領土争い4
独特な幸福感
夏の夜。
タワーを眺めることができるバーに連れていってもらった。
それはとても美しく、ビールの泡もキラキラ輝いていた。
わたしはこんなにもわたしを幸せにしてくれる人をもうこれ以上困らせたくない。
夜景を見ながらすこし意を決するように話しを切り出す。
どう頑張っても、どんなにお話ししてもわたしの中の悲しいが完全には消えてくれない。
那智さんを責めてしまいたくなる。
だから、わたしはもうこれを消すことは諦めます。
今後悲しい気持ちが再発したら、今度は『それはわたしのせいだ』と思うようにします。
こういうふうに宣言をすることは逆に那智さんを悲しませてしまうことはわかっているのですが、わたしは自分のせいにすることで那智さんを責めてしまう思考を回避しようと思っているということだけでも知っておいてほしかったのです。
極めて普通のテンションで話した。
相談ではなく、報告だった。
那智さんはすこし残念そうに話しを聞いてくれた。
そして、改めて領土争いを終えることができない理由のひとつのあの言葉を伝えた。
那智さんのあのひと言がわたしの領土争いを終えさせてくれないという視点でははじめてだったはずだ。
那智さんはすこし驚いたように、皆さんにとっては肩すかしな(笑)わたしにとっては衝撃的な話しをはじめた。
曰く
『ハマれば、ずっと3人』は、モカちゃんが卒業した後、ふたりに戻ってからたまにモカちゃんを呼んで3人で性的な遊びを含めた良い時間を作ることができるのではないか。
うまくハマれば、時々モカちゃんを呼んで遊ぶことはずっと続けることができるだろう。(もちろん、3人が望めば、だ)
という意味だったのだ。
??
ヘナヘナと全身の力が抜けると同時に涙が溢れる。
ああ、こんな初歩的なすれ違い。
あんなに死ぬほど話したのに。
『ハマれば、ずっと3人』は、時々遊ぶ関係としてのずっとだった。
(そういった意味では、性的なことを抜かしてはいまだってその状態ともいえる!!)
もちろん3人のとき那智さんはモカを空いている土地に招き入れた。
でも、それは卒業という最良のゴールかギブアップまでの期間限定だったのだ。
『ずっと3人』の衝撃が、那智さんの真意とわたしの認識を大きくズレさせたのだ。
那智さんはモカをおしまいにしたときに、おそらくモカちゃんを土地から出しわたしに預けた。(まあ、徐々に、だと思うけどね)
わたしは、最初モカを後生大事にポケットに入れ、よろこび、怯えていたのだ。
それは健全ではないとポケットから出し、いまはモカちゃんをひとりの大切な友人、不思議な共有ができる人として手を繋いで歩いている気分だ。
きっと、それを那智さんが俯瞰してみている。
本来ならすみやかにその形になるはずだったのにすれ違いのひと言が一因で長い時間かかってしまったのだ。
那智さんもわたしとふたりの時間を愛してくれている。
期間限定以外で『ずっと』もうひとりは想像上の選択肢にもない。
ずっと3人は、わたしの思う『ずっと』じゃなかった。
ある意味苦笑な勘違いにふたりして脱力。
わたしはキレイなタワーのライトアップを見ながら安堵の涙を流していた。
とはいえ、なんでも即オッケーなんてことはなくて、それからもときどきつまずくこともあったけど『ずっと』の恐怖がなくなり土台が安定していると、大きく揺らぐことはない。
こうやってエントリーにできているということはいまはもうほとんど大丈夫になっているということだ。
いまでも那智さんの土地から無理矢理モカちゃんを出したようで、わたしが望んだとはいえ那智さんのお好きな『教育』するチャンスを奪ってしまったようで、申し訳ない気持ちが0ではないけど、でも、いまわたしは以前のように安心していられるし、モカちゃんが大好きなままでいられている。
残暑の日差しがまだ厳しい9月。
モカちゃんが受ける検定の練習台になるためにサロンにお付き合いした。
施術している彼女に身を任せ、わたしはこの一連の心の動きをお話しする。
那智さんのひと言が終わってからもずっと苦しめたこと。
それによって、モカちゃんに対してわたしがしたふたつのこと。
どんなふうに感じて、どんなふうにしたら最善なのかずっと模索していたこと。
まだそんなこと言ってるの!?よく考えるねぇ(笑)
と笑って聞いてくれる彼女にわたしはずいぶん甘えているなぁと思う。
そして、改めて、過不足なしにモカちゃんの幸福を願うのだ。
死ぬほど話し倒してくれた那智さんへの感謝の気持ちと共に。
次回、まとめで一回分引っぱっておしまいです^^
<関連エントリー>
せっかくだからモカちゃんとの楽しい時間も^^
『I'll be back.』
『子猫』
『モカ再び(笑)』
