NUDE9
独特な幸福感
一大イベントのヌード撮影を終了したけれど、もうひとつ大事な作業が残っていた。
その写真を本にするのだ。
そこまでする?とツッコミたくなるけれど、これはどちらかというと那智さんのほうが積極的だったような感じがする(どうですか?那智さん)
というか、目先のことですぐfullになってしまうわたしは撮影したこととデータがあることでもう充分満足な気持ちになっていて、やるなら最後まできっちりの那智さんが引っぱってくれたということも否定できない(笑)
撮影のプランにも写真集もセットになっているものもあったけど、お値段やページ数などを考えると自分たちで作ったほうが良いと判断、わたしがその編集作業を任されたのだ。
「そんな技術ない」「更新作業の合間に大変」としのごのいうわたしに適当なフォトブックを作ってくれるサービスを見つけ、作業開始までは一緒に立ち上げてくれて、あとは編集を楽しめばいいと、(強制的)スタートを切ってくれた(笑)
基本、構成はわたしの任せるけど、位置づけとしては『写真を残す』こと、だからあまり技術的に凝ったものではないほうがいいという那智さんの希望を聞いて、写真集作りがはじまった。
いまは便利なサービスがあるのよね。
ソフトをダウンロードして、そのソフト内で編集作業ができるの。
わたしのような素人でも簡単にできるように、枠組みや背景などある程度出来上がったものの中から選べたりするのもありがたい。
モノクロなどの画像編集もわかりやすくできていて、いろいろ楽しめる。
まず、サンプルとして何ページか作ってみた。
大きな枠組みや漫画のコマのうようなものいろいろな大きさや形に写真を収めてみる。
同じ写真をモノクロやセピアにしてみたり、色彩を極端に変えてみたり。
このソフトではこんなことができますよ、というサンプルを作ってイメージを広げてみた。
そして、会う日にパソコンを持参して見てもらい、できるだけ那智さんの好みやイメージにわたしの好みを近づけようとした。
やはり、あえて色彩を変えてポップアートみたいにしたものは却下されて、そのほかは概ね問題なかったので、わたしなりの指針はできた。
また、那智さんに「これだけは絶対入れて」という写真を数枚選んでもらい、「俺が写っているのは1枚あればいい」という希望も聞き(笑)いざ本番用の編集開始。
この「絶対入れて」がわたしの好みと違うもの不思議だった。
あまり編集に凝らず、大きめの枠組みの中で飽きない程度に変化をつける。
同じポーズで違う表情を並べたり、笑顔の次のページはちょっと真面目な表情にしたり、バランスを考えながら時折、見開きの大きな写真や小さな写真をたくさん、モノクロなのど変化もつける。
なかなか楽しい作業だった。
かなりナルな作業を楽しんでいた中^^;
それ以外にも楽しみにしていることがあった。
それは那智さんに喜んでもらいたいということ、もっというと喜ぶ那智さんの隣りにいたいということ。
那智さんは日頃感情を露わにすることが少ない人だ。
一定の良好な機嫌をいつも保ってくれている。
酔っ払いさんのときははちゃめちゃするけど、それも『感情的』とか『感情に流されて』ということとは違っている。
だから、わたしは那智さんの『感情がたまらず溢れて』みたいな状態に飢えている(笑)
ただ、基本、感情的じゃない那智さんが好きなわけだし、上下の立場としてはあまり那智さんが溢れる過ぎるのも、わたしが仕掛け過ぎるのも適切ではないと思っているので、9年の付き合いでせいぜい【浴衣】を着てびっくりさせることが精一杯。
包みを開いて「おお!!」という那智さん。
ページをめくり「いいね〜〜♪」と思わずいう那智さん。
だから、写真集作りはその『たまらず溢れる』那智さんを味わえる滅多にない機会だと思って、楽しみにしていたのだ。
なんでも那智さんの良いようにが安心なわたしだから、本来なら発注をかける前に見てもらうほうが断然いいのだけど、そんな気持ちから我慢^^
那智さんも「俺が見たほうがよければ見るけど、見なくていいなら見ないよ」と思うようにしてくれた。
ところが、この溢れる那智さんの隣りにいたい作戦が、読者の方々にはどーーーでもいいことな、でも、わたしらしい出来事に発展していくのだった。
タイトル、ふたりの名前、その他文字も入れ完成。
発注をかけて、あとは到着を待つばかり。
告知してある発送日を見ると月曜日、大手宅配便で送られてくるのでトラブルさえなければ翌日到着(便利な世の中です)、那智さんのお仕事場に届くことにしてあるから水曜日に会う約束のときに間に合う算段だった。
火曜日に届いたら水曜日に持ってきてくださいね!!
