こういうSMはどう?
非日常的な日常
和室しか空いていなかった。
通された部屋は、あまり広くなく畳に分厚いマットレスがじかに置かれていた。
お茶を入れ、一服。
前々回の一体感、前回の流れを止める、両方とも鞭をしたから今日はしないかなと漠然と思っていた。
那智さんはあまり同じことを続けない人だから。
裸になり、マットレスの上で次の展開をすこし不安気に待つ。
ホテルの玄関から靴べらを持ってきた。
靴べらか…。
靴べらは痛い。
でも、ゴムのバラ鞭の痛さに比べたら『痛くない』(笑)
わたしが痴人状態になるにはものすごく痛くないとなれないのだけど、靴べらの痛さでは『普通に痛いだけ』に終止してしまう。
さらに、痛さを種類分けするとしたら、靴べらは表面の痛さでゴムのバラ鞭は表面の痛さと重く肉に響く痛さの両方あるのだけど、わたしは表面の痛さだけは好きじゃないらしい。
うるさい小蝿がまとわりついているような、極々わずかに不快感さえ感じてしまいそうになるほどなのだ。
とにかく、夢中になりにくい。
それでもここのホテルの靴べらは分厚く硬いプラスチック。
バチン!!と太ももを打てば「痛い、痛い」と地団駄を踏む。
だけど、やっぱり痛みに夢中にはなれない、ただ普通に痛い状態、ただ「痛い、痛い」と笑いながら顔をしかめるわたしの反応は那智さんの思い通りではなかったのだろう。
やっぱり、これがいいね
そういって鞭を手にした。
3回連続で鞭。
どういう意味か自分でもわからないけど、ため息が出るような気分。
最初の1発、中くらい。
続けて同じくらいを2発。
靴べらで煮え切らない状態だった欲望は、もうこれだけで充分快感に火をつける。
ああ、簡単に気持ちよくなる。
強く、何度も何度も振り下ろされる。
ベッドより低い位置にあるマットレスは遠心力が増すのだ。
たぶん、より一層痛い。
あっという間に『とろん』とする。
数発打ち、那智さんにすり寄りキスをして乳首を触ってもらう。
もう、気持ちよくて気持ちよくてたまらない。
目の焦点が合わず、半開きの口には唾液が溜まる。
いい顔
うつ伏せのお尻。
上半身を起こした状態の腰。
太もも、背中。
最近は打つ場所が増えた。
強烈な数発をお尻、間髪入れずに太もも背中、新しい痛みにくぅとなっていると、また強烈なお尻への数発。
那智さん、これ、普通、無理ですよ。
人って、こんなに痛いことが平気になるんだぁ、普通、痛いよね?
己の異常な状態に、笑い出してしまう。
ああ、うれしい、痛くて痛くて、気持ちよくて、頭が狂いそうに気持ちいい。
痺れたお尻を那智さんがつかむ。
性感帯の全部を一度に刺激されたような気持ちよさ。
那智さん、気持ちいいです!!
しがみつきお尻を握りつぶされイク。
入れて入れてとせがんだら、「すこしだけね」おまんこに指を入れてくれた。
ぜんぜん美しくない声が響く。
ああ、わたし、いま可愛くない。
股を開き、指に合わせて腰をする可愛くないわたしに快感。
いいこ、いいこと可愛くないわたしを可愛がる那智さんに、たまらない幸福感。
もう、制御不能。
朦朧として、笑い、腰を振り、那智さんの体を舐める。
足を開いて
ああ、おまんこを打つんだ。
朦朧とした意識がわずかに覚醒する。
怖い、でも、わたしはこれをずっと待ち焦がれていたようにも思う。
うつ伏せのわたしの足を那智さんの手で開く。
わたしに跨がり、振り下ろす。
数発。
お尻に当たるほうが強くてちゃんとヒットしない。
ダメだね、反対
そういって、またわたしに手をかけ仰向けを促す。
また、すっと足に手を置き開く仕草し合わせておまんこを露わにする。
那智さんの意思で動くお人形みたいでうれしい。
恐怖に向かって動く人形だ。
怖い、怖い、ぜったい痛い。
1、2
怖い、怖いと叫ぶ。
3、4。
最後の1発はちゃんとはまった。
弱い力にしてくれたけど、きっちりはまるとナイフのように痛い。
痛いよーーー、那智さん!!
