薄める1
独特な幸福感
テレビで『つらい過去を克服する』ためには、というものをやっていた。
番組の中では試合に負けたアスリートが負けた悔しさから抜け出すことができず練習に身が入らないということだった。
そこにいた心理学と脳科学の学者は揃って同じことをいっていた。
つらい出来事を思い出すのだそうだ。
つらい記憶はどうしても目を背けてなかったことにしてしまいがちだけど、あえて負けた試合のビデオを見たりして思い出すようにするのだ。
思い出すことで『記憶を薄める』といっていた。
以前見つけたトラウマの克服方法も同じようなことが書かれてあった。
過去のつらい出来事を思い出しそうになったら、蓋をしないであえて思い出すようにする。
思い出すことで、つらかったこと、怖かったことに慣れていくのだそうだ。
トラウマの克服は『その状態に慣れる』こと。
慣れていくと、だんだん『大したことではない』と感じられるようになるのだそうだ。
つらい記憶を薄めるのと同じだ。
思い出すことで、記憶は薄まっていく。
おそらく、タイミングがあるだろう。
つらい経験をした直後に何度も思い出すのは精神衛生上よくないと思うけど、時間の経過や自分の環境や精神状態の変化により『いまなら大丈夫』というときが訪れる。
そのタイミングを逃さないでつらい記憶を薄める作業をする。
わたしにとってあの夢は、まさにそのタイミングだった。
父の夢を見た。
とてもイヤな夢で、どうしてわたしはいつまでたっても父に翻弄されるのだろうとやるせない気持ちになった。
エントリーにしながら、父に殺意を抱く嫌悪感や生前の父に重なる性的なことを、那智さんに聞いてもらおうと思った。
生前の父の愚行を、詳しくは書かないけど、誰にも話したことのない父の恥部と、それでも父を守ろうとしたわたしのことを。
そう思い那智さんには『夢のエントリーの補足を次に会ったときに聞いてください』とお願いしていた。
それにしてもなんであんな夢を見るのだろう。
那智さんに話す日までの間、自問自答する。
たまたま話す機会が会った姉に聞いたら、父が病気のときの夢はたまに見るけど、そんな夢は見ないという。
そうか、姉は父の怖い夢は見ないのか…。
那智さんに愛してもらってから、もう父に愛されたかったという思い残しはない。
看病もやれることはやったから悔いはない。
それなのにどうしてわたしだけ父の怖い夢を見るのだろう。
ふと、思う。
ああ、そうか、わたしは父が怖かったんだ。
夢の後半に殺意を抱くストーリーの中の父はある意味生前の父のそのままだったけど、前半の悪霊も父だったのだ。
悪霊の存在に怯える。
突然豹変することに怯える。
それに恐怖する気持ち。
あれは、父に対する感情そのものだ。
父は酒乱だった。
普段の父はただの子どものような手のかかる大人というだけだったけど(それだってかなりダメなレベルだったけど)、酔うと暴力を振るうことがあった。
だいたいは、ただの酔っ払いで、ゴキブリを見せて脅かしたり電車降りないって駄々こねたりするだけだったのだけど、たまに暴力になることがあった。
ほとんどは母に向かうものだったけど、わたしも馬乗りになって殴られたこともあったし、何より目の前で母が殴られたり、大きな大人がテーブルをひっくり返して物を壁や母に投げつけて暴れたりしているのを見るだけで、暴力と同等の被害だ。
そして、恐ろしいことは、それがいつ何をきっかけに始まるかわからないということ。
(多くの虐待は、そうなんだけどね)
さっきまで普通の酔っ払いだっったのに、以前はこの言葉をいっても大丈夫だったのに、母のひと言で、ボクシングの結果で、もっというと『何が理由かもわからず』、父の怒りが湧き上がり暴力になる。
あの『なに?』と気に食わない言葉を発した人物に向かって放つ口調、見る見るうちに座っていく目。
