那智さんの嫉妬7
独特な幸福感
長いけど、これで一気におしまいにします!!
もうちょっとお付き合いくださーい^^
翌日も危険信号は点滅したまま。
那智さんは、わたしが書いたメールには「好きといっているようだ」とダメ出しするくせに、誘うような言葉を書けと指示する。
そして、わたしの中のわたしは従っちゃいけないと、ずっと言ってる。
その気になったらいけないくせに、なぜ、そうなるようなことを書かせようとするの?
わたしは、いかにオダギリくんが貴重な人材で、過去に避けたことと同じように欺くことはしたくないと何度も伝え、なんとかして、その誘惑じみたメールを書くことを拒否しようとした。
そして、一番の抵抗は、例え那智さんといえども、メールの一言一句まで言いなりになりたくなかったのだ。
ううん、わたしは、那智さんの言いなりになることは幸せだと思ってる。
それは、那智さんが発してくれることはほとんどが「りん子のため」ということがわかっていたからだ。
その、安心の依存先那智さんの言いなりは幸せだもの。
だけど、なんていうのかな、わたしはわたしが自由な上で、那智さんの言いなりでいられることが幸せなのだ。
那智さんだって、わたしが伸び伸びとしていて、そして、あなたの足下にいたいと思うことがいいはずなの。
盲目的に「あなたの言う通り」なんて、ぜったい嫌いなはずなんだ。
それなのに、どうして、ここまでわたしに介入して自由を奪うように指示するの。
これに従ったら、この先のふたりの関係に歪みが生じてしまいそうで、問題の本質とは違う所で抵抗してしまっていた。
那智さんは矛盾したことをいい、わたしは本質と違うところで抵抗してる。
こんなふたりの話し合いは、平行線や堂々巡りといった混乱しか生まない。
お互い、「言いたいことはわかってる、でも!!」という枕詞を並べて、同じ会話を繰り返していた。
それでも、話し合いって無駄じゃないな〜と思えることもあるのね。
この話し合いで「ハグ」に対してのお互いの認識の違いが理解できたんだよね。
わたしはオダギリくんとしたハグ。
そこから想像する「ハグ」は、親愛の情の表れが多くを占めていて、そこから「なにか」に発展することもあるし、しないこともある、そんな感じに思っていた。
那智さんのそれは、「ハグ」=その先に進む、一歩。
要するに、オダギリくんはりん子を抱きたいと思いその手始めとしてハグしたと、それを受け入れたのだから、次はもう一歩進むつもりだろうと思っていたのだった。
その認識の違いから、那智さんの意図が少しずつ見えてきた。
那智さん自身の口から出る矛盾に対する説明。
それは、あのハグを肯定するような誘うような言葉には「その先に進むことを意図して、ハグしたのか」や「わたしに友情とは別に恋愛感情があるのか」、そんなことを探る意図が含まれていたらしい。
そこまで聞いても、まだ、那智さんの真意がわからず、わからないものに従うことへの抵抗感で、話し合いは平行線のまま。
その日の、仕事の時間の大半をわたしとの電話に費やしてくれてる。
でも、従えない。
闇雲に「はい、言う通りにします」と投げ出せたら、どんなに楽か。
「俺の言う通りにしろ」と言ってしまえば、どんなに簡単か。
それでも、ふたりともそれはしたくない。
那智さんにはウソをつきたくない。
心を押し殺したくない。
2日目の夕方。
ほとほと疲れ果てたとき、ふと、この話し合いが意味のないことだと気づいた。
だって、わたし、もうオダギリくんに会わないということは、決まってるんだよ。
最後に会うにしても、もう、結果は決まってる。
だから、どんな書き方してもいいじゃない!?
