20%嫌悪する
非日常的な日常
出会ってからしばらくして、那智さんのすることですこしずつ乱れていくわたしを那智さんは『80%満足して20%嫌悪する』と言った。
頭の中と体の中にいる得体の知れないモンスターを持て余し困惑していたわたしが、『那智さん』という無尽蔵に広がる受け皿を得て、やっと安住の地を見つけた気持ちになっていたところに冷や水を浴びせるような言葉だった。
どうやら、『わたし』はどんどん溢れさせてもよかったけど、わたしのモンスターは溢れさせてはいけないのかと解釈した。
この言葉に関して最初の数年間、本当にたくさん話し合った。
まず、重要なことを一点。
これは那智さんが自主的に発言した言葉ではないのです。
乱れる自分にわたし自身が不安や嫌悪感を持ち、それを払拭させたくて那智さんと会った翌日などに『あのときのわたしはどう思いますか?』とか『乱れるわたしのことどれくらい好きですか?』とか聞いてしまうのだ。
(こういう面倒な揺り戻しはしょっちゅうあります^^;)
もともと話題提供係という側面もあるので、ついあれこれ聞くのが自然なことになってしまっていたのだけど、そんなふうに質問の深追いをした結果の『20%嫌悪』発言だったのだ。
那智さん自身も乱れて行くりん子を見ながら当然満足しながらも、わずかに嫌悪感を抱く自分を理解し、その気持ちの行方や今後どのようにしてこの%を減らしていくか思案していたのだと思うけど、それは敢えて言葉にするものではない。
もっというと、わたしの淫乱度合いと自分の感情の両方を那智さん自身がコントロールしようとしていたのだと思う。
だからりん子が悲しむようなことはその時点では口にする気はなかったのだ。
(たぶん、20%嫌悪がなくなったら、はじめて話題にしようと思っていたかもしれない)
ただ!!(笑)
那智さんはわたしにウソをつきたくない人。
質問されたら、本当のことは言う。
だから
あのわたしのこと、何%好きで何%キライですか?
と質問されたら『80%満足して20%嫌悪する』と答えるしかないわけ。
その後面倒なことになったり、わたしが傷ついたとしても、ウソをつくことのほうがふたりにとってダメージだと思っているから、わかっていても言う。
機嫌を取るようなことは言いたくないのだ。
あの言葉は、わたしが【安心したいために誘導して失敗した】結果のものなのだ。
でも、これが那智さんの『ふたりにとって』ベストな付き合い方なのだそうだ。
聞きたいことは聞いて、ウソはつかずに答える。
そうすれば、相手の心を知ることができる。
そこに悪意はないと理解できている者同士であれば一時の悲しさはあっても相手を知る利点のほうがずっと大きいというわけ。
まあ、そういう経緯で飛び出した『80%満足して20%嫌悪する』、当時はそんな背景も理解できていなかったから、最大級にダメージを受けた(笑)
20%嫌悪されるくらいなら80%満足もなくていいです。
嫌悪されるとわかっていたら、もうこれ以上乱れることはできません。
もともとモンスターがいる自分に困惑し性的に乱れることを嫌悪していたのだ。
恥ずかしいなんてレベルじゃない厄介な代物に対する20%は、恐る恐る開いた扉をピシャッと閉じてしまう。
20%嫌悪はするけど、俺にとって80%の満足は得難いものなんだよ。
この20%はそのときだけ感じるもので普段はないものだよ。
貝のように硬く閉じた気持ちをなんとかしたくて食い下がるわたしにいつものように付き合ってくれる。
そんなことを言っても、会えば抱き合うし、その都度気持ち良くなるわけで^^;
那智さんは20%嫌悪の片鱗も見せずに普通にわたしを可愛がり、快感を押し広げていった(とても楽しそうに^^)
どれくらい経っただろう。
その楽しそうな様子にあらためて確認してみたら、那智さんもほとんど『嫌悪』は感じなくなっていて、ある時期からその存在さえ忘れていたそうだ。
それは『この淫乱は自分が導いた』という自負を持てるようになったからだそうだ。
