痛すぎます 1
非日常的な日常
今日はもうわかっている。
どれくらいの強さで、どのくらい続くのかはわからないけれど、前回の「壊れてしまった」時よりも、酷いことになることは、わかっている。
ずっと前から望んでいたことのようにも、恐ろしくて逃げ出してしまいたいようにも感じる。
今日は梁に括られるのではないようだ。
両手首をひとまとめにされて、一旦上に持ち上げられそのまま頭の後ろに持っていく。
私の両手は祈りのように頭の後ろで組まれ、肘は前に突き出して何かを主張しているようだ。
胸でクロスさせた縄と繋いで固定され、私の両手はその位置から動かすことができない。
両手を上にして、固定されただけで、どうしてこんなに心許なくなってしまうのだろう。
不安定で不安だ。
強く押されたら、体だけじゃなく心まで倒れてしまいそうだ。
今日は、酷いことになる。
怖い、そして、望んでいる。
しかし、厄介なことに、それを意識してしまっている。
酷くなることを意識しているというより、壊れることを意識してしまっている。
それさえわからないほど追い詰められるかもしれないけど、意識していることを自覚してしまっている状態は、ちょっと厄介だ。
そんな危惧をよそに、床に跪き体を折り曲げて上半身をベッドに預けるように体勢を整える那智さん。
怖い、本当に私はこれを望んでいるのだろうか。
なんだか、いろんなことが頭をよぎる。
掌と靴べらではじめに狙われたのは、太腿だ。
ピシッ、ピシッと太腿の外側と内側を打たれる。
露になった肌に当たるプスチックの無機質な痛みに縮こまってしまう。
それほど強い力で打っているのではないことは、わかっているのだけど、なんだかとても痛い。
それが、内股のような場所だからなのか、わからないけど、いつもより痛いと感じてしまうのは、この後に来るであろう強烈な痛みへの恐怖を増す。
痛い、先のことを考えてしまってもっと怖い、弱虫の私が心の中で大騒ぎをしている。
こんなことで、痛がってどうする、今日は「飛ぶ」んだ。
この前、那智さんと一緒に開けた扉を、もう一度一緒に開けて中に入ってみるのだ。
手をつないで、離さないで、二人にしか見ることのできない景色を見るんだ。
両肘や額で自分を支えて、まだ扉の確認さえできていない状態で、尻込みしている自分を奮い立たせている。
今日はもうわかっている。
どれくらいの強さで、どのくらい続くのかはわからないけれど、前回の「壊れてしまった」時よりも、酷いことになることは、わかっている。
ずっと前から望んでいたことのようにも、恐ろしくて逃げ出してしまいたいようにも感じる。
今日は梁に括られるのではないようだ。
両手首をひとまとめにされて、一旦上に持ち上げられそのまま頭の後ろに持っていく。
私の両手は祈りのように頭の後ろで組まれ、肘は前に突き出して何かを主張しているようだ。
胸でクロスさせた縄と繋いで固定され、私の両手はその位置から動かすことができない。
両手を上にして、固定されただけで、どうしてこんなに心許なくなってしまうのだろう。
不安定で不安だ。
強く押されたら、体だけじゃなく心まで倒れてしまいそうだ。
今日は、酷いことになる。
怖い、そして、望んでいる。
しかし、厄介なことに、それを意識してしまっている。
酷くなることを意識しているというより、壊れることを意識してしまっている。
それさえわからないほど追い詰められるかもしれないけど、意識していることを自覚してしまっている状態は、ちょっと厄介だ。
そんな危惧をよそに、床に跪き体を折り曲げて上半身をベッドに預けるように体勢を整える那智さん。
怖い、本当に私はこれを望んでいるのだろうか。
なんだか、いろんなことが頭をよぎる。
掌と靴べらではじめに狙われたのは、太腿だ。
ピシッ、ピシッと太腿の外側と内側を打たれる。
露になった肌に当たるプスチックの無機質な痛みに縮こまってしまう。
それほど強い力で打っているのではないことは、わかっているのだけど、なんだかとても痛い。
それが、内股のような場所だからなのか、わからないけど、いつもより痛いと感じてしまうのは、この後に来るであろう強烈な痛みへの恐怖を増す。
痛い、先のことを考えてしまってもっと怖い、弱虫の私が心の中で大騒ぎをしている。
こんなことで、痛がってどうする、今日は「飛ぶ」んだ。
この前、那智さんと一緒に開けた扉を、もう一度一緒に開けて中に入ってみるのだ。
手をつないで、離さないで、二人にしか見ることのできない景色を見るんだ。
両肘や額で自分を支えて、まだ扉の確認さえできていない状態で、尻込みしている自分を奮い立たせている。
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