しない日々が続いていた。
それでもふたりがある程度時間が取れる日が決まっていて、そろそろお店にも人集めなどの相談をしていかないといけない時期になる。
那智さんはわたしに『その気』の引き金は引いてくれない。
自然にという正解で不正解の答えしか出ていない。
ただわたしはやろうと思っていた。
わたしたちには、それぞれ『複数(もしくは他者)』に対する嗜好や憧れがある。
せっかく適切なお店も見つかった訳だし、わたしの年齢などを考えても間口を広くしていられるのはそう長くはないだろう。
最後とは言い切れないけど、限りなく最後に近いチャンスなはずだ。
だったら、やってみよう。
たぶん余程のことがない限り、わたしは傷つかない、でも、残念ながらほとんど冷静さを保ったまま男性(たち)に抱かれることも想像できる。
男たちの餌食になり頭が真っ白になるような状況にはならない、そして、やっぱり那智さんじゃないとダメでしたという結論でおしまいになる。
それでも、いつかおばあさんになったときに『やっておけばよかった』と思いたくなかった。
そんな気持ちを伝えて、那智さんはお店のマスターと相談をスタートさせた。
「等式」感想です。横柄な言い方をすると、「お願いですから抱いて下さい」とは、言いたくない、ライトが暗いとまだまだいける、明るいとそれなりにいける。私の絶対的価値観(相対的で無いという意味)だとそんな感じがりん子の容姿です。(笑)
『お試し』を終えて。
まず、わたしは傷つかなかった。
あ、見ようによってはふたりの男がたたなかったのだからショックを受けてもいいのかもしれないけど、じつは、それは小さなショックでしかなかった(なんでだろ?)
それより昔みたいに演技やウソを延々と続けるセックスや男性本意のセックスをして感じた傷のほうがはるかに深いので、『たたないショック』なんて取るに足らないのかもしれない^^;
とにかく、傷つかなかった。
ただ、ぜんぜん興奮しなかったし感じなかった、下手したら嫌悪感を感じ続けてしまいそうなほどだった。
性的快感は体と心だと、つくづく思う。
こちらが『その気』になることで体の快感はおもしろいほど膨れ上がる。
わたしにとってそのトリガーは『那智さん』なのだ、そう作られた。
だから、那智さんがわたしに触れるか『その気』になるように誘導するか、もしくは「『その気』になりなさい、なったところを見たい」と命令か欲望を表してくれないと安全装置はかかったままなのだ。
それを伝える。
那智さんはおそらくずいぶん複雑な気持ちだったはず。
わたしが傷つかなかったようで安心したのはそうだろう。
複数をするならりん子の夢を叶えてあげたい。
どうしたらりん子は満足するのだろう。
自分自身はりん子にどうなってほしいか。
たくさん感じたら嫉妬するか、それとも作った者として満足するか。
(嫉妬は那智さんにとってパワーになるから、嫉妬もありなんだけどね)
わたしを簡単に扱いたくないと思えば思うほど、那智さんの思いも単純なものではなくなっていくようだった。
わたしは那智さんが『その気』になれ、『その気』になったところが見たいと言ってくだされば、そのように心を傾けることができます。
そしたら、きっとある程度は感じられると思います。
そう伝えるわたしに、めずらしくハッキリとした答えを示してくれない。
話し合いの都度、最終的に出される答えは
自然に
これが正解で、でも、何かを放棄しているような答えに感じる。
これほどまでに過剰な自意識と羞恥心と役割演技をしようとしてしまうわたしの自然なんて、それは感じるなと言っているようなものだ。
わたしが自然にしたら、この前のような冷めた状態になりますよ
わたしの自然は那智さんの意思によります
と、わたしもどこかで那智さんに答えを押し付けているような訴えをしてしまう。
(ちょっとズルいかな、でも、これがわたしにとっての下の立場の答えなんだよね、特に性的な場面で)
なかなかわたしの希望と那智さんの指針がぴったり一致しない日々が続いていた。
それでもふたりがある程度時間が取れる日が決まっていて、そろそろお店にも人集めなどの相談をしていかないといけない時期になる。
那智さんはわたしに『その気』の引き金は引いてくれない。
自然にという正解で不正解の答えしか出ていない。
ただわたしはやろうと思っていた。
わたしたちには、それぞれ『複数(もしくは他者)』に対する嗜好や憧れがある。
せっかく適切なお店も見つかった訳だし、わたしの年齢などを考えても間口を広くしていられるのはそう長くはないだろう。
最後とは言い切れないけど、限りなく最後に近いチャンスなはずだ。
だったら、やってみよう。
たぶん余程のことがない限り、わたしは傷つかない、でも、残念ながらほとんど冷静さを保ったまま男性(たち)に抱かれることも想像できる。
男たちの餌食になり頭が真っ白になるような状況にはならない、そして、やっぱり那智さんじゃないとダメでしたという結論でおしまいになる。
それでも、いつかおばあさんになったときに『やっておけばよかった』と思いたくなかった。
そんな気持ちを伝えて、那智さんはお店のマスターと相談をスタートさせた。
「等式」感想です。横柄な言い方をすると、「お願いですから抱いて下さい」とは、言いたくない、ライトが暗いとまだまだいける、明るいとそれなりにいける。私の絶対的価値観(相対的で無いという意味)だとそんな感じがりん子の容姿です。(笑)
複数もしくは他者4
非日常的な日常
複数もしくは他者の日が近づく。
那智さんはマスターに詳細な条件を提示してくれた。
不潔でなければ年齢は問わず
キス以外ならコンドームを着用していれば(ハプバー内で許される)どんな行為もOK
2人以上になったらスタートして、ひと通り終わってから新しく人が来ても再スタートはなし(あまり無意味に長引かせたくなかったようだ)
たしか、こんな条件だったはず。(こういう条件をつけるなんて鬼畜さんたちは生温いかもしれないね^^)
これにわたしたちのいられる時間を提示して人を集めてもらったのだ。
ところが週の真ん中ド平日の仮に17:00〜19:00のような早い夜しか時間を設定できないと、なかなか人は集まらないようだ。
最終的に最低2人は確保したというお知らせを受けて、とにかく、わたし対他者の男性の日を迎えることになった。
この時点で、申し訳ないけどすこし残念な気持ちになってしまっている部分はあった。
なんていうか、これだとわたしがお願いして集まってもらう構図になってしまう。
いや、もちろん、その通りなんだけど、男たちの欲望の餌食とはずいぶん違う様相になっているのはたしかだ。
お仕事早めに切り上げていただいて、申し訳ないです!!みたいな気持ちで男性に抱かれるのは、まあ、ある意味かなりに被虐かもしれないけど、現段階のわたしにはなかなか高度な被虐(笑)
そもそも、これがその場を充分に楽しめる女性だったら成立する『お願い』だと思うけど、『那智さんじゃなきゃダメ』なわたしが『お願いしてやってもらう』構図はじゃっかん矛盾している。
それを浮き彫りにするような状況なので、ちょっと残念だったのだ。
よくないことは重なるもので、夏のこの日、この地域では中型とされる台風が接近してきてしまっていた。
交通機関がマヒするほどではない予報だったけど、激しい雨風が様々な影響を与えることは避けられなかった。
もともとハプバーなんて夜が深まれば深まるほど濃度が濃くなるのだから、開店時間に合わせて大盛り上がりなんてことはなく、マスターとわたしたちとひとまず談笑しながら予定の人を待っていた。
でも、どうやら台風の影響もあって当初確実に来られるとされていた人の一人は時間までには来られず、もう一人は時間ぎりぎりになるという連絡が入った。
(やはり、マスターが誘う人ほどだからちゃんと連絡くれる^^)
ぎりぎりの人の到着予定時間はわたし帰らないといけない時間の15分前とかだったりして、それもどうかな〜、それならむしろなしにしてもらってもいいくらいなんだけど、急いで来てくれるみたいだしお願いした手前断るわけにもいかず、リミットまで待つことにした。
そんな中スタッフのJくんが来た。
わたしたちははじめましてなんだけどときどき入る程度のスタッフのようで、今日は出勤ではなく遊びに立ち寄ったのだそうだ。
このJくん、20代半ば過ぎの細身のかわいらしいとキリッとした感じのなかなかのイケメンくん。
若い男の子好きなわたしにはそこそこストライクな男性だった。
きっとにまにましていたのだろう^^;
那智さんが「Jくんにお願いしたら?」と話を切り出したのだ。
きゃー、無理です無理です!!