那智さんに細かく指示される意味はないのよ、とにかく会わないのだから。
そう気づいたら、この話し合いが無意味に思えた。
ちょうど、那智さんから連絡が来たから、開口一番そのことを伝えた。
「那智さん、那智さんがいろいろ言ってくれてるけど、大前提で会わないとわたし決めてるのだから、どんな書き方してもいいのではないですか?わたし、最終的には、会わないのですよ。」
「もう、いいよ、もう疲れちゃった。俺、自分がいやになっちゃったよ。」
それと重なるように、那智さんが大きなため息を吐きながら口を挟んだ。
そして、この2日間の那智さんの矛盾に満ちた発言の説明をしはじめたのだ。
りん子がハグしたことに確かに嫉妬したけど、それはもう済んだことだから、今回オダギリくんからメールが来て、まず思ったのは、りん子にとって良い関係で会わせてあげられないだろうかということだった。
心を許せる人をりん子から一人減らしたくなかったから。
いまここで軌道修正すれば、安心して会わせてあげられる、りん子も良い関係が築けるだろう。
そう思って、叩き台を読ませてもらった。
そこに書かれていることは、男なら誰でも誤解してしまいそうな誘い文句とも取れる「会わない」宣言だった。
突っ込みどころ満載で、ちょっと頭のいい男なら簡単に「会う」ことに漕ぎ着け、次の誘いができそうな書き方だった。
その文字に、一番嫉妬したのだ。
男を甘く誘い結局自分が傷付いてきたりん子の、その隙だらけの文章に得も言われぬ腹立たしさを感じたのだ。
これは嫉妬だ。
自分が忌み嫌う嫉妬。
ひと言「会うな」と制限したい気持ちが湧いて来た。
それと、同時に最初から思っていた「りん子のために良い関係と作ってあげたい」という思い。
このふたつで那智さんは葛藤した。
そして、「嫉妬による制限」を抑え、りん子をオダギリくんに会わせてあげようという気持ちを優先したのだ。
だから、罠を仕掛けるようなこと書かせようとした。
それをクリアしオダギリくんに下心がないということが証明できれば、安心してりん子を会わせてあげられる。
そのための踏み絵のような誘い言葉だった。
抵抗するりん子に真意を伝えずに、それをさせることは至難の技。
そのうち、会わせてあげたいがために仕掛ける罠があまりにも姑息なことに、だんだん自己嫌悪してきてしまったのだ。
一万円札を差し出し、それを手にしたら「盗った」と責めるような。
男なら「普通いくよね」という状態を作っていかないことを試すような、それでいったら「ほらね」責めるような。
会わせてあげたい気持ちの表れが、オダギリくんをおとしいれるような罠になってしまっている。
最後には、そんな自分が心底いやになってしまったのだ。
「もういいよ。」
那智さんは、会わせてあげたいという気持ちをやめた。
結果的にオダギリくんを悪者にしてしまうような罠を仕掛ける自己嫌悪。
有無を言わさず「会っちゃいけない」という「嫉妬による束縛」をする自己嫌悪。
那智さんは、後者を選んだのだった。
誰かのせいにすることをせず、「かっこ悪い」自分になることを選んだ。
「もう、俺、自分がいやになっちゃったよ。りん子が会わないと言ってるんだから、それでいいや。なんて書くかは任せる。だから、もうオダギリくんとふたりで会っちゃいけないよ。」
そういうことだったの?
わたしは、はじめて那智さんの真意を知って、全身の力が抜けた。
那智さんは、わたしがオダギリくんとまっとうな関係を作れるように考えて、わたしのためを思って指示をしていたの!?
