天敵
独特な幸福感
那智さんがお仕事を開始するまでの数十分間、わたしの貴重なお電話タイム。
そのときに時々登場するお掃除のおばさまはわたしの天敵(笑)
彼女がいるとどうしても会話が滞るし、ときには話しかけてきて、こちらの会話が中断してしまうこともある。
(年配の彼女はおそらくヘッドセットの存在を知らない。だから那智さんがヘッドセットしてしゃべっていると怪しい独り言に思われるし、逆に遠慮なく話しかけてくるのだ)
那智さんがいまのお仕事場に通い出してからもう数年間勤めているから、もう長いこと天敵だ。
それまで他のフロアで清掃員と借り手が親しく言葉を交わす習慣はなかったのだろう。
電話を通しても感じられた、最初に那智さんが親しげに話しかけたときの訝し気な様子はいまでも憶えている。
それが那智さんの対等な語り方やときどきのお裾分けで徐々に心を許しているのが感じられてきていた。
まるで警戒心の強い野良猫を手懐けるように。
那智さんがどこまで意識しているかはわからないけど、その手腕は惚れ惚れする。
いつの間にか、観葉植物のことやら他のフロアのゴミ出しやの愚痴やら、いち清掃員が借り手に語るような内容ではない会話が聞こえてくるようになっていた。
その会話がわたしの貴重なお電話タイムの会話を遮るのだ。
これは、もう、天敵以外何者でもない!!(笑)
この日、途中からいてあまりちゃんとお話しできなった。
ちょっと残念。
那智さんは、そろそろお電話終了のタイミングでいつもベランダに出て一服をする。
この日も同じようにベランダに出てくれた。
ドアの音と雑踏、一瞬遅れて『カチッ』とライターの音。
彼女はフロアにいるから短い時間だけどこれでちゃんとお話しできる。
他愛ない会話だとしても、それはわたしの一日の喜び。
ガチャ。
ああ、ドアの音。
彼女、だ。
「あのさぁ、○○に行きたいんだけど…、電車…」
「○○なら、××の次の次ですよ」
「そう…、ほら、あの、電車の…」
「ああ、路線図?プリントしておきますから、後で取りにきてください」
「ああ、ありがとうね」
どうやら空港まで行きたいらしいのだけど、それを聞きにきたんだ。
それで路線図が欲しかったみたいだから、那智さんったら頼まれもしないのにプリントアウトまでして差し上げるというわけ。
那智さんらしい優しさだけど貴重なお電話タイムを浸食されて、わたしはちょっと気に入らない。
ねえねえ、那智さん、人はものを頼むときは『○○したいから、○○してください』というものですよ。
ちゃんとお願いしていないのに、プリントアウトまでしてちゃったら、その人を甘やかせることになります(笑)
(笑)マークはついているけど、なんだか意地悪い気持ちで重箱の隅を突くようなことを言う自分にトホホだ。
すると、那智さん。
まあね、でも、もう、そういうの経てきてるからなぁ
はあ!?
そういうの経てきている!?
そういうの?経てきている!?
やめてーーーーー、その『俺たち積み上げました』感!!!!
いや、わかります。
初期のころの警戒心丸出しの声が、徐々に柔らかくなっていくのを目の当たり(この場合、耳当たり?)にしているので、那智さんがじわじわとほぐしていったのはわかります。
そりゃあ、積み上げてきた自負はあるでしょう。
だからって『もう、経てきたからなぁ』って!!
そんな一体感、醸し出さないでーーーー!!!!
那智さん、なんなんですか、その感じ!?
なに?
那智さんは他の女と経ちゃいけないのーーーー!!
