那智回路3
独特な幸福感
那智さんらしい思考行動を4話連続でアップしています。
続き物ではありませんので、どこから読んでいただいてもかまいませんが、できれば1からにしていただけるとうれしいです^^
古都の景色を満喫してお土産物や飲食店が並ぶ目抜き通りまで到着した。
人力車観光のお兄さんが「いかがですか〜」と声をかける。
いいえ〜とかわしながら
俺たち、かっこうの客だよな(笑)
と、笑う。
三つ揃えのスーツの男と若干若作りの女が平日の昼間から観光地を歩いているんだ。
申し訳ないけど、いかにも訳ありな雰囲気を醸し出してしまっている。
しかも、男女の身長逆転している感じも、なんか『パパ』っぽくて、トウが立ったおねえさんと『パパ』に見えなくもない^^;
だからね、こういう場合は男性の虚栄心をつくイメージ(笑)
パパ、乗せて♪
なんてことになれば、見栄もあって断らないだろうと商売する側も考えるのではないかと思っての、かっこうの客なのだ。
そうですね「いや〜ん、乗りたーい♪」なんて言い出したら、「しょうがないな」ってしそうですものね
そうそう
だがしかし、このトウが立ったおねえさんは想像以上にケチなのだ(笑)
物欲より愛の言葉、その点に関しては那智さん以上に見栄なし。
見た目にだまされては、人力車兄さんもまだまだですね^^
(って、そこまで考えて声かけてない、ね^^;)
しかし、物欲はないけれど食欲は人並み外れてあるねえさん。
スイーツ屋でちょっと変わったソフトクリームをいただくことにする。
このお店、以前も那智さんと来たことがあって、なかなか美味しかっただけじゃなくて、外のベンチで一緒に食べた思い出も加味されて、また食べたいと思ったのだ。
狭い間口のおしゃれなスイーツ屋。
間口の半分を二人がけの小さなベンチが占めている。
その前の看板にはソフトクリームの宣伝が書かれているけど、なかなかこういうお店入りづらいよね。
小さな間口を入ると入口付近にスイーツのガラスケース。
ここで注文して、テイクアウトか、奥のカフェでいただくのだ。
ソフトクリームを注文して外のベンチへ。
以前も同じようにここに腰かけていただいたのだけど、人の心理っておもしろいもので、こうやってお店の前で食べている人がいると、狭い間口の入るハードルがずっと下がるものだ。
前回も図らずもサクラ効果で、わたしたちが食べはじめたらポツポツとお客が入りはじめていた。
その感じがおもしろかった印象がお互い残っていたのだろう、同じようにベンチに腰かけていただいた。
大きなコーンに山盛りのソフトクリーム、スプーンがついているのですくっていただく。
ひとつのソフトクリームを一本のスプーンでいただくので、当然、交互に渡しあったり、那智さんが食べさせてくれたり。
平日とはいえ観光地の目抜き通り、それなりに人の流れがある中で食べさせていただくことは恥ずかしいし居たたまれない気持ちもするけど、でも、幸せ。
案の定、わたしたちを見て外国人のお客が入っていく。
売り上げに貢献してるから割引してほしいよな(笑)
と冗談も言いたくなるほど、その後も何組か店内に吸い込まれていった。
那智さん、その間も食べさせてくれるけど、わたしを恥ずかしがらせて、ちょっと周りを引かせたい悪趣味根性がどこかで働いていると推測できる。
(う〜ん、でも、仲良くするのってケンカしたりするよりホントはずっといいはずだよね、悪趣味と思うのは、わたしの固定観念かもしれないね)
だから、わたしも食べさせて差し上げたり、若干の応酬(でも、ぜんぜん堪えていなかったです 笑)
しばらくすると遠足か修学旅行か、女子高生、7〜8人が通りかかり、歩みを緩めた。
「どうする?」なんて会話が聞こえてきて、ソフトクリームに興味を持ったのはすぐわかる。
おいしいよ^^
那智さん、声かけた!!
もー、この方の垣根のなさというか、ある意味無遠慮なところは、ホントにいろんなことを置いといて尊敬する。
まあ、ここは乗っかったほうが楽しいし、自然だ。
でも、大きいからふたりでひとつくらいでもいいかもよ^^
とわたしも垣根を下げてみる。
旅の解放感か、人の良さそうな大人たちだったから警戒心を持たずにいてくれたのか、「え〜、おいしいですか?」とか「大きいんだ〜」なんて反応してくれる。
どうする?と、再び迷う彼女らに、さらに後押し
ここで食べたら(宣伝になるから)50円引きしてくれるんだよ
とベンチを指しパクとひと口食べながら、那智さん
ええ?
