パニック
非日常的な日常
しっかり(?)抱いてもらって今日はもうおしまいかな。
布団にくるまってタバコをくわえる那智さんを眺めながら漠然と思う。
でも、ホテルを出る時間までまだ多少はある。
今日はこのあと予定があるので、このままのんびりおしゃべりでもしているのかな、でも、那智さんのことだから、のんびりはつまらないと思いそう。
くっつきながらのおしゃべりで充分満足。
と思いながら、那智さんの施し欲とわたしのモンスターがきっとまだ満足になっていないだろうと想像する。
それほど長くない時間の中で鞭は心がついていかれないなぁ。
電マで体力使うのも、ちょっと腰が引けるなぁ。
不安や期待のようなものが浮かんでは消えていた。
ソファから立ち上がり鞄を探りだした。
こちらからは那智さんの背中しか見ることができないから何を手にするのかギリギリまでわからない。
体がこちらに向いた。
何も見えない。
鞭や電マなら手のひらからはみ出してわかるから、違う。
ああ、きっと洗濯バサミだ。
手のひらに納まる凶器。
那智さんの指で痛いことが続いていたので、しばらく洗濯バサミはしていなかった。
指はグリグリと自在に痛めつけることはできるけど、やっぱり洗濯バサミの硬さや面積の狭さは痛い。
しかも、この安物の洗濯バサミは挟むところがかなり雑に鋭利に処理されているギザギザの凶器だ。
とても、怖い。
左の乳首から。
挟んだ瞬間から、もう強烈に痛い。
どうしよう、これがあとどれくらいの時間続くのだろう、わたしはどのくらい耐えられるのだろう、どのくらいしたら快感になるのだろう。
この時点で頭の中のほとんどが『洗濯バサミ』と『痛い』と『どれくらい』が占めてしまっている。
次は右。
痛さが増幅する。
痛いです、痛いです
と訴える。
そんなことはおかまなしに那智さんが覆いかぶさってきた。
優しいキス。
不思議なくらい濡れているおまんこは難なく那智さんを迎え入れることができる。
『洗濯バサミ』と『痛い』と『どれくらい』に『濡れていたわたし』がすこし。
そこから、もう、何をどうしたらいいかわからなくなってしまった。
ものすごく痛い、でも、入れてもらっているから、気持ちいい。
気持ちよさにすがろうとするけど、あまりに強い痛さが邪魔をする。
ダメ、もっと気持ちよくして、気持ちよくなって。
以前、同じことをしたときは痛さの中でセックスの気持ち良さが痛さを上回り、さらに痛さと快感がひとまとめになった経験があったので、つい、無意識にそれを期待してしまったようだ。
でも、なかなかそうならないことに、どんどん『洗濯バサミ』と『痛い』と『どれくらい』が頭を占有していく。
それが不安や焦りのような感情を引き起こす。
那智さんがわたしの背中に手を入れて抱きかかえるようにわずかに体を浮かせた、それに応えるように那智さんの背中に腕を回す。
たぶん、完全ではないけど、胸板が乳首を押しつぶしているはずだ。
痛い!!
はず、なんだけど、あんまり痛くて、痛いと意識する前にあらたな痛さに襲われて、その前の痛いが意識できなくて、痛さと痛いと思う感情が一致してくれていない。
時折セックスの快感が来る。
そこにすがろうと、増幅するのを期待するわずかな理性。
何がどう違うのかわからないけど、以前のような雪だるまのように膨張した快感になってくれない。
どんどん焦る。
痛さで引っかきまわされた脳のわずかな理性が、どんどん焦りだす。
『洗濯バサミ』と『痛い』と『どれくらい』がぐるぐるになった迷路に焦燥感と理性がジェットコースターのように猛スピードで駆け抜ける。
理性がすこし考えてしまった。
この先、那智さんは洗濯ばさみをはずして、つぶれた乳首を反対につぶし、しごき、押しつぶす、ぜったい。
ゴールは見えている。
それに耐える余力を残して「痛すぎます」のセーフティワードを言ってしまったほうがいいのではないか?