那智さん、火曜日に見ちゃいます?
うん、見るよ
わたしったら、これに軽くショックを受けてしまった。
特に約束していたわけではないけれど、『那智さんは見ないでおいて、水曜日に一緒に見てくれる』と勝手に想像していたのだ。
那智さんが喜んでくれたり驚いてくれたり、感情が溢れる滅多にない機会を一緒にいたいと思って、ひとり作業を進めてきた。
だから、てっきりその意図が伝わっていると思ってしまっていたのだ。
事情を説明すると。
俺は『りん子と一緒に見る』ことには価値を見いだすけど、誰が最初に見るかは拘らない
俺と一緒に最初に見たければ、りん子のところに届くように変更してもいいし、見ないでほしいと言われれば見ないようにするよ
だけど、俺が最初に見ておいて、水曜日に焦らしながら見るほうがりん子楽しくない?
最初に一緒に見る楽しみを、わたしが楽しみにしていることを、叶えてくれるものだと勝手に思っていた、この気持ちはすこし『娘』だ。
お父さんは、わたしがびっくりさせようと準備したことで驚いてくれて喜んでくれて、褒めてくれる、そして、その機会を当たり前に作ってくれるという『娘』的無邪気な驕りだった。
困った。
我が家に送ってもらうか、それも若干危険だし、もし危険がなかったとしてもわたしひとりで見てもさほどうれしくない。
見ないでと頼もうか、それもまったく那智さんのことを考えていないかなり自己中心的な発想で、それを口にする自分は楽しくない。
たかが写真集をいつ誰が見るかということだけなのに、自分の理想と現実的な諸事情や那智さんの気持ちなどが絡み合って、ひとりぐるぐる、なかなか答えが出せない。
しばらく考えて、これはわたしたちの関係でふさわしいやり方にしようと答えを出した。
わたしたちに於いてどちらが主導してどちらがそれについていくか、どちらが楽しませてどちらが楽しむか。
那智さんの主導で那智さんが作った時間にわたしはついていき素直に楽しんだり心を動かす。
上下や父性と娘の関係がそれだ。
それに従えば、那智さんが最初に見て中身を把握してからわたしに見せて焦らしたり褒めたり感想を言い合うほうが正解なのだ。
それに、那智さんはウソやお世辞を言いたくない人。
仮に、イマイチな写真や構成があったとして、一緒にはじめて見たらきっとそれを正直に表してしまうだろう。
これが、もし先にひとりで見ていたら、イマイチなことを違う角度から評価したり、別の言葉で表現したり、わたしが悲しくならないようにしてくれるワンクッションの余裕が生まれるはずなんだ。
ウソやお世辞がないことは本当のことを言ってくれていると信頼できる良さはあるけど、場合によっては悲しくなってしまうことも必要悪としてついて回る。
わたしは、これに散々やられたので(笑)悲しくなって迷惑をかけるくらいなら先に見てもらうほうがいい。
那智さんからしたら、先に見ておいたほうがラクなはず。
那智さんを驚かせて感情が溢れるところが見たいという希望より、お任せして主導してもらうほうが、わたしには合っているし、ふたりにとっても楽しいはずだ。
那智さんは信じて委ねれば悪いようにはしないでいてくれる。
万が一イマイチなものがあったとして、那智さんが先に見ておいたほうが那智さんもラクですよね
わたしも不必要に悲しくならずにすみます
だから、先にご覧ください、で、水曜日、一緒に見てください
こんなふうにお願いして、結局配送先は変えずにおいた。
高速で事故があったりで火曜日に届くか危ぶまれるハプニングなどもありながら、無事那智さんのもとに届き、開封して見てもらった。
ちょうどお電話できる時間帯だったので、電話越しに喜んでもらっている様子を感じられてホクホク、翌日、一緒に見られることを楽しみに。
タイトルは『薬指の刺青』
タイトルの下には名前と付き合いはじめの西暦を入れて。
