リアル1
惹かれ合う理由
はじめて会った日のことをちゃんと書いていない。
待ち合わせのときのことや駅を降りてからのことなど断片的には触れたけど、なぜかちゃんと書こうという気が長いこと起こらなかった。
もう10年以上も前のことになるからかなり記憶は曖昧なんだけど、いまさらではあるけど書いてみようと思う。
といっても、当日は怒濤の数時間で、そもそもの記憶自体あやふやなのでひとまず憶えていることを覚え書きとして書いていこう。
『惹かれ合う理由』は『お父さん』シリーズで完結のはずでしたが、思わぬところでまた増えました(ちょっとたのしい^^)
まずは会う前までの9日間から。
視点が那智さんだったり、わたしだったり、那智さんの視点はインタビューと想像が混ざったりだけど、お許しを^^
10年前の6月16日に那智さんとはじめてお電話でつながった。
その日から会うまでは9日間。
最初の3日は1日6時間、もしかしたら、もっと、とにかくたくさん話した。
性癖のこと、わたしの抱える問題、生い立ち、生きにくさ、誰にも話したこともない、自分自身でさえ見ていなかった本質を一緒に見つけ、丁寧にほぐしきちんと並べてくれる作業。
大げさだけど、ほぼ泣きっぱなしだった。
溢れる感情をぐんぐん吸い込んでくれるスポンジのような人、もうこの先、こんな会話ができる人に出会うことはないだろうと思っていた。
でも、それが貴重であればあるほど会うことが怖かった。
過去の経験から、会えばダメになる可能性が高まることは想像できていたから、このまま会わずにずっとお話しだけしてくれる関係を真剣に考えたほどだった。
一方、那智さんは、那智さんの感性におそらくピッタリだと感じたわたしとの出会いをなんとしても成就させようと、特に最初の3日間は必死に口説いたそうだ。
この半年前くらいに以前に一度那智さんとわたしはお話ししていたの、で、わたしからごめんなさいしちゃったから、よけいに慎重かつ必死になった。
(わたしは記憶にないんだよね。しょっぱなからスカトロの話をしたそうで、で、ごめんなさいしたみたいなの)
とにかく後にも先にも、あの必死な那智さんには会えたのはあのときだけ(笑)
電話の会話でできる最大限のことをする。
口説くといえば甘い響きだけど、実際はひとりの女性の人生を一変させるくらいの根気とパワーが必要だったはずだ。
声と沈黙を頼りに感覚と感性を研ぎすませ、わたしを自分に釘付けにするために費やしたあの時間を那智さんはどんなふうに思っていたのだろう。
当時はやっとプリペイドの携帯を持ったくらいだったから、当然写真の交換なんてしていない、声と話し方しかわからない段階、それなのにあれほど確信を持って口説いたのは、那智さんが自分の感性の審美眼に自信があったのかもしれない。
那智さんは基本『リアル』な人。
会わないとはじまらないと思っている。
だから、とてもわたしに会いたがった。
それでも会うまで9日間かかったのは、わたしの引き延ばしたい気持ちは多少あったけど、物理的に難しかったというのが一番の要因だった。
当時、那智さんは常駐していないといけないお仕事場にいたので、わたしがそこを訪ねるか、滅多にない平日のお休みを待つしかなかったのだ。
だから、お電話であり得ないほどお話しして、互いに意味合いは違うけど『この先これ以上の人には出会えない』と思いつつも会うまでも9日間かかった。
ただ一度すこしだけ会える機会を作れなくもなかった。
知り合ってから4日目の金曜日、ちょうど、その日、わたしは我が子を預けてひさしぶりに夜友達とお酒を飲みに出かける予定だったのだ。
そのとき、わたしの地元まで会いに行くと提案してきた。
仕事が終わってからこちらに来ると、ちょうど飲み会の最中、5分でいいから席を外してくれないかと言われたのだ。
5分のためだけにわざわざ仕事終わりに往復3時間かけて会いに来るという。
この時点で翌週には会うことは決まっていたはずだから、この5分はなくても問題ないのに。
おそらくわたしがこの先出会えないだろうと思っていたのと同じように、もしかしたら、それ以上に那智さんもそう感じていて、会うことでたしかめたかったそうだ。
こんなに感性が合うと感じた女性が『実在』しているということをこの目で見て確実なものにしたかった。
いや、わたしはテレクラの桜でもないし幻でもないんだから、必ずいるんだけど^^;
基本リアルな那智さんにとって会うことはとても重要だったのかもしれない。
結局、友達にウソをついて席を外すことはしたくなかったので断ったけど、やっぱりどこかでわたしは会うことが怖かったのかもしれない。
とにかく、自分でいうのもなんだけど^^;
知り合って最初のしばらくは那智さんはわたしに必死だった(笑)
怒濤のごとく口説き、与え、求め、わたしの人生に杭を打つように突貫工事しているみたいだった。
その行動力は迫力に満ち、すこし怖いほどだった。
すこし怖いと思いながらも電話をかけ続けたのは、それが幸せだったからだ。
そして、知り合って9日後はじめて会うのだけど、会ってからもその圧倒されるような迫力で怒濤の時間になるのだった。
<関連エントリー>
この間のこと
『出会い』
『尊敬』
『はじめて会ってから』
断片的
『今度は5周年^^』
『露出』
「等式」感想です。(笑)真剣だったな~「呼吸、吐息、沈黙、間」張りつめた空気の中会話が進んだ。とにかく我慢したな、次の言葉を聞きたい時に基本促さない、りん子が話す気になるまでひたすら待つ。長い時には3分くらいは沈黙があったのではないかと思う。私が忘れているエピソードに今後期待します。(笑)
