カルガモ
140字もどき
緊急事態宣言が解除され、気をつけながらも自由が戻ってきたある日。
自粛中の間引き出勤が継続され週の半分が自宅勤務の那智さんにランチしに会いに行く。
緊急事態宣言中、那智さんのランチ&ウォーキングに合わせてお話しする時間を作った。
「今日はハンバーグ」「入ったことないけど気になるカレー屋がある」そんな話を聞きながらなんとかつながり続けた日々。
わたしは那智さんが『いまいるところ』を想像するのがすきだ、そして那智さんの見ている景色を見るのがすきだ。
2ヶ月ほど聞いてきた景色たちを総括するような気持ちでランチをしようと思ったのだ。
那智さんの最寄り駅ホームで待ち合わせ、ひとつ先の駅に降りる。
雨の中、駅からすこし離れたレストランでハンバーグ。
写真に撮って見せてくれたお店。
美味しくいただき、帰りは一駅分歩く。
ここが気になるカレー屋
ほら、ここのマンション、おもしろい造りだって話してただろ?
那智さんの見てきた景色を見るのはうれしい。
キョロキョロ見回す。
那智さんの視界の端で捉えていたであろう景色も逃さない勢いで(笑)
なんだかわからないけど必死になってしまう。
道幅が狭くなると傘をさして並んで歩くのは難しい。
説明してもらいながら一列で歩いていく。
水たまりをよけるように右に行ったり左に行ったり、ジグザグと。
那智さんが右側を通れば、すぐ後ろのわたしも右側。
左によければ、わたしも左。
サクサク、くねくね。
なんだかカルガモの親子みたい^^
水たまりの存在ではなく、那智さんの背中を見て歩いていくのしあわせ。
なんとかつながり続けた2ヶ月を『よくがんばりました』とご褒美をもらえたようなランチタイムだった。
<関連エントリー>
同じ景色を見たい
思い出のまだ見ぬ景色3
「等式」「カルガモ」感想です。
この「後をついて行く」系のエントリーも良くある見ている景色を共有したい気持ち。
私が好きな上高地に行った。
これは私が共有したい景色。
共有出来ることはたくさんしたいね~
緊急事態宣言が解除され、気をつけながらも自由が戻ってきたある日。
自粛中の間引き出勤が継続され週の半分が自宅勤務の那智さんにランチしに会いに行く。
緊急事態宣言中、那智さんのランチ&ウォーキングに合わせてお話しする時間を作った。
「今日はハンバーグ」「入ったことないけど気になるカレー屋がある」そんな話を聞きながらなんとかつながり続けた日々。
わたしは那智さんが『いまいるところ』を想像するのがすきだ、そして那智さんの見ている景色を見るのがすきだ。
2ヶ月ほど聞いてきた景色たちを総括するような気持ちでランチをしようと思ったのだ。
那智さんの最寄り駅ホームで待ち合わせ、ひとつ先の駅に降りる。
雨の中、駅からすこし離れたレストランでハンバーグ。
写真に撮って見せてくれたお店。
美味しくいただき、帰りは一駅分歩く。
ここが気になるカレー屋
ほら、ここのマンション、おもしろい造りだって話してただろ?
