充電中
独り言
実は、ぜーんぜん書く気がしない。
何か大きな原因があって書く気がなくなってしまったわけじゃないのだけど、きっかけになるような小さな出来事はあった。
小さな出来事は解決してるんだけど、ちょっとしぼんじゃった。
だから、ただいま充電期間ってことにしてます。
毎日更新は義務ではないし、来てくださる方に申し訳ないと思うのもやめようと思ってます(すみません^^;)
だから、無理して書かない。
でも、臍曲げて沈黙も、マイナス感情地獄から抜け出せそうにないから、書きたくなったら書く。(そう、臍曲げてで想像できますよね^^小さなきっかけは那智さんの一言^^でも、それは誤解と解決はしてるんだ)
で、いま、やっとパソコンに向かおうという気になった。
でも、書く頭にならない。
でも、ちょっとカチカチはしたくなってきた。
ああ、バカみたいな独り言。
いま、頭の中で考えてる議題はね。(いや、議題ってほどでもないけど…^^;)
「SとMは表裏一体か!?」
SとかMとか、どちらかだけの人もいるし、両方の人もいる、以前はMだったけどSに転身したとかも聞く。
那智さんが、以前付き合ってた女性は、いまはSになってるし、ずっと昔テレクラで話した人はSなんだけど、はじめはMを経験してからSとしてやっていこうと思ったから両方経験があるなんて話も聞いた事あるし。
誰しも心の中に「加虐の快感」はある。
わたしにも、「足で踏みつけてぐしゃっとしてしまいたい」サディスティックな感情はある。
でも、性的嗜好にまで成熟しない。
SとMは表裏一体なのだろうか。
そういう人もいるはず、でも、わたしは、違う、と思う。
那智さんの足下で「わんわん♪」言ってるのが幸せで「違う」としか思えない。
でも、那智さんに「変態」と言われているわたしだから、もしかしたら芽が出てない嗜好の反対側があるのではないかしら。
痛くて、熱くて、泣いて、それでも恍惚とする表情を見たら、またそうしたいと思う欲求が出るものなのかな。
片方だけ、両方持ってる、それって、ただの持って生まれた性質の違いだけなんだろうか。
それとも、何かしらの法則やパターンがあったり、どこかに分岐点があったりするものなのかな。
ぜんぜん書く気しないからそこから発展しないのだけど、そんなこと考えてました^^
実は、ぜーんぜん書く気がしない。
何か大きな原因があって書く気がなくなってしまったわけじゃないのだけど、きっかけになるような小さな出来事はあった。
小さな出来事は解決してるんだけど、ちょっとしぼんじゃった。
だから、ただいま充電期間ってことにしてます。
毎日更新は義務ではないし、来てくださる方に申し訳ないと思うのもやめようと思ってます(すみません^^;)
だから、無理して書かない。
でも、臍曲げて沈黙も、マイナス感情地獄から抜け出せそうにないから、書きたくなったら書く。(そう、臍曲げてで想像できますよね^^小さなきっかけは那智さんの一言^^でも、それは誤解と解決はしてるんだ)
で、いま、やっとパソコンに向かおうという気になった。
でも、書く頭にならない。
でも、ちょっとカチカチはしたくなってきた。
ああ、バカみたいな独り言。
いま、頭の中で考えてる議題はね。(いや、議題ってほどでもないけど…^^;)
「SとMは表裏一体か!?」
SとかMとか、どちらかだけの人もいるし、両方の人もいる、以前はMだったけどSに転身したとかも聞く。
那智さんが、以前付き合ってた女性は、いまはSになってるし、ずっと昔テレクラで話した人はSなんだけど、はじめはMを経験してからSとしてやっていこうと思ったから両方経験があるなんて話も聞いた事あるし。
誰しも心の中に「加虐の快感」はある。
わたしにも、「足で踏みつけてぐしゃっとしてしまいたい」サディスティックな感情はある。
でも、性的嗜好にまで成熟しない。
SとMは表裏一体なのだろうか。
そういう人もいるはず、でも、わたしは、違う、と思う。
那智さんの足下で「わんわん♪」言ってるのが幸せで「違う」としか思えない。
でも、那智さんに「変態」と言われているわたしだから、もしかしたら芽が出てない嗜好の反対側があるのではないかしら。
痛くて、熱くて、泣いて、それでも恍惚とする表情を見たら、またそうしたいと思う欲求が出るものなのかな。
片方だけ、両方持ってる、それって、ただの持って生まれた性質の違いだけなんだろうか。
それとも、何かしらの法則やパターンがあったり、どこかに分岐点があったりするものなのかな。
ぜんぜん書く気しないからそこから発展しないのだけど、そんなこと考えてました^^
いろんな涙3
非日常的な日常
目の前のパソコンの画面には3枚の画像がある。
驚愕と恍惚と恐怖と安堵、とても複雑な気持ちで何度も何度もそれを見ている。
でも、根底に流れているのは、得も言われぬ幸福だ。
不安そうに目を伏せている。
紅潮した頬でこちらを向いている。
俯いて片足を上げている。
どのわたしも幸せそうだ。
そして、どのわたしも裸で四つん這い。
少し傾いた午後の日差しが画面の左上からわたしを照らし、その中で全裸で四つん這いになっている。
そのホテルには大きなバルコニーが付いていた。
光を遮断するような襖を開けると障子があって、窓の向こうには大きなバルコニー。
一段落して(いろんな涙1 2)、散策するように部屋の中を確認していた那智さんが見つけた。
「おお、いいのあるね〜。」
50cm程開けた障子から外を見て言う。
さらに窓を開けて、「こっち来てごらん。」手招き。
裸のわたしは窓を警戒して低い姿勢で這いずるように那智さんのそばへ。
そこに広がる光景に思わず腰が引けてしまった。
間の前には、広々としたバルコニー。
