わんこと「汚されたい」2
非日常的な日常
ぺろぺろと床に置かれた紙を舐め続けて、どれくらいたったかしら。
床の固さが気持ち良くて、いつまででも舐めていたいと思っていたのは、覚えてる。
こういうときは、時間の感覚や出来事の順番があんまり思い出せない。
きっと、長い時間じゃないと思うけど、はっきりわからない。
そして、これもはっきりしないのだけど、何かをきっかけに私は顔を上げた。
呼ばれたのかな?
髪を引かれたのかな?思い出せない。
ご飯のカスがついている油でギトギトになった顔を上げて那智さんを見る。
那智さん、わたし汚いかな。
わたしの顔汚れちゃってるかな。
そんな私を見て、那智さんはどう思うかしら。
きっと惚けているだろう。
汚くなっているくせに、なんだか誇らしくて見上げる。
今度はポテトを手持ってる。
ケチャップを付けて、私に近づけてくる。
食べさせてくれるんだ!
嬉々として口を開けて待つ。
それなのに、そのポテトは口には入らず、頬に向かったのだ。
頬にケチャップの冷たさを感じた。
べちゃあ〜っと頬に塗られる。
わあ、顔にケチャップ!?
更に指で掬って、もっといっぱい塗り始めた。
頬とか口の周りとか!!
いやあ、そんなに顔中ケチャップにしないで〜。
あんまりたっぷり顔に付けたから、一滴スカートに垂れてしまった。
幸い黒いワンピースを着ていたから、それほど慌てることにはならなかったけど、そこで私もちょっと正気になって、もう一度那智さんを見上げた。
「あっははははは」
那智さんが思わず笑っている。
「いいよ、席に戻りな(笑)」
うけてる(泣)
SM的行為で「うけて」しまうことは、ちょっと避けたいな〜(泣)
カメラを出して、写真撮ってる。
ああ、どんな顔になってるんだろ。
誰もいないフロア。
でも、いつ人が来るかわからないことを思い出して、体を斜めに壁を向きうつむく。
「なんか、おかしくなっちゃったよ〜。」
「お笑いモード」が好きな那智さん、私をパンツ姿でダッシュさせたり、ハプニングバーで「はい!いってもいいですか!?」と大声で挙手させたり、だけど、今日の「笑い」は計らずもおかしいものになってしまったみたい。
「惨めにりん子を汚したい」と顔にケチャップを塗ったけど、見上げる私を見て思わず噴き出してしまった。
微笑ましかったんですって。
ほら、よく海外の投稿ビデオハプニング集みたいなので、白人の小さな子がいたずらして自分の顔にペイントしちゃうのあるでしょ?
あれに似た微笑ましさ。
なんだか私まで笑っちゃった。
でも、まだ「よし」が出てないから、ケチャップを付けたままだ。
我に返ってまた、うつむいて壁に向いて神妙にする。
いま人は来ても、困るな〜。
いじわるでなく「お笑い」になってしまった那智さんは、これ以上酷いことになることしないで「もういいよ」って言ってくれた。
ああ、よかった、顔拭ける。
そばにあった紙ナフキンでざっと拭う。
サッと席を立って、追加の紙ナフキンを取ってきてくれた。
それに、コーヒーを垂らして、簡易ウェットティッシュ(笑)
「えええ、コーヒーですか!?」
「油も入ってないし、いいだろ!」
そういって、濡れたフキンで顔を拭いてくれる。
いやん、私、こういうの好きなの。
那智さんが、私の世話を焼いてくれるの、好き。
されるがままで、その幸せを味わっていた。
さあ、そろそろ出ようということになって、お尻の尻尾の確認をする。
今日は膝より少し短い薄手のワンピース。
尻尾、まるわかり^^:
このときばかりは、真剣にお願いした。
「外させてください〜泣」
2回くらいお願いしてもダメだったから、諦める。
これ以上、拒否したら、もっと酷いことになりそうだ。
尻尾の紐を下着にくぐらせるようにすると、多少裾から出る量は減るんだけど、尻尾が下に垂れるというより、下着の上からニョキッと出てる感じになるから、変なくらい「ぼこ〜」っとお尻が出っ張ってしまう。
下着のしたから出せば、裾から20㎝は出てしまう。
変で目立つか、尻尾自体で目立つか!?