そのために、この2日間、仕事の時間を割いてくれたの。
ひと言「会っちゃダメ」と言えば、わたしは不服ながらも従ったはずだ。
それをせず、わたしのためを思って話し合いを続けてくれた。
ことの経緯を知り、そのあとに下された「嫉妬による束縛」に、わたしは喜んで従おうと思った。
オダギリくんは大切な人だ、でも、それ以上に、この心を削り取るような話し合いをしてくれた那智さんのほうが、ずっとずっと大切だ。
那智さんの大きな心に感謝して、わたしは改めてオダギリくんへ「会えない」というメールを書いた。
真摯に、素直に、いつかオダギリくんと会うときに、ちゃんと向かえ合えるように。
一生懸命、書いた。
翌朝。
「那智さん、オダギリくんへのメールチェックしたいですか?」
「う〜ん、チェックはしなくていいや、任せる。でも、気になるから送ったあとで読ませてほしい。」
オダギリくんに送信して、そのあと一言一句直さず那智さんに転送した。
誰も傷付けず、自分もオダギリくんも責めずに書けたから、胸を張って那智さんに転送できた。
数日後。
「メール読みました。りん子さんの気持ちよくわかりました。僕も懐かしい幼なじみに会ったような 感じになって羽目を外してしまったかもしれません。ごめんね。また、みんなで会いましょう。そのときはたくさん話そうね。いつまでも、まっすぐで正直なりん子さんでいてね。オダギリ」
オダギリくんから、こんなお返事が来た。
彼の真意はわからない。
でも、きっとわたしはこの次に会う機会があったら、後ろめたい気持ちを持たずに、そして伸び伸びとできるだろう。
オダギリくんとは、ふたりで会うという友情の育み方はできなくなった。
でも、とても清々しい気分。
相手のためを思う。
あなたを傷付けたくない。
言葉にするのは簡単だ。
でも、それを形にすること、それを継続しつづけてくれるはとても難しいことだと思う。
それをしてくれる那智さんに感謝の気持ちを持つ機会を与えてくれた「那智さんの嫉妬」だった。
それにしても、この2日間の話し合いは、ふたりしてほんとにほんとに疲れた。
わかりたい、わかってほしい、でも、譲れない、そんなことの繰り返し。
大切な人と関係を作っていくのは、とても面倒で大変なこと。
でも、そこで生まれた絆はぜったい強い。
ノロケついでに^^
今回これを書くにあたって、もう一度ふたりで掘り下げて話してわかったことがある。
なぜ、わたしが先に書いた「隙だらけ」のメールではダメで、那智さんの言葉で書かせようとしたの?
どちらも「誘う」ことには変わりないのでは?
そんな疑問が浮かび、那智さんに聞いてみた。
「俺は、りん子の書いたことで、りん子を責めたくなかったんだ。俺が書かせたことに彼が乗ってくれば、りん子を責めずにすむだろ?同じような内容でもりん子の書い たものをそのまま使えば、結果的に『ほらね』とりん子を責めることになる。俺は、大事な人を責めることはしたくなかったんだな。」
これにはノックアウト。
人はつい自分が優位に立ちたいがために、相手のミスを探し責任転嫁するところがあるよね。
それは大好きな人にもしてしまいがち。
那智さんの、わたし(大切な人)に対する思いやりの深さに、やられました。
こんなこといわれたら、こんなふうに大切にされたら、わたしは、那智さんも自分も大切にしなきゃって思っちゃう。
わたしは、「わたし寄り」の男の人を引きつけ、その後始末のように自分を傷付けていた。
そして、なんでもつい「自分のせい」にしてしまうクセがある。
もう、そんなことはしないと思いたい、わたしはどんどん、わたしを大切にできるようになっているのだもの。
だから、もし、この次、引き寄せることがあったとしたら、上手に引き寄せて、傷付けることのない良い関係を作るのだ^^
って、まだ、引き寄せるつもりでいる、わたし(笑)
ふう、これで「嫉妬」のお話はおしましです。
いつものことだけど、ノロケ過ぎかな〜、自己陶酔過ぎかな〜。
でも、あの話し合ったときみたいに、書くだけで疲れちゃったからこのままアップしちゃいます^^
長い間お付き合いいただきまして、ありがとうございました。
ほんと、お疲れさまでした!!
長いけど、これで一気におしまいにします!!
もうちょっとお付き合いくださーい^^
翌日も危険信号は点滅したまま。
那智さんは、わたしが書いたメールには「好きといっているようだ」とダメ出しするくせに、誘うような言葉を書けと指示する。
そして、わたしの中のわたしは従っちゃいけないと、ずっと言ってる。
その気になったらいけないくせに、なぜ、そうなるようなことを書かせようとするの?