『ふたつの影』
夏の夜。
タワーを眺めることができるバーに連れていってもらった。
それはとても美しく、ビールの泡もキラキラ輝いていた。
わたしはこんなにもわたしを幸せにしてくれる人をもうこれ以上困らせたくない。
夜景を見ながらすこし意を決するように話しを切り出す。
どう頑張っても、どんなにお話ししてもわたしの中の悲しいが完全には消えてくれない。
那智さんを責めてしまいたくなる。
だから、わたしはもうこれを消すことは諦めます。
今後悲しい気持ちが再発したら、今度は『それはわたしのせいだ』と思うようにします。
こういうふうに宣言をすることは逆に那智さんを悲しませてしまうことはわかっているのですが、わたしは自分のせいにすることで那智さんを責めてしまう思考を回避しようと思っているということだけでも知っておいてほしかったのです。
極めて普通のテンションで話した。
相談ではなく、報告だった。
那智さんはすこし残念そうに話しを聞いてくれた。
そして、改めて領土争いを終えることができない理由のひとつのあの言葉を伝えた。
那智さんのあのひと言がわたしの領土争いを終えさせてくれないという視点でははじめてだったはずだ。
那智さんはすこし驚いたように、皆さんにとっては肩すかしな(笑)わたしにとっては衝撃的な話しをはじめた。
曰く
『ハマれば、ずっと3人』は、モカちゃんが卒業した後、ふたりに戻ってからたまにモカちゃんを呼んで3人で性的な遊びを含めた良い時間を作ることができるのではないか。
うまくハマれば、時々モカちゃんを呼んで遊ぶことはずっと続けることができるだろう。(もちろん、3人が望めば、だ)
という意味だったのだ。
??
ヘナヘナと全身の力が抜けると同時に涙が溢れる。
ああ、こんな初歩的なすれ違い。
あんなに死ぬほど話したのに。
『ハマれば、ずっと3人』は、時々遊ぶ関係としてのずっとだった。
(そういった意味では、性的なことを抜かしてはいまだってその状態ともいえる!!)
もちろん3人のとき那智さんはモカを空いている土地に招き入れた。
でも、それは卒業という最良のゴールかギブアップまでの期間限定だったのだ。
『ずっと3人』の衝撃が、那智さんの真意とわたしの認識を大きくズレさせたのだ。
那智さんはモカをおしまいにしたときに、おそらくモカちゃんを土地から出しわたしに預けた。(まあ、徐々に、だと思うけどね)
わたしは、最初モカを後生大事にポケットに入れ、よろこび、怯えていたのだ。
それは健全ではないとポケットから出し、いまはモカちゃんをひとりの大切な友人、不思議な共有ができる人として手を繋いで歩いている気分だ。
きっと、それを那智さんが俯瞰してみている。
本来ならすみやかにその形になるはずだったのにすれ違いのひと言が一因で長い時間かかってしまったのだ。
那智さんもわたしとふたりの時間を愛してくれている。
期間限定以外で『ずっと』もうひとりは想像上の選択肢にもない。
ずっと3人は、わたしの思う『ずっと』じゃなかった。
ある意味苦笑な勘違いにふたりして脱力。
わたしはキレイなタワーのライトアップを見ながら安堵の涙を流していた。
とはいえ、なんでも即オッケーなんてことはなくて、それからもときどきつまずくこともあったけど『ずっと』の恐怖がなくなり土台が安定していると、大きく揺らぐことはない。
こうやってエントリーにできているということはいまはもうほとんど大丈夫になっているということだ。
いまでも那智さんの土地から無理矢理モカちゃんを出したようで、わたしが望んだとはいえ那智さんのお好きな『教育』するチャンスを奪ってしまったようで、申し訳ない気持ちが0ではないけど、でも、いまわたしは以前のように安心していられるし、モカちゃんが大好きなままでいられている。
残暑の日差しがまだ厳しい9月。
モカちゃんが受ける検定の練習台になるためにサロンにお付き合いした。
施術している彼女に身を任せ、わたしはこの一連の心の動きをお話しする。
那智さんのひと言が終わってからもずっと苦しめたこと。
それによって、モカちゃんに対してわたしがしたふたつのこと。
どんなふうに感じて、どんなふうにしたら最善なのかずっと模索していたこと。
まだそんなこと言ってるの!?よく考えるねぇ(笑)
と笑って聞いてくれる彼女にわたしはずいぶん甘えているなぁと思う。
そして、改めて、過不足なしにモカちゃんの幸福を願うのだ。
死ぬほど話し倒してくれた那智さんへの感謝の気持ちと共に。
次回、まとめで一回分引っぱっておしまいです^^
<関連エントリー>
せっかくだからモカちゃんとの楽しい時間も^^
『I'll be back.』
『子猫』
『モカ再び(笑)』
『ふたつの影』