わーーーんと涙が溢れた。
那智さんにしがみつき「怖かった、怖かった」とえんえん泣く。
よかったね〜
うれしかったね〜
髪を撫で、キスをしてくれる。
そう、よかったのだ。
怖くて、痛くて、しょうがなかった。
きっとこの先もっと痛くされていくだろう、その予感も怖い。
だけど、わたしはこの恐怖と痛みがうれしくてしかたがない。
怖くて泣いたのは、際限なく恐怖と痛みを求めてしまう自分も怖かったからだ。
大きな声で痛がり、快感に溺れ、キスをする。
痛みに泣き、笑い、意識が朦朧とする。
那智さんの前でありとあらゆるわたしを見せ、それをすべて肯定し、慈しんでくれる。
そこには厳しい空気も蔑みの感情もない、ふわふわとした許容と快感と愛情の授受があるだけだ。
あまりに気持ちよくて幸福で、永遠に痛くしてとぼんやりと思っていた。
とろんとした痴人状態のわたしを撫でながら言った那智さんの言葉がこの時間を物語っていた。
みんな、こんなふうにSMすれば、楽しいのにね
こういうSM、どうでしょう^^
<関連エントリー>
『鞭の一体感』
『流れを止める』
「等式」感想です。あのさ~皆がみんな、りん子みたいに痛覚によって、快感を得ることが出来るわけではないので、私の発言と言えどももう少し補足説明があっても良いのでは?(笑)確かに素晴らしい時間だったとはおもうけれどね。
和室しか空いていなかった。
通された部屋は、あまり広くなく畳に分厚いマットレスがじかに置かれていた。
お茶を入れ、一服。
前々回の一体感、前回の流れを止める、両方とも鞭をしたから今日はしないかなと漠然と思っていた。
那智さんはあまり同じことを続けない人だから。
裸になり、マットレスの上で次の展開をすこし不安気に待つ。
ホテルの玄関から靴べらを持ってきた。
靴べらか…。
靴べらは痛い。
でも、ゴムのバラ鞭の痛さに比べたら『痛くない』(笑)
わたしが痴人状態になるにはものすごく痛くないとなれないのだけど、靴べらの痛さでは『普通に痛いだけ』に終止してしまう。
さらに、痛さを種類分けするとしたら、靴べらは表面の痛さでゴムのバラ鞭は表面の痛さと重く肉に響く痛さの両方あるのだけど、わたしは表面の痛さだけは好きじゃないらしい。
うるさい小蝿がまとわりついているような、極々わずかに不快感さえ感じてしまいそうになるほどなのだ。
とにかく、夢中になりにくい。
それでもここのホテルの靴べらは分厚く硬いプラスチック。
バチン!!と太ももを打てば「痛い、痛い」と地団駄を踏む。
だけど、やっぱり痛みに夢中にはなれない、ただ普通に痛い状態、ただ「痛い、痛い」と笑いながら顔をしかめるわたしの反応は那智さんの思い通りではなかったのだろう。
やっぱり、これがいいね
そういって鞭を手にした。
3回連続で鞭。
どういう意味か自分でもわからないけど、ため息が出るような気分。
最初の1発、中くらい。
続けて同じくらいを2発。
靴べらで煮え切らない状態だった欲望は、もうこれだけで充分快感に火をつける。
ああ、簡単に気持ちよくなる。
強く、何度も何度も振り下ろされる。
ベッドより低い位置にあるマットレスは遠心力が増すのだ。
たぶん、より一層痛い。
あっという間に『とろん』とする。
数発打ち、那智さんにすり寄りキスをして乳首を触ってもらう。
もう、気持ちよくて気持ちよくてたまらない。
目の焦点が合わず、半開きの口には唾液が溜まる。
いい顔
うつ伏せのお尻。
上半身を起こした状態の腰。
太もも、背中。
最近は打つ場所が増えた。
強烈な数発をお尻、間髪入れずに太もも背中、新しい痛みにくぅとなっていると、また強烈なお尻への数発。
那智さん、これ、普通、無理ですよ。
人って、こんなに痛いことが平気になるんだぁ、普通、痛いよね?