写真集自体が思った以上に大きくて、タイトルのフォントサイズをもうすこし小さくすればよかったと反省点もあるけど、でも、やはりパソコンの画面で編集しながら見ていたものより、紙に載るということは迫力が違って、とてもとてもうれしくて気持ちがいい。
カバンからなかなか出してくれなかったり、那智さんのペースでページをめくられたり、焦らされきゃあきゃあ言いながら、那智さんの手のひらでコロコロはしゃいでいた。
やっぱり、わたしたち関係は那智さんが主導してわたしが乗っかるほうがいい。
わたしが那智さんを楽しませたり驚かせたり、心を大きく揺さぶることは基本はなくていいのだ。
那智さんがうれしいとわたしは幸せでわたしがうれしいと那智さんもうれしい。
わたしの幸せも那智さんの幸せも那智さん次第の『対等で上下』はこういうこと^^
撮影から写真集作り、なかなか壮大な(!)イベントはふたりの関係を再認識する良い機会にもなりました^^
ところで。
面白いことに「那智さんが絶対入れて」という写真たちは、わたしだったら選ばないだろうなというものが多く含まれていた。
もっとキレイに撮れているものもあるのにそうじゃないのだったり、やけに生々しい体つきに写っているものだったり、男女の目なのか、それとも那智さんとわたしの『写真に対する目的』が違うのかわからない。
不思議に思いイマイチな1枚を指して、なぜそれを選んだのか聞いてみると「優しそうだから」ということだった。
写真集ができあがってあらためてお互いのNo.1ショットをあげてみたら、やはりその中の一枚を那智さんは選んだ。
(わたしは『これわたし!?』の奇跡の1枚^^)
理由は「りん子だから」。
わたしが選んだような奇跡の1枚ももちろん『りん子』という人間に間違いはないのだけど、それはキレイに写ったりん子であって、日頃那智さんは見ている、好きでいてくれる『りん子』ではないという。
それより奇跡の美人さんではないけれど、普通のわたしにより近い『りん子』のほうを好きな1枚に選んでくれたのだ。
わたしだったら写真集に入れる候補にもならないような写真。
かなり素のわたしに近い写真。
せっかくメイクして照明当てて撮影したのに、より素に近いものが選ばれたことに肩すかしを食らったような、でも一方で、ものすごい安堵を感じた。
那智さんは作り物よりもわたしでいるほうを選んでくれたから、『キレイ』だからじゃなくて『りん子』らしいほうが好きと言ってくれたから。
女だものキレイでいたい。
男だったらキレイなほうがいいだろう。
でも、どうしたって美(主に若さ)は時間の経過とともに衰えるものだ。
だから『あなただから』で選んでくれることは、安堵の幸福になる。
那智さんが選んだNo.1ショットは『優しそうだから』と選んでくれた1枚だった。
わたしはいつまでも那智さんにとって『りん子らしい』写真写りができるようでありたいと思うのでした^^
<関連エントリー>
『NUDE12345678』
『浴衣大作戦12』
NUDE9の感想です。充実した写真集が出来ました。普段見ているけれど、その1コマは写真に撮ることは出来ないだろうなと思うような、部分を写真に残せることは嬉しく思いました。先日、出張先で知人のM女さんにお見せできることが出来ました。喜んで頂き光栄でした、ありがとうございました。
一大イベントのヌード撮影を終了したけれど、もうひとつ大事な作業が残っていた。
その写真を本にするのだ。
そこまでする?とツッコミたくなるけれど、これはどちらかというと那智さんのほうが積極的だったような感じがする(どうですか?那智さん)
というか、目先のことですぐfullになってしまうわたしは撮影したこととデータがあることでもう充分満足な気持ちになっていて、やるなら最後まできっちりの那智さんが引っぱってくれたということも否定できない(笑)
撮影のプランにも写真集もセットになっているものもあったけど、お値段やページ数などを考えると自分たちで作ったほうが良いと判断、わたしがその編集作業を任されたのだ。