ホントに!!
驚く女子高生
ウソ(笑)
なーんだ〜
と笑っていたけれど、いきなり見ず知らずのおじさんに冗談言われても、さすがに旅の解放感はあっても、やっぱりお年頃の女の子、若干の引く空気。
あはは、大人がウソついちゃダメだよね〜
と、すかさず、フォローのわたし。
引く空気は多少緩和されたけど、でも、なんだか微妙な空気が漂い、7〜8人にうち2、3人は隣りのお店の別のスイーツに興味を示したりしだした。
那智さん、ご自分でまたひと口。
ああ、イヤな予感…。
次のひと口、わたしに。
パクッ。
さーーーっ
蜘蛛の子を散らすように、女子高生がさーーーっと目の前からいなくなってしまった。
ああああ、ごめんね!!
引かせてしまったね!!
きっとあなたたちのお父さんとお母さんと同じか、ちょっと上くらいだよね。
そんなおじさんとおばさんがいちゃっとしちゃってごめんね!!
申し訳なくて、いたたまれなく、恥ずかしくて穴があったら入りたい。
救いがあるとするなら、散り散りになった女子高生がまた戻ってきてそこのソフトクリームを買ってくれて、売り上げに貢献できたことと、戻ってきた子たちからそこはかとなく『またかまわれるかも』という期待感みたいなものが感じられたこと、いや、都合よく解釈しているとは思うけど、少なくとも二度と近寄りたくないという感じではなかったこと。
と、これは単にかまわれたがりの妄想か…^^;
とにかく、ホントに那智さんは悪趣味だ(笑)
で、次回は男子高校生でお願いします♪って思うわたしも悪趣味?^^;
<関連エントリー>
古都
『雪景色1 2 3』
「等式」感想です。このシリーズ確かに楽しいです、でも、何時もこんなことばかり俺はしているのだろうか?(笑)
私が、色々な場面で回りを引かせたくなる心理はなぜなのだろう。今、おもったが「引かない」でノリのよいリアクションを求めているのかもしれない。そうしたら、楽しさを共有できると。
那智さんらしい思考行動を4話連続でアップしています。
続き物ではありませんので、どこから読んでいただいてもかまいませんが、できれば1からにしていただけるとうれしいです^^
古都の景色を満喫してお土産物や飲食店が並ぶ目抜き通りまで到着した。
人力車観光のお兄さんが「いかがですか〜」と声をかける。
いいえ〜とかわしながら
俺たち、かっこうの客だよな(笑)
と、笑う。
三つ揃えのスーツの男と若干若作りの女が平日の昼間から観光地を歩いているんだ。
申し訳ないけど、いかにも訳ありな雰囲気を醸し出してしまっている。
しかも、男女の身長逆転している感じも、なんか『パパ』っぽくて、トウが立ったおねえさんと『パパ』に見えなくもない^^;
だからね、こういう場合は男性の虚栄心をつくイメージ(笑)
パパ、乗せて♪
なんてことになれば、見栄もあって断らないだろうと商売する側も考えるのではないかと思っての、かっこうの客なのだ。
そうですね「いや〜ん、乗りたーい♪」なんて言い出したら、「しょうがないな」ってしそうですものね
そうそう
だがしかし、このトウが立ったおねえさんは想像以上にケチなのだ(笑)
物欲より愛の言葉、その点に関しては那智さん以上に見栄なし。
見た目にだまされては、人力車兄さんもまだまだですね^^
(って、そこまで考えて声かけてない、ね^^;)
しかし、物欲はないけれど食欲は人並み外れてあるねえさん。
スイーツ屋でちょっと変わったソフトクリームをいただくことにする。
このお店、以前も那智さんと来たことがあって、なかなか美味しかっただけじゃなくて、外のベンチで一緒に食べた思い出も加味されて、また食べたいと思ったのだ。
狭い間口のおしゃれなスイーツ屋。
間口の半分を二人がけの小さなベンチが占めている。
その前の看板にはソフトクリームの宣伝が書かれているけど、なかなかこういうお店入りづらいよね。
小さな間口を入ると入口付近にスイーツのガラスケース。
ここで注文して、テイクアウトか、奥のカフェでいただくのだ。
ソフトクリームを注文して外のベンチへ。
以前も同じようにここに腰かけていただいたのだけど、人の心理っておもしろいもので、こうやってお店の前で食べている人がいると、狭い間口の入るハードルがずっと下がるものだ。
前回も図らずもサクラ効果で、わたしたちが食べはじめたらポツポツとお客が入りはじめていた。
その感じがおもしろかった印象がお互い残っていたのだろう、同じようにベンチに腰かけていただいた。
大きなコーンに山盛りのソフトクリーム、スプーンがついているのですくっていただく。
ひとつのソフトクリームを一本のスプーンでいただくので、当然、交互に渡しあったり、那智さんが食べさせてくれたり。