那智さんの見てきた景色を見るのはうれしい。
キョロキョロ見回す。
那智さんの視界の端で捉えていたであろう景色も逃さない勢いで(笑)
なんだかわからないけど必死になってしまう。
道幅が狭くなると傘をさして並んで歩くのは難しい。
説明してもらいながら一列で歩いていく。
水たまりをよけるように右に行ったり左に行ったり、ジグザグと。
那智さんが右側を通れば、すぐ後ろのわたしも右側。
左によければ、わたしも左。
サクサク、くねくね。
なんだかカルガモの親子みたい^^
水たまりの存在ではなく、那智さんの背中を見て歩いていくのしあわせ。
なんとかつながり続けた2ヶ月を『よくがんばりました』とご褒美をもらえたようなランチタイムだった。
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思い出のまだ見ぬ景色3
「等式」「カルガモ」感想です。
この「後をついて行く」系のエントリーも良くある見ている景色を共有したい気持ち。
私が好きな上高地に行った。
これは私が共有したい景色。
共有出来ることはたくさんしたいね~
いまさら『逃げ恥』
独り言
いまさら『逃げ恥』である。
わたしはテレビドラマをあまり見ないので、那智さんにおもしろいドラマがあると振られても「ふーん」と空返事。
ご多分にもれず『逃げ恥』も「おもしろいドラマがはじまった」と話題に出されたけど、まったく興味を示さなかった。
そのうち評判になるににつれ奥手の男性と成り行き上偽装結婚した女性のお話であることや、『やりがいの搾取』や『呪いから逃げてしまいなさい』などのキーワードとなるセリフをTwitterなどで目にし、どうやら『多様性』的なテーマであることくらいはぼんやりと知る程度にはなった。
日頃那智さんに話しているわたしのフェミ的な要素があるんだろうな〜と想像はしてけど、途中からも見る気は起こらず、そのままだった。
それが最近再放送され、めずらしく那智さんが「見てほしい」と推してきたので見ることにしたのだ。
共通の話題にもなるしね。
以下、『逃げ恥』の感想を含めたお話です。
見たことない人にはなんのこっちゃな話だし、これから見ようと思う人にはネタバレになると思うのでお気をつけくださいませ。
また、おそらくいろいろなところで感想は書き尽くされているはずなので、何をいまさらなことはお許しください^^;
まず『逃げ恥』は素直にとてもおもしろかった。
やきもきしたり、クスッと笑えたり。
ゆりちゃんが広告の件で上司に直談判していくシーンなんてグッときたし、平匡さんとみくりの『もう一回はじめよう』のシーンではベタと思いつつもほろっとして、ハンドルネームの『YURI』で打ちのめされた(笑)
『化粧品メーカーで従業員の大半は女性なのに役員のほとんどは男性』なんて世相をちらりと盛り込んだりしているのもおもしろい。
ただ、もともと『男とは女とは』などカテゴライズするのがイヤで『多様性』やら『様々な価値観の尊重』なんていうのをしょっちゅう考えているわたしからすると、それほど新しい気づきはなかった(だから、ダメという意味ではないのよ)
そんな中でも特筆すべきことがふたつあってね。
ひとつはゆりちゃんのなんと魅力的なことか(笑)
ということと、それを筆頭にした人物(主にワキ役)の描き方のよさ。
わたしはテレビドラマをあまり見ないので想像の部分はあるけれど。
人物像が画一的ではないのだ。
例えばね。
『40後半で独身の働く女性』だったら、タイトスカートにハイヒールでカツカツ歩き、鋭い表情でバリバリ働くか、逆にひっつめ髪にメガネ、化粧っけなく男に無縁のさえない女性とかの2、3パターンしかなさそうだし。
(で、これらが『男性』に出会い変わっていくみたいなストーリーまで想像しちゃう^^;)
『ゲイ』だったら仕草や言葉使いを女性っぽくとか。
『バーのマスター』は、寡黙かウンチクかだし(知らない故の偏見でごめん!!)
こんなふうにわかりやすいアイコンで人物を描くことが多い気がしていたけど、現実の働く女性はいつもタイトスカートじゃないし、おしゃれも楽しむし、男性をすきな男性が必ずしも女言葉を喋るわけではない。
そういう人のほうが圧倒的に多いはず。
わかりやすいアイコンを立てずに、かつ魅力的に描いているのがすごく心地良く、このドラマのよいところだろう。
(いや、石田ゆりこさんの存在こそ唯一無二なほどのアイコンだけどね^^;)
そして、もうひとつは『アップデートできることはすごいことだ』ということ。
(これは後で詳しく書きます)
と、これくらいが特に感じたことだった。
そんな感想を持ちながら別のことが浮かんでくる。
那智さんはどんな感想を持ったのだろ?