ああ、はじまってしまったと恐怖と絶望は夢の悪霊に感じたもの、そのものだった。
わたしは怖かったんだ。
悪霊に置き換えていたけど、ずっと怖かったんだ。
それまでも、姉や那智さんに話すことはよくあった。
エントリーにもなっている。
でも、いつも『子どもみたいな父に困らされた』『感情的になるひとだったからいつもヒヤヒヤしていた』みたいに表現していた。
もちろん、これも本当の気持ち。
だけど、『怖い』と表現したことはなかったんだ。
そう、おそらく『困らされた』『ヒヤヒヤしていた』程度にしておきたかったのだ。
『怖い』と表現してしまうことは、ことをより深刻にするし、何より怖さに直面しないといけなくなる。
相手を『怖い』と思うことは、その相手との関係を決定的に決裂させる種類の感情だ。
わたしは、それを父に抱きたくなかったんだ。
でも、その感情を思い出さないと薄まらない。
最初は夢の後半の父の恥部を聞いてもらおうとしていたのだけど、わたしが薄めないといけないことは『お父さんが怖かった』とことだ。
姿を変えて蘇る悪霊の方だ。
そこに気づいた。
おそらく、いまが、わたしにとってそのタイミングだったんだ。
那智さんに『お父さんが怖かった』と聞いてもらおう。
次に会う日に聞いてもらおうと決めて会えない日を過ごした。
テレビで『つらい過去を克服する』ためには、というものをやっていた。
番組の中では試合に負けたアスリートが負けた悔しさから抜け出すことができず練習に身が入らないということだった。
そこにいた心理学と脳科学の学者は揃って同じことをいっていた。
つらい出来事を思い出すのだそうだ。
つらい記憶はどうしても目を背けてなかったことにしてしまいがちだけど、あえて負けた試合のビデオを見たりして思い出すようにするのだ。
思い出すことで『記憶を薄める』といっていた。
以前見つけたトラウマの克服方法も同じようなことが書かれてあった。
過去のつらい出来事を思い出しそうになったら、蓋をしないであえて思い出すようにする。
思い出すことで、つらかったこと、怖かったことに慣れていくのだそうだ。
トラウマの克服は『その状態に慣れる』こと。
慣れていくと、だんだん『大したことではない』と感じられるようになるのだそうだ。
つらい記憶を薄めるのと同じだ。
思い出すことで、記憶は薄まっていく。
おそらく、タイミングがあるだろう。
つらい経験をした直後に何度も思い出すのは精神衛生上よくないと思うけど、時間の経過や自分の環境や精神状態の変化により『いまなら大丈夫』というときが訪れる。
そのタイミングを逃さないでつらい記憶を薄める作業をする。
わたしにとってあの夢は、まさにそのタイミングだった。
父の夢を見た。
とてもイヤな夢で、どうしてわたしはいつまでたっても父に翻弄されるのだろうとやるせない気持ちになった。
エントリーにしながら、父に殺意を抱く嫌悪感や生前の父に重なる性的なことを、那智さんに聞いてもらおうと思った。
生前の父の愚行を、詳しくは書かないけど、誰にも話したことのない父の恥部と、それでも父を守ろうとしたわたしのことを。
そう思い那智さんには『夢のエントリーの補足を次に会ったときに聞いてください』とお願いしていた。
それにしてもなんであんな夢を見るのだろう。
那智さんに話す日までの間、自問自答する。
たまたま話す機会が会った姉に聞いたら、父が病気のときの夢はたまに見るけど、そんな夢は見ないという。
そうか、姉は父の怖い夢は見ないのか…。
那智さんに愛してもらってから、もう父に愛されたかったという思い残しはない。
看病もやれることはやったから悔いはない。
それなのにどうしてわたしだけ父の怖い夢を見るのだろう。
ふと、思う。
ああ、そうか、わたしは父が怖かったんだ。
夢の後半に殺意を抱くストーリーの中の父はある意味生前の父のそのままだったけど、前半の悪霊も父だったのだ。