平日とはいえ観光地の目抜き通り、それなりに人の流れがある中で食べさせていただくことは恥ずかしいし居たたまれない気持ちもするけど、でも、幸せ。
案の定、わたしたちを見て外国人のお客が入っていく。
売り上げに貢献してるから割引してほしいよな(笑)
と冗談も言いたくなるほど、その後も何組か店内に吸い込まれていった。
那智さん、その間も食べさせてくれるけど、わたしを恥ずかしがらせて、ちょっと周りを引かせたい悪趣味根性がどこかで働いていると推測できる。
(う〜ん、でも、仲良くするのってケンカしたりするよりホントはずっといいはずだよね、悪趣味と思うのは、わたしの固定観念かもしれないね)
だから、わたしも食べさせて差し上げたり、若干の応酬(でも、ぜんぜん堪えていなかったです 笑)
しばらくすると遠足か修学旅行か、女子高生、7〜8人が通りかかり、歩みを緩めた。
「どうする?」なんて会話が聞こえてきて、ソフトクリームに興味を持ったのはすぐわかる。
おいしいよ^^
那智さん、声かけた!!
もー、この方の垣根のなさというか、ある意味無遠慮なところは、ホントにいろんなことを置いといて尊敬する。
まあ、ここは乗っかったほうが楽しいし、自然だ。
でも、大きいからふたりでひとつくらいでもいいかもよ^^
とわたしも垣根を下げてみる。
旅の解放感か、人の良さそうな大人たちだったから警戒心を持たずにいてくれたのか、「え〜、おいしいですか?」とか「大きいんだ〜」なんて反応してくれる。
どうする?と、再び迷う彼女らに、さらに後押し
ここで食べたら(宣伝になるから)50円引きしてくれるんだよ
とベンチを指しパクとひと口食べながら、那智さん
ええ?
ホントに!!
驚く女子高生
ウソ(笑)
なーんだ〜
と笑っていたけれど、いきなり見ず知らずのおじさんに冗談言われても、さすがに旅の解放感はあっても、やっぱりお年頃の女の子、若干の引く空気。
あはは、大人がウソついちゃダメだよね〜
と、すかさず、フォローのわたし。
引く空気は多少緩和されたけど、でも、なんだか微妙な空気が漂い、7〜8人にうち2、3人は隣りのお店の別のスイーツに興味を示したりしだした。
那智さん、ご自分でまたひと口。
ああ、イヤな予感…。
次のひと口、わたしに。
パクッ。
さーーーっ
蜘蛛の子を散らすように、女子高生がさーーーっと目の前からいなくなってしまった。
ああああ、ごめんね!!
引かせてしまったね!!
きっとあなたたちのお父さんとお母さんと同じか、ちょっと上くらいだよね。
そんなおじさんとおばさんがいちゃっとしちゃってごめんね!!
申し訳なくて、いたたまれなく、恥ずかしくて穴があったら入りたい。
救いがあるとするなら、散り散りになった女子高生がまた戻ってきてそこのソフトクリームを買ってくれて、売り上げに貢献できたことと、戻ってきた子たちからそこはかとなく『またかまわれるかも』という期待感みたいなものが感じられたこと、いや、都合よく解釈しているとは思うけど、少なくとも二度と近寄りたくないという感じではなかったこと。
と、これは単にかまわれたがりの妄想か…^^;
とにかく、ホントに那智さんは悪趣味だ(笑)
で、次回は男子高校生でお願いします♪って思うわたしも悪趣味?^^;
<関連エントリー>
古都
『雪景色1 2 3』
「等式」感想です。このシリーズ確かに楽しいです、でも、何時もこんなことばかり俺はしているのだろうか?(笑)
私が、色々な場面で回りを引かせたくなる心理はなぜなのだろう。今、おもったが「引かない」でノリのよいリアクションを求めているのかもしれない。そうしたら、楽しさを共有できると。
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- 暗闇にならない『あなたのため』 2009/05/13
- 優しい命令 2011/06/23
- 忍び 2014/07/13
COMMENT
りん子さん
笑わせないでくださいよ~~
京の桜の季節の中で
ちょっと異次元世界??の
那智さんとりん子さんの1場面を
微笑ましくもあり、かなりウケてしまいました。
私もつい先日主と公園でエクレアを1つを
主から分け与えられながら食べましたよ。
(^^;
今度はファミレスで向いに座るのでは
なく、隣に座らせてくれるらしいです。
これも他者は引くよね~~~~
子供とかが近くにいると
いやー見ないでくれ~~~って
思います(汗)
それを躊躇なく実行してしまうのですよね~
那智さんの女子高生への会話に
必至のりん子さんがたまらなく
可愛い!
