傷つく性癖
独特な幸福感
カテゴリの決まりを作った矢先から変更しています!!
モカちゃん登場しますけど『独特な幸福感』で書きます。
ご了承くださいませ^^
那智さんとモカとハプバーに行った。
マンションの一室の小さなところだった。
何かをするつもりはなかったので、わたしたちはキッチンを改造したバーで飲んでいた。
その前に行ったお店で中ジョッキ3杯と紹興酒を飲んでいたわたしはずいぶんアルコールが回っていて、ずいぶん記憶が飛び飛び^^;
隣りのプレイルームでプレイをしている人がいるという。
1人の女性と複数の男性だそうだ。
その女性の同伴者だという男性が教えてくれた。
洋服を着たままバーでお酒を飲むその男性、プレイルームは気にならないのかしらと思い聞いてみる。
「彼女なんですか?」
「いいえ、う〜ん、ツレです」
照れ隠しだろうか、なんとも素っ気ない答えだった。
ううん、答え自体は、まあ、それもありだろう。
なんていうのか答え方が素っ気なかったのだ。
ほんの少し、チクッとした。
那智さんとモカは社会見学、一緒に行った。
酔っていたわたしはカウンターでビールを啜って待つことにした。
帰ってきたモカは、それほどピンときていないようだった。
そりゃあ、そうよね^^たぶん自分がしているぶん、自分たちのことのほうが刺激的だろうしモカにとっては幸福だろうからね。
更に記憶飛び飛び^^;
しばらくして、もう一度見に行こうということになったのだろう。
今度はわたしも行くことにした。
仄かに灯る間接照明。
薄暗く狭い部屋。
女性の背中が白く浮かび上がっている。
男性がひとり後ろからセックスをしている、女性の頭のほうにも男性がいたと思う。
その周りにも2人くらいの男性。
たぶん、見に行ったとき『ツレ』と答えた男性も一緒だった気がする。
すぐバーに戻った。
さっきまで聞こえていなかった(気づかなかった?)女性の喘ぎ声が壁越しに聞こえてきた。
あんなのウソ!!
わけのわからない否定の気持ちが湧いて、同時に涙が溢れてしまった。
同伴の男性に『ツレ』と素っ気なく言い放たれて、その男性のいない中知らない男に囲まれてセックスをして、喘ぎ声なんて出るはずない。
ホントにほしいものではないはずなのに、ちやほやされることで依存心を満たそうと必死に感じているふりをしているんだ。
女だもの、慈しまれてセックスしたいよ。
心の交流を持った人にだけ体を開きたいはずだよ。
それでも、ここに来る女性の心を想像したら、苦しくて涙が溢れてしまった。
(バーで泣きながら文句を言ったらしい^^;ごめんなさい、お父さんモカちゃん)
事情は全然違うかもしれない。
その女性は楽しんでいるかもしれないんだ。
それなのに、なんだかとっても悲しくてしょうがなかった。
落ち着いて、ベッドの上で3人。
わたしとモカが寝転がり、那智さんはわたしの横に胡座をかいて座ってる。
「さっきは酔っぱらっちゃって泣いちゃって、ごめんなさい」
「うん、いいよ、おねえちゃん、泣いちゃったね」
「あの女性を見たら悲しくなっちゃった」
「うん」
「男に『ツレ』って言われてね」
「はい、悲しかったです」
薬指で『心の交流のないセックスは傷つく』と散々訴えているのを読んでいるモカは、わたしの悲しいが想像できるのだろう。
一緒に頷いてくれる。
「だけどね、モカ。おねえちゃんはそれだけじゃなくて泣いたんだよ」
なんでしょう、那智さんが話し出す。
「なあ、りん子。りん子はあれが羨ましかったんだよな。」