だって、Jくんのお母さんに近い年齢なんですよ!!
恥ずかしすぎて無理!!
わたしの年齢を聞いてわりと素で驚いた様子見て、ちょっと警戒は解けたけど、やっぱり恥ずかしいので抵抗する。
でも、Jくんはあっさりと了解してくれた。
さほど主旨を説明しなくてもすんなり了解してくれたJくんを見ると、もしかしたら知っていて来たか、ひそかにマスターが急遽ヘルプしたのかなとか思う(こんなふうにいろいろ考えちゃうのだ、そのときも^^;)けど、とにかく、わたしはこちらに向かってきている人が来るまでの間Jくんのお相手をすることになったのだ。
さあ、困った。
たしかに、Jくんはかわいい。
エロオヤジのようににまにましちゃう(笑)
でも、完全那智さん仕様に育てられたわたしは、見た目の好みや年齢なんてまーーーったく意味のないものになってしまっている。
むしろ、キレイで若い男の子なんて恥ずかしすぎて拒否感のほうが強いほどだ。
むしろ、普通の中年男性のほうがいい意味で力を抜くことができるかもしれない。
とにかく、那智さん風でも、那智さんのような指使いでも、那智さんっぽいでもダメ、那智さんじゃなきゃダメなのだ。
どんな心持ちで彼と対峙すればいいか。
身を任せる?
無理無理、わたしが任せられるのは那智さんだけだもの。
じゃあ、逆に積極的になる?
それも無理、だってわたしが積極的に楽しもうとするには『その気』になることが必要で、それは那智さんが握っていて、いまの段階ではスイッチを押してくれていないからだ。
困ったな〜。
ぴちぴちした若い男の子とふたり狭いプレイルームに向かいながら、もうどうやったら速やかに終了するかを考えてしまっていた。
那智さんは一緒にきてくれなかった。
きっと、Jくんとわたしに変に気を使わせないためだろう。
おそらくJくんにとってはそれはありがたいことだったと思うけど、『その気』にもさせてもらえなかったわたしにとっては戸惑いのほうが大きかった。
那智さんがそばにいてくれたら、お任せできるのに。
いまのわたしにとって性的な場面には那智さんがいないと成立しないものになっているようだった。
プレイルームに入ってからも終止照れまくり。
あまり照れてばかりでは申し訳ないから普通でいるように努めるけど、すでに申し訳ないと思う時点でダメ^^;
なんだか10代のセックスのような初な空気の中、Jくんがわたしの体を愛撫しはじめた。
乳首に触る。
那智さんに感度を高めてもらったこの部位は、那智さん以外の人でも以前よりずっと快感に繋がりやすくなっていた。
わたし、もともと乳首はそんなに感じなかったから、このときちょっと驚きと那智さんやりましたよ!!みたいな誇らしいような気持ちになった。
でも、気持ちいいのはそこまで。
体としての反応を性的な興奮と快感に変えるのは心だ。
その心を那智さんに握られているわたしは体の反応を快感に進めることができない。
わたしの快感は那智さんによってその気にさせてもらい、はじめて上昇する。
挿入されても同じだった。
中に入る、入っていることに体は反応するけれど、それも興奮にも快感にはならない。
きっとこの体の反応に『感じる』にスイッチした心を加えたら一気に快感になだれ込むかもしれないけど、やはり那智さんがいないことにはそれができなかった。
それでも体としての反応はあるから、それにすこし上乗せして声や態度に表していた。
それでも、わたし、濡れていたんだよね。
だから、本当は興奮していたんだと思うけど、それを解放するには那智さんが必要だったのだと思う。
そろそろおしまいの感じになってきた。
わたしがイッたほうがJくんもイキやすいだろう、まったくイキそうにはなかったけど体の反応としての気持ちよさをイクに例えるような気持ちで小さくイキそうなことを告げた。
ふと、この『イク』も那智さんに許可を得なければと思った。
店内にはマスターと那智さんしかいないはずだから、ためらいながらも那智さんを呼ぶ。
来てくれない。
声が小さくて聞こえないのかもと2、3回呼ぶ。
所在ない気持ち。
(ホント、Jくん、ごめんなさい!!)
それでも来る気配がないので諦めてイク振りをして終わった。
Jくんはイッた様子だったけど確認したわけじゃないので、それはわからない。
もしかしたらわたしの演技に気づいて演技を返してくれたのかもしれない(スタッフだからね)、だから、申し訳ない気持ちと感謝の気持ち。
一段落して、ぎりぎりに駆けつけてくれたKさん。
本当に帰るすこし前だったけどせっかく来てくれたのだからと再びプレイルームに。
Kさんはこのハプバーの常連さんで、女性を喜ばせることを楽しむ男性でいろいろなことに対応したり、なかなか萎えなかったりでとても評判のよい人なのだそうだ(笑)
たしかに時間がない中で、わたしの希望を聞いてくれたり角度をいろいろ試してくれたり、しかも、それを楽しんでくれていて、なかなか女性にはありがたい技巧派のようだった。
ただ、如何せんわたしが完全終了モードになってしまっていたので、タイムリミットもあり、ほとんどご挨拶程度のセックスでお開きになった。
以上が、昨年の夏、一番最近の『複数(もしくは他者)』の出来事。
じつは、このお話は書いても書かなくてもどちらでもよいと思っていたんだ。
わたしの中では、どちらかといえばスーパーハッピーな出来事ではなかったから、もしかしたら主導する那智さんの見誤りもあったかもしれないとしたら、それを披露するような形になってしまうのもためらったから。
(読んでる人にも肩すかしなお話だと思うし^^;)
それにしても、わたしはセックスにおいて、相変わらずこれほどまでに冷静でいられるんだなぁとため息が出る。
ただ収穫がなかったわけではない。
どれほど自分が那智さんによって快感を得られているか実感したこと。
ずいぶん体を開発してもらったから、もしかしたら誰かのおちんちんでも入ったら那智さんのみたいに感じられるかもしれないと淡く期待したけど、無理だった。
わたしは那智さんに体と心を作られた、それも『那智さんじゃないとダメ』というふうに。
そう思えたことは、良し悪しは別にして誇らしいこと。
それと、もうひとつの収穫は、想像を遥かに超えて那智さんが嫉妬したことだった。
【嫉妬による束縛】はカッコ悪いと豪語して、嫉妬という感情が存在しないんじゃないかと思えるような那智さんのあんなに嫉妬を露わにした姿を見ることができた。
お酒も入っていたからなんだけど、もう次会う日には刺青を入れることも辞さないという勢いのうれしくも恐ろしい嫉妬だった(笑)
翌日にはアルコールが醒めるのと比例して嫉妬も醒めちゃったけど^^;
でも、帰り道の嫉妬はすごーーーーく貴重な経験でした^^
さて、このお話、積極的に書くつもりはなかったのだけど今回書くことになったのは次のエントリーを書いていたからでした。
次のエントリーはそれひとつで簡潔するもので、もう予約投稿も終えて約2ヶ月待つだけでした。
でもより説得力とか信憑性を持たせるためにはそこに至った経緯を書くほうがいいと思い、後からこれを追加して先にアップするようにしました。
たとえ、それがハッピーだけじゃなくても、もしかしたら那智さんの見誤りを披露する形になったとしても、それが那智さんがわたしに課した『全部書け』だからです。
続きもののつもりで書いたわけではないので、今回の出来事と次エントリーと一連の流れのようなものはないと思いますが、そこはご了承くださいませ^^
と引っぱるような形になってしまったけど、明後日にまた〜♪
<関連エントリー>
嫉妬による束縛はカッコ悪い
『嫉妬について』
全部書け
『等式のスタンス』
『お疲れさまでした!!』
『「全部書け」の弊害』