わたしは、いかにオダギリくんが貴重な人材で、過去に避けたことと同じように欺くことはしたくないと何度も伝え、なんとかして、その誘惑じみたメールを書くことを拒否しようとした。
そして、一番の抵抗は、例え那智さんといえども、メールの一言一句まで言いなりになりたくなかったのだ。
ううん、わたしは、那智さんの言いなりになることは幸せだと思ってる。
それは、那智さんが発してくれることはほとんどが「りん子のため」ということがわかっていたからだ。
その、安心の依存先那智さんの言いなりは幸せだもの。
だけど、なんていうのかな、わたしはわたしが自由な上で、那智さんの言いなりでいられることが幸せなのだ。
那智さんだって、わたしが伸び伸びとしていて、そして、あなたの足下にいたいと思うことがいいはずなの。
盲目的に「あなたの言う通り」なんて、ぜったい嫌いなはずなんだ。
それなのに、どうして、ここまでわたしに介入して自由を奪うように指示するの。
これに従ったら、この先のふたりの関係に歪みが生じてしまいそうで、問題の本質とは違う所で抵抗してしまっていた。
那智さんは矛盾したことをいい、わたしは本質と違うところで抵抗してる。
こんなふたりの話し合いは、平行線や堂々巡りといった混乱しか生まない。
お互い、「言いたいことはわかってる、でも!!」という枕詞を並べて、同じ会話を繰り返していた。
それでも、話し合いって無駄じゃないな〜と思えることもあるのね。
この話し合いで「ハグ」に対してのお互いの認識の違いが理解できたんだよね。
わたしはオダギリくんとしたハグ。
そこから想像する「ハグ」は、親愛の情の表れが多くを占めていて、そこから「なにか」に発展することもあるし、しないこともある、そんな感じに思っていた。
那智さんのそれは、「ハグ」=その先に進む、一歩。
要するに、オダギリくんはりん子を抱きたいと思いその手始めとしてハグしたと、それを受け入れたのだから、次はもう一歩進むつもりだろうと思っていたのだった。
その認識の違いから、那智さんの意図が少しずつ見えてきた。
那智さん自身の口から出る矛盾に対する説明。
それは、あのハグを肯定するような誘うような言葉には「その先に進むことを意図して、ハグしたのか」や「わたしに友情とは別に恋愛感情があるのか」、そんなことを探る意図が含まれていたらしい。
そこまで聞いても、まだ、那智さんの真意がわからず、わからないものに従うことへの抵抗感で、話し合いは平行線のまま。
その日の、仕事の時間の大半をわたしとの電話に費やしてくれてる。
でも、従えない。
闇雲に「はい、言う通りにします」と投げ出せたら、どんなに楽か。
「俺の言う通りにしろ」と言ってしまえば、どんなに簡単か。
それでも、ふたりともそれはしたくない。
那智さんにはウソをつきたくない。
心を押し殺したくない。
2日目の夕方。
ほとほと疲れ果てたとき、ふと、この話し合いが意味のないことだと気づいた。
だって、わたし、もうオダギリくんに会わないということは、決まってるんだよ。
最後に会うにしても、もう、結果は決まってる。
だから、どんな書き方してもいいじゃない!?
那智さんに細かく指示される意味はないのよ、とにかく会わないのだから。
そう気づいたら、この話し合いが無意味に思えた。
ちょうど、那智さんから連絡が来たから、開口一番そのことを伝えた。
「那智さん、那智さんがいろいろ言ってくれてるけど、大前提で会わないとわたし決めてるのだから、どんな書き方してもいいのではないですか?わたし、最終的には、会わないのですよ。」
「もう、いいよ、もう疲れちゃった。俺、自分がいやになっちゃったよ。」
それと重なるように、那智さんが大きなため息を吐きながら口を挟んだ。
そして、この2日間の那智さんの矛盾に満ちた発言の説明をしはじめたのだ。
りん子がハグしたことに確かに嫉妬したけど、それはもう済んだことだから、今回オダギリくんからメールが来て、まず思ったのは、りん子にとって良い関係で会わせてあげられないだろうかということだった。
心を許せる人をりん子から一人減らしたくなかったから。
いまここで軌道修正すれば、安心して会わせてあげられる、りん子も良い関係が築けるだろう。
そう思って、叩き台を読ませてもらった。
そこに書かれていることは、男なら誰でも誤解してしまいそうな誘い文句とも取れる「会わない」宣言だった。
突っ込みどころ満載で、ちょっと頭のいい男なら簡単に「会う」ことに漕ぎ着け、次の誘いができそうな書き方だった。
その文字に、一番嫉妬したのだ。