悪霊の存在に怯える。
突然豹変することに怯える。
それに恐怖する気持ち。
あれは、父に対する感情そのものだ。
父は酒乱だった。
普段の父はただの子どものような手のかかる大人というだけだったけど(それだってかなりダメなレベルだったけど)、酔うと暴力を振るうことがあった。
だいたいは、ただの酔っ払いで、ゴキブリを見せて脅かしたり電車降りないって駄々こねたりするだけだったのだけど、たまに暴力になることがあった。
ほとんどは母に向かうものだったけど、わたしも馬乗りになって殴られたこともあったし、何より目の前で母が殴られたり、大きな大人がテーブルをひっくり返して物を壁や母に投げつけて暴れたりしているのを見るだけで、暴力と同等の被害だ。
そして、恐ろしいことは、それがいつ何をきっかけに始まるかわからないということ。
(多くの虐待は、そうなんだけどね)
さっきまで普通の酔っ払いだっったのに、以前はこの言葉をいっても大丈夫だったのに、母のひと言で、ボクシングの結果で、もっというと『何が理由かもわからず』、父の怒りが湧き上がり暴力になる。
あの『なに?』と気に食わない言葉を発した人物に向かって放つ口調、見る見るうちに座っていく目。
ああ、はじまってしまったと恐怖と絶望は夢の悪霊に感じたもの、そのものだった。
わたしは怖かったんだ。
悪霊に置き換えていたけど、ずっと怖かったんだ。
それまでも、姉や那智さんに話すことはよくあった。
エントリーにもなっている。
でも、いつも『子どもみたいな父に困らされた』『感情的になるひとだったからいつもヒヤヒヤしていた』みたいに表現していた。
もちろん、これも本当の気持ち。
だけど、『怖い』と表現したことはなかったんだ。
そう、おそらく『困らされた』『ヒヤヒヤしていた』程度にしておきたかったのだ。
『怖い』と表現してしまうことは、ことをより深刻にするし、何より怖さに直面しないといけなくなる。
相手を『怖い』と思うことは、その相手との関係を決定的に決裂させる種類の感情だ。
わたしは、それを父に抱きたくなかったんだ。
でも、その感情を思い出さないと薄まらない。
最初は夢の後半の父の恥部を聞いてもらおうとしていたのだけど、わたしが薄めないといけないことは『お父さんが怖かった』とことだ。
姿を変えて蘇る悪霊の方だ。
そこに気づいた。
おそらく、いまが、わたしにとってそのタイミングだったんだ。
那智さんに『お父さんが怖かった』と聞いてもらおう。
次に会う日に聞いてもらおうと決めて会えない日を過ごした。
薄める2
独特な幸福感
夢を見てから一週間とちょっと、先週は那智さんお休みじゃなかったからすこし時間が空いた。
待ち遠しい反面、『怖かった』と認めただけでもすこし薄まったのだろうか、思いのほか落ち着いていた。
前日に『おまんこしたい』と嬉しい宣言をいただいていたので、ちょっと気が紛れていたのかもしれない(笑)
先にチェックインを済ませてくれた部屋に入る。
照り焼きチキンハンバーガーを持参して(美味しかった 笑)
シャワーを浴びて。
次は?
いい子いい子→マッサージ→おまんこ
ということだった。
まず最初に聞いてくれるんだ。
部屋着を着た那智さんの腕枕でお布団に入る。
トントンと頭を撫でてくれる。
これから父のことを聞いてもらうにあたり、わたしはいつくかお願いをする。
父を非難しないでほしい。
逆に父を擁護することもしないでほしい。
那智さんの性格上、非難することはあまりなさそうだけど、他者が父を非難するとわたしは父を守ろうとしてしまって怖さを認められなくなる。
また『男として』の共感や、わたしにとって父を悪者にしないためにあえて『父をプラスに思えるようにする』ための擁護をされてしまうと、わたしの『怖かった』感情の正当化ができないから。
じゃあ、俺がお父さんの気持ちもわかるとかいうのは?