「等式」感想です。まあ、嫉妬をたのしんだ部分もあります。(笑)それは、確かにジャニーズ系と言っていいくらいの「かわいく、かっこよい」男の子に近い雰囲気でした。彼の下で「アンアン」言っているりん子ですよ、悟られないようにカーテンの隙間から見る様子は・・・・・。私も複雑な心境でした。
因みにjくんは「いってました」ゴムを縛っているのを見ましたから。(笑)
複数もしくは他者の日が近づく。
那智さんはマスターに詳細な条件を提示してくれた。
不潔でなければ年齢は問わず
キス以外ならコンドームを着用していれば(ハプバー内で許される)どんな行為もOK
2人以上になったらスタートして、ひと通り終わってから新しく人が来ても再スタートはなし(あまり無意味に長引かせたくなかったようだ)
たしか、こんな条件だったはず。(こういう条件をつけるなんて鬼畜さんたちは生温いかもしれないね^^)
これにわたしたちのいられる時間を提示して人を集めてもらったのだ。
ところが週の真ん中ド平日の仮に17:00〜19:00のような早い夜しか時間を設定できないと、なかなか人は集まらないようだ。
最終的に最低2人は確保したというお知らせを受けて、とにかく、わたし対他者の男性の日を迎えることになった。
この時点で、申し訳ないけどすこし残念な気持ちになってしまっている部分はあった。
なんていうか、これだとわたしがお願いして集まってもらう構図になってしまう。
いや、もちろん、その通りなんだけど、男たちの欲望の餌食とはずいぶん違う様相になっているのはたしかだ。
お仕事早めに切り上げていただいて、申し訳ないです!!みたいな気持ちで男性に抱かれるのは、まあ、ある意味かなりに被虐かもしれないけど、現段階のわたしにはなかなか高度な被虐(笑)
そもそも、これがその場を充分に楽しめる女性だったら成立する『お願い』だと思うけど、『那智さんじゃなきゃダメ』なわたしが『お願いしてやってもらう』構図はじゃっかん矛盾している。
それを浮き彫りにするような状況なので、ちょっと残念だったのだ。
よくないことは重なるもので、夏のこの日、この地域では中型とされる台風が接近してきてしまっていた。
交通機関がマヒするほどではない予報だったけど、激しい雨風が様々な影響を与えることは避けられなかった。
もともとハプバーなんて夜が深まれば深まるほど濃度が濃くなるのだから、開店時間に合わせて大盛り上がりなんてことはなく、マスターとわたしたちとひとまず談笑しながら予定の人を待っていた。
でも、どうやら台風の影響もあって当初確実に来られるとされていた人の一人は時間までには来られず、もう一人は時間ぎりぎりになるという連絡が入った。
(やはり、マスターが誘う人ほどだからちゃんと連絡くれる^^)
ぎりぎりの人の到着予定時間はわたし帰らないといけない時間の15分前とかだったりして、それもどうかな〜、それならむしろなしにしてもらってもいいくらいなんだけど、急いで来てくれるみたいだしお願いした手前断るわけにもいかず、リミットまで待つことにした。
そんな中スタッフのJくんが来た。
わたしたちははじめましてなんだけどときどき入る程度のスタッフのようで、今日は出勤ではなく遊びに立ち寄ったのだそうだ。
このJくん、20代半ば過ぎの細身のかわいらしいとキリッとした感じのなかなかのイケメンくん。
若い男の子好きなわたしにはそこそこストライクな男性だった。
きっとにまにましていたのだろう^^;
那智さんが「Jくんにお願いしたら?」と話を切り出したのだ。
きゃー、無理です無理です!!
だって、Jくんのお母さんに近い年齢なんですよ!!
恥ずかしすぎて無理!!
わたしの年齢を聞いてわりと素で驚いた様子見て、ちょっと警戒は解けたけど、やっぱり恥ずかしいので抵抗する。
でも、Jくんはあっさりと了解してくれた。
さほど主旨を説明しなくてもすんなり了解してくれたJくんを見ると、もしかしたら知っていて来たか、ひそかにマスターが急遽ヘルプしたのかなとか思う(こんなふうにいろいろ考えちゃうのだ、そのときも^^;)けど、とにかく、わたしはこちらに向かってきている人が来るまでの間Jくんのお相手をすることになったのだ。
さあ、困った。
たしかに、Jくんはかわいい。
エロオヤジのようににまにましちゃう(笑)
でも、完全那智さん仕様に育てられたわたしは、見た目の好みや年齢なんてまーーーったく意味のないものになってしまっている。
むしろ、キレイで若い男の子なんて恥ずかしすぎて拒否感のほうが強いほどだ。
むしろ、普通の中年男性のほうがいい意味で力を抜くことができるかもしれない。
とにかく、那智さん風でも、那智さんのような指使いでも、那智さんっぽいでもダメ、那智さんじゃなきゃダメなのだ。
どんな心持ちで彼と対峙すればいいか。
身を任せる?
無理無理、わたしが任せられるのは那智さんだけだもの。
じゃあ、逆に積極的になる?
それも無理、だってわたしが積極的に楽しもうとするには『その気』になることが必要で、それは那智さんが握っていて、いまの段階ではスイッチを押してくれていないからだ。
困ったな〜。
ぴちぴちした若い男の子とふたり狭いプレイルームに向かいながら、もうどうやったら速やかに終了するかを考えてしまっていた。
那智さんは一緒にきてくれなかった。
きっと、Jくんとわたしに変に気を使わせないためだろう。
おそらくJくんにとってはそれはありがたいことだったと思うけど、『その気』にもさせてもらえなかったわたしにとっては戸惑いのほうが大きかった。
那智さんがそばにいてくれたら、お任せできるのに。
いまのわたしにとって性的な場面には那智さんがいないと成立しないものになっているようだった。
プレイルームに入ってからも終止照れまくり。
あまり照れてばかりでは申し訳ないから普通でいるように努めるけど、すでに申し訳ないと思う時点でダメ^^;
なんだか10代のセックスのような初な空気の中、Jくんがわたしの体を愛撫しはじめた。
乳首に触る。
那智さんに感度を高めてもらったこの部位は、那智さん以外の人でも以前よりずっと快感に繋がりやすくなっていた。
わたし、もともと乳首はそんなに感じなかったから、このときちょっと驚きと那智さんやりましたよ!!みたいな誇らしいような気持ちになった。
でも、気持ちいいのはそこまで。
体としての反応を性的な興奮と快感に変えるのは心だ。
その心を那智さんに握られているわたしは体の反応を快感に進めることができない。
わたしの快感は那智さんによってその気にさせてもらい、はじめて上昇する。
挿入されても同じだった。
中に入る、入っていることに体は反応するけれど、それも興奮にも快感にはならない。
きっとこの体の反応に『感じる』にスイッチした心を加えたら一気に快感になだれ込むかもしれないけど、やはり那智さんがいないことにはそれができなかった。
それでも体としての反応はあるから、それにすこし上乗せして声や態度に表していた。
それでも、わたし、濡れていたんだよね。
だから、本当は興奮していたんだと思うけど、それを解放するには那智さんが必要だったのだと思う。
そろそろおしまいの感じになってきた。
わたしがイッたほうがJくんもイキやすいだろう、まったくイキそうにはなかったけど体の反応としての気持ちよさをイクに例えるような気持ちで小さくイキそうなことを告げた。
ふと、この『イク』も那智さんに許可を得なければと思った。
店内にはマスターと那智さんしかいないはずだから、ためらいながらも那智さんを呼ぶ。
来てくれない。
声が小さくて聞こえないのかもと2、3回呼ぶ。
所在ない気持ち。
(ホント、Jくん、ごめんなさい!!)