わたしのモンスターはきっともともといた。
でも、それを表に呼び出し、安心して大きく成長させたのは那智さん自身。
いま現在そいつを司れるのは那智さんしかいない。
そのような自負が嫌悪感をなくしたのだそうだ。
ああ、よかった。
本当にうれしいし、安心した。
それから那智さんはずっと『そのりん子が好き』『もっとエッチになって』と伝え続けてくれて、わたし自身も徐々にモンスターの自分が好きになれてきていた。
ただ、もともと乱れる自分に自己嫌悪していたのだ、そこに『20%嫌悪』にダメージがプラスされたのだ、『はいそうでうですね』と簡単に切り替えられるものではない。
ほとんどの場合大丈夫になっていたけど、でも、やはり心のどこかで那智さんは淫乱なわたしを大歓迎していないのではないかという疑いが完全になくなることはなかった。
先日、那智さんがとても興味深くうれしいことお話ししてくれた。
じつは、最近那智さんはわたしにいままで感じなかった魅力を感じてくれているのだそうだ。
(自分で魅力と言ってしまうことをお許しください!!^^;)
以下、チャットの原文です。
大人の女の艶かしさの魅力を感じている。
それは、それは、深い魅力で、俺にとってはじめての経験。
映画や小説の中で想像した魅力、生身の人間では感じたことがなかった感覚。
当然のことながら、那智さんがいままでお付き合いした女性の中でいまのわたしの年齢が最高齢。
年齢だけではないでしょけど、体を重ねて出来上がったわたしは、その年月や快感を織り交ぜて、那智さんが知らなかった感覚を感じさせているようです。
もしかしたら、那智さんの上に跨がり淫乱に腰を振るわたしから魅力だと感じるものが放出しているのかもしれない。
『未熟』とひと口にいってもいろいろだけど、おおざっぱに(笑)
こなれているよりは、未熟なほうが好みだった那智さん(ここは是非関連エントリーを参照ください)
それがいままで感じたことのない魅力を感じ取ったのだそうだ。
これは、わたしにとってものすごく大きなこと。
乱れる自分を嫌悪するほどの羞恥心を持ち、モンスターの存在に困惑していたわたしに、『20%嫌悪』の衝撃を加えたダメージを払拭させるには。
そのりん子が好きだ
どんなりん子も受け入れる
という肯定は当然必要だったけど、もうひとつ大事なことがあったのだ。
それは
そのりん子で欲情する
という那智さん側の欲情。
これがあると、過剰な羞恥心も自己嫌悪も揺り戻しも、わたしを苦しめるほどのものではなくなっていく(完全には消えないけどね、それはそれでいいのだ)
20%嫌悪のダメージを払拭させるには、那智さんの欲情が必要だったんだね。
大人の女の艶かしさ。
最近、すこしもういいかなって思えている。
モンスターのわたしを溢れ出して、たくさんたくさん淫乱になっても、そして、その自分を好きになっても。
かなりテレくさいけど、いい加減そういう年齢だし、素直に喜ぼうと思うのだ。
20%嫌悪からきっと解放された日。
次お会いするときには、素直に淫乱なわたしをお見せしたいってちょっと思っている^^
<関連エントリー>
20%嫌悪
『矛盾は辛い』
『満足と嫌い』
モンスター
『モンスターを抱きしめて』
『いろんな涙4』
『徒然に『自己嫌悪』のこと』
『否応なくマゾ』
『マゾの根っこ』
安心したいために誘導して失敗(笑)
『心ちゃんと事実さん』
『未経験がいい?』
『未経験がいい理由』
「等式」感想です。かなり恥ずかしいです。読めば読むほど、私の未熟さのゆえ、りん子を苦しめていたんだな~と。なぜなのかと考えると難しいのですが、「恥ずかしい」と言う感性を大事にする私の大きな前提が関与していたのかもしれません。
私自身が手塩にかけ育てたという自負や時間の経過により20%が歓迎される存在に進化したのかなと思っています。もう少し考えて、りん子とも話し合ってみたいのですが、私の稚拙な感情でりん子には迷惑を掛けました。ごめんなさい。これも、私なので仕方がないと言えばそれまでなのですが。(笑)