あはは、バカじゃないの(笑)
あう、バカなのはわかってるけど、冗談半分、かなり本気に仰け反ってしまった^^;
鳥肌が立ってしまくらい^^;
『ある種』の女性には那智さんの『受け止める』性質は魅惑だ。
ううん、そんな女性が存在しているかどうかは知らない、だけどわたしには那智さんのその性質が感じられるのだ。
どうしても、あのおばさまの甘ったるい声色が『ある種』の女性に感じられてしかたがない。
だから、この日、天敵確定(笑)
この手の話の定番、クラリスの場合は『クラリスはオスだ』ということに気づいて戦意喪失するというのがオチなんだけど、この場合オチがない。
たとえ還暦をとうに過ぎていたとしても女性なわけで、もしかしたら彼女のほうが強敵な恋敵かもしれない。
もう、ライバルやら天敵やら、たくさんいて、体がいくつあっても足りない^^;
でも、でも、大きな声じゃいえないけど、那智さんの手懐けている過程と結果が感じられるのって、ちょっと萌えでもある^^;(はあ、バカだ、わたし)
<関連エントリー>
『ライバルはクラリス』
『続 ライバルはクラリス』
『今日のクラリス』
『ある種』の女性、清掃員さん
『罪作りな人』
おはようございます。今朝の「等式」感想です。
今は還暦過ぎの人は本当の意味での嫉妬にはなりえない。でも、年齢を重ねると(私が60歳)60歳の女性でも嫉妬の対象になりえるのだろう。では、その時、対象年齢として若年ではどこまで嫉妬の対象になるのだろう。(笑)
那智さんがお仕事を開始するまでの数十分間、わたしの貴重なお電話タイム。
そのときに時々登場するお掃除のおばさまはわたしの天敵(笑)
彼女がいるとどうしても会話が滞るし、ときには話しかけてきて、こちらの会話が中断してしまうこともある。
(年配の彼女はおそらくヘッドセットの存在を知らない。だから那智さんがヘッドセットしてしゃべっていると怪しい独り言に思われるし、逆に遠慮なく話しかけてくるのだ)
那智さんがいまのお仕事場に通い出してからもう数年間勤めているから、もう長いこと天敵だ。
それまで他のフロアで清掃員と借り手が親しく言葉を交わす習慣はなかったのだろう。
電話を通しても感じられた、最初に那智さんが親しげに話しかけたときの訝し気な様子はいまでも憶えている。
それが那智さんの対等な語り方やときどきのお裾分けで徐々に心を許しているのが感じられてきていた。
まるで警戒心の強い野良猫を手懐けるように。
那智さんがどこまで意識しているかはわからないけど、その手腕は惚れ惚れする。
いつの間にか、観葉植物のことやら他のフロアのゴミ出しやの愚痴やら、いち清掃員が借り手に語るような内容ではない会話が聞こえてくるようになっていた。
その会話がわたしの貴重なお電話タイムの会話を遮るのだ。
これは、もう、天敵以外何者でもない!!(笑)
この日、途中からいてあまりちゃんとお話しできなった。
ちょっと残念。
那智さんは、そろそろお電話終了のタイミングでいつもベランダに出て一服をする。
この日も同じようにベランダに出てくれた。
ドアの音と雑踏、一瞬遅れて『カチッ』とライターの音。
彼女はフロアにいるから短い時間だけどこれでちゃんとお話しできる。
他愛ない会話だとしても、それはわたしの一日の喜び。
ガチャ。
ああ、ドアの音。
彼女、だ。
「あのさぁ、○○に行きたいんだけど…、電車…」
「○○なら、××の次の次ですよ」
「そう…、ほら、あの、電車の…」
「ああ、路線図?プリントしておきますから、後で取りにきてください」
「ああ、ありがとうね」
どうやら空港まで行きたいらしいのだけど、それを聞きにきたんだ。
それで路線図が欲しかったみたいだから、那智さんったら頼まれもしないのにプリントアウトまでして差し上げるというわけ。
那智さんらしい優しさだけど貴重なお電話タイムを浸食されて、わたしはちょっと気に入らない。
ねえねえ、那智さん、人はものを頼むときは『○○したいから、○○してください』というものですよ。
ちゃんとお願いしていないのに、プリントアウトまでしてちゃったら、その人を甘やかせることになります(笑)
(笑)マークはついているけど、なんだか意地悪い気持ちで重箱の隅を突くようなことを言う自分にトホホだ。
すると、那智さん。
まあね、でも、もう、そういうの経てきてるからなぁ
はあ!?
そういうの経てきている!?
そういうの?経てきている!?
やめてーーーーー、その『俺たち積み上げました』感!!!!
いや、わかります。
初期のころの警戒心丸出しの声が、徐々に柔らかくなっていくのを目の当たり(この場合、耳当たり?)にしているので、那智さんがじわじわとほぐしていったのはわかります。
そりゃあ、積み上げてきた自負はあるでしょう。
だからって『もう、経てきたからなぁ』って!!