えっと、『男としてわかる』のはやめてほしいです、『那智さんは』ならいいかな…
ああ、それもやめてください
わたしが求めているのは、父に対する評価ではなく、父は関係ないんです
父に対してじゃなくて、わたしの話を聞いてもらって、慰めてほしいんです
わかった
父を非難も擁護もせず、わたしの話を聞き慰めてほしい。
今日のわたしのゴールは『怖い』を表に出して薄めること。
だから、これがお願いだった。
那智さんの脇に頬をうずめて、独り言のように話し始める。
父が酒乱だったこと。
脈絡のないきっかけで暴力がはじまること。
みるみる変わっていく、その口調や座った目が怖かったこと。
じわじわと涙がにじむ。
那智さん、わたし、父が怖かったです
大きく息を吐き、言葉にする。
そうだね
怖かったです
怖かったね
いつ豹変するか
『なに?』っていうときの目とか
怖かった
とんとんと髪を撫でてくれる。
わたし、そのお父さんが怖かった
たしかめるように、繰り返す。
那智さんの腕の中は安心だ。
濡れていく瞼をなんの遠慮もなく那智さんの部屋着に押し当てる。
号泣するかと想像していたけど、違っていた。
ああ、いま自分は『怖かった』記憶を薄めているなと感じながら、不思議なほど静かな涙がため息と一緒に流れているだけだった。
一番目を背けていた感情を表に出し、薄める。
これはおそらく、タイミングによってものすごい効果を表すのではないかと思う。
なぜなら、『怖かった』話の後の、父に困らされた恥ずかしく苦しい経験の話をするときには、すっかり涙は収まっていた。
もう、その話はさほど重要ではなくなっていたのだ。
そして、話し終わったあとのフッと軽くなったような感覚は心地よいものだった。
わたしの目を背けていたツラい感情を思い出し薄めて行った。
いま、父のあの豹変したときの表情を思い出してみると、前回思い出したときよりドキドキしなくなっている。
きっと、こうやって薄めていくのだ。
もしまた怖い夢を見たとしても大丈夫。
また那智さんの腕の中で思い出して『怖かった』を薄めていこう。
そして、いつかきっと怖い夢を見る夜は来なくなるだろう。
おまけのエントリーをあとひとつ、です。
夢を見てから一週間とちょっと、先週は那智さんお休みじゃなかったからすこし時間が空いた。
待ち遠しい反面、『怖かった』と認めただけでもすこし薄まったのだろうか、思いのほか落ち着いていた。
前日に『おまんこしたい』と嬉しい宣言をいただいていたので、ちょっと気が紛れていたのかもしれない(笑)
先にチェックインを済ませてくれた部屋に入る。
照り焼きチキンハンバーガーを持参して(美味しかった 笑)
シャワーを浴びて。
次は?
いい子いい子→マッサージ→おまんこ
ということだった。
まず最初に聞いてくれるんだ。
部屋着を着た那智さんの腕枕でお布団に入る。
トントンと頭を撫でてくれる。
これから父のことを聞いてもらうにあたり、わたしはいつくかお願いをする。
父を非難しないでほしい。
逆に父を擁護することもしないでほしい。
那智さんの性格上、非難することはあまりなさそうだけど、他者が父を非難するとわたしは父を守ろうとしてしまって怖さを認められなくなる。
また『男として』の共感や、わたしにとって父を悪者にしないためにあえて『父をプラスに思えるようにする』ための擁護をされてしまうと、わたしの『怖かった』感情の正当化ができないから。
じゃあ、俺がお父さんの気持ちもわかるとかいうのは?
えっと、『男としてわかる』のはやめてほしいです、『那智さんは』ならいいかな…
ああ、それもやめてください
わたしが求めているのは、父に対する評価ではなく、父は関係ないんです
父に対してじゃなくて、わたしの話を聞いてもらって、慰めてほしいんです
わかった
父を非難も擁護もせず、わたしの話を聞き慰めてほしい。
今日のわたしのゴールは『怖い』を表に出して薄めること。
だから、これがお願いだった。
那智さんの脇に頬をうずめて、独り言のように話し始める。
父が酒乱だったこと。
脈絡のないきっかけで暴力がはじまること。
みるみる変わっていく、その口調や座った目が怖かったこと。
じわじわと涙がにじむ。
那智さん、わたし、父が怖かったです
大きく息を吐き、言葉にする。
そうだね
怖かったです
怖かったね
いつ豹変するか
『なに?』っていうときの目とか
怖かった
とんとんと髪を撫でてくれる。
わたし、そのお父さんが怖かった
たしかめるように、繰り返す。
那智さんの腕の中は安心だ。
濡れていく瞼をなんの遠慮もなく那智さんの部屋着に押し当てる。
号泣するかと想像していたけど、違っていた。
ああ、いま自分は『怖かった』記憶を薄めているなと感じながら、不思議なほど静かな涙がため息と一緒に流れているだけだった。
一番目を背けていた感情を表に出し、薄める。
これはおそらく、タイミングによってものすごい効果を表すのではないかと思う。