出会ってからしばらくして、那智さんのすることですこしずつ乱れていくわたしを那智さんは『80%満足して20%嫌悪する』と言った。
頭の中と体の中にいる得体の知れないモンスターを持て余し困惑していたわたしが、『那智さん』という無尽蔵に広がる受け皿を得て、やっと安住の地を見つけた気持ちになっていたところに冷や水を浴びせるような言葉だった。
どうやら、『わたし』はどんどん溢れさせてもよかったけど、わたしのモンスターは溢れさせてはいけないのかと解釈した。
この言葉に関して最初の数年間、本当にたくさん話し合った。
まず、重要なことを一点。
これは那智さんが自主的に発言した言葉ではないのです。
乱れる自分にわたし自身が不安や嫌悪感を持ち、それを払拭させたくて那智さんと会った翌日などに『あのときのわたしはどう思いますか?』とか『乱れるわたしのことどれくらい好きですか?』とか聞いてしまうのだ。
(こういう面倒な揺り戻しはしょっちゅうあります^^;)
もともと話題提供係という側面もあるので、ついあれこれ聞くのが自然なことになってしまっていたのだけど、そんなふうに質問の深追いをした結果の『20%嫌悪』発言だったのだ。
那智さん自身も乱れて行くりん子を見ながら当然満足しながらも、わずかに嫌悪感を抱く自分を理解し、その気持ちの行方や今後どのようにしてこの%を減らしていくか思案していたのだと思うけど、それは敢えて言葉にするものではない。
もっというと、わたしの淫乱度合いと自分の感情の両方を那智さん自身がコントロールしようとしていたのだと思う。
だからりん子が悲しむようなことはその時点では口にする気はなかったのだ。
(たぶん、20%嫌悪がなくなったら、はじめて話題にしようと思っていたかもしれない)
ただ!!(笑)
那智さんはわたしにウソをつきたくない人。
質問されたら、本当のことは言う。
だから
あのわたしのこと、何%好きで何%キライですか?
と質問されたら『80%満足して20%嫌悪する』と答えるしかないわけ。
その後面倒なことになったり、わたしが傷ついたとしても、ウソをつくことのほうがふたりにとってダメージだと思っているから、わかっていても言う。
機嫌を取るようなことは言いたくないのだ。
あの言葉は、わたしが【安心したいために誘導して失敗した】結果のものなのだ。
でも、これが那智さんの『ふたりにとって』ベストな付き合い方なのだそうだ。
聞きたいことは聞いて、ウソはつかずに答える。
そうすれば、相手の心を知ることができる。
そこに悪意はないと理解できている者同士であれば一時の悲しさはあっても相手を知る利点のほうがずっと大きいというわけ。
まあ、そういう経緯で飛び出した『80%満足して20%嫌悪する』、当時はそんな背景も理解できていなかったから、最大級にダメージを受けた(笑)
20%嫌悪されるくらいなら80%満足もなくていいです。
嫌悪されるとわかっていたら、もうこれ以上乱れることはできません。
もともとモンスターがいる自分に困惑し性的に乱れることを嫌悪していたのだ。
恥ずかしいなんてレベルじゃない厄介な代物に対する20%は、恐る恐る開いた扉をピシャッと閉じてしまう。
20%嫌悪はするけど、俺にとって80%の満足は得難いものなんだよ。
この20%はそのときだけ感じるもので普段はないものだよ。
貝のように硬く閉じた気持ちをなんとかしたくて食い下がるわたしにいつものように付き合ってくれる。
そんなことを言っても、会えば抱き合うし、その都度気持ち良くなるわけで^^;
那智さんは20%嫌悪の片鱗も見せずに普通にわたしを可愛がり、快感を押し広げていった(とても楽しそうに^^)
どれくらい経っただろう。
その楽しそうな様子にあらためて確認してみたら、那智さんもほとんど『嫌悪』は感じなくなっていて、ある時期からその存在さえ忘れていたそうだ。
それは『この淫乱は自分が導いた』という自負を持てるようになったからだそうだ。
わたしのモンスターはきっともともといた。
