愛情の分量
独特な幸福感
すこし風邪気味だった。
というか、風邪の治りかけだった。
一番しんどい症状が過ぎ、あとはすこし鼻水と咳とごくわずかなダルさくらい。
基本的には問題ないけれど、まあ、ちょっと用心したほうがいいかなというくらいだった。
いろいろの後^^
お風呂の温度もちょうどよく、那智さんが洗っている間もゆっくり湯船に浸かる。
たくさん汗かいたから、できるだけ体を芯まで温めておいたほうがいいものね。
先に上がった那智さんがざっくり体を拭いたくらいで、わたしも上がる。
洗面所に置いてあったバスタオルを渡してくれた。
30秒で全部拭くこと
ああ、湯冷めしないように指示してくれたんだ。
はい^^
言われた通り急いで拭く。
部屋着来ていいですか
もちろん
それで汗が出たらその都度拭いて
冷えないうちに部屋着を着て、その後じわっと首筋に滲む汗を丁寧に拭く。
もう、汗出ないなと思ったら、すぐ布団に入る
ああ、たしかに、汗をかいてひやっとする感じもなく、まだ体の温かさは残ったままお布団に入るのは心地よい。
那智さん流風邪ぶり返さない法だ^^
ぬくぬくしていると隣りに入ってきた。
耳掃除用に持ってきておいた綿棒でご自分で掃除している。
いつもは耳掃除&マッサージはわたしの役割なのに。
すみません、耳掃除
いいよ、マッサージしてもらうためだから(笑)
温まったと思ったらマッサージはじめて、エアコンの温度はりん子に任せる
照明を落とし首筋から丁寧に押していく。
たくさんいただくわたしの数少ない差し上げられること。
那智さんは愛情深い人だなって思う。
自分のやり方で好きな人に愛情を注ぐ人だ。
お風呂上がりの対処方法なんて大の大人にレクチャーするものではないだろう、でも、那智さんはしてくれる、そして、わたしはそれがうれしい。
こういうところに触れると那智さんは愛情の量が多い人なんだろうなと思うのだ。
ふと、前々から思っていたことを話してみる。
『愛情の量』について。
中学生のころ、仲良かった友達に「りん子は自分が無理してでも相手に親切にできるけど、わたしはできる範囲でしかしないから、りん子のほうが優しい」と言われたことがある。
そのとき、優しさってその人の中で精一杯のことを『優しさ』っていうんじゃないかな、だから、友達のできる優しさをすればいいだけだよって思った。
こんなふうに思う。
きっと愛情(に限らずだけど)にはその人に備わった分量があるんじゃないだろうか。
多いから善人で少ないから悪人ということではなくて、善し悪しとは別の次元で。
中学時代の友達のように。
すぐ冷める恋愛を繰り返していた頃や【堕胎】したときなどの『自分には愛する才能がないのではないか』と思っていた当時のわたしのように。
その人のMAXは別の人からしたら少ないと感じるかもしれない、そういう備わった分量。
それから言えば、那智さんはきっと多い人だと思う。
『関わる』と決めてからの関わり方や、こんな好きな女に対する病み上がりのアドバイスひとつとっても多いと感じる。
これが多すぎると感じる人だっているはずだから、一概に多い=◯ではないのよ^^
ただ、多いだろうと。
『等式』を読んで「那智さん優しい!!」と、ちょっぴりわたしの立場をうらやましいと思う方もいてくれるかもしれないけど、それは実際付き合ったら『多すぎ』と感じるかもしれないよね(笑)
だから、みんな、自分に合った心地よい分量の人とお付き合いしていかれたらいいな〜と思ったりしていて、そんな気持ちを背中を押しながらお話しした。
それは主義か感性かで違ってくるだろ?
たとえば、(数値にできるものじゃないけど)80の優しさがあるとして『自分はここまでしか優しくしないという主義』と『これが自分にとってのMAXの優しさという感性』によって話は変わってくるんじゃない?ということだ。
(中学時代の友人も主義と感性どっちだったのかな)
ええ、そうですね、おっしゃる通りです。
そこから、またポツポツとわたしの考えを話す。
首から背中を押していた手のひらは腰に移動する。
照明を落とした薄暗い部屋。
那智さんは愛情深い人だ。
今日もたくさん優しくしてくれた。
わたしはいつももらってばかりいるような気がする。
那智さんの愛情とわたしが那智さんに向ける愛情はたぶん表に現れる形が違うとは思っている。
だけど、那智さんの隣りでにこにこ那智さん好き好き^^ってしていることが愛情になっているのだろうか。
もらったものをお返しする循環が、那智さんに愛情を伝えるものになってくれているだろうか。
かつて愛する才能がないと感じていたわたしはちゃんと愛情を持っていられているだろうか。
那智さん、わたしは上手に那智さんを愛せていますか?
