ノスタルジー1
独特な幸福感
年明け最初の会う日は初詣からスタート。
この近辺では有名な大きな神社。
那智さんは子供の頃来た記憶があるらしく、わたしは行った事実の記憶はあれど(親などの会話から)実際の記憶には残っていないから、もし行ったことがあったとしてもとても小さい頃だっただろう。
那智さんと一緒にお参りしたことなかったから初詣はわたしからの提案だった。
でも会う日が近づいてきて、どうやらとても寒い日になりそうだったことや前日まで那智さんお忙しそうにしていたから、ちょっと勢いがなくなっていたのは事実で、「なしでもいいですよ〜」とぼんやりしてしまっていた。
こういうことは基本那智さんのよいようにしていただくことが幸せなので、どうするかはお任せしているのだけど、外を歩く時間が長いと服装や靴などを選ばないといけないから、当日の朝◯時までには答えを出してくれることになった。
翌朝、快晴。
おはよう〜、初詣行くよ〜
ということで決行となったのだ。
待ち合わせの駅から乗り換えて数駅。
平日の朝なりのたくさんの人が同じ方向に流れて行く。
俺の記憶だとね、商店街があってそこにくずもち屋がずらーっと並んでるんだよ
いまもそうかな〜
那智さんが初詣を決行したのは少年の頃の記憶と照らし合わせたかったのもあるみたい。
その商店街は和菓子屋や土産物屋の他、昔ながらの普通の商店や新しくキレイな商店もあり、ところどころ駐車場やマンションになっていたりで、那智さんの子供の頃の記憶からしたら、すこし歯抜け状態だったみたい。
熊手や破魔矢の前を通るとそれなりに雰囲気はあるのだけど、どうしても歯抜けな感じに残念な気持ちがなきにしもあらず。
まあ、時代の波ですね〜。
なんて思いながら、先の角を曲がると仲見世通りから参道につながるようだ。
その角に近づくにつれて、何やら騒がしくなってきた。
小気味好くとんとんを木を叩く音。
威勢のいい呼び込み。
角を曲がると目の前にはさっきの歯抜け状態とは打って変わってにぎやかな仲見世通りが広がった。
とんとんと聞こえていたのは大きなまな板と包丁で飴を切る音。
職人さんが切っていない間も拍子を刻んで勢いをつけている。
色とりどり飴に真っ赤な達磨、そこらじゅうから聞こえてくるとんとことんとこという音に一気にテンションも上がる。
幼い頃連れて行ってもらった酉の市のにぎわいを思い出す。
那智さん、楽しい!!
わたしは那智さんと季節を感じることが大好き。
もともとお花見や紅葉狩りはキライじゃなかった、でも、『安心してみる』景色の幸福を那智さんで体験してから、もっともっと好きになった。
桜も紅葉も雪も海も。
その記憶に『初詣』が加わった。
ああ、那智さんと季節を感じる行事をするのは、本当に幸せ。
華やかで雑多とした仲見世のにぎわいの中で、ほんのちょっとしみじみ幸福を噛み締めて、ちょっとだけうるっとしていた。
焼きたてのおせんべいおいしそう!!
あー、ほかほかのお饅頭もいいですね〜。
朝から何も口にしていなかったからついつい目移りしちゃうけど、まずはお参り。
手を清め。
お線香の煙を頭に浴び^^
お賽銭をしてお参りをした。
来た道とは違う道を行くとたくさんの屋台が開店準備をはじめているところだった。
じゃがバターやイカ焼き、きゃーーーどれもおいしそう!!
ちょうど目の前にお飲み焼きの屋台。
お化粧バッチリのおばちゃんが本日最初の一列を作っているところだった。
ひとつください
那智さんが注文すると最終的な仕上げに青のりやら鰹節やらを振りかけてくれる。
その間にはおばちゃんの営業トーク。
去年の節分には◯姉妹が来て外人(外国人とは言ってくれないところがおばちゃん風)の彼も一緒だったとかなんとか聞きながら完成。
那智さんが支払いをするのでわたしが熱々を受け取った。
そのまま近くのベンチに腰かける。
はい、那智さんどうぞ
と、ごく自然にまず那智さんに食べてもらうために渡す。
那智さん受け取り蓋を開け、割り箸でひと口サイズに切る。
それを、まず、わたしに『あーん』。
きゃあ、食べさせてくださるの!?(たくさん人いるけど^^)
どうぞって渡して、食べさせてもらうのいいだろ(笑)
あはは、わかってらっしゃる!!