那智さんは、普通にワンピースから尻尾が出ている姿をかわいいと言ってくれてる。
かわいいだけを頼りに、尻尾をいっぱい見せたまま、マ○○を出る。
もう、腕組んで絶対離れない!!
早く、早く、ホテルに入りたい。
歩く度に「ぽんぽこ、ぽんぽこ」と左右の足に交互に尻尾が当たる
前を、年配女性の団体が歩いている。
すみません、どいてください…早くホテルに入りたいのです。
那智さんの腕を取って、私が先導するように早足で団体を抜かす。
ああ、「ぽんぽこ、ぽんぽこ」してる〜。
尻尾に気付いちゃうかしら。
最新のファッションって思ってくれないかしら。
次は、男の人。
急いで抜かす。
きっと私は「あわあわ」してるはずだ。
でも、もう一刻も早く、この場からいなくなりたい。
慌てて数人抜かして、前が詰まって速度が遅くなったとき、さっき抜かした男性が私たちを追い抜いた。
そして、振り返った。
「あの人、なにかわかってるね。」
いや!!!もう恥ずかしくて、恐くて、死にそう。
顔を伏せて歩く。
「ほら、また振り返ってる。」
ごめんなさい、どうか無視してください…。
命からがら、ホテルのそばのいつも飲み物を買う自販機まで辿り着いた。
そこで那智さんが
「あんなに、急いで抜かしたら、余計にたくさんの人に見られるのに(笑)」
ガーン、そうでした。
周りと同じ速度で歩いていれば、気付かれる確率は高いけど、人数は限られるものね…。
あわあわと早足で抜かしていけば、目立つしいっぱいの人に見られるものね…。
普通にしてればいいのはわかっているけど、できないの。
自分の浅はかさが恥ずかしくて情けなくて、更に早くホテルに入りたいと思うのでした。
まだ、続きます!
ぺろぺろと床に置かれた紙を舐め続けて、どれくらいたったかしら。
床の固さが気持ち良くて、いつまででも舐めていたいと思っていたのは、覚えてる。
こういうときは、時間の感覚や出来事の順番があんまり思い出せない。
きっと、長い時間じゃないと思うけど、はっきりわからない。
そして、これもはっきりしないのだけど、何かをきっかけに私は顔を上げた。
呼ばれたのかな?
髪を引かれたのかな?思い出せない。
ご飯のカスがついている油でギトギトになった顔を上げて那智さんを見る。
那智さん、わたし汚いかな。
わたしの顔汚れちゃってるかな。
そんな私を見て、那智さんはどう思うかしら。
きっと惚けているだろう。
汚くなっているくせに、なんだか誇らしくて見上げる。
今度はポテトを手持ってる。
ケチャップを付けて、私に近づけてくる。
食べさせてくれるんだ!
嬉々として口を開けて待つ。
それなのに、そのポテトは口には入らず、頬に向かったのだ。
頬にケチャップの冷たさを感じた。
べちゃあ〜っと頬に塗られる。
わあ、顔にケチャップ!?
更に指で掬って、もっといっぱい塗り始めた。
頬とか口の周りとか!!
いやあ、そんなに顔中ケチャップにしないで〜。
あんまりたっぷり顔に付けたから、一滴スカートに垂れてしまった。
幸い黒いワンピースを着ていたから、それほど慌てることにはならなかったけど、そこで私もちょっと正気になって、もう一度那智さんを見上げた。
「あっははははは」
那智さんが思わず笑っている。
「いいよ、席に戻りな(笑)」
うけてる(泣)
SM的行為で「うけて」しまうことは、ちょっと避けたいな〜(泣)
カメラを出して、写真撮ってる。
ああ、どんな顔になってるんだろ。
誰もいないフロア。
でも、いつ人が来るかわからないことを思い出して、体を斜めに壁を向きうつむく。
「なんか、おかしくなっちゃったよ〜。」
「お笑いモード」が好きな那智さん、私をパンツ姿でダッシュさせたり、ハプニングバーで「はい!いってもいいですか!?」と大声で挙手させたり、だけど、今日の「笑い」は計らずもおかしいものになってしまったみたい。
「惨めにりん子を汚したい」と顔にケチャップを塗ったけど、見上げる私を見て思わず噴き出してしまった。
微笑ましかったんですって。
ほら、よく海外の投稿ビデオハプニング集みたいなので、白人の小さな子がいたずらして自分の顔にペイントしちゃうのあるでしょ?