腰の高さくらいの塀(手すり?)に囲まれているけど、見えるのは高い空だけじゃなくて、向かい側のホテルの看板やホテルの向こうのマンションまで見える。
マンションはこのホテルよりも高いので、高層階から見下ろせばこの窓は丸見えだ。
幸い、マンションの廊下と玄関側がこちらを向いてるので、リビングから丸見えという状況ではないのが救い。
それでも、外の明るい開放的な空気とホテルのベッドで全裸でいる自分のギャップに驚き、怖くて後退りしてしまう。
「あとでここに出ようか!?リード付けて。」
無言でぶんぶんと首を振る。
否定か肯定か、自分でもわからない。
後退り、布団で体を隠す。
だって、外の空気がひんやりするんだもの。
外の雑踏が聞こえるんだもの。
いま自分は外と繋がってることが感じられて、全裸でいることを隠していたい。
那智さんが背後に周り、布団を剥いだ。
後ろから抱きかかえ、窓に向けて両足を広げる。
わ、だめ、那智さん、外から丸見えです。
開いた窓からホテルの看板越しにマンションの廊下と玄関が見える。
人影はない。
でも、いつ宅配業者が上がってくるか、外出するために誰かが玄関を開けるかわからない。
その人から、わたしが誰かはわからないだろう、でも、わたしが何をしているかはわかるはずだ。
怖い。
見ず知らずの人に裸で大きく足を開いている姿を見せてしまうかもしれない。
那智さんの手がおまんこに伸びる。
ああ、どうして、こんなに濡れてしまっている。
うそ、わかってる、怖いけど、恥ずかしいけど、嬉しいんだ。
外の景色を見ながら、どんどん気持ち良くなっていく。
ひんやりした空気が肌を撫でる、それに対抗するようにわたしの内側は熱も持つ。
だめ、那智さん、気持ちいいです。
誰か通ったらどうしよう。
助けて、那智さん。
それなのに、気持ち良くてしかたがない。
「那智さん、いってもいいですか?」
「誰か通るかもよ、それでもいきたい?」
「はい、いきたいです。」
「じゃあ、顔を上げて、いってもいいよ。」
伏せていた顔を上げて、マンションの玄関たちをぼんやりと見つめる。
誰も通らないでほしい。
でも、誰か通ってもしかたがない。
ううん、もしかしたら、通ってほしい。
通って見てほしい。
ああ、わたしったら、喜んでる。
これで、すごく喜んでる。
いったあと、急いで那智さんのほうに振り返り、急いでお布団を引き上げ、怖くて丸まる。
「怖かったです。
「何が?」
「自分が…。」
「そうだろうな。」
そう、わたしは自分が怖かった。
恥ずかしいからいや、それでも感じてしまう、そんな可愛らしいものじゃないわたし。
はっきりと「見てほしい」と思う自分を自覚して。
ずっと昔から「見てほしかった」と気が付いて。
それで感じて、もっと欲していってしまう自分が怖かった。
ずっと心の中に抱えていた見てはいけないものを見てしまったようで、怖かった。
お昼の時間になって、外に出た。
那智さん、バルコニーに出るかもって言っていたけど、どうなるんだろう。
わからない、那智さんが決めること。
ちょっとそわそわしながら、ランチに行く。
目の前のパソコンの画面には3枚の画像がある。
驚愕と恍惚と恐怖と安堵、とても複雑な気持ちで何度も何度もそれを見ている。
でも、根底に流れているのは、得も言われぬ幸福だ。
不安そうに目を伏せている。
紅潮した頬でこちらを向いている。
俯いて片足を上げている。
どのわたしも幸せそうだ。
そして、どのわたしも裸で四つん這い。
少し傾いた午後の日差しが画面の左上からわたしを照らし、その中で全裸で四つん這いになっている。
そのホテルには大きなバルコニーが付いていた。
光を遮断するような襖を開けると障子があって、窓の向こうには大きなバルコニー。
一段落して(いろんな涙1 2)、散策するように部屋の中を確認していた那智さんが見つけた。
「おお、いいのあるね〜。」
50cm程開けた障子から外を見て言う。
さらに窓を開けて、「こっち来てごらん。」手招き。
裸のわたしは窓を警戒して低い姿勢で這いずるように那智さんのそばへ。
そこに広がる光景に思わず腰が引けてしまった。
間の前には、広々としたバルコニー。
腰の高さくらいの塀(手すり?)に囲まれているけど、見えるのは高い空だけじゃなくて、向かい側のホテルの看板やホテルの向こうのマンションまで見える。
マンションはこのホテルよりも高いので、高層階から見下ろせばこの窓は丸見えだ。
幸い、マンションの廊下と玄関側がこちらを向いてるので、リビングから丸見えという状況ではないのが救い。
それでも、外の明るい開放的な空気とホテルのベッドで全裸でいる自分のギャップに驚き、怖くて後退りしてしまう。
「あとでここに出ようか!?リード付けて。」
無言でぶんぶんと首を振る。
否定か肯定か、自分でもわからない。
後退り、布団で体を隠す。
だって、外の空気がひんやりするんだもの。
外の雑踏が聞こえるんだもの。
いま自分は外と繋がってることが感じられて、全裸でいることを隠していたい。
那智さんが背後に周り、布団を剥いだ。
後ろから抱きかかえ、窓に向けて両足を広げる。
わ、だめ、那智さん、外から丸見えです。
開いた窓からホテルの看板越しにマンションの廊下と玄関が見える。
人影はない。
でも、いつ宅配業者が上がってくるか、外出するために誰かが玄関を開けるかわからない。
その人から、わたしが誰かはわからないだろう、でも、わたしが何をしているかはわかるはずだ。
怖い。
見ず知らずの人に裸で大きく足を開いている姿を見せてしまうかもしれない。
那智さんの手がおまんこに伸びる。
ああ、どうして、こんなに濡れてしまっている。