思わずこんなことを聞いてしまった。
…
「うん」と言ってくれた?それとも寝息だったの。
小さく何か聞こえて、それ以降那智さんは何も言わなかった。
きっとウトウトしはじめているのですね。
答えを知りたいと思うけど、もう一度聞き直してせっかくの眠りを邪魔するわけにはいかないから、答えはいいや。
太ももからふくらはぎ、足の裏とマッサージを終えて、踵にそっと唇をつける。
静かにお布団をかけて那智さんの脇に鼻先を寄せる。
那智さんとわたしの愛情の分量は同じくらいだろうか。
それはわからない。
ただ那智さんはとても愛情の分量が多い人だ。
わたしは、わたしのできる精一杯でいるしかないし、いつまでもそうしていたいと思う。
那智さん、あのとき答え聞けなかったから、今度こっそり教えてくださいね。
わたしは上手に那智さんを愛せていますか?
<関連エントリー>
堕胎のこと
『優しくされた記憶1 2 3 4』
「等式」感想です。「愛せているよ」で、終了だと面白くないので、なぜ私がりん子を愛し続けられるのかを記したいと思います。何回か書いているかと思いますが、1つ目は「アンテナ」の存在です。りん子の感性のアンテナ感度が良い為、私の気持ちを察して行動できる、もしくは感情の共有ができるから。
2つ目は「慣れない」私がりん子に対して愛情を注ぎ、同じ行動を繰り返しても「慣れない」で感謝の気持ちなどプラスの感情表現をすることができる。これは、りん子の最大の長所だと思う。人は残念ながら慣れてしまうからね、私を含めて。
私もりん子からの愛情に慣れいる部分を希に指摘されると素直に謝ります。又、教えてねと言いながら。(笑)以上2つの理由があるから愛し続けることが出来る。逆を言えば、愛情を貰え続けられる人とはこんな人なのではないでしょうか。
りん子が「等式」でそんなに自画自賛するわけにいかないだろうから、私からのアピールです。愛される理由があると言うこと。
すこし風邪気味だった。
というか、風邪の治りかけだった。
一番しんどい症状が過ぎ、あとはすこし鼻水と咳とごくわずかなダルさくらい。
基本的には問題ないけれど、まあ、ちょっと用心したほうがいいかなというくらいだった。
いろいろの後^^
お風呂の温度もちょうどよく、那智さんが洗っている間もゆっくり湯船に浸かる。
たくさん汗かいたから、できるだけ体を芯まで温めておいたほうがいいものね。
先に上がった那智さんがざっくり体を拭いたくらいで、わたしも上がる。
洗面所に置いてあったバスタオルを渡してくれた。
30秒で全部拭くこと
ああ、湯冷めしないように指示してくれたんだ。
はい^^
言われた通り急いで拭く。
部屋着来ていいですか
もちろん
それで汗が出たらその都度拭いて
冷えないうちに部屋着を着て、その後じわっと首筋に滲む汗を丁寧に拭く。
もう、汗出ないなと思ったら、すぐ布団に入る
ああ、たしかに、汗をかいてひやっとする感じもなく、まだ体の温かさは残ったままお布団に入るのは心地よい。
那智さん流風邪ぶり返さない法だ^^
ぬくぬくしていると隣りに入ってきた。
耳掃除用に持ってきておいた綿棒でご自分で掃除している。
いつもは耳掃除&マッサージはわたしの役割なのに。
すみません、耳掃除
いいよ、マッサージしてもらうためだから(笑)
温まったと思ったらマッサージはじめて、エアコンの温度はりん子に任せる
照明を落とし首筋から丁寧に押していく。
たくさんいただくわたしの数少ない差し上げられること。
那智さんは愛情深い人だなって思う。
自分のやり方で好きな人に愛情を注ぐ人だ。
お風呂上がりの対処方法なんて大の大人にレクチャーするものではないだろう、でも、那智さんはしてくれる、そして、わたしはそれがうれしい。
こういうところに触れると那智さんは愛情の量が多い人なんだろうなと思うのだ。
ふと、前々から思っていたことを話してみる。
『愛情の量』について。
中学生のころ、仲良かった友達に「りん子は自分が無理してでも相手に親切にできるけど、わたしはできる範囲でしかしないから、りん子のほうが優しい」と言われたことがある。
そのとき、優しさってその人の中で精一杯のことを『優しさ』っていうんじゃないかな、だから、友達のできる優しさをすればいいだけだよって思った。
こんなふうに思う。
きっと愛情(に限らずだけど)にはその人に備わった分量があるんじゃないだろうか。
多いから善人で少ないから悪人ということではなくて、善し悪しとは別の次元で。
中学時代の友達のように。
すぐ冷める恋愛を繰り返していた頃や【堕胎】したときなどの『自分には愛する才能がないのではないか』と思っていた当時のわたしのように。
その人のMAXは別の人からしたら少ないと感じるかもしれない、そういう備わった分量。
それから言えば、那智さんはきっと多い人だと思う。
『関わる』と決めてからの関わり方や、こんな好きな女に対する病み上がりのアドバイスひとつとっても多いと感じる。
これが多すぎると感じる人だっているはずだから、一概に多い=◯ではないのよ^^
ただ、多いだろうと。
『等式』を読んで「那智さん優しい!!」と、ちょっぴりわたしの立場をうらやましいと思う方もいてくれるかもしれないけど、それは実際付き合ったら『多すぎ』と感じるかもしれないよね(笑)
だから、みんな、自分に合った心地よい分量の人とお付き合いしていかれたらいいな〜と思ったりしていて、そんな気持ちを背中を押しながらお話しした。
それは主義か感性かで違ってくるだろ?