男を甘く誘い結局自分が傷付いてきたりん子の、その隙だらけの文章に得も言われぬ腹立たしさを感じたのだ。
これは嫉妬だ。
自分が忌み嫌う嫉妬。
ひと言「会うな」と制限したい気持ちが湧いて来た。
それと、同時に最初から思っていた「りん子のために良い関係と作ってあげたい」という思い。
このふたつで那智さんは葛藤した。
そして、「嫉妬による制限」を抑え、りん子をオダギリくんに会わせてあげようという気持ちを優先したのだ。
だから、罠を仕掛けるようなこと書かせようとした。
それをクリアしオダギリくんに下心がないということが証明できれば、安心してりん子を会わせてあげられる。
そのための踏み絵のような誘い言葉だった。
抵抗するりん子に真意を伝えずに、それをさせることは至難の技。
そのうち、会わせてあげたいがために仕掛ける罠があまりにも姑息なことに、だんだん自己嫌悪してきてしまったのだ。
一万円札を差し出し、それを手にしたら「盗った」と責めるような。
男なら「普通いくよね」という状態を作っていかないことを試すような、それでいったら「ほらね」責めるような。
会わせてあげたい気持ちの表れが、オダギリくんをおとしいれるような罠になってしまっている。
最後には、そんな自分が心底いやになってしまったのだ。
「もういいよ。」
那智さんは、会わせてあげたいという気持ちをやめた。
結果的にオダギリくんを悪者にしてしまうような罠を仕掛ける自己嫌悪。
有無を言わさず「会っちゃいけない」という「嫉妬による束縛」をする自己嫌悪。
那智さんは、後者を選んだのだった。
誰かのせいにすることをせず、「かっこ悪い」自分になることを選んだ。
「もう、俺、自分がいやになっちゃったよ。りん子が会わないと言ってるんだから、それでいいや。なんて書くかは任せる。だから、もうオダギリくんとふたりで会っちゃいけないよ。」
そういうことだったの?
わたしは、はじめて那智さんの真意を知って、全身の力が抜けた。
那智さんは、わたしがオダギリくんとまっとうな関係を作れるように考えて、わたしのためを思って指示をしていたの!?
そのために、この2日間、仕事の時間を割いてくれたの。
ひと言「会っちゃダメ」と言えば、わたしは不服ながらも従ったはずだ。
それをせず、わたしのためを思って話し合いを続けてくれた。
ことの経緯を知り、そのあとに下された「嫉妬による束縛」に、わたしは喜んで従おうと思った。
オダギリくんは大切な人だ、でも、それ以上に、この心を削り取るような話し合いをしてくれた那智さんのほうが、ずっとずっと大切だ。
那智さんの大きな心に感謝して、わたしは改めてオダギリくんへ「会えない」というメールを書いた。
真摯に、素直に、いつかオダギリくんと会うときに、ちゃんと向かえ合えるように。
一生懸命、書いた。
翌朝。
「那智さん、オダギリくんへのメールチェックしたいですか?」
「う〜ん、チェックはしなくていいや、任せる。でも、気になるから送ったあとで読ませてほしい。」
オダギリくんに送信して、そのあと一言一句直さず那智さんに転送した。
誰も傷付けず、自分もオダギリくんも責めずに書けたから、胸を張って那智さんに転送できた。
数日後。
「メール読みました。りん子さんの気持ちよくわかりました。僕も懐かしい幼なじみに会ったような 感じになって羽目を外してしまったかもしれません。ごめんね。また、みんなで会いましょう。そのときはたくさん話そうね。いつまでも、まっすぐで正直なりん子さんでいてね。オダギリ」
オダギリくんから、こんなお返事が来た。
彼の真意はわからない。
でも、きっとわたしはこの次に会う機会があったら、後ろめたい気持ちを持たずに、そして伸び伸びとできるだろう。
オダギリくんとは、ふたりで会うという友情の育み方はできなくなった。
でも、とても清々しい気分。
相手のためを思う。
あなたを傷付けたくない。
言葉にするのは簡単だ。
でも、それを形にすること、それを継続しつづけてくれるはとても難しいことだと思う。
それをしてくれる那智さんに感謝の気持ちを持つ機会を与えてくれた「那智さんの嫉妬」だった。
それにしても、この2日間の話し合いは、ふたりしてほんとにほんとに疲れた。
わかりたい、わかってほしい、でも、譲れない、そんなことの繰り返し。
大切な人と関係を作っていくのは、とても面倒で大変なこと。
でも、そこで生まれた絆はぜったい強い。
ノロケついでに^^
今回これを書くにあたって、もう一度ふたりで掘り下げて話してわかったことがある。
なぜ、わたしが先に書いた「隙だらけ」のメールではダメで、那智さんの言葉で書かせようとしたの?
