ファーストプライオリティ3
独特な幸福感
生理が来た。
那智さん大好きが戻った。
それから2、3日した夕方、明後日は那智さんとデート。
いろいろ重なって2週間ぶりにゆっくり会える。
あれ?嬉しいけど、なんだかさみしい?
忙しいとき程度のメールや電話のペースのはずで、普段とかわらないはずなのに、なんだか放っておかれているように感じてしまう。
わたしは、明後日のデート楽しみにしているのに。
メールで話題を振ってみる。
『明後日のデートのご予定は?』
『う〜ん、どこか美術館とかにも行きたいね。』
那智さんは、会うたびにホテルばかりというのがあまり好きじゃないんだ。
いろんな思い出を増やしたいという考え(意外とロマンチスト!?)
とはいってもホテルが大半なんだけど^^;
このお返事に、小さく『グサッ』と来てしまう。
普通は、ホテルばかりだと『私の体目当てなのね』と思う方が正解な気がするし、実際ホテル以外デートは、とてもとても楽しいから、グサッと来ることないのに。
わたしのこと抱きたくないんだ…。
って、思っちゃう^^;
『SMを意識するな』と言われたときの、わたしはマゾじゃいけないの?と感じた勘違いショックの後遺症のように。
わたしのこと、虐めたくないんだ。
わたしがマゾじゃダメなんだ。
『20%嫌悪する』と言われ、『羞恥心をなくさないで』と言われた、(これは勘違いじゃない^^)言葉が足枷のように。
わたしはいやらしくなっちゃいけないんだ。
いやらしいわたしは、嫌い。
元々エッチなわたしに私自身が嫌悪しているところがあったから、こんなふうに、過去の言葉を引っ張り出して、いま発せられた言葉に裏を作ってしまうの。
もちろん、これらのショックは二人の間では解決済みで、だから、これで那智さんを直接非難はしていないのよ。
わたしの心の中のぐるぐるです^^;急にネガティブ思考になっちゃうんだ。
それでも。
ずいぶん前から、ぐずぐずは欲求不満からだと那智さんが推測していて、それに陥りそうになったとき試しに『欲求不満です』と伝えてごらんと言われていた。
そんなこと信じられない!!だって本当に悲しいんだもの。と思うけど。
それが二人が楽になるための解決策になるならばと、密かに沸き上がっている『欲情』をメールしてみる。
『那智さん、エッチなわたしがぐるぐるしてます(泣)』
『ホレホレ、ちんちん欲しい?』(あはは、これ実は那智さん羞恥プレイか!?)
こんな返信。
それで、『はい〜』って言える?普通。
だって、乱れるわたしは『20%嫌悪』されるのよ?
羞恥心をなくしちゃいけないのよ?
どうも、このぐるぐる時に即物的なエッチは御法度のよう(笑)
『いりません!!でも、いいこいいこして酷いことしてほしいです』
ここまではわたしとしても頑張ったと思う(笑)
でも、『酷いことといえば、ローターを使って路上でどこでもオナニーってのを考えてたんだよね』と来たメールを受けて、そこから変なぐるぐるに転げ落ちて行くわたし…;;
エッチだか変態だか露出狂だかの2/100のわたしが、それに対して『♪』となる。
残りのわたしは、そんなことあり得ない!!というのが80/100と、それをいかに危険から回避させ、那智さんの望む通りに遂行させるかという危機管理が18/100。
80人がぎゃーぎゃー騒ぎ、18人が四苦八苦で奔走する。
2人は、静かに沸々と欲情を募らせる。
通常ならこれが、ふたりの黄金比(?)。
那智さんのさじ加減やわたしの言動でバランスを崩し、あとは厳しくも甘い時間に突入するはずなんだけど。
このぐるぐるのときは、そう上手くいってくれないみたい。
ちょっと話が逸れますが。
ローターでイクのって難しくないですか?