ものすごい痛さとセックスの快感と先の見えない恐怖、そこに理性。
那智さん、外したらもっと痛くしますよね!!
そこまで考えちゃいます!!
半ばパニックになりながら大声で問いかける(たぶん、大声)
ああ、そうだね
そんなこと、考えさせないで、冷静になっちゃうから、考えさせないで!!!
でも、しかたないよね(笑)
わたしは何を伝えたかったのだろう。
自分でもわからない。
はずした後つぶさないと約束してほしいのか。
理性は冷静なつもりで冷静じゃない。
那智さんの振動に合わせて揺れる洗濯ばさみ。
「痛すぎます」と言ってしましたい。
洗濯ばさみに那智さんの手が伸びる。
外される。
このとき、理性が最後の力を振り絞ってわたしの脳にささやいた。
「乳首の痛さでは死なないよ」
ぱーんと突き放された。
自分に裏切れた気分だ。
横一文字になった乳首を縦につぶし、ぐりぐりとしごいている(はず)
『洗濯バサミ』と『痛い』と『どれくらい』と、あとなんだろう、恐怖とささやきと、那智さん酷いと、自己憐憫と理性と、もう判別がつかない。
わからない。
わからない。
わからない。
たくさんの感覚や感情がまざり合って、暴れ回って、混乱。
とにかく、たぶん、すごく痛い。
気持ちよくならないよ!!那智さん、ひどい、どうして痛くするの!!!!
たぶん、叫んでいる。
パニックになって泣いてわめいていた。
とても痛いことをして、痛いことが快感に変わることや快感が痛いことを上回ることはあった。
痛いだけに支配されてしまったこともあった。
このときは痛いことだけではなくいろいろな感情や感覚がごちゃ混ぜになってパニック状態だった。
それなのに、終止濡れていた。
そして、あんな痛いことは金輪際イヤと思いながら、日常のふとした合間にあのパニック状態を思い出し、そわそわと落ち着かない気持ちになるのは、それを待ち焦がれてしまっているようで、困惑する。
<関連エントリー>
痛いばっかり!!
『痛すぎます12』
痛さが快感を増幅させたとき
『理性、邪魔!!』
その他、洗濯ばさみ、いろいろ^^(痛そうですよ〜)
『洗濯バサミは嫌い。』
『痛いのいや』
『ショウウィンドウと洗濯バサミと鞭3』
『緊箍呪』
『絶叫 その1』
「等式」感想です。今日のデート内容は、基本「甘甘方面」なはずなのに、このエントリーです。色々、バラエティーに富んだバイキングデートがご希望なのかな?(笑)
感想② 自分が自由にりん子を可愛がることと、りん子の快感が高まることが普通はリンクするのだが、痛覚に関してはリンクしない場合がある。それは多分、私が精神的にも、肉体的にもワンパターンで可愛がりたくないから。
痛覚を楽しむ時は①その時のりん子の精神状態と②可愛がる負荷の大きさ、③途中、私がフォローする「感情の色」によって、反応が変化する。この条件は多種多様にあり慣れること出来ない為、先の不安が出やすいのかもしれない。
しっかり(?)抱いてもらって今日はもうおしまいかな。
布団にくるまってタバコをくわえる那智さんを眺めながら漠然と思う。
でも、ホテルを出る時間までまだ多少はある。
今日はこのあと予定があるので、このままのんびりおしゃべりでもしているのかな、でも、那智さんのことだから、のんびりはつまらないと思いそう。
くっつきながらのおしゃべりで充分満足。
と思いながら、那智さんの施し欲とわたしのモンスターがきっとまだ満足になっていないだろうと想像する。
それほど長くない時間の中で鞭は心がついていかれないなぁ。
電マで体力使うのも、ちょっと腰が引けるなぁ。