うそ、わかってる、怖いけど、恥ずかしいけど、嬉しいんだ。
外の景色を見ながら、どんどん気持ち良くなっていく。
ひんやりした空気が肌を撫でる、それに対抗するようにわたしの内側は熱も持つ。
だめ、那智さん、気持ちいいです。
誰か通ったらどうしよう。
助けて、那智さん。
それなのに、気持ち良くてしかたがない。
「那智さん、いってもいいですか?」
「誰か通るかもよ、それでもいきたい?」
「はい、いきたいです。」
「じゃあ、顔を上げて、いってもいいよ。」
伏せていた顔を上げて、マンションの玄関たちをぼんやりと見つめる。
誰も通らないでほしい。
でも、誰か通ってもしかたがない。
ううん、もしかしたら、通ってほしい。
通って見てほしい。
ああ、わたしったら、喜んでる。
これで、すごく喜んでる。
いったあと、急いで那智さんのほうに振り返り、急いでお布団を引き上げ、怖くて丸まる。
「怖かったです。
「何が?」
「自分が…。」
「そうだろうな。」
そう、わたしは自分が怖かった。
恥ずかしいからいや、それでも感じてしまう、そんな可愛らしいものじゃないわたし。
はっきりと「見てほしい」と思う自分を自覚して。
ずっと昔から「見てほしかった」と気が付いて。
それで感じて、もっと欲していってしまう自分が怖かった。
ずっと心の中に抱えていた見てはいけないものを見てしまったようで、怖かった。
お昼の時間になって、外に出た。
那智さん、バルコニーに出るかもって言っていたけど、どうなるんだろう。
わからない、那智さんが決めること。
ちょっとそわそわしながら、ランチに行く。
いろんな涙4
非日常的な日常
ランチから戻って、わたしの心はそわそわしたままだ。
さっき「バルコニーに出る」と那智さんが言ったことが気になってしかたがない。
ほんとにするのか、それとも今日はしないのか。
したら怖いと思うくせに、しないととても残念に思うだろう。
窓を開けて外の様子を確認している。
…してくれるんだ…多分。(この時点で『してくれる』になってる^^;)
「うわ!だめだ、人がいる(笑)ちょっと来てごらん。」
すでに裸のわたしは恐る恐る窓際に行く。
低い姿勢から顔だけ上げて外を見ると、はす向かいのホテルの屋上に人がいる。
そのホテルは改装工事をしていたから、多分工事関係の人。
「わあ!」
驚いて顔を引っ込める。
向こうからの見え具合をチェックするためか、那智さんがバルコニーに出る。
怖いけど、取りやめになってしまうことを想像して、悲しい。
「行こう。首輪して。」
「四つん這いで?」
「そう。隣りの部屋、掃除中みたいだから、なるべく音を立てないように。どんな姿勢でもいいからできるだけ早く手すりまで行って、そこで四つん這いになる。いいね。」
手すりまで行けば、それが壁になって向かいの屋上の人からは見えない、そこまで急ぐ。
隣りの部屋はバルコニーで続いてるけど、壁があるから見えはしない、でも、隙間から音や気配は筒抜けだから、なるべく気付かれないように。
首輪を付けて、リードを繋げられる。
くいっと引かれる。
怖くて部屋の中なのに、前に進めない。
外に出るんだ。
裸で首輪を付けて。
怖い、でも、わたし、ずっとこうして欲しかったんだ。
「那智さん、写真に撮ってください。」
自分でも驚くようなお願いをしてる。
ずっとこうして欲しかった、その瞬間を見たいと、お願いする。
窓際に那智さんが立って、わたしは足下にいる。
向かいの屋上の様子を見てるんだ。
わたしはその男性たちから見えないように、低くしてる。
「いいね、できるだけ早く行くんだよ。…ほら、行きな。」
どうやってそこまで行ったかわからないけど、無我夢中で手すりまで行った。
その距離2、5mくらい。
玉砂利が敷き詰めている壁際で、四つん這いになる。
ゴツゴツしてるはずなんだけど、わからない。
隣りで掃除している人の声や掃除機の音だけが、しっかりとわたしに伝わってきている。
ああ、わたし、裸だ。
怖々とお尻を上げてちゃんと四つん這いになる。
「こっち向いて。」
那智さんがシャッターを押す。
目を伏せて足下を見る。
シャッターの音がする。
隣りに聞こえてるかしら。
傾きかけた日差しが眩しい。
外気が冷たくて、ここは外だといやでも感じる。
「足上げて。おしっこ。」
ちょっと前に尿意を訴えていたことを那智さんは忘れてなかった。
玉砂利のゴツゴツした不安定な足場で、那智さん側の足を上げる。
犬のおしっこだ。
どうしよう、ここでおしっこするんだ、わたし。
裸でお外で犬のおしっこ。
でも、待ってたの。
ずっとこうしたかったんだもん。
裸を、恥ずかしい姿をお外で晒したかったんだ。
不安定な姿勢で、おしっこをするように意識を傾ける。
おしっこの音が隣りに聞こえないか、それが不安だ。
玉砂利に吸い込まれていく、自分のおしっこを眺めながら、ほんの少し残る理性でそう思う。(あと、ホテルさんごめんなさい。雨が降って洗い流してくれることを祈ります)
「いいよ、戻って。」
窓から那智さんが呼んだ。
怖くて急いで部屋に入る、でも、少し、名残惜しい。
なだれ込むようにして窓際に倒れる。
少しのおしっこと砂で足が汚れている。
体が小さく震えている。
ああ、わたし、なんてことしたんだろう、そして、すごくすごく喜んでしまってる。
やったことへの恐怖と、それで感じた幸福への違和感。
窓際の畳にうずくまり、恐怖と違和感を抱えるように震える。
障子を閉めて、タバコを吸ってる那智さんが言った。
「大丈夫、りん子は1人じゃない。」
その言葉が胸をぎゅっと掴む。
那智さんは、数m離れたところで四つん這いになってるわたしが、ひどく心許なさそうに見えてそう言ったらしいのだけど、その言葉はわたしを孤独から救ってくれるものだった。