それでも来る気配がないので諦めてイク振りをして終わった。
Jくんはイッた様子だったけど確認したわけじゃないので、それはわからない。
もしかしたらわたしの演技に気づいて演技を返してくれたのかもしれない(スタッフだからね)、だから、申し訳ない気持ちと感謝の気持ち。
一段落して、ぎりぎりに駆けつけてくれたKさん。
本当に帰るすこし前だったけどせっかく来てくれたのだからと再びプレイルームに。
Kさんはこのハプバーの常連さんで、女性を喜ばせることを楽しむ男性でいろいろなことに対応したり、なかなか萎えなかったりでとても評判のよい人なのだそうだ(笑)
たしかに時間がない中で、わたしの希望を聞いてくれたり角度をいろいろ試してくれたり、しかも、それを楽しんでくれていて、なかなか女性にはありがたい技巧派のようだった。
ただ、如何せんわたしが完全終了モードになってしまっていたので、タイムリミットもあり、ほとんどご挨拶程度のセックスでお開きになった。
以上が、昨年の夏、一番最近の『複数(もしくは他者)』の出来事。
じつは、このお話は書いても書かなくてもどちらでもよいと思っていたんだ。
わたしの中では、どちらかといえばスーパーハッピーな出来事ではなかったから、もしかしたら主導する那智さんの見誤りもあったかもしれないとしたら、それを披露するような形になってしまうのもためらったから。
(読んでる人にも肩すかしなお話だと思うし^^;)
それにしても、わたしはセックスにおいて、相変わらずこれほどまでに冷静でいられるんだなぁとため息が出る。
ただ収穫がなかったわけではない。
どれほど自分が那智さんによって快感を得られているか実感したこと。
ずいぶん体を開発してもらったから、もしかしたら誰かのおちんちんでも入ったら那智さんのみたいに感じられるかもしれないと淡く期待したけど、無理だった。
わたしは那智さんに体と心を作られた、それも『那智さんじゃないとダメ』というふうに。
そう思えたことは、良し悪しは別にして誇らしいこと。
それと、もうひとつの収穫は、想像を遥かに超えて那智さんが嫉妬したことだった。
【嫉妬による束縛】はカッコ悪いと豪語して、嫉妬という感情が存在しないんじゃないかと思えるような那智さんのあんなに嫉妬を露わにした姿を見ることができた。
お酒も入っていたからなんだけど、もう次会う日には刺青を入れることも辞さないという勢いのうれしくも恐ろしい嫉妬だった(笑)
翌日にはアルコールが醒めるのと比例して嫉妬も醒めちゃったけど^^;
でも、帰り道の嫉妬はすごーーーーく貴重な経験でした^^
さて、このお話、積極的に書くつもりはなかったのだけど今回書くことになったのは次のエントリーを書いていたからでした。
次のエントリーはそれひとつで簡潔するもので、もう予約投稿も終えて約2ヶ月待つだけでした。
でもより説得力とか信憑性を持たせるためにはそこに至った経緯を書くほうがいいと思い、後からこれを追加して先にアップするようにしました。
たとえ、それがハッピーだけじゃなくても、もしかしたら那智さんの見誤りを披露する形になったとしても、それが那智さんがわたしに課した『全部書け』だからです。
続きもののつもりで書いたわけではないので、今回の出来事と次エントリーと一連の流れのようなものはないと思いますが、そこはご了承くださいませ^^
と引っぱるような形になってしまったけど、明後日にまた〜♪
<関連エントリー>
嫉妬による束縛はカッコ悪い
『嫉妬について』
全部書け
『等式のスタンス』
『お疲れさまでした!!』
『「全部書け」の弊害』
「等式」感想です。まあ、嫉妬をたのしんだ部分もあります。(笑)それは、確かにジャニーズ系と言っていいくらいの「かわいく、かっこよい」男の子に近い雰囲気でした。彼の下で「アンアン」言っているりん子ですよ、悟られないようにカーテンの隙間から見る様子は・・・・・。私も複雑な心境でした。
因みにjくんは「いってました」ゴムを縛っているのを見ましたから。(笑)
事実が作ったもの
独特な幸福感
わたしたちはタラレバ話をして遊ぶことが好きだ。
付き合い当初は『悲しくならないため』の【ルール】を那智さんが作ってくれて、たしか『タイムマシンがあって』なんて夢物語はOKだけど実現可能なことはダメとかそんなのだったかな。
それに基づいて話していたけど、最近はわたしの意識も安定しているのでだいぶ規制緩和されているのでいろいろなタラレバで遊んでいるけど、その中でもやっぱり人気(?)なのが『タイムマシンもの』(笑)
タイムマシンがあったら何才のわたしに会ってみたいですか?
そのとき那智さんはいまの那智さん?
それとも同じように若くなってます?
過去に戻るとき記憶は残しておきます?残すなら全部?一部?
そんなふうに設定を詳細に決めて話すとなかなか盛り上がる^^
まあ、だいたいいつに戻るかは何パターンかあるのでだいぶ新鮮味はなくなってきているのだけど、当の本人たちが年を重ねて変化していて、その時々で戻ったらどうするか、どうなるかも変化するので、なかなか飽きることはない。
先日もその話になった。
そのときは那智さん20代前半、わたし10代の終わりくらいの設定^^
あの頃の俺は毎日やれって言われたら、平気でできてたな〜(笑)
りん子もいまより時間あるから、たくさんやってあげられたよ
きゃあ、きゃあ、毎日(はうはう)♪
なんて話。
少し前のわたしだったら「わたし、そんな淫乱じゃありません!!」と抵抗していたところだけど、最近は淫乱でいやらしいりん子をわたし自身認め許せているので、以前とは違ってそれを受け入れた話に発展できるのだ。
10代のわたし。
まったく普通の、どちらかと言えば奥手の高校生だったけど、いけないことを想像したりいやらしいものを求めたりしていて自分は何かおかしいのではないかと思っていた頃に那智さんと知り合う。
処女だったわたしが1から教えてもらって、はじめは抵抗感を持ちながらも性的に開花していく。
たぶん、想像だけど、かなりどっぷり那智さんの性に溺れてしまっていたのではないだろうか。
那智さんは誠実な人だけど、それでも、もしかしたらセックスもSMも何か逸脱してしまうほどのめり込んでしまったかもしれない、この9年間のわたしに与えた変化の2倍や3倍のものを施されると想像すると甘いだけじゃない気がするのだ。
いまのわたしだからこそ、想像できる。
なんとなく、すごくすごく残念な気持ちとそうならずに済んでホッとする気持ちと、複雑だった。
那智さんも似たようなことを考えていたようで
もし、そうだったらすごかっただろうな(笑)
他と比べたわけじゃないけど、若かりし頃はそれなりの体力と諸々の力強さ(ああ、絶倫とか書けばいいのか!?でもなんか書けない)を持っていた那智さんが未開発のりん子を自分仕様に仕込み育てるとなれば、そりゃあ、那智さんものめり込むでしょう^^
いろんなことやっただろうな〜
複数とか
複数。
その言葉を聞いて、思わず息を吐いた。
ああ、この気持ちはなんだろう。
大事なものをそっと引き出しにしまって静かに立ち去るような感じ。
物悲しさや諦めや、充足感や、いろいろな感情が折り重なる。
『複数の男性』というのはずっと昔からわたしの妄想の比較的大きなひとつだった。
たくさんの男のおもちゃになる、それに快感を覚えるわたし。
那智さんとお付き合いしてからもその妄想は頭の中に居座り続けていた。
那智さんと他の男性。
那智さんのものとして、他の男の性的餌食になる。
いまでもなくなりはしない妄想。
だけど、わたしは知ってしまっている。
もう、その妄想を叶えることはできないだろうということを。
わたしにとって他者を交えるということは本当に難しいことだ。
よほど慎重に進めないと演技するだけでまったく快感にならない、ただの退屈な、もしくは傷つく行為になりかねない。
いままで二度カップル喫茶に行き、ハプバーには何回も行っている。
男性を募集したこともあったし、ずいぶん昔那智さんが知人に抱かせたこともあった。
男性を募集したときや那智さんの知人のときは複数というより、那智さんの前で那智さん以外の男性に抱かれるというモチベーションだったから少し違うけど、それでも『他者』の存在はあるわけだし、ハプバーで実際に誰かと絡むなんてことはほとんどなかったけど、やはり常に他者は存在していた。
複数に近いことは一度だけあった、それは『男たちの手』というエントリーに書いたけど、あれは、わたしが着衣のまま男性たちに触られる止まりだったからある程度没頭することができたけど、あのままごく普通(?)の複数対ひとりのセックスに突入していったらおそらく途中で冷静さを取り戻し、『恥じらいながらも複数で感じる女』を演じてしまっていただろう。(演じさせたら、うまいよ 笑)
わたしの過剰な自意識と羞恥心と役割期待に応えようとしてしまう性質が『他者』の中自由な心でいさせてくれないこと、それはまったく快感ではない。
そして、演技をするセックスと知らない男たちに体を開くことは傷つくということを長年かけて理解する。
那智さんも納得のいく人選や雰囲気でない限りわたしの体に触れさせるつもりはないだろうし、納得しないとわたしがもっと辛くなっちゃうことも知ってくれている、何より、那智さんにとって『りん子が感じることが満足』なのだから余計に困難なこと。
これらのことで複数で互いが満たされるような状態にはなかなかならないことを知っていった。
そして、もうひとつ、これも大きな要因。
那智さんとふたりで作る時間や空間や感情や快感が、あまりにも良すぎるのだ。
快感は体だけで作られるものではない。
心を解放することで体の快感が育つ。
過剰な自意識や羞恥心や期待に応えようとする性格のわたしに快感を作ることは心と体の両方を育てる必要があったはず。