なぜなら、『怖かった』話の後の、父に困らされた恥ずかしく苦しい経験の話をするときには、すっかり涙は収まっていた。
もう、その話はさほど重要ではなくなっていたのだ。
そして、話し終わったあとのフッと軽くなったような感覚は心地よいものだった。
わたしの目を背けていたツラい感情を思い出し薄めて行った。
いま、父のあの豹変したときの表情を思い出してみると、前回思い出したときよりドキドキしなくなっている。
きっと、こうやって薄めていくのだ。
もしまた怖い夢を見たとしても大丈夫。
また那智さんの腕の中で思い出して『怖かった』を薄めていこう。
そして、いつかきっと怖い夢を見る夜は来なくなるだろう。
おまけのエントリーをあとひとつ、です。
薄める3 おまけ
独特な幸福感
イヤな記憶を思い出し薄めることはそれだけでもひとをひとつ自由にしていってくれるけど、わたしは今回『安心できる場所』でそれを行うことができた。
那智さんの安心の腕の中でとんとんとされながら薄める行為は、なんともいえない幸福な体験だった。
不幸な記憶を癒す行為がこの上ない幸福とともに行えるなんて、わたしはとても幸せ者だと思うのです。
おそらく、これは薄める行為を加速してくれるのではないかと思っている。
それにしても、ああいうときの那智さんの受け入れ体勢は本当にすごい。
那智さんから一切のマイナス空気が発せられないのだ。
好きな女を助けるのだからマイナスなんてないと理想では思うけど、人って、微妙に『面倒』とか『重荷』とか、逆に自分が主導してしまいたくなる(=主導できない状態ゆえのマイナス)空気がにじみ出てしまうものだ。
あのときの那智さんには一切それがなかった。
受け入れると決めたらすっぽり受け入れてくれるやさしさと理性は13年経っても変わりなく、13年経ってもまだ驚く(笑)
わたしは何度も那智さんのやさしさと理性に助けられてきた。
何度も何度も。
本当にすごいひと、なのですよ^^
おまけは、ノロケでした(笑)
イヤな記憶を思い出し薄めることはそれだけでもひとをひとつ自由にしていってくれるけど、わたしは今回『安心できる場所』でそれを行うことができた。
那智さんの安心の腕の中でとんとんとされながら薄める行為は、なんともいえない幸福な体験だった。
不幸な記憶を癒す行為がこの上ない幸福とともに行えるなんて、わたしはとても幸せ者だと思うのです。
おそらく、これは薄める行為を加速してくれるのではないかと思っている。
それにしても、ああいうときの那智さんの受け入れ体勢は本当にすごい。
那智さんから一切のマイナス空気が発せられないのだ。
好きな女を助けるのだからマイナスなんてないと理想では思うけど、人って、微妙に『面倒』とか『重荷』とか、逆に自分が主導してしまいたくなる(=主導できない状態ゆえのマイナス)空気がにじみ出てしまうものだ。
あのときの那智さんには一切それがなかった。
受け入れると決めたらすっぽり受け入れてくれるやさしさと理性は13年経っても変わりなく、13年経ってもまだ驚く(笑)
わたしは何度も那智さんのやさしさと理性に助けられてきた。
何度も何度も。
本当にすごいひと、なのですよ^^
おまけは、ノロケでした(笑)
こういう那智さんが好き♪
独特な幸福感
父が『怖かった』という記憶を薄める実感とともに、ああ、またひとつわたしは生きやすくなれたと感じている。
そして、那智さんに出会っていなかったらと想像すると途方に暮れる。
父のこと、姉のこと、わたしの性格と人間関係の作り方、仕事、子育て、わたしの人生のほとんどすべての重要事項に那智さんが関わり、那智さんが支えてくれていた。
那智さんがいなければ、いまのわたしはいない。
36才以前のわたしが、那智さんに出会わず生きていくなんて、なんて恐ろしいことなんだと思う。
いま、わたしが感じている『自分の人生を生きている実感』のようなものを感じられない人生を生きるなんて恐ろしいことだ。
那智さんはわたしを生きやすくしてくれた。
生きやすい人生こそ、自分の人生を生きている実感が持てるのだと、いまのわたしはわかる。
きっと、わたしほどではなくても、那智さんにとってもわたしとの出会いはこれと同じ意味があるのではないかと思う。
おそらく、那智さんだって、わたしがいない人生はちょっぴり灰色がかっていたはずだ。
そう考えると、人生は不思議だし、なんとも言えな巡り合わせのようなものを感じる。
父のことが済み少し身軽になった気持ちで、この出会いの『凄さ』を感慨深く振り返る。
那智さんと向かい合う居酒屋で(笑)
りん子は『運命』とかそういうのに結びつけたいんだろうけど
あえていうなら、ただ俺とりん子っていう個と個が付き合いを重ねていったってだけだからね(笑)
たまたまお父さんのことがあった、たまたまお姉さんのことがあったってだけ(笑)
あーん、もう!!