どちらも「誘う」ことには変わりないのでは?
そんな疑問が浮かび、那智さんに聞いてみた。
「俺は、りん子の書いたことで、りん子を責めたくなかったんだ。俺が書かせたことに彼が乗ってくれば、りん子を責めずにすむだろ?同じような内容でもりん子の書い たものをそのまま使えば、結果的に『ほらね』とりん子を責めることになる。俺は、大事な人を責めることはしたくなかったんだな。」
これにはノックアウト。
人はつい自分が優位に立ちたいがために、相手のミスを探し責任転嫁するところがあるよね。
それは大好きな人にもしてしまいがち。
那智さんの、わたし(大切な人)に対する思いやりの深さに、やられました。
こんなこといわれたら、こんなふうに大切にされたら、わたしは、那智さんも自分も大切にしなきゃって思っちゃう。
わたしは、「わたし寄り」の男の人を引きつけ、その後始末のように自分を傷付けていた。
そして、なんでもつい「自分のせい」にしてしまうクセがある。
もう、そんなことはしないと思いたい、わたしはどんどん、わたしを大切にできるようになっているのだもの。
だから、もし、この次、引き寄せることがあったとしたら、上手に引き寄せて、傷付けることのない良い関係を作るのだ^^
って、まだ、引き寄せるつもりでいる、わたし(笑)
ふう、これで「嫉妬」のお話はおしましです。
いつものことだけど、ノロケ過ぎかな〜、自己陶酔過ぎかな〜。
でも、あの話し合ったときみたいに、書くだけで疲れちゃったからこのままアップしちゃいます^^
長い間お付き合いいただきまして、ありがとうございました。
ほんと、お疲れさまでした!!
COMMENT
この那智さんのセリフ、わたしもノックアウトです。
思いやり、思い、いまも変わらずなんですよね~
そこがまた素敵だな。
思いやり、思い、いまも変わらずなんですよね~
そこがまた素敵だな。
あこさん
コメント、ありがとう!!
あこさんが読み返してくれるおかげでわたしも同じ過去エントリーを読むたのしみを味わっています^^
那智さんはずっと変わらないんだよね。
わたしは、それを頭で理解することから肌で感じ取って自分も実践できるようになるというように変わっていっていると思うけど、振り返ると那智さんは一貫しているな〜改めて思います^^
読み返してもたしかにこれはノックアウトだよね(笑)
那智さん自身も「俺っていいこというな〜(笑)」と感心してたくらいです^^;
コメント、ありがとう!!
あこさんが読み返してくれるおかげでわたしも同じ過去エントリーを読むたのしみを味わっています^^
那智さんはずっと変わらないんだよね。
わたしは、それを頭で理解することから肌で感じ取って自分も実践できるようになるというように変わっていっていると思うけど、振り返ると那智さんは一貫しているな〜改めて思います^^
読み返してもたしかにこれはノックアウトだよね(笑)
那智さん自身も「俺っていいこというな〜(笑)」と感心してたくらいです^^;
お二人共、お疲れ様でした~^^
お二人の姿勢に完敗です。
いやあ、失礼を承知で言わせて頂きます。
初めて、那智さんを、可愛いなあ、と思いました^^
もちろんりん子さんが可愛いのは、言わずもがなですが。
なにはともあれ、ごちそうさまでした^^
実は今回珍しく、お二人と見解にズレがありました。
引き付け、引き寄せ、その後始末のように自分を傷付けることを、私も「自分のせい」と思っていました。
今は「自分にも責任がある」と思っています。
そして、関係を持つにしろ、関係を絶つにしろ、その責任を元に、選択するようにしています。
その結果、良い関係が持てれば一番なのですが。
とりあえず、魔性の女にはなれそうもないです^^;
ともあれ、自分は被害者だ、とは思うことは出来ないなあ、と。
でも、実は、ズレとは違うような気もしているのです。
でも、何がどう違うのかが出てこないんです。
なんかもどかしい感じ。
今のところ出てきそうにないので、曖昧なまま書き込んでしまいました m(_ _)m
お二人の姿勢に完敗です。
いやあ、失礼を承知で言わせて頂きます。
初めて、那智さんを、可愛いなあ、と思いました^^
もちろんりん子さんが可愛いのは、言わずもがなですが。
なにはともあれ、ごちそうさまでした^^
実は今回珍しく、お二人と見解にズレがありました。