わたしは自然に那智さんに先に召し上がってもらおうと思っていた、そして、那智さんはそれをわかっていて、だからこそ、わたしにまず食べさせてくれる。
こんなふうに、互いに相手のことを思い合えることが、ちょっと自慢したい気分だった。
快晴の空、キンと冷えた空気の中、熱々出来立てのお好み焼きはテキ屋のおばちゃん作だからこそのおいしさ^^
おいしー、那智さん、初詣楽しいです!!
りん子、初詣なしでもいいって言ってたよな
はい、まあ…
まったく煩悩の塊…(笑)
寒そうだし今年最初だからホテルにすぐ行きたい(これは無意識!!)だから初詣なしでいいと言っていきながら、お好み焼きがおいしくて『初詣サイコー!!』のノリになるわたしを煩悩の塊だとおっしゃるのだ。
はうう、那智さんの前ではただただ素直でいるだけなのですけれど^^;
でも、楽しいことを楽しいと言い、おいしいときはおいしいとなんのためらいもなく表現できることは本当に幸せ。
そうさせてもらえていると自分が純粋な人間になれているようで、実はとても気持ちいいのだ。
父娘的上下関係は『いいこ』の心地よさ。
仲見世通りで幼い頃を思い出し、一緒に季節を感じ、お好み焼きを食べさせてもらう。
自分の中の『女の子』を思う存分可愛がってあげられた時間だった。
<関連エントリー>
父娘的上下関係
『父娘的上下』
『女の子』
季節感
『桜の記憶』
『迷子の話、再び』
『ロマンチックなお話』
『雪』
『雪景色1 2』
「等式」ノスタルジー感想です。確かに遊ばせてあげる感がありました! ほーら、愉しいねーみたいな、あやしているムードもありました!りん子がはじめての場所などにたいするアンテナの感度が鋭く発揮され、楽しい記憶力になりました。私にとっては約40年ぶりの訪問でした。
年明け最初の会う日は初詣からスタート。
この近辺では有名な大きな神社。
那智さんは子供の頃来た記憶があるらしく、わたしは行った事実の記憶はあれど(親などの会話から)実際の記憶には残っていないから、もし行ったことがあったとしてもとても小さい頃だっただろう。
那智さんと一緒にお参りしたことなかったから初詣はわたしからの提案だった。
でも会う日が近づいてきて、どうやらとても寒い日になりそうだったことや前日まで那智さんお忙しそうにしていたから、ちょっと勢いがなくなっていたのは事実で、「なしでもいいですよ〜」とぼんやりしてしまっていた。
こういうことは基本那智さんのよいようにしていただくことが幸せなので、どうするかはお任せしているのだけど、外を歩く時間が長いと服装や靴などを選ばないといけないから、当日の朝◯時までには答えを出してくれることになった。
翌朝、快晴。
おはよう〜、初詣行くよ〜
ということで決行となったのだ。
待ち合わせの駅から乗り換えて数駅。
平日の朝なりのたくさんの人が同じ方向に流れて行く。
俺の記憶だとね、商店街があってそこにくずもち屋がずらーっと並んでるんだよ
いまもそうかな〜
那智さんが初詣を決行したのは少年の頃の記憶と照らし合わせたかったのもあるみたい。
その商店街は和菓子屋や土産物屋の他、昔ながらの普通の商店や新しくキレイな商店もあり、ところどころ駐車場やマンションになっていたりで、那智さんの子供の頃の記憶からしたら、すこし歯抜け状態だったみたい。
熊手や破魔矢の前を通るとそれなりに雰囲気はあるのだけど、どうしても歯抜けな感じに残念な気持ちがなきにしもあらず。
まあ、時代の波ですね〜。
なんて思いながら、先の角を曲がると仲見世通りから参道につながるようだ。
その角に近づくにつれて、何やら騒がしくなってきた。
小気味好くとんとんを木を叩く音。
威勢のいい呼び込み。
角を曲がると目の前にはさっきの歯抜け状態とは打って変わってにぎやかな仲見世通りが広がった。
とんとんと聞こえていたのは大きなまな板と包丁で飴を切る音。
職人さんが切っていない間も拍子を刻んで勢いをつけている。
色とりどり飴に真っ赤な達磨、そこらじゅうから聞こえてくるとんとことんとこという音に一気にテンションも上がる。
幼い頃連れて行ってもらった酉の市のにぎわいを思い出す。
那智さん、楽しい!!