せり上がった涙が一気に溢れる。
そうなの那智さん、わたし、これをずっと1人で抱いていたの。
SM的なことを欲していると自覚したとき、漠然と感じたのは「縛られたい」と「見られたい」だった。
漠然とした欲望は、知っていくたびに膨らんでいく。
その欲望を持っていることはいけないことだとずっと思っていた。
それがどんどん膨らんでいく、いけないことなのに、もっと増える。
それが怖かった。
いけないのに止まらない「モンスター」のようだった。
昔読んだレディスコミックにあった場面。
O嬢の物語のふくろう。
ネットで目にする露出の画像。
どれも目を背けたくなるはずなのに、心から離れてくれない。
それを望んでしまっていることを認めるのが怖かった、だっていけないことだもの。
だから、誰にも言えずに抱きかかえていた。
那智さんにいろいろな姿を見せていても、それでもなお、わたし中のモンスターが孤独に膨らんでいた。
こんなことを望んでいると、いろんな姿を見せてもまだ、那智さんに知られてはいけないと思っていた。
「りん子さ、こうしたかったんだよね。前にネット見て言ってたよね『露出で裸でコンビニに行ってるのがあって、そんなのあり得ない』って。でも、そのとき、羨ましそうだったもんな。したいんだなって思った。」
抱きついて、顔を埋めて、泣きじゃくる。
「那智さん、わたし、ずっと怖かったの。モンスターがいて、それ大きくなるの怖かったの。ひとりでどうしていいかわからなかったの。」
「大丈夫、俺がついてる。」
髪を撫でられる。
ああ、嬉しい。
わたし、ひとりじゃない。
どんなに、変態でいやらしくても、モンスターがいても、ひとりじゃない。
あり得ないことを望むことは、それの一部を叶えることは、いけないことかもしれない、でも、わたしには一緒にいてくれる那智さんがいる。
それでいいって、そのモンスターを一緒に抱いてくれる。
幸せで、感謝して、子供のように手放しで、わんわん泣いた。
わたしの前に3枚の画像がある。
ホテルのバルコニーで全裸で四つん這いの幸せそうなわたし。
やったことに驚愕して、これからも膨らんだしまうモンスターを恐れて、それでも、叶っている恍惚と1人じゃない安堵、複雑で幸福な思いで、何度も見ている。
「このわたしを可愛いと思ってくださいますように。怖いけど、那智さんがいてくれるから、怖くない一歩。」
そう添えて那智さんにその画像を送った。
これから、わたしたちはどう進んでいくのだろう。
それは那智さんが決める。
わたしは、喜んで、尻尾振ってそれに付いて行く。
3回目の涙は、モンスターが孤独から救われた涙だった。
そんなに感激したくせに、塀に囲まれた死角で裸…露天風呂と変わらない!?なんて色気のないこと、あとから思っちゃった^^;
ランチから戻って、わたしの心はそわそわしたままだ。
さっき「バルコニーに出る」と那智さんが言ったことが気になってしかたがない。
ほんとにするのか、それとも今日はしないのか。
したら怖いと思うくせに、しないととても残念に思うだろう。
窓を開けて外の様子を確認している。
…してくれるんだ…多分。(この時点で『してくれる』になってる^^;)
「うわ!だめだ、人がいる(笑)ちょっと来てごらん。」
すでに裸のわたしは恐る恐る窓際に行く。
低い姿勢から顔だけ上げて外を見ると、はす向かいのホテルの屋上に人がいる。
そのホテルは改装工事をしていたから、多分工事関係の人。
「わあ!」
驚いて顔を引っ込める。
向こうからの見え具合をチェックするためか、那智さんがバルコニーに出る。
怖いけど、取りやめになってしまうことを想像して、悲しい。
「行こう。首輪して。」
「四つん這いで?」
「そう。隣りの部屋、掃除中みたいだから、なるべく音を立てないように。どんな姿勢でもいいからできるだけ早く手すりまで行って、そこで四つん這いになる。いいね。」
手すりまで行けば、それが壁になって向かいの屋上の人からは見えない、そこまで急ぐ。
隣りの部屋はバルコニーで続いてるけど、壁があるから見えはしない、でも、隙間から音や気配は筒抜けだから、なるべく気付かれないように。
首輪を付けて、リードを繋げられる。
くいっと引かれる。
怖くて部屋の中なのに、前に進めない。
外に出るんだ。
裸で首輪を付けて。
怖い、でも、わたし、ずっとこうして欲しかったんだ。
「那智さん、写真に撮ってください。」
自分でも驚くようなお願いをしてる。
ずっとこうして欲しかった、その瞬間を見たいと、お願いする。
窓際に那智さんが立って、わたしは足下にいる。
向かいの屋上の様子を見てるんだ。
わたしはその男性たちから見えないように、低くしてる。
「いいね、できるだけ早く行くんだよ。…ほら、行きな。」
どうやってそこまで行ったかわからないけど、無我夢中で手すりまで行った。
その距離2、5mくらい。
玉砂利が敷き詰めている壁際で、四つん這いになる。
ゴツゴツしてるはずなんだけど、わからない。
隣りで掃除している人の声や掃除機の音だけが、しっかりとわたしに伝わってきている。
ああ、わたし、裸だ。
怖々とお尻を上げてちゃんと四つん這いになる。
「こっち向いて。」
那智さんがシャッターを押す。
目を伏せて足下を見る。
シャッターの音がする。
隣りに聞こえてるかしら。
傾きかけた日差しが眩しい。
外気が冷たくて、ここは外だといやでも感じる。
「足上げて。おしっこ。」
ちょっと前に尿意を訴えていたことを那智さんは忘れてなかった。
玉砂利のゴツゴツした不安定な足場で、那智さん側の足を上げる。
犬のおしっこだ。
どうしよう、ここでおしっこするんだ、わたし。