中に入れただけじゃ全然気持ち良くない、わずかに不快な振動がするだけ。
わたしは、どうもおまんこの中の振動系にあまり気持ち良さを感じないみたいなんだ。
だから、中じゃいけない。
それとクリトリスを刺激するにしても、ちゃんとピンポイントにヒットしないとイキそうでイケない生殺し状態になってしまうのです。
だから、外でも位置をちゃんとしないとイケない^^;
那智さんに対してほんとの反応をしたいので、この手の状態は知ってもらってるんだ。
そんなんだから、那智さんから『どこでもオナニー』の構想を聞いたわたしの18人は、いかに目立たないように、それでも確実に感じられるように、真面目に必死に考えてしまうのです。(感じないと那智さんつまらないからね)
スカートをめくってローターを当てている姿は目立つ。
それなら、あらかじめ装着しておく?
それでピンポイント狙える?
テープで止める?
直接?下着の上から?
どんなテープ?
肌を痛めない?
もう、ぐるぐる(笑)
その都度全部那智さんにメールする。
何回かに一回、那智さんなりのアドバイスをくれる。
考えてメールしながら、一方で、こんなことに一生懸命になる自分を嫌悪しはじめちゃう。
『別に喜んでやるわけじゃないのに、必死になっている自分が情けない。こんなことわたしに考えさせないで!!』ってね。
どんどん自己嫌悪に陥るわたしに。
『俺の要求はイクこと。だから方法はりん子のいいようにすればいいよ。それに、俺はそうやって必死になるりん子も自己嫌悪してしまうりん子も好きなんだよ。』
この姿勢を貫いてくれるのだけど、全然嬉しくない。
必死になるわたしのことを、本当はいやらしいって思っていません?って。
いいようにすればいいよって、なんで突き放すの!?って。
あのね、どれも言いがかりなのは頭ではわかっているのです、だから、これを全部ぶつけているわけじゃないのよ^^;
だけど、感情が…なの。
那智さんの言葉を歪んで捉えてしまって、どんどん落ち込んでいく。
おかしい。
ほんとは『どこでもオナニー』だなんて心ときめく…もとい!!(ほんとにもといです、那智さん〜)心臓が飛び出しそうなイベント付きの久しぶりのデートだったはずなのに。
抱いてくれないの?と悲観して、いやらしいことをさせようとしていると非難する、なんとも矛盾に満ちたぐずぐずに嵌ってしまっている。
いやらしいことをしようとしている自分に腹が立ち情けなく、どんどん自己嫌悪していく。
そんな状態で翌日、歩道の片隅で装着したローターを振動させても悲しくなるだけ。
怖いし恥ずかしいし、機械の振動で無理矢理イッたときにはあまりの情けなさに涙が出てしまった。
そんなわたしを見て、那智さんはまた『欲求不満説』を唱える。
欲情をどうしていいかわからないから、そういう自分は嫌い、不満にさせる俺に腹を立てるんじゃないかな。
「でも、悲しい気持ちばっかりで欲情なんてしていないのですよ。」
「だけど、いままでだっておまんこすれば機嫌が直っていたじゃん。」
(那智さんはいろんなことを総称しておまんこっていうの^^;)
「違います、わたしの欲情は『甘えたい』もセットです。」
「はいはい、それもセットでいいから。りん子は欲情を押さえ込んでしまうんだよ。」
「でも、那智さん、わたし、欲情を実感してもいないのに『欲情してまーす』なんて言えない。」
「わかってる。でも、実績でそれを認めれば、俺も対応の仕方を考えられるし、りん子も楽になるだろ?」
「でも、明るくは言えないし、きっと認めるとまた自己嫌悪しそうです。」
「うん、俺は、明るく言えないりん子も好きだし、自己嫌悪するりん子も好きなんだよね。」
「じゃあ、きっと表に出る態度はこのままですよ。」
「それでも、いい。欲情だってわかれば、それなりに俺は対応できるから。」
ポツポツと、ちょっと不貞腐れながらも冷静に、歩きながら話す。(ローター装着したまま^^;)
まだ、この時点で『ぐずり』=『欲情』と認められてはいないのだけど、ひとつ解決策を提示されて気持ちが少し落ち着いた。