不安や期待のようなものが浮かんでは消えていた。
ソファから立ち上がり鞄を探りだした。
こちらからは那智さんの背中しか見ることができないから何を手にするのかギリギリまでわからない。
体がこちらに向いた。
何も見えない。
鞭や電マなら手のひらからはみ出してわかるから、違う。
ああ、きっと洗濯バサミだ。
手のひらに納まる凶器。
那智さんの指で痛いことが続いていたので、しばらく洗濯バサミはしていなかった。
指はグリグリと自在に痛めつけることはできるけど、やっぱり洗濯バサミの硬さや面積の狭さは痛い。
しかも、この安物の洗濯バサミは挟むところがかなり雑に鋭利に処理されているギザギザの凶器だ。
とても、怖い。
左の乳首から。
挟んだ瞬間から、もう強烈に痛い。
どうしよう、これがあとどれくらいの時間続くのだろう、わたしはどのくらい耐えられるのだろう、どのくらいしたら快感になるのだろう。
この時点で頭の中のほとんどが『洗濯バサミ』と『痛い』と『どれくらい』が占めてしまっている。
次は右。
痛さが増幅する。
痛いです、痛いです
と訴える。
そんなことはおかまなしに那智さんが覆いかぶさってきた。
優しいキス。
不思議なくらい濡れているおまんこは難なく那智さんを迎え入れることができる。
『洗濯バサミ』と『痛い』と『どれくらい』に『濡れていたわたし』がすこし。
そこから、もう、何をどうしたらいいかわからなくなってしまった。
ものすごく痛い、でも、入れてもらっているから、気持ちいい。
気持ちよさにすがろうとするけど、あまりに強い痛さが邪魔をする。
ダメ、もっと気持ちよくして、気持ちよくなって。
以前、同じことをしたときは痛さの中でセックスの気持ち良さが痛さを上回り、さらに痛さと快感がひとまとめになった経験があったので、つい、無意識にそれを期待してしまったようだ。
でも、なかなかそうならないことに、どんどん『洗濯バサミ』と『痛い』と『どれくらい』が頭を占有していく。
それが不安や焦りのような感情を引き起こす。
那智さんがわたしの背中に手を入れて抱きかかえるようにわずかに体を浮かせた、それに応えるように那智さんの背中に腕を回す。
たぶん、完全ではないけど、胸板が乳首を押しつぶしているはずだ。
痛い!!
はず、なんだけど、あんまり痛くて、痛いと意識する前にあらたな痛さに襲われて、その前の痛いが意識できなくて、痛さと痛いと思う感情が一致してくれていない。
時折セックスの快感が来る。
そこにすがろうと、増幅するのを期待するわずかな理性。
何がどう違うのかわからないけど、以前のような雪だるまのように膨張した快感になってくれない。
どんどん焦る。
痛さで引っかきまわされた脳のわずかな理性が、どんどん焦りだす。
『洗濯バサミ』と『痛い』と『どれくらい』がぐるぐるになった迷路に焦燥感と理性がジェットコースターのように猛スピードで駆け抜ける。
理性がすこし考えてしまった。
この先、那智さんは洗濯ばさみをはずして、つぶれた乳首を反対につぶし、しごき、押しつぶす、ぜったい。
ゴールは見えている。
それに耐える余力を残して「痛すぎます」のセーフティワードを言ってしまったほうがいいのではないか?
ものすごい痛さとセックスの快感と先の見えない恐怖、そこに理性。
那智さん、外したらもっと痛くしますよね!!
そこまで考えちゃいます!!
半ばパニックになりながら大声で問いかける(たぶん、大声)
ああ、そうだね
そんなこと、考えさせないで、冷静になっちゃうから、考えさせないで!!!