あれに似た微笑ましさ。
なんだか私まで笑っちゃった。
でも、まだ「よし」が出てないから、ケチャップを付けたままだ。
我に返ってまた、うつむいて壁に向いて神妙にする。
いま人は来ても、困るな〜。
いじわるでなく「お笑い」になってしまった那智さんは、これ以上酷いことになることしないで「もういいよ」って言ってくれた。
ああ、よかった、顔拭ける。
そばにあった紙ナフキンでざっと拭う。
サッと席を立って、追加の紙ナフキンを取ってきてくれた。
それに、コーヒーを垂らして、簡易ウェットティッシュ(笑)
「えええ、コーヒーですか!?」
「油も入ってないし、いいだろ!」
そういって、濡れたフキンで顔を拭いてくれる。
いやん、私、こういうの好きなの。
那智さんが、私の世話を焼いてくれるの、好き。
されるがままで、その幸せを味わっていた。
さあ、そろそろ出ようということになって、お尻の尻尾の確認をする。
今日は膝より少し短い薄手のワンピース。
尻尾、まるわかり^^:
このときばかりは、真剣にお願いした。
「外させてください〜泣」
2回くらいお願いしてもダメだったから、諦める。
これ以上、拒否したら、もっと酷いことになりそうだ。
尻尾の紐を下着にくぐらせるようにすると、多少裾から出る量は減るんだけど、尻尾が下に垂れるというより、下着の上からニョキッと出てる感じになるから、変なくらい「ぼこ〜」っとお尻が出っ張ってしまう。
下着のしたから出せば、裾から20㎝は出てしまう。
変で目立つか、尻尾自体で目立つか!?
那智さんは、普通にワンピースから尻尾が出ている姿をかわいいと言ってくれてる。
かわいいだけを頼りに、尻尾をいっぱい見せたまま、マ○○を出る。
もう、腕組んで絶対離れない!!
早く、早く、ホテルに入りたい。
歩く度に「ぽんぽこ、ぽんぽこ」と左右の足に交互に尻尾が当たる
前を、年配女性の団体が歩いている。
すみません、どいてください…早くホテルに入りたいのです。
那智さんの腕を取って、私が先導するように早足で団体を抜かす。
ああ、「ぽんぽこ、ぽんぽこ」してる〜。
尻尾に気付いちゃうかしら。
最新のファッションって思ってくれないかしら。
次は、男の人。
急いで抜かす。
きっと私は「あわあわ」してるはずだ。
でも、もう一刻も早く、この場からいなくなりたい。
慌てて数人抜かして、前が詰まって速度が遅くなったとき、さっき抜かした男性が私たちを追い抜いた。
そして、振り返った。
「あの人、なにかわかってるね。」
いや!!!もう恥ずかしくて、恐くて、死にそう。
顔を伏せて歩く。
「ほら、また振り返ってる。」
ごめんなさい、どうか無視してください…。
命からがら、ホテルのそばのいつも飲み物を買う自販機まで辿り着いた。
そこで那智さんが
「あんなに、急いで抜かしたら、余計にたくさんの人に見られるのに(笑)」
ガーン、そうでした。
周りと同じ速度で歩いていれば、気付かれる確率は高いけど、人数は限られるものね…。
あわあわと早足で抜かしていけば、目立つしいっぱいの人に見られるものね…。
普通にしてればいいのはわかっているけど、できないの。
自分の浅はかさが恥ずかしくて情けなくて、更に早くホテルに入りたいと思うのでした。
まだ、続きます!