那智さんは、それを『ふたりだけの世界の中、那智さんでなければ』という形で作り上げた。
それを長年積み重ねて、わたしは那智さんでなければ、もっというと那智さんとふたりでなければ、それを感じられない女になった。
この人でなければと思えることはこの上ない幸福と快感ではあるけれど、この人以外はいらないと思えてしまうもの。
その幸福と快感のあまりの良さを知ってしまったから、他者を交えることは快感でもなんでもないと思えるようになってしまったのだ。
誰かにとってダメなことは誰かにとってよいことである場合もあるので複数で快感を得られる人もいるだろう、だからそれは否定していない。
ただ、わたしの性格と那智さんの育て方が、このようなわたしを作ったということ。
那智さんがタイムマシンに乗って過去のわたしと出会ったら。
いろいろしていたことの中に『複数』は入っていた。
おそらく那智さんにもその嗜好があるのだろう。
だから、もし25年前に出会っていたら、いまの育て方とは違う、もしくは、その先の発展の仕方を変え、わたしが複数を楽しめるように作る余裕があっただろうなと思っての発言だったのだ。
複数はわたしの妄想、那智さんの嗜好のひとつだった。
だけど、必ずしも妄想を形にしたら快感を得られるものではないということ。
わたしの性格による那智さんの育て方から作られたふたりの性的幸福の中では複数は実現が難しいことだということだ。
那智さんの「複数」という言葉を聞いたとき。
ああ、わたしはこの先、妄想のひとつだった『複数』が叶うことはないのだろうなぁと静かに確かめたような気持ちになった。
思春期の頃から思い描いていた妄想はいまでもある、性的な刺激を思い描くとき『複数』は3本指に入るほどだ(笑)
だけど、思い描きながら、実際したらふたりの満足にはならないだろうなと半分の冷静な頭が思う。
幸福と快感のもとに『複数』が叶うことはないのだろう。
きっとわたしという人間には合わないことだったのだ。
そして、それ以上の現実の幸福と快感を知ってしまったいま、その妄想は妄想のままそっと心の引き出しにしまっておこうと思った。
すこし寂しいような、でも、満たされた気分で。
法に触れない限り、現代社会で性的妄想を形にするのは意外と簡単かもしれない。
ネットでは様々なものが手に入るし、匿名で他者と交流することもできる、風俗やハプバーのようにニーズに合ったことを体験させてくれるところもある。
妄想は人を豊かにする、だから、妄想も必要なことだし、一歩でも妄想に近づきたいと思うことは否定していない。
だけど、じつは、妄想を形にすることと、それで快感や幸福を味わうことはまったく違うことなのかもしれない。
まして、他者を交えることはものすごくデリケートで、そこから『ふたり』が『極上』の快感や幸福を得ることはものすごく困難なことなんだ。
ときどきネットで貸し出しや複数調教なんていうのを見るけど、そこにいるどれくらいの人が極上の快感と幸福を感じているかと想像すると、おそらく画像のインパクトに比べたら大したことないんじゃないかと思えてしまう。
複数に限らず、妄想を現実のものにすることはお手軽にはできないのだ。
自分の心と向き合い相手の心とすり合せ、長い時間かけて現実の良さに変えていくものなのだろう。
中には合わないものだって当然出てくるけど、それは仕方ないこと。
だから、わたしは過激な妄想の形より、那智さんとふたりで、那智さんが作ってくれた小さな世界で他では味わえない極上の幸福と快感を味わうほうがいい。
那智さんの指と舌とおちんぽ様と視線と皮膚と声で複数だ^^
<関連エントリー>
悲しくならないルール、探したらありました^^
『手を離さないで』
カップル喫茶と知人に抱かせたこと
『嫉妬の効用 2 3』
『ゲストを招く(一場面)』
『ゲストを招く(りん子の心1 2 3)
『男たちの手(前振り もらうセックス)』
『男たちの手1 2』
「等式」感想です。複数について、一般論なのでおもしろくないかもしれません。遊びでも練習が必要ですよね、スポーツ全般も勿論。SEXだって練習しないと良くならないですよね、それと同じくも練習かなとも思います。お互いの、気持ちの切り替えや、慣れ、段取りや打ち合わせなどで随分違うかなと。
わたしたちはタラレバ話をして遊ぶことが好きだ。
付き合い当初は『悲しくならないため』の【ルール】を那智さんが作ってくれて、たしか『タイムマシンがあって』なんて夢物語はOKだけど実現可能なことはダメとかそんなのだったかな。
それに基づいて話していたけど、最近はわたしの意識も安定しているのでだいぶ規制緩和されているのでいろいろなタラレバで遊んでいるけど、その中でもやっぱり人気(?)なのが『タイムマシンもの』(笑)
タイムマシンがあったら何才のわたしに会ってみたいですか?
そのとき那智さんはいまの那智さん?
それとも同じように若くなってます?
過去に戻るとき記憶は残しておきます?残すなら全部?一部?
そんなふうに設定を詳細に決めて話すとなかなか盛り上がる^^
まあ、だいたいいつに戻るかは何パターンかあるのでだいぶ新鮮味はなくなってきているのだけど、当の本人たちが年を重ねて変化していて、その時々で戻ったらどうするか、どうなるかも変化するので、なかなか飽きることはない。
先日もその話になった。
そのときは那智さん20代前半、わたし10代の終わりくらいの設定^^
あの頃の俺は毎日やれって言われたら、平気でできてたな〜(笑)
りん子もいまより時間あるから、たくさんやってあげられたよ
きゃあ、きゃあ、毎日(はうはう)♪
なんて話。
少し前のわたしだったら「わたし、そんな淫乱じゃありません!!」と抵抗していたところだけど、最近は淫乱でいやらしいりん子をわたし自身認め許せているので、以前とは違ってそれを受け入れた話に発展できるのだ。
10代のわたし。
まったく普通の、どちらかと言えば奥手の高校生だったけど、いけないことを想像したりいやらしいものを求めたりしていて自分は何かおかしいのではないかと思っていた頃に那智さんと知り合う。
処女だったわたしが1から教えてもらって、はじめは抵抗感を持ちながらも性的に開花していく。
たぶん、想像だけど、かなりどっぷり那智さんの性に溺れてしまっていたのではないだろうか。
那智さんは誠実な人だけど、それでも、もしかしたらセックスもSMも何か逸脱してしまうほどのめり込んでしまったかもしれない、この9年間のわたしに与えた変化の2倍や3倍のものを施されると想像すると甘いだけじゃない気がするのだ。
いまのわたしだからこそ、想像できる。
なんとなく、すごくすごく残念な気持ちとそうならずに済んでホッとする気持ちと、複雑だった。
那智さんも似たようなことを考えていたようで
もし、そうだったらすごかっただろうな(笑)
他と比べたわけじゃないけど、若かりし頃はそれなりの体力と諸々の力強さ(ああ、絶倫とか書けばいいのか!?でもなんか書けない)を持っていた那智さんが未開発のりん子を自分仕様に仕込み育てるとなれば、そりゃあ、那智さんものめり込むでしょう^^
いろんなことやっただろうな〜
複数とか
複数。
その言葉を聞いて、思わず息を吐いた。
ああ、この気持ちはなんだろう。
大事なものをそっと引き出しにしまって静かに立ち去るような感じ。
物悲しさや諦めや、充足感や、いろいろな感情が折り重なる。
『複数の男性』というのはずっと昔からわたしの妄想の比較的大きなひとつだった。
たくさんの男のおもちゃになる、それに快感を覚えるわたし。
那智さんとお付き合いしてからもその妄想は頭の中に居座り続けていた。
那智さんと他の男性。
那智さんのものとして、他の男の性的餌食になる。
いまでもなくなりはしない妄想。
だけど、わたしは知ってしまっている。
もう、その妄想を叶えることはできないだろうということを。
わたしにとって他者を交えるということは本当に難しいことだ。
よほど慎重に進めないと演技するだけでまったく快感にならない、ただの退屈な、もしくは傷つく行為になりかねない。
いままで二度カップル喫茶に行き、ハプバーには何回も行っている。
男性を募集したこともあったし、ずいぶん昔那智さんが知人に抱かせたこともあった。
男性を募集したときや那智さんの知人のときは複数というより、那智さんの前で那智さん以外の男性に抱かれるというモチベーションだったから少し違うけど、それでも『他者』の存在はあるわけだし、ハプバーで実際に誰かと絡むなんてことはほとんどなかったけど、やはり常に他者は存在していた。
複数に近いことは一度だけあった、それは『男たちの手』というエントリーに書いたけど、あれは、わたしが着衣のまま男性たちに触られる止まりだったからある程度没頭することができたけど、あのままごく普通(?)の複数対ひとりのセックスに突入していったらおそらく途中で冷静さを取り戻し、『恥じらいながらも複数で感じる女』を演じてしまっていただろう。(演じさせたら、うまいよ 笑)
わたしの過剰な自意識と羞恥心と役割期待に応えようとしてしまう性質が『他者』の中自由な心でいさせてくれないこと、それはまったく快感ではない。
そして、演技をするセックスと知らない男たちに体を開くことは傷つくということを長年かけて理解する。
那智さんも納得のいく人選や雰囲気でない限りわたしの体に触れさせるつもりはないだろうし、納得しないとわたしがもっと辛くなっちゃうことも知ってくれている、何より、那智さんにとって『りん子が感じることが満足』なのだから余計に困難なこと。
これらのことで複数で互いが満たされるような状態にはなかなかならないことを知っていった。
そして、もうひとつ、これも大きな要因。