裸でお外で犬のおしっこ。
でも、待ってたの。
ずっとこうしたかったんだもん。
裸を、恥ずかしい姿をお外で晒したかったんだ。
不安定な姿勢で、おしっこをするように意識を傾ける。
おしっこの音が隣りに聞こえないか、それが不安だ。
玉砂利に吸い込まれていく、自分のおしっこを眺めながら、ほんの少し残る理性でそう思う。(あと、ホテルさんごめんなさい。雨が降って洗い流してくれることを祈ります)
「いいよ、戻って。」
窓から那智さんが呼んだ。
怖くて急いで部屋に入る、でも、少し、名残惜しい。
なだれ込むようにして窓際に倒れる。
少しのおしっこと砂で足が汚れている。
体が小さく震えている。
ああ、わたし、なんてことしたんだろう、そして、すごくすごく喜んでしまってる。
やったことへの恐怖と、それで感じた幸福への違和感。
窓際の畳にうずくまり、恐怖と違和感を抱えるように震える。
障子を閉めて、タバコを吸ってる那智さんが言った。
「大丈夫、りん子は1人じゃない。」
その言葉が胸をぎゅっと掴む。
那智さんは、数m離れたところで四つん這いになってるわたしが、ひどく心許なさそうに見えてそう言ったらしいのだけど、その言葉はわたしを孤独から救ってくれるものだった。
せり上がった涙が一気に溢れる。
そうなの那智さん、わたし、これをずっと1人で抱いていたの。
SM的なことを欲していると自覚したとき、漠然と感じたのは「縛られたい」と「見られたい」だった。
漠然とした欲望は、知っていくたびに膨らんでいく。
その欲望を持っていることはいけないことだとずっと思っていた。
それがどんどん膨らんでいく、いけないことなのに、もっと増える。
それが怖かった。
いけないのに止まらない「モンスター」のようだった。
昔読んだレディスコミックにあった場面。
O嬢の物語のふくろう。
ネットで目にする露出の画像。
どれも目を背けたくなるはずなのに、心から離れてくれない。
それを望んでしまっていることを認めるのが怖かった、だっていけないことだもの。
だから、誰にも言えずに抱きかかえていた。
那智さんにいろいろな姿を見せていても、それでもなお、わたし中のモンスターが孤独に膨らんでいた。
こんなことを望んでいると、いろんな姿を見せてもまだ、那智さんに知られてはいけないと思っていた。
「りん子さ、こうしたかったんだよね。前にネット見て言ってたよね『露出で裸でコンビニに行ってるのがあって、そんなのあり得ない』って。でも、そのとき、羨ましそうだったもんな。したいんだなって思った。」
抱きついて、顔を埋めて、泣きじゃくる。
「那智さん、わたし、ずっと怖かったの。モンスターがいて、それ大きくなるの怖かったの。ひとりでどうしていいかわからなかったの。」
「大丈夫、俺がついてる。」
髪を撫でられる。
ああ、嬉しい。
わたし、ひとりじゃない。
どんなに、変態でいやらしくても、モンスターがいても、ひとりじゃない。
あり得ないことを望むことは、それの一部を叶えることは、いけないことかもしれない、でも、わたしには一緒にいてくれる那智さんがいる。
それでいいって、そのモンスターを一緒に抱いてくれる。
幸せで、感謝して、子供のように手放しで、わんわん泣いた。
わたしの前に3枚の画像がある。
ホテルのバルコニーで全裸で四つん這いの幸せそうなわたし。
やったことに驚愕して、これからも膨らんだしまうモンスターを恐れて、それでも、叶っている恍惚と1人じゃない安堵、複雑で幸福な思いで、何度も見ている。
「このわたしを可愛いと思ってくださいますように。怖いけど、那智さんがいてくれるから、怖くない一歩。」
そう添えて那智さんにその画像を送った。
これから、わたしたちはどう進んでいくのだろう。
それは那智さんが決める。
わたしは、喜んで、尻尾振ってそれに付いて行く。
3回目の涙は、モンスターが孤独から救われた涙だった。
そんなに感激したくせに、塀に囲まれた死角で裸…露天風呂と変わらない!?なんて色気のないこと、あとから思っちゃった^^;
目くそ鼻くそ
独り言
那智さんはわたしにうんこを食べさせたい。
この前こんな話になった。
那智さんは、基本的にわたしが幸せそうにしてるのが好き、だから、痛くても酷くても「幸せそう」だからいっぱいするのね。(もちろん那智さん自身がしたいことなんだけど)
「じゃあ、那智さんはその中でも、特に何をしてわたしが幸せそうにしてるのが好きですか?」
答えは「うんこ」だった。
ああ、那智さんのうんこ好き(笑)
好きな子に自分のうんこを食べさせるというのは、那智さんのずっと昔からのファンタジーだった。
手に取るよりも、お口に排泄するよりも、塗りたくるよりも、食べさせたい。
それは、どれよりも一番「大変そう」だから。
しかも、欲して、喜んで、おいしそうに、食べさせたい。
那智さんは、つらいことを無理矢理する「服従」は好きじゃない。
だから、「食べたい」と思い、喜んで食べるというのが、望みなのです。
一般的には「大変な」ことだけど、那智さんのうんこだから欲しいしおいしいし、嬉しい。
それが、那智さんの望み。
いつか、そうさせたいのです。
自分から、こういうことをしゃべる人じゃないから、長年かけて聞き出した(笑)那智さんの到達点。
この前、めずらしく那智さんが最終到達点のシチュエーションを教えてくれた。(勝手に最終到達点にしました)
「那智さんのうんこをおいしそうにむしゃむしゃと食べるりん子」
これは、前から知ってるんだけど、加えて。
「あんまりむしゃむしゃ食べるから『体に悪いから、もうそのへんでやめときな』って、那智さんが制する」
この図!!これが那智さんの最終到達点!!!