引き付け、引き寄せ、その後始末のように自分を傷付けることを、私も「自分のせい」と思っていました。
今は「自分にも責任がある」と思っています。
そして、関係を持つにしろ、関係を絶つにしろ、その責任を元に、選択するようにしています。
その結果、良い関係が持てれば一番なのですが。
とりあえず、魔性の女にはなれそうもないです^^;
ともあれ、自分は被害者だ、とは思うことは出来ないなあ、と。
でも、実は、ズレとは違うような気もしているのです。
でも、何がどう違うのかが出てこないんです。
なんかもどかしい感じ。
今のところ出てきそうにないので、曖昧なまま書き込んでしまいました m(_ _)m
長い続き物を読んで、コメントもくださってありがとうございます。
過去エントリーにコメントいただくと、あらためてわたしも読み返すことができるので、とても良い機会を与えてもらっているな〜と思っています。
めいさんとわたしはきっと似ているところがあるのだと思います。
でも、もしかしたら、わたしよりめいさんのほうがもう少し客観的に見る目を持てているのかもしれません。
それはとても良いことで、だからこそ「自分にも責任がある」という一番バランスの取れた答えに辿りつくことができたのかなと思います。
那智さんは男の立場として「一歩踏み出す」覚悟のようなものを「りん子は被害者だ」という言葉で表したのだと思うので、それはちょっと置いといて(笑)
わたし個人の感覚をお話しすれば。
わたしのまっっったく根拠ない核があって「女性は傷つく性を持っている」と思っているのです。
だから、性的な場面では女性が不本意な行為はしてはダメ!!って、しつこいくらい思ってます(笑)
なので、基本は「自分にも責任がある」で、性的な関係においては被害者になり得るとちょっと偏った感覚を持ってしまっています(あくまで、わたしの感覚だし、コメントレスでは説明不足になるのはごめんなさい^^本当はめいさんのほうが正解なの^^;)
性的な関係で「自分のせい」にしてしまいがちなわたしのような女には『傷つく性を持っているんだよ!!だから、被害者なの」とあえて声高に警告しているのが、わたしのスタンスなので、そこがめいさんとのズレなのかもしれませんね。
たた、わたしはオダギリくんと性的な関係になっていないし、ハグは親愛の情が強かったから、この場合はめいさんの「自分にも責任がある」が正解だと思います^^
だから、わたしの責任において、那智さんと真剣に話し合い、オダギリくんに真摯な気持ちで本当の気持ちを話した、ということになりますね^^
漠然とした線引きなんだけど、「性的な関係」で分けるかどうかがめいさんとわたしのズレ?なのかな^^;
こちらも一方的な感想を丸投げしちゃいます(笑)
ところで^^
那智さん「可愛い」をとても喜んでおりました^^
「可愛いっていうのは好感持ってくれているってことだよね」って(笑)
これもありがとうね〜。
過去エントリーにコメントいただくと、あらためてわたしも読み返すことができるので、とても良い機会を与えてもらっているな〜と思っています。
めいさんとわたしはきっと似ているところがあるのだと思います。
でも、もしかしたら、わたしよりめいさんのほうがもう少し客観的に見る目を持てているのかもしれません。
それはとても良いことで、だからこそ「自分にも責任がある」という一番バランスの取れた答えに辿りつくことができたのかなと思います。
那智さんは男の立場として「一歩踏み出す」覚悟のようなものを「りん子は被害者だ」という言葉で表したのだと思うので、それはちょっと置いといて(笑)
わたし個人の感覚をお話しすれば。
わたしのまっっったく根拠ない核があって「女性は傷つく性を持っている」と思っているのです。
だから、性的な場面では女性が不本意な行為はしてはダメ!!って、しつこいくらい思ってます(笑)
なので、基本は「自分にも責任がある」で、性的な関係においては被害者になり得るとちょっと偏った感覚を持ってしまっています(あくまで、わたしの感覚だし、コメントレスでは説明不足になるのはごめんなさい^^本当はめいさんのほうが正解なの^^;)
性的な関係で「自分のせい」にしてしまいがちなわたしのような女には『傷つく性を持っているんだよ!!だから、被害者なの」とあえて声高に警告しているのが、わたしのスタンスなので、そこがめいさんとのズレなのかもしれませんね。