那智さんとふたりで作る時間や空間や感情や快感が、あまりにも良すぎるのだ。
快感は体だけで作られるものではない。
心を解放することで体の快感が育つ。
過剰な自意識や羞恥心や期待に応えようとする性格のわたしに快感を作ることは心と体の両方を育てる必要があったはず。
那智さんは、それを『ふたりだけの世界の中、那智さんでなければ』という形で作り上げた。
それを長年積み重ねて、わたしは那智さんでなければ、もっというと那智さんとふたりでなければ、それを感じられない女になった。
この人でなければと思えることはこの上ない幸福と快感ではあるけれど、この人以外はいらないと思えてしまうもの。
その幸福と快感のあまりの良さを知ってしまったから、他者を交えることは快感でもなんでもないと思えるようになってしまったのだ。
誰かにとってダメなことは誰かにとってよいことである場合もあるので複数で快感を得られる人もいるだろう、だからそれは否定していない。
ただ、わたしの性格と那智さんの育て方が、このようなわたしを作ったということ。
那智さんがタイムマシンに乗って過去のわたしと出会ったら。
いろいろしていたことの中に『複数』は入っていた。
おそらく那智さんにもその嗜好があるのだろう。
だから、もし25年前に出会っていたら、いまの育て方とは違う、もしくは、その先の発展の仕方を変え、わたしが複数を楽しめるように作る余裕があっただろうなと思っての発言だったのだ。
複数はわたしの妄想、那智さんの嗜好のひとつだった。
だけど、必ずしも妄想を形にしたら快感を得られるものではないということ。
わたしの性格による那智さんの育て方から作られたふたりの性的幸福の中では複数は実現が難しいことだということだ。
那智さんの「複数」という言葉を聞いたとき。
ああ、わたしはこの先、妄想のひとつだった『複数』が叶うことはないのだろうなぁと静かに確かめたような気持ちになった。
思春期の頃から思い描いていた妄想はいまでもある、性的な刺激を思い描くとき『複数』は3本指に入るほどだ(笑)
だけど、思い描きながら、実際したらふたりの満足にはならないだろうなと半分の冷静な頭が思う。
幸福と快感のもとに『複数』が叶うことはないのだろう。
きっとわたしという人間には合わないことだったのだ。
そして、それ以上の現実の幸福と快感を知ってしまったいま、その妄想は妄想のままそっと心の引き出しにしまっておこうと思った。
すこし寂しいような、でも、満たされた気分で。
法に触れない限り、現代社会で性的妄想を形にするのは意外と簡単かもしれない。
ネットでは様々なものが手に入るし、匿名で他者と交流することもできる、風俗やハプバーのようにニーズに合ったことを体験させてくれるところもある。
妄想は人を豊かにする、だから、妄想も必要なことだし、一歩でも妄想に近づきたいと思うことは否定していない。
だけど、じつは、妄想を形にすることと、それで快感や幸福を味わうことはまったく違うことなのかもしれない。
まして、他者を交えることはものすごくデリケートで、そこから『ふたり』が『極上』の快感や幸福を得ることはものすごく困難なことなんだ。
ときどきネットで貸し出しや複数調教なんていうのを見るけど、そこにいるどれくらいの人が極上の快感と幸福を感じているかと想像すると、おそらく画像のインパクトに比べたら大したことないんじゃないかと思えてしまう。
複数に限らず、妄想を現実のものにすることはお手軽にはできないのだ。
自分の心と向き合い相手の心とすり合せ、長い時間かけて現実の良さに変えていくものなのだろう。
中には合わないものだって当然出てくるけど、それは仕方ないこと。
だから、わたしは過激な妄想の形より、那智さんとふたりで、那智さんが作ってくれた小さな世界で他では味わえない極上の幸福と快感を味わうほうがいい。
那智さんの指と舌とおちんぽ様と視線と皮膚と声で複数だ^^
<関連エントリー>
悲しくならないルール、探したらありました^^
『手を離さないで』
カップル喫茶と知人に抱かせたこと
『嫉妬の効用 2 3』
『ゲストを招く(一場面)』
『ゲストを招く(りん子の心1 2 3)
『男たちの手(前振り もらうセックス)』
『男たちの手1 2』
「等式」感想です。複数について、一般論なのでおもしろくないかもしれません。遊びでも練習が必要ですよね、スポーツ全般も勿論。SEXだって練習しないと良くならないですよね、それと同じくも練習かなとも思います。お互いの、気持ちの切り替えや、慣れ、段取りや打ち合わせなどで随分違うかなと。
詰め将棋
非日常的な日常
いまわたしがパソコンに向かっているの今日は1月28日。
そして、これがアップされている日は2月9日。
ということは、ほぼリアルタイムの更新ということになる。
どれくらいの方が認知しているかわからないけど『等式』は約2ヶ月分のエントリーを書き溜め予約投稿しています。
緊急や気分によって例外はありますが、基本は書いたものはほぼ2ヶ月後にアップされることになります。
ですから、今日書いたものは本来なら3月下旬に公開されるはずなんですけど、いま書いている時点で2月9日にアップされること決まっている、イレギュラーなエントリーということになります。
非常に情けないのですが、前言撤回は早いほうが少しでも情けなさを軽減できると信じて、今日はなんと昨日までのシリーズの新たな展開をお話ししたいからです。
『複数もしくは他者』及び『事実が作ったもの 』の5話のアップを明後日に控えていた今日1月28日、エントリーとはまったく違う話の流れから
俺ともう一人か、スワップを視野に入れている
と、なんの前触れもなく那智さんが言った。
それがたまたま明後日からのエントリーと内容が重なっていたので、見透かされているような驚きと、その偶然にアップの順番が作為ではないことを知っていてほしくて「次エントリーの予告をしてしまうと楽しめないかもしれませんけど」と前置きをしてから、次回は『複数』の現段階でのわたしの気持ちを書いたものだとお伝えした。
具体的には話さなかったけど、おそらく那智さんはそれが若干後ろ向きな内容だということは察しがついていたはずだけど、タイムリミットもありそのときのお電話はそれ以上話が発展することはなかった。
またすぐお話しできる状況になったので、また続きというか、考えをお聞きする。
那智さんとしては漠然とした想像くらいなのか、話題に出された真意を探りたかったのだ。
この時点で明後日の更新分の内容を具体的に知っているのはわたしだけなので、前回の出来事がほとんど快感ではなかったことや、それゆえ『複数』に対して諦めの気持ちを持っていることを那智さんは知らない。
ネタばれでもお話ししておくほうがいいのか、戸惑ったから。
そのエントリーは全部で何話なの?(笑)
5話です^^;
那智さん、やっぱり結末わかってしまうとつまらないかもしれないけど(「いいよ」)
わたし、『複数』に対して諦めの気持ちを書いています
だから、那智さんの想像されているようにはならないと思いますよ
そう?(笑)
楽しそうに笑いながらスラスラと考えていたことを話しはじめてくれた。
去年の春くらいから具体的に『複数』を考えはじめていた。
それで、ちょうど夏にいい機会だったから試してみた。
その前後からりん子の快感がどんどん深くなり同時に自分が淫乱なりん子を好きになり、もっとと思うようになった。
あの『複数』の経験を通し、複数で感じるりん子を見たいという欲求がはっきりして固まってきた。
自分の欲求が固まったことと、りん子の望みを叶えてあげたいという気持ちが上手に重なったところだった。
だから、ちょうどよいから話題に出した。
ということだった。
やるなら俺ともうひとり(または複数)を加えた複数、もしくは、俺の目の届く範囲内で俺も参加できる状態のスワップ
と具体的なところまでスラスラと話す様子に、思いつきで言っているのではないと感じる。
ああ、文章というものは正直だ。
正直なくせにひねくれもの。
『複数もしくは他者』と『事実が作ったもの』で、わたしの性格と那智さんの育て方により他者が加わることは快感に繋がらない、さらにふたりがとても良い、ゆえに複数の快感は諦めたと書いた。
でも、よく読めば、それ以外の本心も書いてある。
お気づきになった方はいらっしゃるだろうか。
体の刺激を快感にするのは心が『その気』になることが必要だと書いた。
その『その気』を握っているのは那智さん、でも、あの時点で那智さんは「自然に」というニュートラルな指示しかくれなかった。
それではどんなにふたりの間で快感を育てても叶うことはない。
そして、もうひとつ。
那智さんの好む複数の形とわたしのそれとの違いも、那智さんの『自分は参加しないという美意識』を引き合いに出してこそっと書いている。
わたしの妄想する『那智さんに抱かれながら、他の男に』というものの違うので、これでは強固な自意識や羞恥心は崩せず、やはり叶うことはない。
「感じるりん子が見たい」という積極的な欲望と、那智さんが加わり引き金を引くというふたつのことが『足りない』から叶わないのーー!!と、ひねくれた形で情けなくも正直に滲み出してしまう文章を書いていた^^;
もちろん、新たな複数構想の話題にされたときに、これらエントリーの内容を那智さんは知らない。
でも、あまりに自分の『足りない』と思っていたものと那智さんの新構想が一致していて、話を聞きながらどんどん困惑してくる。
それから当然エントリーの内容に触れず、わたしはなんとも複雑な困惑のやり場を求め変なテンションになりながら話を進めた。
だって、りん子、うれしいと思わない?(笑)
俺に頭を撫でてもらいながら他の男に抱かれるんだよ?