笑わせないでくださいよ~~
京の桜の季節の中で
ちょっと異次元世界??の
那智さんとりん子さんの1場面を
微笑ましくもあり、かなりウケてしまいました。
私もつい先日主と公園でエクレアを1つを
主から分け与えられながら食べましたよ。
(^^;
今度はファミレスで向いに座るのでは
なく、隣に座らせてくれるらしいです。
これも他者は引くよね~~~~
子供とかが近くにいると
いやー見ないでくれ~~~って
思います(汗)
それを躊躇なく実行してしまうのですよね~
那智さんの女子高生への会話に
必至のりん子さんがたまらなく
可愛い!
ここさん
わーい、笑ってくれた〜^^
これも笑っていただいてナンボのお話なので、ありがとう♪
公園でエクレアを分け与えられた!!
う〜ん、それもかなり幸せそうです^^
わたしも向かい合うより隣りに座るほうが好きなので、テーブル席に案内されるとちょっとだけ残念になっちゃう^^;
でもね、エントリーにも書いたけど、男女がケンカしたり険悪な雰囲気でいるより仲良さそうにしているほうがずっといいよね。
だから、ファミレスで隣り、いいよ〜。
わたしたちもするし^^
お隣りの幸福を満喫してくださいな。
ああいう那智さんのお遊びに驚くこともあるけれど、ちょっとアワアワしながらも楽しんでます^^
わーい、笑ってくれた〜^^
これも笑っていただいてナンボのお話なので、ありがとう♪
公園でエクレアを分け与えられた!!
う〜ん、それもかなり幸せそうです^^
わたしも向かい合うより隣りに座るほうが好きなので、テーブル席に案内されるとちょっとだけ残念になっちゃう^^;
でもね、エントリーにも書いたけど、男女がケンカしたり険悪な雰囲気でいるより仲良さそうにしているほうがずっといいよね。
だから、ファミレスで隣り、いいよ〜。
わたしたちもするし^^
お隣りの幸福を満喫してくださいな。
ああいう那智さんのお遊びに驚くこともあるけれど、ちょっとアワアワしながらも楽しんでます^^
今回も読んでいて、りん子さんのお話が上手で、その時の状況が目に浮かぶようです。
私にとっては異星人にも思える女子高生に臆することなく話しかける那智さんの神経の図太さ(失礼!)に脱帽です!\(◎o◎)/!
そしてそれをまじかで見ていて「恥ずかしい~」と制することなく一緒に乗っかるりん子さん!!
これまた素晴らしいです(^^♪
私にとっては異星人にも思える女子高生に臆することなく話しかける那智さんの神経の図太さ(失礼!)に脱帽です!\(◎o◎)/!
そしてそれをまじかで見ていて「恥ずかしい~」と制することなく一緒に乗っかるりん子さん!!
これまた素晴らしいです(^^♪
パイパン大好きさん
ね、ぜんぜん臆するところがない那智さんの図太さ(笑)たしかに尊敬ものです。
わたしもね、恥ずかしいことは恥ずかしいのですけど、ここは乗っかったほうが楽しいだろうなって思うことと、もっと暴走する酔っぱらいさんを知っているので、こういう紳士なレベル(これを紳士レベルと言っていいかは置いといて^^)は比較的大丈夫ってことかもしれません^^;
ね、ぜんぜん臆するところがない那智さんの図太さ(笑)たしかに尊敬ものです。
わたしもね、恥ずかしいことは恥ずかしいのですけど、ここは乗っかったほうが楽しいだろうなって思うことと、もっと暴走する酔っぱらいさんを知っているので、こういう紳士なレベル(これを紳士レベルと言っていいかは置いといて^^)は比較的大丈夫ってことかもしれません^^;