「そんな技術ない」「更新作業の合間に大変」としのごのいうわたしに適当なフォトブックを作ってくれるサービスを見つけ、作業開始までは一緒に立ち上げてくれて、あとは編集を楽しめばいいと、(強制的)スタートを切ってくれた(笑)
基本、構成はわたしの任せるけど、位置づけとしては『写真を残す』こと、だからあまり技術的に凝ったものではないほうがいいという那智さんの希望を聞いて、写真集作りがはじまった。
いまは便利なサービスがあるのよね。
ソフトをダウンロードして、そのソフト内で編集作業ができるの。
わたしのような素人でも簡単にできるように、枠組みや背景などある程度出来上がったものの中から選べたりするのもありがたい。
モノクロなどの画像編集もわかりやすくできていて、いろいろ楽しめる。
まず、サンプルとして何ページか作ってみた。
大きな枠組みや漫画のコマのうようなものいろいろな大きさや形に写真を収めてみる。
同じ写真をモノクロやセピアにしてみたり、色彩を極端に変えてみたり。
このソフトではこんなことができますよ、というサンプルを作ってイメージを広げてみた。
そして、会う日にパソコンを持参して見てもらい、できるだけ那智さんの好みやイメージにわたしの好みを近づけようとした。
やはり、あえて色彩を変えてポップアートみたいにしたものは却下されて、そのほかは概ね問題なかったので、わたしなりの指針はできた。
また、那智さんに「これだけは絶対入れて」という写真を数枚選んでもらい、「俺が写っているのは1枚あればいい」という希望も聞き(笑)いざ本番用の編集開始。
この「絶対入れて」がわたしの好みと違うもの不思議だった。
あまり編集に凝らず、大きめの枠組みの中で飽きない程度に変化をつける。
同じポーズで違う表情を並べたり、笑顔の次のページはちょっと真面目な表情にしたり、バランスを考えながら時折、見開きの大きな写真や小さな写真をたくさん、モノクロなのど変化もつける。
なかなか楽しい作業だった。
かなりナルな作業を楽しんでいた中^^;
それ以外にも楽しみにしていることがあった。
それは那智さんに喜んでもらいたいということ、もっというと喜ぶ那智さんの隣りにいたいということ。
那智さんは日頃感情を露わにすることが少ない人だ。
一定の良好な機嫌をいつも保ってくれている。
酔っ払いさんのときははちゃめちゃするけど、それも『感情的』とか『感情に流されて』ということとは違っている。
だから、わたしは那智さんの『感情がたまらず溢れて』みたいな状態に飢えている(笑)
ただ、基本、感情的じゃない那智さんが好きなわけだし、上下の立場としてはあまり那智さんが溢れる過ぎるのも、わたしが仕掛け過ぎるのも適切ではないと思っているので、9年の付き合いでせいぜい【浴衣】を着てびっくりさせることが精一杯。
包みを開いて「おお!!」という那智さん。
ページをめくり「いいね〜〜♪」と思わずいう那智さん。
だから、写真集作りはその『たまらず溢れる』那智さんを味わえる滅多にない機会だと思って、楽しみにしていたのだ。
なんでも那智さんの良いようにが安心なわたしだから、本来なら発注をかける前に見てもらうほうが断然いいのだけど、そんな気持ちから我慢^^
那智さんも「俺が見たほうがよければ見るけど、見なくていいなら見ないよ」と思うようにしてくれた。
ところが、この溢れる那智さんの隣りにいたい作戦が、読者の方々にはどーーーでもいいことな、でも、わたしらしい出来事に発展していくのだった。
タイトル、ふたりの名前、その他文字も入れ完成。
発注をかけて、あとは到着を待つばかり。
告知してある発送日を見ると月曜日、大手宅配便で送られてくるのでトラブルさえなければ翌日到着(便利な世の中です)、那智さんのお仕事場に届くことにしてあるから水曜日に会う約束のときに間に合う算段だった。
火曜日に届いたら水曜日に持ってきてくださいね!!