ホテルに入って、ソファに座る那智さんのスーツの胸に顔を押し当て大きくため息をつくと、心がスーーーッと軽くなるようだった。
(あ、その前にエレベーターで『あ〜あ、那智さん、ローター装着した女を連れていたのに一回しか遊ばないなんて、もったいなーい(笑)』と言っちゃったりして、ちょっと身軽になってたな)
いっぱいごめんなさいってして。
そこから、鞭で大喜びして、あれしてこれして*^^*
遅いランチを取りに外に出たとき。
すでにわたしは『那智さん、だーい好き♪♪』になっていた(うう、情けない…;;)
翌日。
もう、那智さんラブラブ尻尾ブンブンのわたしに戻っていて、この手のひらを返したような心の違いに、さすがに今回ばかりは『欲求不満でした』と、実感はしていないけど認めようと思うのでした。
(あまりの態度の違いにしばらく二人で大ウケでした)
で。
その翌日の『好き好き』尻尾ブンブンのときに。
あ〜、なんて幸せなんだろ〜、とすごーく思ったの。
わたしは、これがしたいんだって。
ひたすらにまっすぐに那智さんが大好き。
ああ、犬気質って。
これができなくなる、あのぐずぐず期間のなんとも苦しいことか。
それは、那智さんに迷惑かけちゃうという部分もあるけれど、それよりも圧倒的に犬気質故の苦しさだったんだな〜って。
人が人を好きになるのにいろんな理由がある。
誠実さ?
経済力?
価値観の一致?
わたしは、安心して思いっきり尻尾を振らせてくれるところが好きで、かなり優先順位が高いらしい。
6年間の付き合いで、改めて実感した。
これがまっとうな理由かどうかは、わからないけど。
欲求の優先順位を理解して、それを埋める幸せを味わうことは悪いことじゃないよね。
元々いやらしい自分を認めたくないところがあるからだと思うけど、わたしは『欲情』するとストレートに現れない場合が時々あるみたいなんだ。
それに蓋をしたがる。
自己嫌悪することで蓋をして認めようとしないところがある。
その自己嫌悪が悲しくなる原因のひとつ。
そして、その『欲情』というものが、オナニーですっきりする類いのものとは、ちょっと違うようで。
被虐と従属(同化?)願望を満たしてもらわないとだめみたいなんだ。
それを叶えられる唯一の人那智さんがしてくれないから、言葉を疑うような心理状態になっちゃうのだろう。
(してくれないって言ったって、ちょっとの期間なんですけどね^^;)
欲情がストレートに現れたほうが健全な感じもするけれど、これは『羞恥心をなくさないで』という那智さんの好みと表裏一体だということで、二人の間では必要悪として許容していただけると思う。
言葉を素直に受け入れられなくなりそうになったら、時間ができたら叶えてねとお願いすることで、少しは心が軽くなってくれるといいなと願う。
こうやって犬気質のわたしが安心して尻尾を振れるようにしてもらえれば。
わたしは、いつまでも機嫌良く『大好き』って伝えられる。
何千回も何万回も。
きっと、等価交換。
ちょっと手間はかかるけど、那智さんは何万回の『だーい好き』を手に入れることができるのだ^^
それが、犬気質と付き合う特典といえば、特典(笑)
でも、でも。
その犬気質さえも押さえ込んでしまうものが欲情だとしたら…。
それがわたしの最優先事項ってことになってしまうのだろうか^^;
りん子はねぇ、一週間は大丈夫なんだよな。
10日でぎりぎり、二週間空くと『那智さん、悲しいです〜』って言い出すんだよ。
それにしても、二週間で枯渇する(らしい)わたしのファーストプライオリティ…、ああ、やっぱり情けない^^;
長々とお付き合いくださいまして、ありがとうございました^^
結局欲情じゃん!!ってことでしたぁ^^;
生理が来た。
那智さん大好きが戻った。
それから2、3日した夕方、明後日は那智さんとデート。
いろいろ重なって2週間ぶりにゆっくり会える。
あれ?嬉しいけど、なんだかさみしい?