つれないお方(笑)
わたしだって陶酔しないように言葉を選んだつもりでしたけど、輪をかけて事実と現実だけを見て発言する那智さん。
だけど、これが冷たい発言に思えないのは誰よりも愛情深く真摯に事実と現実を重ねてきてくれたから。
でもって、このばっさりする感じも、じつは好きだったりするのでした(笑)
強いていうなら、『SMをするために出会った』ならいえるけどね〜
やっぱり事実の那智さん。
でも、こういうのも好き♪
父が『怖かった』という記憶を薄める実感とともに、ああ、またひとつわたしは生きやすくなれたと感じている。
そして、那智さんに出会っていなかったらと想像すると途方に暮れる。
父のこと、姉のこと、わたしの性格と人間関係の作り方、仕事、子育て、わたしの人生のほとんどすべての重要事項に那智さんが関わり、那智さんが支えてくれていた。
那智さんがいなければ、いまのわたしはいない。
36才以前のわたしが、那智さんに出会わず生きていくなんて、なんて恐ろしいことなんだと思う。
いま、わたしが感じている『自分の人生を生きている実感』のようなものを感じられない人生を生きるなんて恐ろしいことだ。
那智さんはわたしを生きやすくしてくれた。
生きやすい人生こそ、自分の人生を生きている実感が持てるのだと、いまのわたしはわかる。
きっと、わたしほどではなくても、那智さんにとってもわたしとの出会いはこれと同じ意味があるのではないかと思う。
おそらく、那智さんだって、わたしがいない人生はちょっぴり灰色がかっていたはずだ。
そう考えると、人生は不思議だし、なんとも言えな巡り合わせのようなものを感じる。
父のことが済み少し身軽になった気持ちで、この出会いの『凄さ』を感慨深く振り返る。
那智さんと向かい合う居酒屋で(笑)
りん子は『運命』とかそういうのに結びつけたいんだろうけど
あえていうなら、ただ俺とりん子っていう個と個が付き合いを重ねていったってだけだからね(笑)
たまたまお父さんのことがあった、たまたまお姉さんのことがあったってだけ(笑)
あーん、もう!!
つれないお方(笑)
わたしだって陶酔しないように言葉を選んだつもりでしたけど、輪をかけて事実と現実だけを見て発言する那智さん。
だけど、これが冷たい発言に思えないのは誰よりも愛情深く真摯に事実と現実を重ねてきてくれたから。
でもって、このばっさりする感じも、じつは好きだったりするのでした(笑)
強いていうなら、『SMをするために出会った』ならいえるけどね〜
やっぱり事実の那智さん。
でも、こういうのも好き♪
薄める日のその他
非日常的な日常
『薄める』の日は、このことだけでも充分満たされる内容の日だったけど、それ以外でも『凄い』日だった。
前日に那智さんに「おまんこしたい」といわれていたので、有言実行な日になった。
とはいえ、じつはひさしぶりに記憶が曖昧。
ひとつひとつの記憶はちゃんとあるのだけど、順番や流れの記憶がぜんぜんダメ^^;
なので、ちょっと記録として残します。
父の話が終わって、次はマッサージ。
だけど、那智さんがちょっとわたしの乳首に触れたりして遊ぼうとする。
大好きなひとの腕の中で安心して『辛かった記憶を薄める』行為をすると、どんどん心が緩んできて、どんどんラブラブが増して、どんどん抱いてほしくなるもので、わたしとしてはマッサージのために平常でいたかったのに、乳首で遊ばれたりするもんだから、もう、そのまま『抱いて』状態になりそうだった。
那智さん、そんな感じだったらマッサージの後って思っちゃいますよ(笑)
若干はふはふしながら訴える。
それはダメだよ(笑)
とマッサージ開始。
途中、ちょっとだけ寝息らしき呼吸になっていく那智さんに幸福を感じながら、心を込めていたしました。
終了して、ちょっと恥ずかしさを乗り越えて、わたしから那智さんに舌を這わす。
マッサージの流れで、こちらに移行するの、きっとたまには那智さんもうれしいはずだと思ったから。
ああ、それから、那智さんがわたしの部屋着を脱がしはじめるだけで息が上がってしまっていた。
乳首を舌で触るとおまんこにまで響くほどの快感。
腰が動いたはず。
その腰を那智さんの手が触れる。
確認するみたいに、いやらしいわたしを見せつけ肯定するみたいに。
乳首だけでエクスタシー。
あとはどうしたっけ。
電マをしたはず。
それで、途中電マをしながら乳首を潰されたんだ、長い時間。
痛いのは痛いし、怖かった、けど、多分、快感が増した。
ああ、その前に上半身を縛ってもらったんだ。
絞り出された乳首は一層敏感だった。
それからは、ひたすら入れてくれていた。
わたしも上になった。
わたしが上になっても、やっぱり那智さんに抱かれていた。
わたしを見下ろす那智さんも、下から突く那智さんも、どちらもわたしは『那智さんに抱かれている』のだ。
那智さんに抱いてもらうことがしあわせで、わたしを掴んで放さない那智さんに力が魅力。
クリトリスとおまんこの境目がないほど、ずーっとあの辺りがイッていた。
(あと、なにかしましたっけ?)