たとえば、(数値にできるものじゃないけど)80の優しさがあるとして『自分はここまでしか優しくしないという主義』と『これが自分にとってのMAXの優しさという感性』によって話は変わってくるんじゃない?ということだ。
(中学時代の友人も主義と感性どっちだったのかな)
ええ、そうですね、おっしゃる通りです。
そこから、またポツポツとわたしの考えを話す。
首から背中を押していた手のひらは腰に移動する。
照明を落とした薄暗い部屋。
那智さんは愛情深い人だ。
今日もたくさん優しくしてくれた。
わたしはいつももらってばかりいるような気がする。
那智さんの愛情とわたしが那智さんに向ける愛情はたぶん表に現れる形が違うとは思っている。
だけど、那智さんの隣りでにこにこ那智さん好き好き^^ってしていることが愛情になっているのだろうか。
もらったものをお返しする循環が、那智さんに愛情を伝えるものになってくれているだろうか。
かつて愛する才能がないと感じていたわたしはちゃんと愛情を持っていられているだろうか。
那智さん、わたしは上手に那智さんを愛せていますか?
思わずこんなことを聞いてしまった。
…
「うん」と言ってくれた?それとも寝息だったの。
小さく何か聞こえて、それ以降那智さんは何も言わなかった。
きっとウトウトしはじめているのですね。
答えを知りたいと思うけど、もう一度聞き直してせっかくの眠りを邪魔するわけにはいかないから、答えはいいや。
太ももからふくらはぎ、足の裏とマッサージを終えて、踵にそっと唇をつける。
静かにお布団をかけて那智さんの脇に鼻先を寄せる。
那智さんとわたしの愛情の分量は同じくらいだろうか。
それはわからない。
ただ那智さんはとても愛情の分量が多い人だ。
わたしは、わたしのできる精一杯でいるしかないし、いつまでもそうしていたいと思う。
那智さん、あのとき答え聞けなかったから、今度こっそり教えてくださいね。
わたしは上手に那智さんを愛せていますか?
<関連エントリー>
堕胎のこと
『優しくされた記憶1 2 3 4』
「等式」感想です。「愛せているよ」で、終了だと面白くないので、なぜ私がりん子を愛し続けられるのかを記したいと思います。何回か書いているかと思いますが、1つ目は「アンテナ」の存在です。りん子の感性のアンテナ感度が良い為、私の気持ちを察して行動できる、もしくは感情の共有ができるから。
2つ目は「慣れない」私がりん子に対して愛情を注ぎ、同じ行動を繰り返しても「慣れない」で感謝の気持ちなどプラスの感情表現をすることができる。これは、りん子の最大の長所だと思う。人は残念ながら慣れてしまうからね、私を含めて。
私もりん子からの愛情に慣れいる部分を希に指摘されると素直に謝ります。又、教えてねと言いながら。(笑)以上2つの理由があるから愛し続けることが出来る。逆を言えば、愛情を貰え続けられる人とはこんな人なのではないでしょうか。
りん子が「等式」でそんなに自画自賛するわけにいかないだろうから、私からのアピールです。愛される理由があると言うこと。
COMMENT
愛せてると思いまーす
あっ!那智さんへの問いかけだったんだ(笑)
満たし満たされて素敵だと思いますよん。
あっ!那智さんへの問いかけだったんだ(笑)
満たし満たされて素敵だと思いますよん。
たくさん優しくされている。
いつも気遣ってくれている。
それに気付いて、嬉しいっていつも感じられて、自分は同じくらい返せているかなって思っていて、行動にうつせる(ここの話ならマッサージ)なら、ちゃんと『出来て』いると思います。
行動や量で愛情計るのは難しいです。口下手な人を例に上げれば解りやすいですよね。
気遣って貰って当たり前
優しくされて当たり前
になったら『返して』いないんじゃないかなぁ。
何か支離滅裂でごめんなさい
いつも気遣ってくれている。
それに気付いて、嬉しいっていつも感じられて、自分は同じくらい返せているかなって思っていて、行動にうつせる(ここの話ならマッサージ)なら、ちゃんと『出来て』いると思います。
行動や量で愛情計るのは難しいです。口下手な人を例に上げれば解りやすいですよね。
気遣って貰って当たり前
優しくされて当たり前
になったら『返して』いないんじゃないかなぁ。
何か支離滅裂でごめんなさい
こんにちは♪ようこそおいでくださました^^
賛成1票、ありがとうございます!!