わたしに勧めるくらいだから、那智さんなりにおもしろいと思うことがあるはずで、それはなんなのだろうと思った。
だって、年下の女性に手を出すこともできない男性、那智さんからしたら情けなくてイライラしちゃって楽しめないのではないだろうか。
なので聞いてみたら、そういうことではないようだった。
最初は情けないと思いつつ『くうう』となるのを楽しんでいたけど、そのうちどうやらいつもりん子が言っている『多様性』やら『固定観念に縛られない』と近い話だと感じて、これをりん子が見たらどう思うか知りたくなったらしい。
だから、那智さん自身がおもしろいかどうかより、わたしがどう思うか、それをもとに話題を楽しみたいということだった。
そういうことかと理解して。
わたしとしては『男とは女とはというような価値観に縛られない(わたし的フェミ)話なので、そこは目新しくはない』ことと上記の特筆すべきふたつの感想を話そうと決めて、会いに行った。
お酒のつまみにとっておくつもりでもついつい話題には出てしまい、ポツポツと話をする。
お風呂に浸かりながら「脇役の描き方がいい」とか、わたしのグッときたシーンなどを話していると、どうも那智さんは『36才童貞』に引っかかっているのがわかる。
これが現実だったら、みくり(女性)側はどう思うんだろう?
いざするときになってみくり(女性)側にリードしてもらうことになるのって、いいの?
などなど。
いや、世の中にはその年齢まで経験がない人はたくさんいるだろうし、それで焦る人もいるし、ぜんぜん大丈夫な人もいるだろう。
そんなの人それぞれで、みんながみんな○才までに経験しなきゃいけないものでもないし、必要ない人はしなくたっていい。
そんなふうに思うけど、那智さんはしっくりこないみたい。
文字面としてはわかるけど、『人それぞれ』で片付けられないみたい。
那智さんなりの『男とは』から遠すぎる話なのだろう(笑)
遠すぎるあまりか、こんなことも言ってきた。
でさ、結局、タイトルの『逃げるは恥だか役に立つ』はさ、平匡がみくりとできなくて逃げちゃったことを言ってるの?
むむむ。
ああ、なんていうか、ここだけピックアップすると那智さんが読解力がないみたいになっちゃうけど(笑)
いや、ここはあえていおう。
那智さんの強固な『男とは』の固定概念が読解力を鈍らせているのはたしかである(笑)
那智さん、あのタイトルは平匡さんのことだけじゃなくて、他のみんなにもいってることですよ
『〜であるべき』という固定概念がしんどかったら逃げていいってこと
たとえば、ゆりちゃんは年齢とか社会的地位ゆえに作っていた壁を越えようとしたし
沼田さんも会ってみようとしてじゃないですか
逃げるというのはネガティブな意味じゃなくて、しんどかったら逃げていいし、生きやすくなるために固定概念に縛られることはないっていうことがいいたいんだと思いますよ
わたしが感じたこのドラマの柱となるテーマを説明する。
たぶん那智さんもわかっているのだとは思うけど( さっきは『読解力』とか言っちゃったけど^^;)、どうしても感情移入できる人物に焦点を当ててしまうみたい。
まあ、後で飲みながら特筆すべき点のひとつ『アップデートできることはすごいこと』とからめて話そうと思ってお風呂を上がった。
さて、することをして(笑)
『逃げ恥』感想会の第二ラウンド。
やはりそこでも平匡さんに話になる。
ハグもいつもみくりさんから『えい!』としている
それはみくりさんから提案したからでは?
それなら最初の一回はみくりさんからでいいけど、次からは平匡さんからしないと
でも、平匡さんは、それが苦手でしょ?
どちらかといえばみくりさんのほうが得意なんだから、みくりさんからすればいい
平匡さんがリードしたのはみくりさんがバスルームにこもったときくらいで、後はほとんどみくりさんがリードしたりきっかけを作ったりしている
それのどこがいけないのでしょう?
その関係だと、みくりさんが平匡さんを下に見るようになっちゃう
ドラマの中でみくりさんは平匡さんを下に見ていました?
うーん、そんなことはないね。。。
でも、これが現実のことだったら、どうだろう?
まあ、現実にはガッキーや星野源みたいな人はいないので、ドラマみたいにはならないと思うけど^^;
でも、あのドラマにおいて『36才童貞』はじつはそんなに重要なことではないと思いますよ
こんなふうに那智さんから見た『平匡さん及び現実の一般男性』の話が続く。
ちょっとずつわたしのいいたいことに近づいてきている感じ。
でさ、結局、あのドラマは誰に向けて作られているの?(笑)
あのドラマは誰に向けているのだろう。
頭の中でパズルが組み立てられていく。
うん、答えに結びつけられそう!
そう思って、特筆すべきことのひとつに向けて話はじめる。
(ここから先はわかりやすく『男女』で話します)
あのドラマは女性がよろこぶドラマです、第一義としては
で、二義的には男性のためにです
なんで?