「こらこら、りん子、食べたいのわかるけど、体に悪いからもうやめなさい。」
そんな感じ!?
まったく、りん子は困った子だな〜的な感じ!?
那智さん、ちょっと「エロオヤジ」入ってません?(笑)
まあ、この、ちと照れ臭い図は置いといて^^
現実的にこの状況は厳しい…。
でも、そうなれたら、きっと幸せだろうな…とそれが若干バラ色に思えてしまう、わたしって…。
那智さんを笑えないかもしれない。
目くそ鼻くそを笑う…?
那智さんはわたしにうんこを食べさせたい。
この前こんな話になった。
那智さんは、基本的にわたしが幸せそうにしてるのが好き、だから、痛くても酷くても「幸せそう」だからいっぱいするのね。(もちろん那智さん自身がしたいことなんだけど)
「じゃあ、那智さんはその中でも、特に何をしてわたしが幸せそうにしてるのが好きですか?」
答えは「うんこ」だった。
ああ、那智さんのうんこ好き(笑)
好きな子に自分のうんこを食べさせるというのは、那智さんのずっと昔からのファンタジーだった。
手に取るよりも、お口に排泄するよりも、塗りたくるよりも、食べさせたい。
それは、どれよりも一番「大変そう」だから。
しかも、欲して、喜んで、おいしそうに、食べさせたい。
那智さんは、つらいことを無理矢理する「服従」は好きじゃない。
だから、「食べたい」と思い、喜んで食べるというのが、望みなのです。
一般的には「大変な」ことだけど、那智さんのうんこだから欲しいしおいしいし、嬉しい。
それが、那智さんの望み。
いつか、そうさせたいのです。
自分から、こういうことをしゃべる人じゃないから、長年かけて聞き出した(笑)那智さんの到達点。
この前、めずらしく那智さんが最終到達点のシチュエーションを教えてくれた。(勝手に最終到達点にしました)
「那智さんのうんこをおいしそうにむしゃむしゃと食べるりん子」
これは、前から知ってるんだけど、加えて。
「あんまりむしゃむしゃ食べるから『体に悪いから、もうそのへんでやめときな』って、那智さんが制する」
この図!!これが那智さんの最終到達点!!!
「こらこら、りん子、食べたいのわかるけど、体に悪いからもうやめなさい。」
そんな感じ!?
まったく、りん子は困った子だな〜的な感じ!?
那智さん、ちょっと「エロオヤジ」入ってません?(笑)
まあ、この、ちと照れ臭い図は置いといて^^
現実的にこの状況は厳しい…。
でも、そうなれたら、きっと幸せだろうな…とそれが若干バラ色に思えてしまう、わたしって…。
那智さんを笑えないかもしれない。
目くそ鼻くそを笑う…?
恋におちて?
独り言
わあ、どうしよう、わたし恋しちゃった!!
(衝撃的な書き出しですが、これはつい大げさに書いてしまう悪いクセ、結局いつもと変わらないので、最初に謝っておきます^^)
披露宴というのは、その会場ごとにキャプテンというのがいて、そのキャプテンがすべてを仕切っている。
料理をサービスするタイミング、進行のキュー出し、会場のセッティング。
披露宴の進行などは、一見司会者が全権を握っているようだけど、タイミングや時間配分など全部そのキャプテンの指示で進行しているのだ。
もちろん、暗黙の了解はあって、ここからここまでは一気にいくとか、ちょっと動きが遅れてるからしゃべって繋ぐとか、そのあたりは司会者の裁量に任されてるのだけど。
ホテルや式場によって、雰囲気や仕事に対する姿勢は様々。
大きな会場でも味気ない空気もあるし、いわゆる三流とされてる会場でもスタッフがいきいきと仕事してるところもある。
いきいきとした会場で、若いのにサービスに誇りを持っている人や、蝶ネクタイが板について身のこなしがスマートなベテランのスタッフと一緒に仕事ができると、ちょっと得した気分になる。
そのキャプテンという人たちもいろんな人がいる。
愛想のない人、丁寧な人、よく動く人、人を使うのが上手な人。
皆さん、お客様や披露宴に対しては、もちろん手を抜くことはないのだけど、下請けで単身で乗り込んでくる司会者には、こちらに対する「思い」がはっきりと伝わってくるように思う。
外部から来た人は、例え下請けでも「外=お客様」に通ずると捉えて、きちんと対応してくれる人もいるし、明らかに下に見てつっけんどんにする人もいる。
何度か、一緒にお仕事をしていくと、最初の態度とは違ってきたりすると、単に人見知りだったのかなと思うこともあるけど、仕事の場で「人見知りだから、つっけんどん」っていうのも大人げないよね^^;
で、わたしがいまメインにお仕事をもらってる大きなホテルの一番大きな会場のキャプテンに恋をしてしまったのだ!!