それとか、男のくわえて、ああ、まずは逆がいいな、俺のをくわえながら後ろからされるんだよ?
ひえ〜〜〜、AVの世界!!!!と悶絶するけど、わたしはまだ疑っている。
だって、那智さん、そういうとき自分がその中に入るのイヤですよね?
ちゃんとお聞きしたことないけど、服脱ぐのさえ抵抗ありますよね?
そういう美意識というかポリシーじゃなかったですか?
ああ、そうだよ
だから、言ったじゃん
俺はりん子に複数で感じて欲しいし、その姿を見たいと思ったんだよ
それが一番の目的になったんだから、美意識はひっこめるの(笑)
でも、仮にですよ?
美意識ひっこめたとしても、そもそもそういうの好みじゃなかったんだから、他の男の人と同じ裸になることで醒めちゃうとかで、たとえば、わたしがお口をしても大きくなってくれなかったりしたら、それはダメでしょ!?
(はあ、なんてことを聞く!!)
那智さんの美意識がけっこう強力なことは知っている
それを変えることにまだ半信半疑で、なんとも身の蓋もないことまで聞いてしまう。
大丈夫じゃない(笑)
だって、俺はりん子に感じて欲しいし、それを見たい
だから、その状況は望んだ状況だろ?だから、大丈夫だと思うよ
信じられない!!那智さん、美意識、変わります!?
那智さんの美意識はとても強固だ。
あはは、そう、目的がはっきりしたから変えたの
那智さんの美意識は強固だけど、ああ、でも、これと決めたことを貫く意志の力もそれ以上に強靭だ(笑)
目眩がする。
種明かしをしていないのに、わたしが掲げた『足りない』の2本柱の美意識と引き金引いてをことごとくへし折っていく那智さん。
なんだか抵抗を試みる。
でも、そう簡単に没頭できないですよ
『複数』は那智さんがわたしが感じていいと思うことと美意識を変えることでしか快感を得られる術は残っていないと思いますけど、それだって必ず得られるという保証はないと思います
大丈夫だよ、楽しみだろ〜?
俺が最初にりん子のことたくさん感じさせてあげるから、鞭をしてもいいな、そしたら没頭しやすくなる
『事実が作ったもの』で『静かな気持ちで諦めた』なんて宣言しているのに!!
『那智さんの指となんとかとなんとかで複数だ』なんてカッコよく締めちゃってるのに!!
一旦諦めたことが実は叶うかもしれないと再び現実味を帯びてくる状況に、混乱するし慌てるし、何より喜んでしまっているから一番困る。
なあ、りん子、俺は1年くらいかけてここまで考えを固めて、、大丈夫だと判断したから、いま口にしているんだよ
俺が口に出すってことは相当な覚悟だってわかってるでしょ(笑)
りん子はいっぱい感じたらいいの
俺は、それが見たいんだから
で、もし感じられなくても、それはそれでいい
往生際悪く四の五のいうわたしにひとつひとつ逃げ道を塞いでいく、詰め将棋のよう。
それがすべて『りん子を可愛がる』那智さんの欲求から端を発しているのだから、抵抗し追いつめられることさえ甘美だ。
幸福な詰め将棋。
ということで。
前シリーズではあんな立派なことを豪語しておきながら、あっさり前言撤回。
それでもわたしはまだ、一定の快感が得られるとは思えていませんが!!(ホントだよ〜;;)
上下の上の那智さんがまったく諦めていない(というかはなから『諦め』なんてなかったと思うけど)ので、『複数もしくは他者』の道は継続ということになります。
下のわたしが幸福と快感を味わえるかは、那智さん次第。
今回那智さんがわたしに示した指針は『ふたりで楽しもう』。
ゆえに、お恥ずかしながら前言撤回いたします。
ああ、恥ずかしい。
そして、次回『等式』にてご協力いただける方を募る予定ですので、、『那智さん以外ではあんなに醒めているりん子』を相手してみたいという猛者又は猛女がいらっしゃいましたら、そのときは名乗りを上げていただけるとうれしいです。
お願いいたします^^
<関連エントリー>
『複数もしくは他者1 2 3 4』
『事実が作ったもの』
「等式」感想です。急な話の展開が笑えると思えますので笑って下さい。今回の協力のお願いは基本りん子を喜ばすのが目的ですが、その過程や、目的近くに協力頂ける方の願望や欲望があるのであればどうぞご協力下さい。
詳細は次のエントリーにありますが、男女問わず何でもご相談下さい。別に特殊な能力が必要なわけではありません、極端に言えばSMに興味がなくても問題ありません、嫌悪を感じるのは困りますがね。単独男女・カップルOKです、色々な参加の仕方があると思いますので興味のある方は手を挙げて下さい。
いまわたしがパソコンに向かっているの今日は1月28日。
そして、これがアップされている日は2月9日。
ということは、ほぼリアルタイムの更新ということになる。
どれくらいの方が認知しているかわからないけど『等式』は約2ヶ月分のエントリーを書き溜め予約投稿しています。
緊急や気分によって例外はありますが、基本は書いたものはほぼ2ヶ月後にアップされることになります。
ですから、今日書いたものは本来なら3月下旬に公開されるはずなんですけど、いま書いている時点で2月9日にアップされること決まっている、イレギュラーなエントリーということになります。
非常に情けないのですが、前言撤回は早いほうが少しでも情けなさを軽減できると信じて、今日はなんと昨日までのシリーズの新たな展開をお話ししたいからです。
『複数もしくは他者』及び『事実が作ったもの 』の5話のアップを明後日に控えていた今日1月28日、エントリーとはまったく違う話の流れから
俺ともう一人か、スワップを視野に入れている
と、なんの前触れもなく那智さんが言った。
それがたまたま明後日からのエントリーと内容が重なっていたので、見透かされているような驚きと、その偶然にアップの順番が作為ではないことを知っていてほしくて「次エントリーの予告をしてしまうと楽しめないかもしれませんけど」と前置きをしてから、次回は『複数』の現段階でのわたしの気持ちを書いたものだとお伝えした。
具体的には話さなかったけど、おそらく那智さんはそれが若干後ろ向きな内容だということは察しがついていたはずだけど、タイムリミットもありそのときのお電話はそれ以上話が発展することはなかった。
またすぐお話しできる状況になったので、また続きというか、考えをお聞きする。
那智さんとしては漠然とした想像くらいなのか、話題に出された真意を探りたかったのだ。
この時点で明後日の更新分の内容を具体的に知っているのはわたしだけなので、前回の出来事がほとんど快感ではなかったことや、それゆえ『複数』に対して諦めの気持ちを持っていることを那智さんは知らない。
ネタばれでもお話ししておくほうがいいのか、戸惑ったから。
そのエントリーは全部で何話なの?(笑)
5話です^^;
那智さん、やっぱり結末わかってしまうとつまらないかもしれないけど(「いいよ」)
わたし、『複数』に対して諦めの気持ちを書いています
だから、那智さんの想像されているようにはならないと思いますよ
そう?(笑)
楽しそうに笑いながらスラスラと考えていたことを話しはじめてくれた。