あれはりん子の願望で、それをしているのを見て羨ましくて、でも自分を当てはめたら傷つくと想像したから泣いたんだよな。
りん子は、そんな願望を持っている自分に傷ついたんだよな。
モカ、これは、たぶん9割は当たっている想像だよ。
ああ、そうかぁ。
わたしは、あれにわたしを当てはめて泣いていたんだね。
『女性の性』や『心の交流』は、もちろん当然思ってる。
だけど、こんなにも過剰反応してしまうのは正義や優しさからだけじゃない。
あの女性はわたしだ。
非道徳な願望を持ち、それを持つことに嫌悪していたわたしの願望のひとつ。
性癖が疼く。
だけどそれをしたら絶対傷つくことがわかっている。
想像するだけでも嫌悪感に苛まれるのだ。
それなのに羨望する。
両方に引っ張られて千切れそうになったわたしの悲鳴の涙だったんだ。
こんな願望持っていなきゃいいのに。
なければ心穏やかに過ごせるだろう。
自分の荷物に困惑する。
ホント厄介だ、心が疲弊する。
こんな性癖。
だけど
モンスターを。
変態的な願望を。
傷つく性癖を。
那智さんが知っていてくれて、笑い飛ばしてくれて、そして傷つかないように叶えようとしてくれる。
とても厄介な代物は一緒に抱えてくれる那智さんがいて救われる。
安心して羽根を休めることができる。
わたしを困惑させる傷つく性癖も、悪くないかもしれないと思えるのだ。
関連エントリー
たくさん用意しました^^
『秘訣』
『秘訣の続き』
『もうひとつの秘訣』
『モンスターを抱きしめて』
『男たちの手(前振り「もらうセックス」)』
『男たちの手12』
『幸福な依存先』
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モカちゃん登場しますけど『独特な幸福感』で書きます。
ご了承くださいませ^^
那智さんとモカとハプバーに行った。
マンションの一室の小さなところだった。
何かをするつもりはなかったので、わたしたちはキッチンを改造したバーで飲んでいた。
その前に行ったお店で中ジョッキ3杯と紹興酒を飲んでいたわたしはずいぶんアルコールが回っていて、ずいぶん記憶が飛び飛び^^;
隣りのプレイルームでプレイをしている人がいるという。
1人の女性と複数の男性だそうだ。
その女性の同伴者だという男性が教えてくれた。
洋服を着たままバーでお酒を飲むその男性、プレイルームは気にならないのかしらと思い聞いてみる。
「彼女なんですか?」
「いいえ、う〜ん、ツレです」
照れ隠しだろうか、なんとも素っ気ない答えだった。
ううん、答え自体は、まあ、それもありだろう。
なんていうのか答え方が素っ気なかったのだ。
ほんの少し、チクッとした。
那智さんとモカは社会見学、一緒に行った。
酔っていたわたしはカウンターでビールを啜って待つことにした。
帰ってきたモカは、それほどピンときていないようだった。
そりゃあ、そうよね^^たぶん自分がしているぶん、自分たちのことのほうが刺激的だろうしモカにとっては幸福だろうからね。
更に記憶飛び飛び^^;
しばらくして、もう一度見に行こうということになったのだろう。
今度はわたしも行くことにした。
仄かに灯る間接照明。
薄暗く狭い部屋。
女性の背中が白く浮かび上がっている。
男性がひとり後ろからセックスをしている、女性の頭のほうにも男性がいたと思う。
その周りにも2人くらいの男性。
たぶん、見に行ったとき『ツレ』と答えた男性も一緒だった気がする。
すぐバーに戻った。
さっきまで聞こえていなかった(気づかなかった?)女性の喘ぎ声が壁越しに聞こえてきた。
あんなのウソ!!