男をリードすることを喜ぶの?
違います
リードしたいわけじゃないです
みくりさん(女性)が平匡さん(男性)に求めるものはリードするとかされるじゃないです
平匡さんは『話し合いで解決する』ことをしてくれますよね
みくりさん自身がしんどいと感じたとき、ふたりの間で問題が起きたとき、言い出しはみくりさんだとしても平匡さんは一緒に話し合い解決しようとしていますよね
そういうことを女は求めているんです
それには『36才童貞』は大きな問題にはならないのです
ドラマに限らず社会的な風潮として『男がリードする』が正義とされている中、『男がリードする』のはいままで散々描かれてきただろう。
問題が起きて泣くヒロインを優しく抱きしめ、解決してくれる男性みたいなのとか。
それと表裏一体の描かれ方としては『頼りない彼を引っ張っていく強い女』なんていうのもあったはず。
それは結局『どちらかが上』という視点につながる。
だけど、あのドラマでは平匡さんはみくりさんのしんどいを受け止め、平匡さんが苦手なことはみくりさんが引き受け、『リードする側の考え』を押し付けるわけでもなく、お互いの話を聞き解決していく。
あのドラマは対等な人間同士のやり取りが描かれている。
それが女性にとって魅力と感じるのだ。
で、それは一義的には女性のためのドラマなんだけど、結果的に固定概念や役割分担によって縛られている男性も解放していることになるのだ。
話は数日前に遡る。
那智さんから、面倒な仕事に重い腰が上がらず伸ばし伸ばしにしていたけど、やっと終わったという話を聞く。
そういうときはわたしに話せばいいのに。
やる気が出ないときは言葉にして誰かに聞いてもらうほうが気持ちが軽くなって、やる気が出ると思うから。
現にわたしも気が重い仕事のときなどは那智さんに「イヤだよ〜」と聞いてもらって立ち向かうもの(笑)
それを伝えると「愚痴聞かされるのイヤじゃない?」と拒否モード。
『普通のひとで愛し合おう』以来何度となく交わされてきたやり取り。
自分の気持ちを受け止め肯定する。
『傷ついた』なんて思うことは那智さんの美意識に反すること、だけど、傷を隠すようにどんどん分厚い鎧を着ていけば悪化する一方だ。
まず傷ついていることを受け止めて、そういう自分を肯定することが傷を治す第一歩。
数ヶ月前
この前はじめて朝『仕事行きたくないな〜』って思ったよ(笑)
って。
いや、そんなこと普通に日々思うでしょ!?
でも、那智さんは『仕事は行くもの』とある意味スイッチを切り、自分のネガティブな感情をないものにしてきたらしい。
それが少しずつ自分の気持ちを見つめて受け止めるようになってきたので、はじめての感情が湧いたのだって。
サイボーグか(笑)
と思わなくもないけど、切ないくらい那智さんはそうやって生きてきた。
那智さんの強固な美意識は魅力ではあるけれど、わたしは那智さんが健やかであるほうがずっといいので、何度となく『ネガティブな感情を肯定する』こと、それをわたしに話すことを訴えてきた。
これはその会話のうちのひとつ。
面倒だな〜って思ったら、話題提供だと思ってわたしに話してくださいね
そんな話をした。
それから数日、『逃げ恥』感想会の2日前、那智さんがこんなことを言い出した。
今日さ、面倒な仕事があって『あ〜、面倒臭い〜』『やりたくない〜』って言ってみたんだ(お仕事場には一人です 笑)
いつもなら、そう思っても『仕事なんだから当たり前』『そんなこと思わずがんばれ』とつっぱねていたけど、この前りん子がいったみたいに一旦その気持ちを肯定してみたよ
『やりたくないな〜、まあ、でもやるか〜』みたいにつっぱねるんじゃなくてやんわり引き戻した(笑)
いいです!!
それが正解!!