わたしは那智さんと季節を感じることが大好き。
もともとお花見や紅葉狩りはキライじゃなかった、でも、『安心してみる』景色の幸福を那智さんで体験してから、もっともっと好きになった。
桜も紅葉も雪も海も。
その記憶に『初詣』が加わった。
ああ、那智さんと季節を感じる行事をするのは、本当に幸せ。
華やかで雑多とした仲見世のにぎわいの中で、ほんのちょっとしみじみ幸福を噛み締めて、ちょっとだけうるっとしていた。
焼きたてのおせんべいおいしそう!!
あー、ほかほかのお饅頭もいいですね〜。
朝から何も口にしていなかったからついつい目移りしちゃうけど、まずはお参り。
手を清め。
お線香の煙を頭に浴び^^
お賽銭をしてお参りをした。
来た道とは違う道を行くとたくさんの屋台が開店準備をはじめているところだった。
じゃがバターやイカ焼き、きゃーーーどれもおいしそう!!
ちょうど目の前にお飲み焼きの屋台。
お化粧バッチリのおばちゃんが本日最初の一列を作っているところだった。
ひとつください
那智さんが注文すると最終的な仕上げに青のりやら鰹節やらを振りかけてくれる。
その間にはおばちゃんの営業トーク。
去年の節分には◯姉妹が来て外人(外国人とは言ってくれないところがおばちゃん風)の彼も一緒だったとかなんとか聞きながら完成。
那智さんが支払いをするのでわたしが熱々を受け取った。
そのまま近くのベンチに腰かける。
はい、那智さんどうぞ
と、ごく自然にまず那智さんに食べてもらうために渡す。
那智さん受け取り蓋を開け、割り箸でひと口サイズに切る。
それを、まず、わたしに『あーん』。
きゃあ、食べさせてくださるの!?(たくさん人いるけど^^)
どうぞって渡して、食べさせてもらうのいいだろ(笑)
あはは、わかってらっしゃる!!
わたしは自然に那智さんに先に召し上がってもらおうと思っていた、そして、那智さんはそれをわかっていて、だからこそ、わたしにまず食べさせてくれる。
こんなふうに、互いに相手のことを思い合えることが、ちょっと自慢したい気分だった。
快晴の空、キンと冷えた空気の中、熱々出来立てのお好み焼きはテキ屋のおばちゃん作だからこそのおいしさ^^
おいしー、那智さん、初詣楽しいです!!
りん子、初詣なしでもいいって言ってたよな
はい、まあ…
まったく煩悩の塊…(笑)
寒そうだし今年最初だからホテルにすぐ行きたい(これは無意識!!)だから初詣なしでいいと言っていきながら、お好み焼きがおいしくて『初詣サイコー!!』のノリになるわたしを煩悩の塊だとおっしゃるのだ。
はうう、那智さんの前ではただただ素直でいるだけなのですけれど^^;
でも、楽しいことを楽しいと言い、おいしいときはおいしいとなんのためらいもなく表現できることは本当に幸せ。
そうさせてもらえていると自分が純粋な人間になれているようで、実はとても気持ちいいのだ。
父娘的上下関係は『いいこ』の心地よさ。
仲見世通りで幼い頃を思い出し、一緒に季節を感じ、お好み焼きを食べさせてもらう。
自分の中の『女の子』を思う存分可愛がってあげられた時間だった。
<関連エントリー>
父娘的上下関係
『父娘的上下』
『女の子』
季節感
『桜の記憶』
『迷子の話、再び』
『ロマンチックなお話』
『雪』
『雪景色1 2』
「等式」ノスタルジー感想です。確かに遊ばせてあげる感がありました! ほーら、愉しいねーみたいな、あやしているムードもありました!りん子がはじめての場所などにたいするアンテナの感度が鋭く発揮され、楽しい記憶力になりました。私にとっては約40年ぶりの訪問でした。
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