この人、最初の印象は最悪だった。(Kさんとします)
挨拶しても、ニコリともしてくれない。
目の奥に冷たい光が感じられて、なんだかとっても怖かった。
いまでこそずいぶんその会場は慣れてきたけど、最初は大会場で200人弱を前にしてマイクを握るのはそれだけで緊張して、上手にタイミングを計ったり、 キャプテンの動きに注意を払ったりするのがうまくいかずに、迷惑を掛けていたかもしれないから、余計こちらも冷たいと感じてしまったのかも。
何度か一緒にお仕事をして、ずいぶんそのキャプテンの動きにも慣れてきても、まだ必要最低限のやり取り。
介添えさんや音響さんとしゃべってる様子を遠くで見つけて、あああの人も笑顔があるんだな〜なんて思ったり。(もちろん接客してるときは笑顔なのよ、目の奥笑ってないけど)
とにかく一生懸命仕事するしかない。
どの会場、どのお客様でも同じだけど、いつも単身で乗り込んでいく勇気は「一生懸命祝福している」という経験と自負だ。
素っ気ないキャプテンだったとしても、わたしはわたしのできる一生懸命をしていれば、その素っ気なさは「わたしの出来の悪さ」からきているのだと、自分を責めずにいられるもの。
司会者はキャプテンを見つめる。
そろそろ次の動きに進むなというタイミングのとき、いつどこからキューが来るかわからないから、必死でキャプテンを目で追う。
タイミングがずれて、目で追い損のときとか、「すみません、見てませんでした」なんてこともあるけど。
わたしはKさんを見つめる、滞りなく進行するように。
滞って新郎新婦を不安にさせないように。
ある日、お開きになって、新郎新婦が送賓をしている最中にKさんに挨拶にいった。
この日、一生懸命拍手するあまり、キャプテンのキューを一度見逃してしまったのだ。
「Kさん、今日はすみませんでした。」
「おっ、天然○○(わたしの名字)。」
わわわ、そう思われていたんだ!!
でも、その表現は悪いことじゃないと好意的に取れるような言い方だったから、なんとなく肩の荷が降りた感じがした。
それからは、その会場では、Kさんに対しては「天然○○ですが、頑張ります」というスタンスでいられて逆にやりやすくなっている。
で、そのKさん、見ていると仕事が早くて、動きに無駄がない。
他のキャプテンは、けっこう慌てたり、焦ったりしてるんだけど、Kさんが急いでいても慌ててる様子を見たことがない。
先日も、お客様の勘違いで進行通りに進められない事態になった。
急遽、進行を変えると判断して、わたしに「そのままいくから、準備の間繋いで」と指示だけ出して、余興の準備を進める。
その仕事の早さ、冷静な動きに「きゃー、すてきー!!」となってしまったの!!!
その後も、アイコンタクトで仕事は進み、この空間と時間を「幸せなもの」にするという無形の作品を作り出したという達成感をわたしは感じていた。
よくいうでしょ?困難な場面に遭遇している男女は恋に落ちやすいって(笑)
わたしのこれは、まさしくその心理!!
そんなこと百も承知で、Kさんを目で追い(仕事だからね)、テキパキとした動きやタキシード姿に「きゅん」となるのでした。
この感じひさしぶり。
バカな恋愛を繰り返してきたころによく感じていた感覚。
なんの根拠もなくすぐ好きになって、あっという間に冷める、繰り返し。
ひさしぶりだわ。
那智さんに出会ってからはじめて。(一度耳鼻科の先生にはなったけど、あれはその瞬間だけだからちょっと違うかな)
懐かしいな〜。
根拠なく、勝手に恋に落ちて、勝手に盛り上がって、勝手に転げ落ちるようなバカな消耗^^;けっこう苦しいし疲れるのよね。
いまは、もうわかってるから、そうならないですんでいて、苦しくない。
那智さんの心地よさを知ってるから、この「勝手な盛り上がり」はまやかしだってわかる。
バカな消耗をしないでいられる。
それでも、不安定でバカなことって、けっこう甘い蜜なんだよね。
そのころの「ひりひり」した感覚、ちょっと懐かしかったな。
戻りたいとは思わないけど。
だってね、絶対タキシード脱いだら、「なーんだ」ってなるんだもの。
そういうのあるよね、スキー場の恋(笑)根拠ない恋の結末は見えてるのだ。
それでも、そのKさんがサービスの女の子に「膝かっくん」(後ろからそっと近寄って、膝をかくっとあせるのね)してるの見ると、「いいな〜、わたしにもしてほしい〜」と密かに思う。(実際されたら引くけど^^;)
「膝かっくん」されていいな〜とは思うけど「抱かれたい」とは思わないので浮気の定義からは外れてますよね!?那智さん^^
そんなこと言ってるけど……ちゃんとお仕事してます(笑)
わあ、どうしよう、わたし恋しちゃった!!
(衝撃的な書き出しですが、これはつい大げさに書いてしまう悪いクセ、結局いつもと変わらないので、最初に謝っておきます^^)
披露宴というのは、その会場ごとにキャプテンというのがいて、そのキャプテンがすべてを仕切っている。
料理をサービスするタイミング、進行のキュー出し、会場のセッティング。
披露宴の進行などは、一見司会者が全権を握っているようだけど、タイミングや時間配分など全部そのキャプテンの指示で進行しているのだ。
もちろん、暗黙の了解はあって、ここからここまでは一気にいくとか、ちょっと動きが遅れてるからしゃべって繋ぐとか、そのあたりは司会者の裁量に任されてるのだけど。
ホテルや式場によって、雰囲気や仕事に対する姿勢は様々。
大きな会場でも味気ない空気もあるし、いわゆる三流とされてる会場でもスタッフがいきいきと仕事してるところもある。
いきいきとした会場で、若いのにサービスに誇りを持っている人や、蝶ネクタイが板について身のこなしがスマートなベテランのスタッフと一緒に仕事ができると、ちょっと得した気分になる。
そのキャプテンという人たちもいろんな人がいる。
愛想のない人、丁寧な人、よく動く人、人を使うのが上手な人。
皆さん、お客様や披露宴に対しては、もちろん手を抜くことはないのだけど、下請けで単身で乗り込んでくる司会者には、こちらに対する「思い」がはっきりと伝わってくるように思う。
外部から来た人は、例え下請けでも「外=お客様」に通ずると捉えて、きちんと対応してくれる人もいるし、明らかに下に見てつっけんどんにする人もいる。
何度か、一緒にお仕事をしていくと、最初の態度とは違ってきたりすると、単に人見知りだったのかなと思うこともあるけど、仕事の場で「人見知りだから、つっけんどん」っていうのも大人げないよね^^;
で、わたしがいまメインにお仕事をもらってる大きなホテルの一番大きな会場のキャプテンに恋をしてしまったのだ!!