那智さん、火曜日に見ちゃいます?
うん、見るよ
わたしったら、これに軽くショックを受けてしまった。
特に約束していたわけではないけれど、『那智さんは見ないでおいて、水曜日に一緒に見てくれる』と勝手に想像していたのだ。
那智さんが喜んでくれたり驚いてくれたり、感情が溢れる滅多にない機会を一緒にいたいと思って、ひとり作業を進めてきた。
だから、てっきりその意図が伝わっていると思ってしまっていたのだ。
事情を説明すると。
俺は『りん子と一緒に見る』ことには価値を見いだすけど、誰が最初に見るかは拘らない
俺と一緒に最初に見たければ、りん子のところに届くように変更してもいいし、見ないでほしいと言われれば見ないようにするよ
だけど、俺が最初に見ておいて、水曜日に焦らしながら見るほうがりん子楽しくない?
最初に一緒に見る楽しみを、わたしが楽しみにしていることを、叶えてくれるものだと勝手に思っていた、この気持ちはすこし『娘』だ。
お父さんは、わたしがびっくりさせようと準備したことで驚いてくれて喜んでくれて、褒めてくれる、そして、その機会を当たり前に作ってくれるという『娘』的無邪気な驕りだった。
困った。
我が家に送ってもらうか、それも若干危険だし、もし危険がなかったとしてもわたしひとりで見てもさほどうれしくない。
見ないでと頼もうか、それもまったく那智さんのことを考えていないかなり自己中心的な発想で、それを口にする自分は楽しくない。
たかが写真集をいつ誰が見るかということだけなのに、自分の理想と現実的な諸事情や那智さんの気持ちなどが絡み合って、ひとりぐるぐる、なかなか答えが出せない。
しばらく考えて、これはわたしたちの関係でふさわしいやり方にしようと答えを出した。
わたしたちに於いてどちらが主導してどちらがそれについていくか、どちらが楽しませてどちらが楽しむか。
那智さんの主導で那智さんが作った時間にわたしはついていき素直に楽しんだり心を動かす。
上下や父性と娘の関係がそれだ。
それに従えば、那智さんが最初に見て中身を把握してからわたしに見せて焦らしたり褒めたり感想を言い合うほうが正解なのだ。
それに、那智さんはウソやお世辞を言いたくない人。
仮に、イマイチな写真や構成があったとして、一緒にはじめて見たらきっとそれを正直に表してしまうだろう。
これが、もし先にひとりで見ていたら、イマイチなことを違う角度から評価したり、別の言葉で表現したり、わたしが悲しくならないようにしてくれるワンクッションの余裕が生まれるはずなんだ。
ウソやお世辞がないことは本当のことを言ってくれていると信頼できる良さはあるけど、場合によっては悲しくなってしまうことも必要悪としてついて回る。
わたしは、これに散々やられたので(笑)悲しくなって迷惑をかけるくらいなら先に見てもらうほうがいい。
那智さんからしたら、先に見ておいたほうがラクなはず。
那智さんを驚かせて感情が溢れるところが見たいという希望より、お任せして主導してもらうほうが、わたしには合っているし、ふたりにとっても楽しいはずだ。
那智さんは信じて委ねれば悪いようにはしないでいてくれる。
万が一イマイチなものがあったとして、那智さんが先に見ておいたほうが那智さんもラクですよね
わたしも不必要に悲しくならずにすみます
だから、先にご覧ください、で、水曜日、一緒に見てください
こんなふうにお願いして、結局配送先は変えずにおいた。
高速で事故があったりで火曜日に届くか危ぶまれるハプニングなどもありながら、無事那智さんのもとに届き、開封して見てもらった。