わけのわからない否定の気持ちが湧いて、同時に涙が溢れてしまった。
同伴の男性に『ツレ』と素っ気なく言い放たれて、その男性のいない中知らない男に囲まれてセックスをして、喘ぎ声なんて出るはずない。
ホントにほしいものではないはずなのに、ちやほやされることで依存心を満たそうと必死に感じているふりをしているんだ。
女だもの、慈しまれてセックスしたいよ。
心の交流を持った人にだけ体を開きたいはずだよ。
それでも、ここに来る女性の心を想像したら、苦しくて涙が溢れてしまった。
(バーで泣きながら文句を言ったらしい^^;ごめんなさい、お父さんモカちゃん)
事情は全然違うかもしれない。
その女性は楽しんでいるかもしれないんだ。
それなのに、なんだかとっても悲しくてしょうがなかった。
落ち着いて、ベッドの上で3人。
わたしとモカが寝転がり、那智さんはわたしの横に胡座をかいて座ってる。
「さっきは酔っぱらっちゃって泣いちゃって、ごめんなさい」
「うん、いいよ、おねえちゃん、泣いちゃったね」
「あの女性を見たら悲しくなっちゃった」
「うん」
「男に『ツレ』って言われてね」
「はい、悲しかったです」
薬指で『心の交流のないセックスは傷つく』と散々訴えているのを読んでいるモカは、わたしの悲しいが想像できるのだろう。
一緒に頷いてくれる。
「だけどね、モカ。おねえちゃんはそれだけじゃなくて泣いたんだよ」
なんでしょう、那智さんが話し出す。
「なあ、りん子。りん子はあれが羨ましかったんだよな。」
あれはりん子の願望で、それをしているのを見て羨ましくて、でも自分を当てはめたら傷つくと想像したから泣いたんだよな。
りん子は、そんな願望を持っている自分に傷ついたんだよな。
モカ、これは、たぶん9割は当たっている想像だよ。
ああ、そうかぁ。
わたしは、あれにわたしを当てはめて泣いていたんだね。
『女性の性』や『心の交流』は、もちろん当然思ってる。
だけど、こんなにも過剰反応してしまうのは正義や優しさからだけじゃない。
あの女性はわたしだ。
非道徳な願望を持ち、それを持つことに嫌悪していたわたしの願望のひとつ。
性癖が疼く。
だけどそれをしたら絶対傷つくことがわかっている。
想像するだけでも嫌悪感に苛まれるのだ。
それなのに羨望する。
両方に引っ張られて千切れそうになったわたしの悲鳴の涙だったんだ。
こんな願望持っていなきゃいいのに。
なければ心穏やかに過ごせるだろう。
自分の荷物に困惑する。
ホント厄介だ、心が疲弊する。
こんな性癖。
だけど
モンスターを。
変態的な願望を。
傷つく性癖を。
那智さんが知っていてくれて、笑い飛ばしてくれて、そして傷つかないように叶えようとしてくれる。
とても厄介な代物は一緒に抱えてくれる那智さんがいて救われる。
安心して羽根を休めることができる。
わたしを困惑させる傷つく性癖も、悪くないかもしれないと思えるのだ。
関連エントリー
たくさん用意しました^^
『秘訣』
『秘訣の続き』
『もうひとつの秘訣』
『モンスターを抱きしめて』
『男たちの手(前振り「もらうセックス」)』
『男たちの手12』
『幸福な依存先』
COMMENT
ああ、那智さん凄いです。
ストンと言葉が胸に落ちてきました。
そうかあ、この過剰反応は、自分を当てはめていたからなんですね。
そして、ただ当てはめているだけじゃなくて「羨ましい」と思っていた。
私は私の心を見誤っていた事に気付くことが出来ました。
ありがとうございます^^
ああ、ホントに厄介ですね、コレは。
ストンと言葉が胸に落ちてきました。
そうかあ、この過剰反応は、自分を当てはめていたからなんですね。
そして、ただ当てはめているだけじゃなくて「羨ましい」と思っていた。
私は私の心を見誤っていた事に気付くことが出来ました。
ありがとうございます^^
ああ、ホントに厄介ですね、コレは。
刺激とかスパイスとは明らかに違う。
それに嫌悪感さえ覚えるほどの拒否反応は、裏返しの場合もあるんだよね。
一番脈がないのは無反応だと那智さんは言います。
めいさんの過剰反応の詳細はわからないけど、それも裏返しなのかな。
だとしたら、その自分を知ることは悪いことじゃないですよね、きっと(ううん、たぶんぜったい^^)
厄介で、途方に暮れちゃいますけど^^;
それに嫌悪感さえ覚えるほどの拒否反応は、裏返しの場合もあるんだよね。
一番脈がないのは無反応だと那智さんは言います。
めいさんの過剰反応の詳細はわからないけど、それも裏返しなのかな。
だとしたら、その自分を知ることは悪いことじゃないですよね、きっと(ううん、たぶんぜったい^^)
厄介で、途方に暮れちゃいますけど^^;