この人、最初の印象は最悪だった。(Kさんとします)
挨拶しても、ニコリともしてくれない。
目の奥に冷たい光が感じられて、なんだかとっても怖かった。
いまでこそずいぶんその会場は慣れてきたけど、最初は大会場で200人弱を前にしてマイクを握るのはそれだけで緊張して、上手にタイミングを計ったり、 キャプテンの動きに注意を払ったりするのがうまくいかずに、迷惑を掛けていたかもしれないから、余計こちらも冷たいと感じてしまったのかも。
何度か一緒にお仕事をして、ずいぶんそのキャプテンの動きにも慣れてきても、まだ必要最低限のやり取り。
介添えさんや音響さんとしゃべってる様子を遠くで見つけて、あああの人も笑顔があるんだな〜なんて思ったり。(もちろん接客してるときは笑顔なのよ、目の奥笑ってないけど)
とにかく一生懸命仕事するしかない。
どの会場、どのお客様でも同じだけど、いつも単身で乗り込んでいく勇気は「一生懸命祝福している」という経験と自負だ。
素っ気ないキャプテンだったとしても、わたしはわたしのできる一生懸命をしていれば、その素っ気なさは「わたしの出来の悪さ」からきているのだと、自分を責めずにいられるもの。
司会者はキャプテンを見つめる。
そろそろ次の動きに進むなというタイミングのとき、いつどこからキューが来るかわからないから、必死でキャプテンを目で追う。
タイミングがずれて、目で追い損のときとか、「すみません、見てませんでした」なんてこともあるけど。
わたしはKさんを見つめる、滞りなく進行するように。
滞って新郎新婦を不安にさせないように。
ある日、お開きになって、新郎新婦が送賓をしている最中にKさんに挨拶にいった。
この日、一生懸命拍手するあまり、キャプテンのキューを一度見逃してしまったのだ。
「Kさん、今日はすみませんでした。」
「おっ、天然○○(わたしの名字)。」
わわわ、そう思われていたんだ!!
でも、その表現は悪いことじゃないと好意的に取れるような言い方だったから、なんとなく肩の荷が降りた感じがした。
それからは、その会場では、Kさんに対しては「天然○○ですが、頑張ります」というスタンスでいられて逆にやりやすくなっている。
で、そのKさん、見ていると仕事が早くて、動きに無駄がない。
他のキャプテンは、けっこう慌てたり、焦ったりしてるんだけど、Kさんが急いでいても慌ててる様子を見たことがない。
先日も、お客様の勘違いで進行通りに進められない事態になった。
急遽、進行を変えると判断して、わたしに「そのままいくから、準備の間繋いで」と指示だけ出して、余興の準備を進める。
その仕事の早さ、冷静な動きに「きゃー、すてきー!!」となってしまったの!!!
その後も、アイコンタクトで仕事は進み、この空間と時間を「幸せなもの」にするという無形の作品を作り出したという達成感をわたしは感じていた。
よくいうでしょ?困難な場面に遭遇している男女は恋に落ちやすいって(笑)
わたしのこれは、まさしくその心理!!
そんなこと百も承知で、Kさんを目で追い(仕事だからね)、テキパキとした動きやタキシード姿に「きゅん」となるのでした。
この感じひさしぶり。
バカな恋愛を繰り返してきたころによく感じていた感覚。
なんの根拠もなくすぐ好きになって、あっという間に冷める、繰り返し。
ひさしぶりだわ。
那智さんに出会ってからはじめて。(一度耳鼻科の先生にはなったけど、あれはその瞬間だけだからちょっと違うかな)
懐かしいな〜。
根拠なく、勝手に恋に落ちて、勝手に盛り上がって、勝手に転げ落ちるようなバカな消耗^^;けっこう苦しいし疲れるのよね。
いまは、もうわかってるから、そうならないですんでいて、苦しくない。
那智さんの心地よさを知ってるから、この「勝手な盛り上がり」はまやかしだってわかる。
バカな消耗をしないでいられる。
それでも、不安定でバカなことって、けっこう甘い蜜なんだよね。
そのころの「ひりひり」した感覚、ちょっと懐かしかったな。
戻りたいとは思わないけど。
だってね、絶対タキシード脱いだら、「なーんだ」ってなるんだもの。
そういうのあるよね、スキー場の恋(笑)根拠ない恋の結末は見えてるのだ。
それでも、そのKさんがサービスの女の子に「膝かっくん」(後ろからそっと近寄って、膝をかくっとあせるのね)してるの見ると、「いいな〜、わたしにもしてほしい〜」と密かに思う。(実際されたら引くけど^^;)
「膝かっくん」されていいな〜とは思うけど「抱かれたい」とは思わないので浮気の定義からは外れてますよね!?那智さん^^
そんなこと言ってるけど……ちゃんとお仕事してます(笑)