でも、それを表に呼び出し、安心して大きく成長させたのは那智さん自身。
いま現在そいつを司れるのは那智さんしかいない。
そのような自負が嫌悪感をなくしたのだそうだ。
ああ、よかった。
本当にうれしいし、安心した。
それから那智さんはずっと『そのりん子が好き』『もっとエッチになって』と伝え続けてくれて、わたし自身も徐々にモンスターの自分が好きになれてきていた。
ただ、もともと乱れる自分に自己嫌悪していたのだ、そこに『20%嫌悪』にダメージがプラスされたのだ、『はいそうでうですね』と簡単に切り替えられるものではない。
ほとんどの場合大丈夫になっていたけど、でも、やはり心のどこかで那智さんは淫乱なわたしを大歓迎していないのではないかという疑いが完全になくなることはなかった。
先日、那智さんがとても興味深くうれしいことお話ししてくれた。
じつは、最近那智さんはわたしにいままで感じなかった魅力を感じてくれているのだそうだ。
(自分で魅力と言ってしまうことをお許しください!!^^;)
以下、チャットの原文です。
大人の女の艶かしさの魅力を感じている。
それは、それは、深い魅力で、俺にとってはじめての経験。
映画や小説の中で想像した魅力、生身の人間では感じたことがなかった感覚。
当然のことながら、那智さんがいままでお付き合いした女性の中でいまのわたしの年齢が最高齢。
年齢だけではないでしょけど、体を重ねて出来上がったわたしは、その年月や快感を織り交ぜて、那智さんが知らなかった感覚を感じさせているようです。
もしかしたら、那智さんの上に跨がり淫乱に腰を振るわたしから魅力だと感じるものが放出しているのかもしれない。
『未熟』とひと口にいってもいろいろだけど、おおざっぱに(笑)
こなれているよりは、未熟なほうが好みだった那智さん(ここは是非関連エントリーを参照ください)
それがいままで感じたことのない魅力を感じ取ったのだそうだ。
これは、わたしにとってものすごく大きなこと。
乱れる自分を嫌悪するほどの羞恥心を持ち、モンスターの存在に困惑していたわたしに、『20%嫌悪』の衝撃を加えたダメージを払拭させるには。
そのりん子が好きだ
どんなりん子も受け入れる
という肯定は当然必要だったけど、もうひとつ大事なことがあったのだ。
それは
そのりん子で欲情する
という那智さん側の欲情。
これがあると、過剰な羞恥心も自己嫌悪も揺り戻しも、わたしを苦しめるほどのものではなくなっていく(完全には消えないけどね、それはそれでいいのだ)
20%嫌悪のダメージを払拭させるには、那智さんの欲情が必要だったんだね。
大人の女の艶かしさ。
最近、すこしもういいかなって思えている。
モンスターのわたしを溢れ出して、たくさんたくさん淫乱になっても、そして、その自分を好きになっても。
かなりテレくさいけど、いい加減そういう年齢だし、素直に喜ぼうと思うのだ。
20%嫌悪からきっと解放された日。
次お会いするときには、素直に淫乱なわたしをお見せしたいってちょっと思っている^^
<関連エントリー>
20%嫌悪
『矛盾は辛い』
『満足と嫌い』
モンスター
『モンスターを抱きしめて』
『いろんな涙4』
『徒然に『自己嫌悪』のこと』
『否応なくマゾ』
『マゾの根っこ』
安心したいために誘導して失敗(笑)
『心ちゃんと事実さん』
『未経験がいい?』
『未経験がいい理由』
「等式」感想です。かなり恥ずかしいです。読めば読むほど、私の未熟さのゆえ、りん子を苦しめていたんだな~と。なぜなのかと考えると難しいのですが、「恥ずかしい」と言う感性を大事にする私の大きな前提が関与していたのかもしれません。
私自身が手塩にかけ育てたという自負や時間の経過により20%が歓迎される存在に進化したのかなと思っています。もう少し考えて、りん子とも話し合ってみたいのですが、私の稚拙な感情でりん子には迷惑を掛けました。ごめんなさい。これも、私なので仕方がないと言えばそれまでなのですが。(笑)