忙しいとき程度のメールや電話のペースのはずで、普段とかわらないはずなのに、なんだか放っておかれているように感じてしまう。
わたしは、明後日のデート楽しみにしているのに。
メールで話題を振ってみる。
『明後日のデートのご予定は?』
『う〜ん、どこか美術館とかにも行きたいね。』
那智さんは、会うたびにホテルばかりというのがあまり好きじゃないんだ。
いろんな思い出を増やしたいという考え(意外とロマンチスト!?)
とはいってもホテルが大半なんだけど^^;
このお返事に、小さく『グサッ』と来てしまう。
普通は、ホテルばかりだと『私の体目当てなのね』と思う方が正解な気がするし、実際ホテル以外デートは、とてもとても楽しいから、グサッと来ることないのに。
わたしのこと抱きたくないんだ…。
って、思っちゃう^^;
『SMを意識するな』と言われたときの、わたしはマゾじゃいけないの?と感じた勘違いショックの後遺症のように。
わたしのこと、虐めたくないんだ。
わたしがマゾじゃダメなんだ。
『20%嫌悪する』と言われ、『羞恥心をなくさないで』と言われた、(これは勘違いじゃない^^)言葉が足枷のように。
わたしはいやらしくなっちゃいけないんだ。
いやらしいわたしは、嫌い。
元々エッチなわたしに私自身が嫌悪しているところがあったから、こんなふうに、過去の言葉を引っ張り出して、いま発せられた言葉に裏を作ってしまうの。
もちろん、これらのショックは二人の間では解決済みで、だから、これで那智さんを直接非難はしていないのよ。
わたしの心の中のぐるぐるです^^;急にネガティブ思考になっちゃうんだ。
それでも。
ずいぶん前から、ぐずぐずは欲求不満からだと那智さんが推測していて、それに陥りそうになったとき試しに『欲求不満です』と伝えてごらんと言われていた。
そんなこと信じられない!!だって本当に悲しいんだもの。と思うけど。
それが二人が楽になるための解決策になるならばと、密かに沸き上がっている『欲情』をメールしてみる。
『那智さん、エッチなわたしがぐるぐるしてます(泣)』
『ホレホレ、ちんちん欲しい?』(あはは、これ実は那智さん羞恥プレイか!?)
こんな返信。
それで、『はい〜』って言える?普通。
だって、乱れるわたしは『20%嫌悪』されるのよ?
羞恥心をなくしちゃいけないのよ?
どうも、このぐるぐる時に即物的なエッチは御法度のよう(笑)
『いりません!!でも、いいこいいこして酷いことしてほしいです』
ここまではわたしとしても頑張ったと思う(笑)
でも、『酷いことといえば、ローターを使って路上でどこでもオナニーってのを考えてたんだよね』と来たメールを受けて、そこから変なぐるぐるに転げ落ちて行くわたし…;;
エッチだか変態だか露出狂だかの2/100のわたしが、それに対して『♪』となる。
残りのわたしは、そんなことあり得ない!!というのが80/100と、それをいかに危険から回避させ、那智さんの望む通りに遂行させるかという危機管理が18/100。
80人がぎゃーぎゃー騒ぎ、18人が四苦八苦で奔走する。
2人は、静かに沸々と欲情を募らせる。
通常ならこれが、ふたりの黄金比(?)。
那智さんのさじ加減やわたしの言動でバランスを崩し、あとは厳しくも甘い時間に突入するはずなんだけど。
このぐるぐるのときは、そう上手くいってくれないみたい。
ちょっと話が逸れますが。
ローターでイクのって難しくないですか?