そんな一体感、醸し出さないでーーーー!!!!
那智さん、なんなんですか、その感じ!?
なに?
那智さんは他の女と経ちゃいけないのーーーー!!
あはは、バカじゃないの(笑)
あう、バカなのはわかってるけど、冗談半分、かなり本気に仰け反ってしまった^^;
鳥肌が立ってしまくらい^^;
『ある種』の女性には那智さんの『受け止める』性質は魅惑だ。
ううん、そんな女性が存在しているかどうかは知らない、だけどわたしには那智さんのその性質が感じられるのだ。
どうしても、あのおばさまの甘ったるい声色が『ある種』の女性に感じられてしかたがない。
だから、この日、天敵確定(笑)
この手の話の定番、クラリスの場合は『クラリスはオスだ』ということに気づいて戦意喪失するというのがオチなんだけど、この場合オチがない。
たとえ還暦をとうに過ぎていたとしても女性なわけで、もしかしたら彼女のほうが強敵な恋敵かもしれない。
もう、ライバルやら天敵やら、たくさんいて、体がいくつあっても足りない^^;
でも、でも、大きな声じゃいえないけど、那智さんの手懐けている過程と結果が感じられるのって、ちょっと萌えでもある^^;(はあ、バカだ、わたし)
<関連エントリー>
『ライバルはクラリス』
『続 ライバルはクラリス』
『今日のクラリス』
『ある種』の女性、清掃員さん
『罪作りな人』
おはようございます。今朝の「等式」感想です。
今は還暦過ぎの人は本当の意味での嫉妬にはなりえない。でも、年齢を重ねると(私が60歳)60歳の女性でも嫉妬の対象になりえるのだろう。では、その時、対象年齢として若年ではどこまで嫉妬の対象になるのだろう。(笑)
- 関連記事
-
- 厄介な女 2006/07/20
- プリティ・ウーマン(笑)1 2015/01/08
- 『いいこいいこ』3 2020/09/20
COMMENT
前記事の感動のお話から今回のお惚気(失礼!)まで、りん子さん幅広いお話の展開・着眼点に敬服します。
それにしても那智さん、、面倒がらずにチャンと其々にお相手をしてあげるって、、
私には到底真真似できない芸当だ。
それにしても那智さん、、面倒がらずにチャンと其々にお相手をしてあげるって、、
私には到底真真似できない芸当だ。
以前の、清掃のおばさんのエントリーからまだ?続きがあったんですね…^^;
こっちは電話で様子を探るしかなくて、おばさんは間近で顔を合わせてお話出来てて…ん〜、ジェラシー(笑)
もどかしさは嬉しかったりしますが、朝の電話はまた格別な時間ですよね〜。
こっちは電話で様子を探るしかなくて、おばさんは間近で顔を合わせてお話出来てて…ん〜、ジェラシー(笑)
もどかしさは嬉しかったりしますが、朝の電話はまた格別な時間ですよね〜。
パイパン大好きさん
おお、着眼点ですね!!
自分ではあまり気にしていなかったけど、新しい所を発見してくれて嬉しくなりました^^
ありがとうございます♪
う〜ん、たぶん、これは那智さんの『性癖』なんじゃないかと思います(笑)
面倒見たがりな性癖^^
これをうっとうしいと感じる人もいるはずなので、それぞれ相性なのだと思いますよ^^
おお、着眼点ですね!!
自分ではあまり気にしていなかったけど、新しい所を発見してくれて嬉しくなりました^^
ありがとうございます♪
う〜ん、たぶん、これは那智さんの『性癖』なんじゃないかと思います(笑)
面倒見たがりな性癖^^
これをうっとうしいと感じる人もいるはずなので、それぞれ相性なのだと思いますよ^^
ライラックさん
ええ、ひとり攻防は続いていました(笑)
そうなんです。
電話越しに聞こえる会話に萌えな部分と大事な時間が〜!!という気持ちと、こっちもひとりで葛藤です^^;
自分でもバカだなと思いますけど、どっちも捨て難い(笑)
ええ、ひとり攻防は続いていました(笑)
そうなんです。
電話越しに聞こえる会話に萌えな部分と大事な時間が〜!!という気持ちと、こっちもひとりで葛藤です^^;
自分でもバカだなと思いますけど、どっちも捨て難い(笑)