己の異常な状態に、笑い出してしまう。
ああ、うれしい、痛くて痛くて、気持ちよくて、頭が狂いそうに気持ちいい。
痺れたお尻を那智さんがつかむ。
性感帯の全部を一度に刺激されたような気持ちよさ。
那智さん、気持ちいいです!!
しがみつきお尻を握りつぶされイク。
入れて入れてとせがんだら、「すこしだけね」おまんこに指を入れてくれた。
ぜんぜん美しくない声が響く。
ああ、わたし、いま可愛くない。
股を開き、指に合わせて腰をする可愛くないわたしに快感。
いいこ、いいこと可愛くないわたしを可愛がる那智さんに、たまらない幸福感。
もう、制御不能。
朦朧として、笑い、腰を振り、那智さんの体を舐める。
足を開いて
ああ、おまんこを打つんだ。
朦朧とした意識がわずかに覚醒する。
怖い、でも、わたしはこれをずっと待ち焦がれていたようにも思う。
うつ伏せのわたしの足を那智さんの手で開く。
わたしに跨がり、振り下ろす。
数発。
お尻に当たるほうが強くてちゃんとヒットしない。
ダメだね、反対
そういって、またわたしに手をかけ仰向けを促す。
また、すっと足に手を置き開く仕草し合わせておまんこを露わにする。
那智さんの意思で動くお人形みたいでうれしい。
恐怖に向かって動く人形だ。
怖い、怖い、ぜったい痛い。
1、2
怖い、怖いと叫ぶ。
3、4。
最後の1発はちゃんとはまった。
弱い力にしてくれたけど、きっちりはまるとナイフのように痛い。
痛いよーーー、那智さん!!
わーーーんと涙が溢れた。
那智さんにしがみつき「怖かった、怖かった」とえんえん泣く。
よかったね〜
うれしかったね〜
髪を撫で、キスをしてくれる。
そう、よかったのだ。
怖くて、痛くて、しょうがなかった。
きっとこの先もっと痛くされていくだろう、その予感も怖い。
だけど、わたしはこの恐怖と痛みがうれしくてしかたがない。
怖くて泣いたのは、際限なく恐怖と痛みを求めてしまう自分も怖かったからだ。
大きな声で痛がり、快感に溺れ、キスをする。
痛みに泣き、笑い、意識が朦朧とする。
那智さんの前でありとあらゆるわたしを見せ、それをすべて肯定し、慈しんでくれる。
そこには厳しい空気も蔑みの感情もない、ふわふわとした許容と快感と愛情の授受があるだけだ。
あまりに気持ちよくて幸福で、永遠に痛くしてとぼんやりと思っていた。
とろんとした痴人状態のわたしを撫でながら言った那智さんの言葉がこの時間を物語っていた。
みんな、こんなふうにSMすれば、楽しいのにね
こういうSM、どうでしょう^^
<関連エントリー>
『鞭の一体感』
『流れを止める』
「等式」感想です。あのさ~皆がみんな、りん子みたいに痛覚によって、快感を得ることが出来るわけではないので、私の発言と言えどももう少し補足説明があっても良いのでは?(笑)確かに素晴らしい時間だったとはおもうけれどね。
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COMMENT
あれぇ? ソレが普通ではないの? …ぇ、アレ?