終わったらぐったり。
イクのは満足感と共に疲労感も半端ないのです。
ぐったりするわたしに
な、いまからマッサージってなったら、大変だろ?(笑)
はい、おっしゃる通りでございます^^
『薄める』日は心も体も大満足の日なのでした^^
「等式」感想です。行為の記録は楽しいお互いの気持ちややったことの確認になるから。いつまでも、倒れてもらえるとそれだけで充実感がそれなりにある。
『薄める』の日は、このことだけでも充分満たされる内容の日だったけど、それ以外でも『凄い』日だった。
前日に那智さんに「おまんこしたい」といわれていたので、有言実行な日になった。
とはいえ、じつはひさしぶりに記憶が曖昧。
ひとつひとつの記憶はちゃんとあるのだけど、順番や流れの記憶がぜんぜんダメ^^;
なので、ちょっと記録として残します。
父の話が終わって、次はマッサージ。
だけど、那智さんがちょっとわたしの乳首に触れたりして遊ぼうとする。
大好きなひとの腕の中で安心して『辛かった記憶を薄める』行為をすると、どんどん心が緩んできて、どんどんラブラブが増して、どんどん抱いてほしくなるもので、わたしとしてはマッサージのために平常でいたかったのに、乳首で遊ばれたりするもんだから、もう、そのまま『抱いて』状態になりそうだった。
那智さん、そんな感じだったらマッサージの後って思っちゃいますよ(笑)
若干はふはふしながら訴える。
それはダメだよ(笑)
とマッサージ開始。
途中、ちょっとだけ寝息らしき呼吸になっていく那智さんに幸福を感じながら、心を込めていたしました。
終了して、ちょっと恥ずかしさを乗り越えて、わたしから那智さんに舌を這わす。
マッサージの流れで、こちらに移行するの、きっとたまには那智さんもうれしいはずだと思ったから。
ああ、それから、那智さんがわたしの部屋着を脱がしはじめるだけで息が上がってしまっていた。
乳首を舌で触るとおまんこにまで響くほどの快感。
腰が動いたはず。
その腰を那智さんの手が触れる。
確認するみたいに、いやらしいわたしを見せつけ肯定するみたいに。
乳首だけでエクスタシー。
あとはどうしたっけ。
電マをしたはず。
それで、途中電マをしながら乳首を潰されたんだ、長い時間。
痛いのは痛いし、怖かった、けど、多分、快感が増した。
ああ、その前に上半身を縛ってもらったんだ。
絞り出された乳首は一層敏感だった。
それからは、ひたすら入れてくれていた。
わたしも上になった。
わたしが上になっても、やっぱり那智さんに抱かれていた。
わたしを見下ろす那智さんも、下から突く那智さんも、どちらもわたしは『那智さんに抱かれている』のだ。
那智さんに抱いてもらうことがしあわせで、わたしを掴んで放さない那智さんに力が魅力。
クリトリスとおまんこの境目がないほど、ずーっとあの辺りがイッていた。
(あと、なにかしましたっけ?)
終わったらぐったり。
イクのは満足感と共に疲労感も半端ないのです。
ぐったりするわたしに
な、いまからマッサージってなったら、大変だろ?(笑)
はい、おっしゃる通りでございます^^
『薄める』日は心も体も大満足の日なのでした^^
「等式」感想です。行為の記録は楽しいお互いの気持ちややったことの確認になるから。いつまでも、倒れてもらえるとそれだけで充実感がそれなりにある。