中に入れただけじゃ全然気持ち良くない、わずかに不快な振動がするだけ。
わたしは、どうもおまんこの中の振動系にあまり気持ち良さを感じないみたいなんだ。
だから、中じゃいけない。
それとクリトリスを刺激するにしても、ちゃんとピンポイントにヒットしないとイキそうでイケない生殺し状態になってしまうのです。
だから、外でも位置をちゃんとしないとイケない^^;
那智さんに対してほんとの反応をしたいので、この手の状態は知ってもらってるんだ。
そんなんだから、那智さんから『どこでもオナニー』の構想を聞いたわたしの18人は、いかに目立たないように、それでも確実に感じられるように、真面目に必死に考えてしまうのです。(感じないと那智さんつまらないからね)
スカートをめくってローターを当てている姿は目立つ。
それなら、あらかじめ装着しておく?
それでピンポイント狙える?
テープで止める?
直接?下着の上から?
どんなテープ?
肌を痛めない?
もう、ぐるぐる(笑)
その都度全部那智さんにメールする。
何回かに一回、那智さんなりのアドバイスをくれる。
考えてメールしながら、一方で、こんなことに一生懸命になる自分を嫌悪しはじめちゃう。
『別に喜んでやるわけじゃないのに、必死になっている自分が情けない。こんなことわたしに考えさせないで!!』ってね。
どんどん自己嫌悪に陥るわたしに。
『俺の要求はイクこと。だから方法はりん子のいいようにすればいいよ。それに、俺はそうやって必死になるりん子も自己嫌悪してしまうりん子も好きなんだよ。』
この姿勢を貫いてくれるのだけど、全然嬉しくない。
必死になるわたしのことを、本当はいやらしいって思っていません?って。
いいようにすればいいよって、なんで突き放すの!?って。
あのね、どれも言いがかりなのは頭ではわかっているのです、だから、これを全部ぶつけているわけじゃないのよ^^;
だけど、感情が…なの。
那智さんの言葉を歪んで捉えてしまって、どんどん落ち込んでいく。
おかしい。
ほんとは『どこでもオナニー』だなんて心ときめく…もとい!!(ほんとにもといです、那智さん〜)心臓が飛び出しそうなイベント付きの久しぶりのデートだったはずなのに。
抱いてくれないの?と悲観して、いやらしいことをさせようとしていると非難する、なんとも矛盾に満ちたぐずぐずに嵌ってしまっている。
いやらしいことをしようとしている自分に腹が立ち情けなく、どんどん自己嫌悪していく。
そんな状態で翌日、歩道の片隅で装着したローターを振動させても悲しくなるだけ。
怖いし恥ずかしいし、機械の振動で無理矢理イッたときにはあまりの情けなさに涙が出てしまった。
そんなわたしを見て、那智さんはまた『欲求不満説』を唱える。
欲情をどうしていいかわからないから、そういう自分は嫌い、不満にさせる俺に腹を立てるんじゃないかな。
「でも、悲しい気持ちばっかりで欲情なんてしていないのですよ。」
「だけど、いままでだっておまんこすれば機嫌が直っていたじゃん。」
(那智さんはいろんなことを総称しておまんこっていうの^^;)
「違います、わたしの欲情は『甘えたい』もセットです。」
「はいはい、それもセットでいいから。りん子は欲情を押さえ込んでしまうんだよ。」
「でも、那智さん、わたし、欲情を実感してもいないのに『欲情してまーす』なんて言えない。」
「わかってる。でも、実績でそれを認めれば、俺も対応の仕方を考えられるし、りん子も楽になるだろ?」
「でも、明るくは言えないし、きっと認めるとまた自己嫌悪しそうです。」
「うん、俺は、明るく言えないりん子も好きだし、自己嫌悪するりん子も好きなんだよね。」
「じゃあ、きっと表に出る態度はこのままですよ。」
「それでも、いい。欲情だってわかれば、それなりに俺は対応できるから。」
ポツポツと、ちょっと不貞腐れながらも冷静に、歩きながら話す。(ローター装着したまま^^;)