はじめて会った日のことをちゃんと書いていない。
待ち合わせのときのことや駅を降りてからのことなど断片的には触れたけど、なぜかちゃんと書こうという気が長いこと起こらなかった。
もう10年以上も前のことになるからかなり記憶は曖昧なんだけど、いまさらではあるけど書いてみようと思う。
といっても、当日は怒濤の数時間で、そもそもの記憶自体あやふやなのでひとまず憶えていることを覚え書きとして書いていこう。
『惹かれ合う理由』は『お父さん』シリーズで完結のはずでしたが、思わぬところでまた増えました(ちょっとたのしい^^)
まずは会う前までの9日間から。
視点が那智さんだったり、わたしだったり、那智さんの視点はインタビューと想像が混ざったりだけど、お許しを^^
10年前の6月16日に那智さんとはじめてお電話でつながった。
その日から会うまでは9日間。
最初の3日は1日6時間、もしかしたら、もっと、とにかくたくさん話した。
性癖のこと、わたしの抱える問題、生い立ち、生きにくさ、誰にも話したこともない、自分自身でさえ見ていなかった本質を一緒に見つけ、丁寧にほぐしきちんと並べてくれる作業。
大げさだけど、ほぼ泣きっぱなしだった。
溢れる感情をぐんぐん吸い込んでくれるスポンジのような人、もうこの先、こんな会話ができる人に出会うことはないだろうと思っていた。
でも、それが貴重であればあるほど会うことが怖かった。
過去の経験から、会えばダメになる可能性が高まることは想像できていたから、このまま会わずにずっとお話しだけしてくれる関係を真剣に考えたほどだった。
一方、那智さんは、那智さんの感性におそらくピッタリだと感じたわたしとの出会いをなんとしても成就させようと、特に最初の3日間は必死に口説いたそうだ。
この半年前くらいに以前に一度那智さんとわたしはお話ししていたの、で、わたしからごめんなさいしちゃったから、よけいに慎重かつ必死になった。
(わたしは記憶にないんだよね。しょっぱなからスカトロの話をしたそうで、で、ごめんなさいしたみたいなの)
とにかく後にも先にも、あの必死な那智さんには会えたのはあのときだけ(笑)
電話の会話でできる最大限のことをする。
口説くといえば甘い響きだけど、実際はひとりの女性の人生を一変させるくらいの根気とパワーが必要だったはずだ。
声と沈黙を頼りに感覚と感性を研ぎすませ、わたしを自分に釘付けにするために費やしたあの時間を那智さんはどんなふうに思っていたのだろう。
当時はやっとプリペイドの携帯を持ったくらいだったから、当然写真の交換なんてしていない、声と話し方しかわからない段階、それなのにあれほど確信を持って口説いたのは、那智さんが自分の感性の審美眼に自信があったのかもしれない。
那智さんは基本『リアル』な人。
会わないとはじまらないと思っている。
だから、とてもわたしに会いたがった。
それでも会うまで9日間かかったのは、わたしの引き延ばしたい気持ちは多少あったけど、物理的に難しかったというのが一番の要因だった。
当時、那智さんは常駐していないといけないお仕事場にいたので、わたしがそこを訪ねるか、滅多にない平日のお休みを待つしかなかったのだ。
だから、お電話であり得ないほどお話しして、互いに意味合いは違うけど『この先これ以上の人には出会えない』と思いつつも会うまでも9日間かかった。
ただ一度すこしだけ会える機会を作れなくもなかった。
知り合ってから4日目の金曜日、ちょうど、その日、わたしは我が子を預けてひさしぶりに夜友達とお酒を飲みに出かける予定だったのだ。
そのとき、わたしの地元まで会いに行くと提案してきた。
仕事が終わってからこちらに来ると、ちょうど飲み会の最中、5分でいいから席を外してくれないかと言われたのだ。
5分のためだけにわざわざ仕事終わりに往復3時間かけて会いに来るという。
この時点で翌週には会うことは決まっていたはずだから、この5分はなくても問題ないのに。
おそらくわたしがこの先出会えないだろうと思っていたのと同じように、もしかしたら、それ以上に那智さんもそう感じていて、会うことでたしかめたかったそうだ。
こんなに感性が合うと感じた女性が『実在』しているということをこの目で見て確実なものにしたかった。
いや、わたしはテレクラの桜でもないし幻でもないんだから、必ずいるんだけど^^;
基本リアルな那智さんにとって会うことはとても重要だったのかもしれない。
結局、友達にウソをついて席を外すことはしたくなかったので断ったけど、やっぱりどこかでわたしは会うことが怖かったのかもしれない。
とにかく、自分でいうのもなんだけど^^;
知り合って最初のしばらくは那智さんはわたしに必死だった(笑)
怒濤のごとく口説き、与え、求め、わたしの人生に杭を打つように突貫工事しているみたいだった。
その行動力は迫力に満ち、すこし怖いほどだった。
すこし怖いと思いながらも電話をかけ続けたのは、それが幸せだったからだ。
そして、知り合って9日後はじめて会うのだけど、会ってからもその圧倒されるような迫力で怒濤の時間になるのだった。
<関連エントリー>
この間のこと
『出会い』
『尊敬』
『はじめて会ってから』
断片的
『今度は5周年^^』
『露出』
「等式」感想です。(笑)真剣だったな~「呼吸、吐息、沈黙、間」張りつめた空気の中会話が進んだ。とにかく我慢したな、次の言葉を聞きたい時に基本促さない、りん子が話す気になるまでひたすら待つ。長い時には3分くらいは沈黙があったのではないかと思う。私が忘れているエピソードに今後期待します。(笑)