素敵と言っていただけてテレちゃいます。
分量というかベクトルというか、きっと需要と供給の相性なのかなって思います^^
賛成1票、ありがとうございます!!
素敵と言っていただけてテレちゃいます。
分量というかベクトルというか、きっと需要と供給の相性なのかなって思います^^
ああ、そうですよね。
すごく納得。
マッサージという形だけを取れば愛情表現としては出来ているけれど、優しくしてもらったことに気づいて、自分もお返ししたいなって思って、それを形にしてはじめてちゃんと愛情を返していることになりますよね。
大事なことは気づいてお返ししたいなって思う気持ちのほうで、マッサージなどの『形』は人それぞれの表し方をすればいい。
気づくことが大切、本当にその通りです^^
すごく納得。
マッサージという形だけを取れば愛情表現としては出来ているけれど、優しくしてもらったことに気づいて、自分もお返ししたいなって思って、それを形にしてはじめてちゃんと愛情を返していることになりますよね。
大事なことは気づいてお返ししたいなって思う気持ちのほうで、マッサージなどの『形』は人それぞれの表し方をすればいい。
気づくことが大切、本当にその通りです^^
りん子さんの“感度の良いアンテナ”と“愛し続ける想い”
と
那智さんの“これまた感度の良いアンテナ”と“おもしろさを求める気持ち”
で いつまでも お二人は ラブラブなのかと
思いました。
素敵です。
那智さんの豪速球も、ストンと落ちるフォークやカーブの変化球も、すっぽぬけの大暴投でさえがっちりキャッチして、丁寧にぬぐって返球する名捕手ようなりん子さんは完投型の那智さんには最高の愛し方だと、私は思うのです☆
あ、私ですか?私はサイン無視をする投手を「ゴォラァー(-_-メ)」とマウンドに〆にいくタイプの捕手ですー( ̄▽ ̄;)
あ、私ですか?私はサイン無視をする投手を「ゴォラァー(-_-メ)」とマウンドに〆にいくタイプの捕手ですー( ̄▽ ̄;)
『おもしろさを求める気持ち』、もうまさしく、その通りです!!
那智さんはプロデュースしたい人なので、おもしろさを追い求める気持ちが強いようです。
それにわたしは乗っかったり、引きずられたりしています(笑)
アンテナの周波数は人によっていろいろだと思うので、相性がいいと互いに自然にしていられるのでしょうね。
必ずしも、わたしのアンテナがどの男性の善意も受け取れるわけではないし、逆もそう。
きっとカップルごとに周波数があるのかもしれない。
なんとなく、その構図がわかるとおもしろいですね^^
那智さんはプロデュースしたい人なので、おもしろさを追い求める気持ちが強いようです。
それにわたしは乗っかったり、引きずられたりしています(笑)
アンテナの周波数は人によっていろいろだと思うので、相性がいいと互いに自然にしていられるのでしょうね。
必ずしも、わたしのアンテナがどの男性の善意も受け取れるわけではないし、逆もそう。
きっとカップルごとに周波数があるのかもしれない。
なんとなく、その構図がわかるとおもしろいですね^^
相変わらず的確なコメントにうなります(笑)
特に『完投型』、本当にその通り!!
もう延長戦になっても意地でも完投してくれるものですから、わたしも全部捕球します^^
なかなか気力体力のいる付き合いです。
熟桃さん、〆に行きます?
サインを無視したら、受け取りもせずそのまま放置かと思いました。
ああ、そうか、2、3回は〆てあげるんですね、それでも無視したらしーらない、か♪
特に『完投型』、本当にその通り!!
もう延長戦になっても意地でも完投してくれるものですから、わたしも全部捕球します^^
なかなか気力体力のいる付き合いです。
熟桃さん、〆に行きます?
サインを無視したら、受け取りもせずそのまま放置かと思いました。
ああ、そうか、2、3回は〆てあげるんですね、それでも無視したらしーらない、か♪