それにより気持ちが軽くなったかは聞かなくていい(聞くことは『答えを期待する』ことになるからね)
とにかく、那智さんは自分の幸福のため( ひいてはわたしのため)に、いままでの価値観とは違うことをしようとしている。
アップデートしている。
強固な美意識の那智さんも魅力だったと思うけど、アップデートしていこうとする那智さんはとてもとてもステキだ。
ちょうど『逃げ恥』をみていた時期だったので、ドラマの特筆すべき点と那智さんのこれ同じじゃん!!と、わたしは嬉しくなっていた。
で、『逃げ恥』感想会に戻る。
平匡さんはみくりさんのしんどいことやふたりの問題を一緒に解決しようと平匡さん自身もアップデートしていく。
そこには『男とは、女とは』などの固定概念はない。
あのドラマの特筆すべき点のひとつは、こんなふうにアップデートしていくことはステキなことだということ。
そして、そのステキなことをいま那智さんもやっているんですよ^^
伝えたいことと感想がわたしの中では気持ちいいくらいリンクしたので、それを話して感想会はおしまい。
那智さん、わかってくれたかな(笑)
とにかく「逃げ恥』は登場人物が魅力的で、それはそれぞれを対等な人間として描かれ、その人物たちがアップデートしていくところが見ていて気持ちのよいドラマなのだと思いました^^
以上が、わたしの『逃げ恥』から考えたことでした^^
あいかわらず、なんでも那智さんとわたしの話になってしまって申し訳ないような気がしないでもないけれど(笑)
で、ひとつお願いがあります!
皆さんの『逃げ恥』の感想を教えてください。
コメント欄じゃなくてメールでもかまいません。
なぜかというと、わたしの一方的な感想だけなので、那智さんがもっと他の人の感想も知りたいそうなのです。
めずらしく那智さんたっての希望です^^
一言でも、このエントリーに合わせた感想じゃなくてもいいです。
『いや、平匡さん、情けなくてダメ!』とか否定的なのも歓迎です(笑)
那智さんのモヤモヤの解消にお付き合いいただけると嬉しいです!!
マジなお願いなのでアドレスものせておきます(笑)
hosinohadou@yahoo.co.jp
よろしくお願いいたします。
<関連エントリー>
わたしのフェミぽいこと
ある日の記録6
「等式」「今さら逃げ恥」感想です。
そうだね、フェミの話をやさしく私に理解させてくれた
ドラマの側面があり、そこを共有したかったんだな~
この辺の話はバトルになることもあるので平和の共感が欲しかったんだと思います。(笑)
いまさら『逃げ恥』である。
わたしはテレビドラマをあまり見ないので、那智さんにおもしろいドラマがあると振られても「ふーん」と空返事。
ご多分にもれず『逃げ恥』も「おもしろいドラマがはじまった」と話題に出されたけど、まったく興味を示さなかった。
そのうち評判になるににつれ奥手の男性と成り行き上偽装結婚した女性のお話であることや、『やりがいの搾取』や『呪いから逃げてしまいなさい』などのキーワードとなるセリフをTwitterなどで目にし、どうやら『多様性』的なテーマであることくらいはぼんやりと知る程度にはなった。
日頃那智さんに話しているわたしのフェミ的な要素があるんだろうな〜と想像はしてけど、途中からも見る気は起こらず、そのままだった。
それが最近再放送され、めずらしく那智さんが「見てほしい」と推してきたので見ることにしたのだ。
共通の話題にもなるしね。
以下、『逃げ恥』の感想を含めたお話です。
見たことない人にはなんのこっちゃな話だし、これから見ようと思う人にはネタバレになると思うのでお気をつけくださいませ。
また、おそらくいろいろなところで感想は書き尽くされているはずなので、何をいまさらなことはお許しください^^;
まず『逃げ恥』は素直にとてもおもしろかった。
やきもきしたり、クスッと笑えたり。
ゆりちゃんが広告の件で上司に直談判していくシーンなんてグッときたし、平匡さんとみくりの『もう一回はじめよう』のシーンではベタと思いつつもほろっとして、ハンドルネームの『YURI』で打ちのめされた(笑)
『化粧品メーカーで従業員の大半は女性なのに役員のほとんどは男性』なんて世相をちらりと盛り込んだりしているのもおもしろい。
ただ、もともと『男とは女とは』などカテゴライズするのがイヤで『多様性』やら『様々な価値観の尊重』なんていうのをしょっちゅう考えているわたしからすると、それほど新しい気づきはなかった(だから、ダメという意味ではないのよ)
そんな中でも特筆すべきことがふたつあってね。
ひとつはゆりちゃんのなんと魅力的なことか(笑)
ということと、それを筆頭にした人物(主にワキ役)の描き方のよさ。
わたしはテレビドラマをあまり見ないので想像の部分はあるけれど。
人物像が画一的ではないのだ。
例えばね。
『40後半で独身の働く女性』だったら、タイトスカートにハイヒールでカツカツ歩き、鋭い表情でバリバリ働くか、逆にひっつめ髪にメガネ、化粧っけなく男に無縁のさえない女性とかの2、3パターンしかなさそうだし。
(で、これらが『男性』に出会い変わっていくみたいなストーリーまで想像しちゃう^^;)
『ゲイ』だったら仕草や言葉使いを女性っぽくとか。
『バーのマスター』は、寡黙かウンチクかだし(知らない故の偏見でごめん!!)