去年の春くらいから具体的に『複数』を考えはじめていた。
それで、ちょうど夏にいい機会だったから試してみた。
その前後からりん子の快感がどんどん深くなり同時に自分が淫乱なりん子を好きになり、もっとと思うようになった。
あの『複数』の経験を通し、複数で感じるりん子を見たいという欲求がはっきりして固まってきた。
自分の欲求が固まったことと、りん子の望みを叶えてあげたいという気持ちが上手に重なったところだった。
だから、ちょうどよいから話題に出した。
ということだった。
やるなら俺ともうひとり(または複数)を加えた複数、もしくは、俺の目の届く範囲内で俺も参加できる状態のスワップ
と具体的なところまでスラスラと話す様子に、思いつきで言っているのではないと感じる。
ああ、文章というものは正直だ。
正直なくせにひねくれもの。
『複数もしくは他者』と『事実が作ったもの』で、わたしの性格と那智さんの育て方により他者が加わることは快感に繋がらない、さらにふたりがとても良い、ゆえに複数の快感は諦めたと書いた。
でも、よく読めば、それ以外の本心も書いてある。
お気づきになった方はいらっしゃるだろうか。
体の刺激を快感にするのは心が『その気』になることが必要だと書いた。
その『その気』を握っているのは那智さん、でも、あの時点で那智さんは「自然に」というニュートラルな指示しかくれなかった。
それではどんなにふたりの間で快感を育てても叶うことはない。
そして、もうひとつ。
那智さんの好む複数の形とわたしのそれとの違いも、那智さんの『自分は参加しないという美意識』を引き合いに出してこそっと書いている。
わたしの妄想する『那智さんに抱かれながら、他の男に』というものの違うので、これでは強固な自意識や羞恥心は崩せず、やはり叶うことはない。
「感じるりん子が見たい」という積極的な欲望と、那智さんが加わり引き金を引くというふたつのことが『足りない』から叶わないのーー!!と、ひねくれた形で情けなくも正直に滲み出してしまう文章を書いていた^^;
もちろん、新たな複数構想の話題にされたときに、これらエントリーの内容を那智さんは知らない。
でも、あまりに自分の『足りない』と思っていたものと那智さんの新構想が一致していて、話を聞きながらどんどん困惑してくる。
それから当然エントリーの内容に触れず、わたしはなんとも複雑な困惑のやり場を求め変なテンションになりながら話を進めた。
だって、りん子、うれしいと思わない?(笑)
俺に頭を撫でてもらいながら他の男に抱かれるんだよ?
それとか、男のくわえて、ああ、まずは逆がいいな、俺のをくわえながら後ろからされるんだよ?
ひえ〜〜〜、AVの世界!!!!と悶絶するけど、わたしはまだ疑っている。
だって、那智さん、そういうとき自分がその中に入るのイヤですよね?
ちゃんとお聞きしたことないけど、服脱ぐのさえ抵抗ありますよね?
そういう美意識というかポリシーじゃなかったですか?
ああ、そうだよ
だから、言ったじゃん
俺はりん子に複数で感じて欲しいし、その姿を見たいと思ったんだよ
それが一番の目的になったんだから、美意識はひっこめるの(笑)
でも、仮にですよ?
美意識ひっこめたとしても、そもそもそういうの好みじゃなかったんだから、他の男の人と同じ裸になることで醒めちゃうとかで、たとえば、わたしがお口をしても大きくなってくれなかったりしたら、それはダメでしょ!?
(はあ、なんてことを聞く!!)
那智さんの美意識がけっこう強力なことは知っている
それを変えることにまだ半信半疑で、なんとも身の蓋もないことまで聞いてしまう。
大丈夫じゃない(笑)
だって、俺はりん子に感じて欲しいし、それを見たい
だから、その状況は望んだ状況だろ?だから、大丈夫だと思うよ
信じられない!!那智さん、美意識、変わります!?
那智さんの美意識はとても強固だ。
あはは、そう、目的がはっきりしたから変えたの
那智さんの美意識は強固だけど、ああ、でも、これと決めたことを貫く意志の力もそれ以上に強靭だ(笑)
目眩がする。
種明かしをしていないのに、わたしが掲げた『足りない』の2本柱の美意識と引き金引いてをことごとくへし折っていく那智さん。
なんだか抵抗を試みる。
でも、そう簡単に没頭できないですよ
『複数』は那智さんがわたしが感じていいと思うことと美意識を変えることでしか快感を得られる術は残っていないと思いますけど、それだって必ず得られるという保証はないと思います
大丈夫だよ、楽しみだろ〜?
俺が最初にりん子のことたくさん感じさせてあげるから、鞭をしてもいいな、そしたら没頭しやすくなる
『事実が作ったもの』で『静かな気持ちで諦めた』なんて宣言しているのに!!
『那智さんの指となんとかとなんとかで複数だ』なんてカッコよく締めちゃってるのに!!
一旦諦めたことが実は叶うかもしれないと再び現実味を帯びてくる状況に、混乱するし慌てるし、何より喜んでしまっているから一番困る。
なあ、りん子、俺は1年くらいかけてここまで考えを固めて、、大丈夫だと判断したから、いま口にしているんだよ
俺が口に出すってことは相当な覚悟だってわかってるでしょ(笑)
りん子はいっぱい感じたらいいの
俺は、それが見たいんだから
で、もし感じられなくても、それはそれでいい
往生際悪く四の五のいうわたしにひとつひとつ逃げ道を塞いでいく、詰め将棋のよう。
それがすべて『りん子を可愛がる』那智さんの欲求から端を発しているのだから、抵抗し追いつめられることさえ甘美だ。
幸福な詰め将棋。
ということで。
前シリーズではあんな立派なことを豪語しておきながら、あっさり前言撤回。
それでもわたしはまだ、一定の快感が得られるとは思えていませんが!!(ホントだよ〜;;)
上下の上の那智さんがまったく諦めていない(というかはなから『諦め』なんてなかったと思うけど)ので、『複数もしくは他者』の道は継続ということになります。
下のわたしが幸福と快感を味わえるかは、那智さん次第。
今回那智さんがわたしに示した指針は『ふたりで楽しもう』。
ゆえに、お恥ずかしながら前言撤回いたします。
ああ、恥ずかしい。
そして、次回『等式』にてご協力いただける方を募る予定ですので、、『那智さん以外ではあんなに醒めているりん子』を相手してみたいという猛者又は猛女がいらっしゃいましたら、そのときは名乗りを上げていただけるとうれしいです。
お願いいたします^^
<関連エントリー>
『複数もしくは他者1 2 3 4』
『事実が作ったもの』
「等式」感想です。急な話の展開が笑えると思えますので笑って下さい。今回の協力のお願いは基本りん子を喜ばすのが目的ですが、その過程や、目的近くに協力頂ける方の願望や欲望があるのであればどうぞご協力下さい。
詳細は次のエントリーにありますが、男女問わず何でもご相談下さい。別に特殊な能力が必要なわけではありません、極端に言えばSMに興味がなくても問題ありません、嫌悪を感じるのは困りますがね。単独男女・カップルOKです、色々な参加の仕方があると思いますので興味のある方は手を挙げて下さい。