ちょうどお電話できる時間帯だったので、電話越しに喜んでもらっている様子を感じられてホクホク、翌日、一緒に見られることを楽しみに。
タイトルは『薬指の刺青』
タイトルの下には名前と付き合いはじめの西暦を入れて。
写真集自体が思った以上に大きくて、タイトルのフォントサイズをもうすこし小さくすればよかったと反省点もあるけど、でも、やはりパソコンの画面で編集しながら見ていたものより、紙に載るということは迫力が違って、とてもとてもうれしくて気持ちがいい。
カバンからなかなか出してくれなかったり、那智さんのペースでページをめくられたり、焦らされきゃあきゃあ言いながら、那智さんの手のひらでコロコロはしゃいでいた。
やっぱり、わたしたち関係は那智さんが主導してわたしが乗っかるほうがいい。
わたしが那智さんを楽しませたり驚かせたり、心を大きく揺さぶることは基本はなくていいのだ。
那智さんがうれしいとわたしは幸せでわたしがうれしいと那智さんもうれしい。
わたしの幸せも那智さんの幸せも那智さん次第の『対等で上下』はこういうこと^^
撮影から写真集作り、なかなか壮大な(!)イベントはふたりの関係を再認識する良い機会にもなりました^^
ところで。
面白いことに「那智さんが絶対入れて」という写真たちは、わたしだったら選ばないだろうなというものが多く含まれていた。
もっとキレイに撮れているものもあるのにそうじゃないのだったり、やけに生々しい体つきに写っているものだったり、男女の目なのか、それとも那智さんとわたしの『写真に対する目的』が違うのかわからない。
不思議に思いイマイチな1枚を指して、なぜそれを選んだのか聞いてみると「優しそうだから」ということだった。
写真集ができあがってあらためてお互いのNo.1ショットをあげてみたら、やはりその中の一枚を那智さんは選んだ。
(わたしは『これわたし!?』の奇跡の1枚^^)
理由は「りん子だから」。
わたしが選んだような奇跡の1枚ももちろん『りん子』という人間に間違いはないのだけど、それはキレイに写ったりん子であって、日頃那智さんは見ている、好きでいてくれる『りん子』ではないという。
それより奇跡の美人さんではないけれど、普通のわたしにより近い『りん子』のほうを好きな1枚に選んでくれたのだ。
わたしだったら写真集に入れる候補にもならないような写真。
かなり素のわたしに近い写真。
せっかくメイクして照明当てて撮影したのに、より素に近いものが選ばれたことに肩すかしを食らったような、でも一方で、ものすごい安堵を感じた。
那智さんは作り物よりもわたしでいるほうを選んでくれたから、『キレイ』だからじゃなくて『りん子』らしいほうが好きと言ってくれたから。
女だものキレイでいたい。
男だったらキレイなほうがいいだろう。
でも、どうしたって美(主に若さ)は時間の経過とともに衰えるものだ。
だから『あなただから』で選んでくれることは、安堵の幸福になる。
那智さんが選んだNo.1ショットは『優しそうだから』と選んでくれた1枚だった。
わたしはいつまでも那智さんにとって『りん子らしい』写真写りができるようでありたいと思うのでした^^
<関連エントリー>
『NUDE12345678』
『浴衣大作戦12』
NUDE9の感想です。充実した写真集が出来ました。普段見ているけれど、その1コマは写真に撮ることは出来ないだろうなと思うような、部分を写真に残せることは嬉しく思いました。先日、出張先で知人のM女さんにお見せできることが出来ました。喜んで頂き光栄でした、ありがとうございました。
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