こんなふうにわかりやすいアイコンで人物を描くことが多い気がしていたけど、現実の働く女性はいつもタイトスカートじゃないし、おしゃれも楽しむし、男性をすきな男性が必ずしも女言葉を喋るわけではない。
そういう人のほうが圧倒的に多いはず。
わかりやすいアイコンを立てずに、かつ魅力的に描いているのがすごく心地良く、このドラマのよいところだろう。
(いや、石田ゆりこさんの存在こそ唯一無二なほどのアイコンだけどね^^;)
そして、もうひとつは『アップデートできることはすごいことだ』ということ。
(これは後で詳しく書きます)
と、これくらいが特に感じたことだった。
そんな感想を持ちながら別のことが浮かんでくる。
那智さんはどんな感想を持ったのだろ?
わたしに勧めるくらいだから、那智さんなりにおもしろいと思うことがあるはずで、それはなんなのだろうと思った。
だって、年下の女性に手を出すこともできない男性、那智さんからしたら情けなくてイライラしちゃって楽しめないのではないだろうか。
なので聞いてみたら、そういうことではないようだった。
最初は情けないと思いつつ『くうう』となるのを楽しんでいたけど、そのうちどうやらいつもりん子が言っている『多様性』やら『固定観念に縛られない』と近い話だと感じて、これをりん子が見たらどう思うか知りたくなったらしい。
だから、那智さん自身がおもしろいかどうかより、わたしがどう思うか、それをもとに話題を楽しみたいということだった。
そういうことかと理解して。
わたしとしては『男とは女とはというような価値観に縛られない(わたし的フェミ)話なので、そこは目新しくはない』ことと上記の特筆すべきふたつの感想を話そうと決めて、会いに行った。
お酒のつまみにとっておくつもりでもついつい話題には出てしまい、ポツポツと話をする。
お風呂に浸かりながら「脇役の描き方がいい」とか、わたしのグッときたシーンなどを話していると、どうも那智さんは『36才童貞』に引っかかっているのがわかる。
これが現実だったら、みくり(女性)側はどう思うんだろう?
いざするときになってみくり(女性)側にリードしてもらうことになるのって、いいの?
などなど。
いや、世の中にはその年齢まで経験がない人はたくさんいるだろうし、それで焦る人もいるし、ぜんぜん大丈夫な人もいるだろう。
そんなの人それぞれで、みんながみんな○才までに経験しなきゃいけないものでもないし、必要ない人はしなくたっていい。
そんなふうに思うけど、那智さんはしっくりこないみたい。
文字面としてはわかるけど、『人それぞれ』で片付けられないみたい。
那智さんなりの『男とは』から遠すぎる話なのだろう(笑)
遠すぎるあまりか、こんなことも言ってきた。
でさ、結局、タイトルの『逃げるは恥だか役に立つ』はさ、平匡がみくりとできなくて逃げちゃったことを言ってるの?