…うそん///
…うそん///
りん子さん
このエントリーを見てすぐ
りん子さんのプロフィール画像を見てしまい
うっとり。私はまだこのような状態になった事がありません。打っていただいても
まだ、このようには・・・多分私の怖がりを知っていらしゃるから、様子を見て下っていると思うのだけれど・・怖いけど・・りん子さんのプロフィール画像に憧れ、このエントリーに酔う私はなに??ってとても
不思議に思うのです。
変ですよね~~~(^^;)
このエントリーを見てすぐ
りん子さんのプロフィール画像を見てしまい
うっとり。私はまだこのような状態になった事がありません。打っていただいても
まだ、このようには・・・多分私の怖がりを知っていらしゃるから、様子を見て下っていると思うのだけれど・・怖いけど・・りん子さんのプロフィール画像に憧れ、このエントリーに酔う私はなに??ってとても
不思議に思うのです。
変ですよね~~~(^^;)
この場面にはMさんの姿はありますがSさんの姿が見当たらないような…(・_・?)
見方を変えるとSMと言うより(愛ある)激しい整体、みたいな?気もします( ̄▽ ̄;)
見方を変えるとSMと言うより(愛ある)激しい整体、みたいな?気もします( ̄▽ ̄;)
ゆう。さん
おお、お仲間がいてうれしい^^
好みがあるんでしょうけど、こういう厳しくない雰囲気のSMもいいよねって思います^^
おお、お仲間がいてうれしい^^
好みがあるんでしょうけど、こういう厳しくない雰囲気のSMもいいよねって思います^^
ここさん
んん?変じゃないと思いますよ^^
怖いものは怖いし、痛いものは痛い、でも、それに惹かれてしまう、そういうことに憧れるのがマゾ的嗜好ですもの。
2ヶ月後の予約投稿しているエントリーのネタばれっぽくなっちゃうけど、ここさんのご主人様が様子を見てくださるのはありがたいけど、こういうことって慎重になる反面、押し時にはちょっと無理をしてでも限界を広げることも必要だと思っています。
それをするのは男性側だけど、それをこちらは手助けできるはずです。
ただ怖がるだけじゃなくて「怖いけど、うれしい」「痛いけど、憧れが叶ってうれしい」こんなふうにプラスの感情を伝えることで様子見のハードルが変わってくると思います。
それがSMや主従といわれる関係にとって正解かはわかりませんが、わたしはそうしてきましたよ^^
怖いのはいつまで経っても怖いですけどね。
ご主人様とここさんの良い時間を作ってくださいね〜。
んん?変じゃないと思いますよ^^
怖いものは怖いし、痛いものは痛い、でも、それに惹かれてしまう、そういうことに憧れるのがマゾ的嗜好ですもの。
2ヶ月後の予約投稿しているエントリーのネタばれっぽくなっちゃうけど、ここさんのご主人様が様子を見てくださるのはありがたいけど、こういうことって慎重になる反面、押し時にはちょっと無理をしてでも限界を広げることも必要だと思っています。
それをするのは男性側だけど、それをこちらは手助けできるはずです。
ただ怖がるだけじゃなくて「怖いけど、うれしい」「痛いけど、憧れが叶ってうれしい」こんなふうにプラスの感情を伝えることで様子見のハードルが変わってくると思います。
それがSMや主従といわれる関係にとって正解かはわかりませんが、わたしはそうしてきましたよ^^
怖いのはいつまで経っても怖いですけどね。
ご主人様とここさんの良い時間を作ってくださいね〜。
熟桃さん
ひーーーー、鋭いご指摘!!(笑)
痛めつけたい嗜好のないS的行為を楽しむ那智さんだから、それはサディストとは言えませんよねぇ。
でも、あのセリフが那智さん発信だから、救われます^^;
『施し好きのするSM行為はどうでしょう』って書き換えようかな〜(笑)
ひーーーー、鋭いご指摘!!(笑)
痛めつけたい嗜好のないS的行為を楽しむ那智さんだから、それはサディストとは言えませんよねぇ。
でも、あのセリフが那智さん発信だから、救われます^^;
『施し好きのするSM行為はどうでしょう』って書き換えようかな〜(笑)