まだ、この時点で『ぐずり』=『欲情』と認められてはいないのだけど、ひとつ解決策を提示されて気持ちが少し落ち着いた。
ホテルに入って、ソファに座る那智さんのスーツの胸に顔を押し当て大きくため息をつくと、心がスーーーッと軽くなるようだった。
(あ、その前にエレベーターで『あ〜あ、那智さん、ローター装着した女を連れていたのに一回しか遊ばないなんて、もったいなーい(笑)』と言っちゃったりして、ちょっと身軽になってたな)
いっぱいごめんなさいってして。
そこから、鞭で大喜びして、あれしてこれして*^^*
遅いランチを取りに外に出たとき。
すでにわたしは『那智さん、だーい好き♪♪』になっていた(うう、情けない…;;)
翌日。
もう、那智さんラブラブ尻尾ブンブンのわたしに戻っていて、この手のひらを返したような心の違いに、さすがに今回ばかりは『欲求不満でした』と、実感はしていないけど認めようと思うのでした。
(あまりの態度の違いにしばらく二人で大ウケでした)
で。
その翌日の『好き好き』尻尾ブンブンのときに。
あ〜、なんて幸せなんだろ〜、とすごーく思ったの。
わたしは、これがしたいんだって。
ひたすらにまっすぐに那智さんが大好き。
ああ、犬気質って。
これができなくなる、あのぐずぐず期間のなんとも苦しいことか。
それは、那智さんに迷惑かけちゃうという部分もあるけれど、それよりも圧倒的に犬気質故の苦しさだったんだな〜って。
人が人を好きになるのにいろんな理由がある。
誠実さ?
経済力?
価値観の一致?
わたしは、安心して思いっきり尻尾を振らせてくれるところが好きで、かなり優先順位が高いらしい。
6年間の付き合いで、改めて実感した。
これがまっとうな理由かどうかは、わからないけど。
欲求の優先順位を理解して、それを埋める幸せを味わうことは悪いことじゃないよね。
元々いやらしい自分を認めたくないところがあるからだと思うけど、わたしは『欲情』するとストレートに現れない場合が時々あるみたいなんだ。
それに蓋をしたがる。
自己嫌悪することで蓋をして認めようとしないところがある。
その自己嫌悪が悲しくなる原因のひとつ。
そして、その『欲情』というものが、オナニーですっきりする類いのものとは、ちょっと違うようで。
被虐と従属(同化?)願望を満たしてもらわないとだめみたいなんだ。
それを叶えられる唯一の人那智さんがしてくれないから、言葉を疑うような心理状態になっちゃうのだろう。
(してくれないって言ったって、ちょっとの期間なんですけどね^^;)
欲情がストレートに現れたほうが健全な感じもするけれど、これは『羞恥心をなくさないで』という那智さんの好みと表裏一体だということで、二人の間では必要悪として許容していただけると思う。
言葉を素直に受け入れられなくなりそうになったら、時間ができたら叶えてねとお願いすることで、少しは心が軽くなってくれるといいなと願う。
こうやって犬気質のわたしが安心して尻尾を振れるようにしてもらえれば。
わたしは、いつまでも機嫌良く『大好き』って伝えられる。
何千回も何万回も。
きっと、等価交換。
ちょっと手間はかかるけど、那智さんは何万回の『だーい好き』を手に入れることができるのだ^^
それが、犬気質と付き合う特典といえば、特典(笑)
でも、でも。
その犬気質さえも押さえ込んでしまうものが欲情だとしたら…。
それがわたしの最優先事項ってことになってしまうのだろうか^^;
りん子はねぇ、一週間は大丈夫なんだよな。
10日でぎりぎり、二週間空くと『那智さん、悲しいです〜』って言い出すんだよ。
それにしても、二週間で枯渇する(らしい)わたしのファーストプライオリティ…、ああ、やっぱり情けない^^;
長々とお付き合いくださいまして、ありがとうございました^^
結局欲情じゃん!!ってことでしたぁ^^;