むむむ。
ああ、なんていうか、ここだけピックアップすると那智さんが読解力がないみたいになっちゃうけど(笑)
いや、ここはあえていおう。
那智さんの強固な『男とは』の固定概念が読解力を鈍らせているのはたしかである(笑)
那智さん、あのタイトルは平匡さんのことだけじゃなくて、他のみんなにもいってることですよ
『〜であるべき』という固定概念がしんどかったら逃げていいってこと
たとえば、ゆりちゃんは年齢とか社会的地位ゆえに作っていた壁を越えようとしたし
沼田さんも会ってみようとしてじゃないですか
逃げるというのはネガティブな意味じゃなくて、しんどかったら逃げていいし、生きやすくなるために固定概念に縛られることはないっていうことがいいたいんだと思いますよ
わたしが感じたこのドラマの柱となるテーマを説明する。
たぶん那智さんもわかっているのだとは思うけど( さっきは『読解力』とか言っちゃったけど^^;)、どうしても感情移入できる人物に焦点を当ててしまうみたい。
まあ、後で飲みながら特筆すべき点のひとつ『アップデートできることはすごいこと』とからめて話そうと思ってお風呂を上がった。
さて、することをして(笑)
『逃げ恥』感想会の第二ラウンド。
やはりそこでも平匡さんに話になる。
ハグもいつもみくりさんから『えい!』としている
それはみくりさんから提案したからでは?
それなら最初の一回はみくりさんからでいいけど、次からは平匡さんからしないと
でも、平匡さんは、それが苦手でしょ?
どちらかといえばみくりさんのほうが得意なんだから、みくりさんからすればいい
平匡さんがリードしたのはみくりさんがバスルームにこもったときくらいで、後はほとんどみくりさんがリードしたりきっかけを作ったりしている
それのどこがいけないのでしょう?
その関係だと、みくりさんが平匡さんを下に見るようになっちゃう
ドラマの中でみくりさんは平匡さんを下に見ていました?
うーん、そんなことはないね。。。
でも、これが現実のことだったら、どうだろう?
まあ、現実にはガッキーや星野源みたいな人はいないので、ドラマみたいにはならないと思うけど^^;
でも、あのドラマにおいて『36才童貞』はじつはそんなに重要なことではないと思いますよ
こんなふうに那智さんから見た『平匡さん及び現実の一般男性』の話が続く。
ちょっとずつわたしのいいたいことに近づいてきている感じ。
でさ、結局、あのドラマは誰に向けて作られているの?(笑)
あのドラマは誰に向けているのだろう。
頭の中でパズルが組み立てられていく。
うん、答えに結びつけられそう!
そう思って、特筆すべきことのひとつに向けて話はじめる。
(ここから先はわかりやすく『男女』で話します)
あのドラマは女性がよろこぶドラマです、第一義としては
で、二義的には男性のためにです
なんで?
男をリードすることを喜ぶの?
違います
リードしたいわけじゃないです
みくりさん(女性)が平匡さん(男性)に求めるものはリードするとかされるじゃないです
平匡さんは『話し合いで解決する』ことをしてくれますよね
みくりさん自身がしんどいと感じたとき、ふたりの間で問題が起きたとき、言い出しはみくりさんだとしても平匡さんは一緒に話し合い解決しようとしていますよね
そういうことを女は求めているんです
それには『36才童貞』は大きな問題にはならないのです
ドラマに限らず社会的な風潮として『男がリードする』が正義とされている中、『男がリードする』のはいままで散々描かれてきただろう。
問題が起きて泣くヒロインを優しく抱きしめ、解決してくれる男性みたいなのとか。
それと表裏一体の描かれ方としては『頼りない彼を引っ張っていく強い女』なんていうのもあったはず。
それは結局『どちらかが上』という視点につながる。
だけど、あのドラマでは平匡さんはみくりさんのしんどいを受け止め、平匡さんが苦手なことはみくりさんが引き受け、『リードする側の考え』を押し付けるわけでもなく、お互いの話を聞き解決していく。
あのドラマは対等な人間同士のやり取りが描かれている。
それが女性にとって魅力と感じるのだ。
で、それは一義的には女性のためのドラマなんだけど、結果的に固定概念や役割分担によって縛られている男性も解放していることになるのだ。
話は数日前に遡る。
那智さんから、面倒な仕事に重い腰が上がらず伸ばし伸ばしにしていたけど、やっと終わったという話を聞く。
そういうときはわたしに話せばいいのに。
やる気が出ないときは言葉にして誰かに聞いてもらうほうが気持ちが軽くなって、やる気が出ると思うから。
現にわたしも気が重い仕事のときなどは那智さんに「イヤだよ〜」と聞いてもらって立ち向かうもの(笑)
それを伝えると「愚痴聞かされるのイヤじゃない?」と拒否モード。
『普通のひとで愛し合おう』以来何度となく交わされてきたやり取り。
自分の気持ちを受け止め肯定する。
『傷ついた』なんて思うことは那智さんの美意識に反すること、だけど、傷を隠すようにどんどん分厚い鎧を着ていけば悪化する一方だ。
まず傷ついていることを受け止めて、そういう自分を肯定することが傷を治す第一歩。
数ヶ月前
この前はじめて朝『仕事行きたくないな〜』って思ったよ(笑)
って。
いや、そんなこと普通に日々思うでしょ!?