たた、わたしはオダギリくんと性的な関係になっていないし、ハグは親愛の情が強かったから、この場合はめいさんの「自分にも責任がある」が正解だと思います^^
だから、わたしの責任において、那智さんと真剣に話し合い、オダギリくんに真摯な気持ちで本当の気持ちを話した、ということになりますね^^
漠然とした線引きなんだけど、「性的な関係」で分けるかどうかがめいさんとわたしのズレ?なのかな^^;
こちらも一方的な感想を丸投げしちゃいます(笑)
ところで^^
那智さん「可愛い」をとても喜んでおりました^^
「可愛いっていうのは好感持ってくれているってことだよね」って(笑)
これもありがとうね〜。
わ~いo(^▽^)o
那智さんに喜んで頂いちゃいました♪
いやっほう!☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
もちろん、好感度はなまる(笑)の「可愛い」です^^
ズレ(?)については、どちらが正解という事は多分なくて、特にりん子さんの「性的な場面」に於いては、必要な対処法のひとつなのかな、と感じました。
私はちょっと面倒臭くて、更に「自分にも責任がある」の責任は、私の権利でもあるのって思ってたりします。
他の誰にも譲んないよ、みたいな。
でも実は、「めいは被害者だ」って言ってくれる人が居てくれたなら…、なんて羨ましくなっちゃいました^^
那智さんに喜んで頂いちゃいました♪
いやっほう!☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
もちろん、好感度はなまる(笑)の「可愛い」です^^
ズレ(?)については、どちらが正解という事は多分なくて、特にりん子さんの「性的な場面」に於いては、必要な対処法のひとつなのかな、と感じました。
私はちょっと面倒臭くて、更に「自分にも責任がある」の責任は、私の権利でもあるのって思ってたりします。
他の誰にも譲んないよ、みたいな。
でも実は、「めいは被害者だ」って言ってくれる人が居てくれたなら…、なんて羨ましくなっちゃいました^^
「対処方法」、まさにその言葉、ぴったりです(すっきり)
コメントをいただいて、自分のモヤモヤが晴れることがあるのも、ブログをやっている醍醐味です^^
誰にも侵されない領域を持っている人が成熟した人だと思うし、それは魅力です。
でね、その成熟した人に、ひとりの人だけが侵すことができる、これが理想だね〜。
そのためにも成熟は必要なのだ^^
滅多に可愛いなんて思わない人の可愛いは、たまにはいいよね^^
コメントをいただいて、自分のモヤモヤが晴れることがあるのも、ブログをやっている醍醐味です^^
誰にも侵されない領域を持っている人が成熟した人だと思うし、それは魅力です。
でね、その成熟した人に、ひとりの人だけが侵すことができる、これが理想だね〜。
そのためにも成熟は必要なのだ^^
滅多に可愛いなんて思わない人の可愛いは、たまにはいいよね^^
わわ、すっきりして頂けて嬉しいです☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
そうそう、たったひとり、その人だけには、その権利も責任も義務さえも明け渡して、すべて侵されてしまうの。
はあ、うっとり。
たまにの可愛さ、これは反則です(笑)
そうそう、たったひとり、その人だけには、その権利も責任も義務さえも明け渡して、すべて侵されてしまうの。
はあ、うっとり。
たまにの可愛さ、これは反則です(笑)
すべて明け渡して浸食されるには、明け渡す『自分』がないとね^^
で、『その人』が重要なんだよね^^;
こちらの大事なところを明け渡しているのだから、しっかり揺るぎなく受け止めてほしいよね^^
コメントをいただいてわかることもたくさんあるんです、だから、これからもめいさんの視点でお話ししてくださいませ♪
で、『その人』が重要なんだよね^^;
こちらの大事なところを明け渡しているのだから、しっかり揺るぎなく受け止めてほしいよね^^
コメントをいただいてわかることもたくさんあるんです、だから、これからもめいさんの視点でお話ししてくださいませ♪