でも、しかたないよね(笑)
わたしは何を伝えたかったのだろう。
自分でもわからない。
はずした後つぶさないと約束してほしいのか。
理性は冷静なつもりで冷静じゃない。
那智さんの振動に合わせて揺れる洗濯ばさみ。
「痛すぎます」と言ってしましたい。
洗濯ばさみに那智さんの手が伸びる。
外される。
このとき、理性が最後の力を振り絞ってわたしの脳にささやいた。
「乳首の痛さでは死なないよ」
ぱーんと突き放された。
自分に裏切れた気分だ。
横一文字になった乳首を縦につぶし、ぐりぐりとしごいている(はず)
『洗濯バサミ』と『痛い』と『どれくらい』と、あとなんだろう、恐怖とささやきと、那智さん酷いと、自己憐憫と理性と、もう判別がつかない。
わからない。
わからない。
わからない。
たくさんの感覚や感情がまざり合って、暴れ回って、混乱。
とにかく、たぶん、すごく痛い。
気持ちよくならないよ!!那智さん、ひどい、どうして痛くするの!!!!
たぶん、叫んでいる。
パニックになって泣いてわめいていた。
とても痛いことをして、痛いことが快感に変わることや快感が痛いことを上回ることはあった。
痛いだけに支配されてしまったこともあった。
このときは痛いことだけではなくいろいろな感情や感覚がごちゃ混ぜになってパニック状態だった。
それなのに、終止濡れていた。
そして、あんな痛いことは金輪際イヤと思いながら、日常のふとした合間にあのパニック状態を思い出し、そわそわと落ち着かない気持ちになるのは、それを待ち焦がれてしまっているようで、困惑する。
<関連エントリー>
痛いばっかり!!
『痛すぎます12』
痛さが快感を増幅させたとき
『理性、邪魔!!』
その他、洗濯ばさみ、いろいろ^^(痛そうですよ〜)
『洗濯バサミは嫌い。』
『痛いのいや』
『ショウウィンドウと洗濯バサミと鞭3』
『緊箍呪』
『絶叫 その1』
「等式」感想です。今日のデート内容は、基本「甘甘方面」なはずなのに、このエントリーです。色々、バラエティーに富んだバイキングデートがご希望なのかな?(笑)
感想② 自分が自由にりん子を可愛がることと、りん子の快感が高まることが普通はリンクするのだが、痛覚に関してはリンクしない場合がある。それは多分、私が精神的にも、肉体的にもワンパターンで可愛がりたくないから。
痛覚を楽しむ時は①その時のりん子の精神状態と②可愛がる負荷の大きさ、③途中、私がフォローする「感情の色」によって、反応が変化する。この条件は多種多様にあり慣れること出来ない為、先の不安が出やすいのかもしれない。
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COMMENT
自分の期待するような快感とかに
どうしても変わらない時ってありますね。
わたしは『どうして?どうして?』になっちゃいますけど(笑)
りん子さんは、痛い、怖いや、さまざまな感情でごちゃごちゃになってしまったこの日、
不快、不愉快な感情はなかったから、思い出した時にそわそわしちゃうのかな?と思いました。
どうしても変わらない時ってありますね。
わたしは『どうして?どうして?』になっちゃいますけど(笑)
りん子さんは、痛い、怖いや、さまざまな感情でごちゃごちゃになってしまったこの日、
不快、不愉快な感情はなかったから、思い出した時にそわそわしちゃうのかな?と思いました。
あこさんも「どうして!?」ってなる?やっぱり、期待するようにならないときの焦りは、ホントいやだよね〜。
たしかに。
痛いとか「那智さん、ひどい!!」とかマイナス感情のようなものはあったけど、そのどれも不快や不愉快じゃなかったからというのはその通りだなって思います。
本当ならマイナスになるような感情が不快や不愉快にならないのは、やっぱり相手との関係が重要なのかな。
それでも、わたしも人の子^^
那智さん相手でも不快や不愉快もあると思うので、それはなんだろうな〜と考えるのは面白そうです^^
たしかに。
痛いとか「那智さん、ひどい!!」とかマイナス感情のようなものはあったけど、そのどれも不快や不愉快じゃなかったからというのはその通りだなって思います。
本当ならマイナスになるような感情が不快や不愉快にならないのは、やっぱり相手との関係が重要なのかな。
それでも、わたしも人の子^^
那智さん相手でも不快や不愉快もあると思うので、それはなんだろうな〜と考えるのは面白そうです^^