でも、那智さんは『仕事は行くもの』とある意味スイッチを切り、自分のネガティブな感情をないものにしてきたらしい。
それが少しずつ自分の気持ちを見つめて受け止めるようになってきたので、はじめての感情が湧いたのだって。
サイボーグか(笑)
と思わなくもないけど、切ないくらい那智さんはそうやって生きてきた。
那智さんの強固な美意識は魅力ではあるけれど、わたしは那智さんが健やかであるほうがずっといいので、何度となく『ネガティブな感情を肯定する』こと、それをわたしに話すことを訴えてきた。
これはその会話のうちのひとつ。
面倒だな〜って思ったら、話題提供だと思ってわたしに話してくださいね
そんな話をした。
それから数日、『逃げ恥』感想会の2日前、那智さんがこんなことを言い出した。
今日さ、面倒な仕事があって『あ〜、面倒臭い〜』『やりたくない〜』って言ってみたんだ(お仕事場には一人です 笑)
いつもなら、そう思っても『仕事なんだから当たり前』『そんなこと思わずがんばれ』とつっぱねていたけど、この前りん子がいったみたいに一旦その気持ちを肯定してみたよ
『やりたくないな〜、まあ、でもやるか〜』みたいにつっぱねるんじゃなくてやんわり引き戻した(笑)
いいです!!
それが正解!!
それにより気持ちが軽くなったかは聞かなくていい(聞くことは『答えを期待する』ことになるからね)
とにかく、那智さんは自分の幸福のため( ひいてはわたしのため)に、いままでの価値観とは違うことをしようとしている。
アップデートしている。
強固な美意識の那智さんも魅力だったと思うけど、アップデートしていこうとする那智さんはとてもとてもステキだ。
ちょうど『逃げ恥』をみていた時期だったので、ドラマの特筆すべき点と那智さんのこれ同じじゃん!!と、わたしは嬉しくなっていた。
で、『逃げ恥』感想会に戻る。
平匡さんはみくりさんのしんどいことやふたりの問題を一緒に解決しようと平匡さん自身もアップデートしていく。
そこには『男とは、女とは』などの固定概念はない。
あのドラマの特筆すべき点のひとつは、こんなふうにアップデートしていくことはステキなことだということ。
そして、そのステキなことをいま那智さんもやっているんですよ^^
伝えたいことと感想がわたしの中では気持ちいいくらいリンクしたので、それを話して感想会はおしまい。
那智さん、わかってくれたかな(笑)
とにかく「逃げ恥』は登場人物が魅力的で、それはそれぞれを対等な人間として描かれ、その人物たちがアップデートしていくところが見ていて気持ちのよいドラマなのだと思いました^^
以上が、わたしの『逃げ恥』から考えたことでした^^
あいかわらず、なんでも那智さんとわたしの話になってしまって申し訳ないような気がしないでもないけれど(笑)
で、ひとつお願いがあります!
皆さんの『逃げ恥』の感想を教えてください。
コメント欄じゃなくてメールでもかまいません。
なぜかというと、わたしの一方的な感想だけなので、那智さんがもっと他の人の感想も知りたいそうなのです。
めずらしく那智さんたっての希望です^^
一言でも、このエントリーに合わせた感想じゃなくてもいいです。
『いや、平匡さん、情けなくてダメ!』とか否定的なのも歓迎です(笑)
那智さんのモヤモヤの解消にお付き合いいただけると嬉しいです!!
マジなお願いなのでアドレスものせておきます(笑)
hosinohadou@yahoo.co.jp
よろしくお願いいたします。
<関連エントリー>
わたしのフェミぽいこと
ある日の記録6
「等式」「今さら逃げ恥」感想です。
そうだね、フェミの話をやさしく私に理解させてくれた
ドラマの側面があり、そこを共有したかったんだな~
この辺の話はバトルになることもあるので平和の共感が欲しかったんだと思います。(笑)