モカ6
モカ
確かに。
わたしは『焦がれたい』とずっとお願いしていた。
叶えてくれないと感情的になってしまうほど、お願いしていた。
そして期待したくないあまり『しようと思う』ではなくて『する』と決めたときに言ってくださいとお願いしていた。
本人はそこまで意識していたのはどうかわからないけど、那智さんはその通りにしてくれたのだ。
晴天の霹靂な提案に驚き、那智さんの意図を読み取ろうとする。
ひとり加える。
でも、それは女性としてではなく『妹』として。
那智さんがお父さんになり、わたしがお姉さん。
那智さんの話すビジョンを聞きながら、わたしは一生懸命いろんな回路を繋げて、那智さんの思う3人のメリットを組み立てようとしていた。
もともと、わたしは那智さんに対して『娘』の部分も持っている。
だから、それに対してかなりほとんど違和感なくいられる。
モカもわたしの『6歳児』にとても共感や憧れを抱いていてくれたから、普通の人よりハードルは低いかもしれない。
何より、モカは相手探しや自分探しにとても疲れているようだった。
もしかしたら『女』でいることを一旦お休みすることは悪いことではないのではないか。(性的なことする矛盾は置いといてください!!)
そして心地よい関係を知ってもらって、次パートナーを見つける下地を作るのだ。
異国の珍味をおいしいと思うには、まずその味を知り堪能しないといけない。
彼女に『知らない心地よさ』を味わってもらうのだ。
かつて、つい自分を低くして相手を見下す恋愛ばかりしていたわたしは、尊重し合い対等でいられる心地よさを教えてもらい、その経験が、いま『自分の好き』を選べるようになっている。
こんなふうに、モカにも前に進むための『帰る場所』ができてもいいよね。
那智さんは?
そりゃあ、この可愛らしい子を父性で包み成長させるなんて、那智さん的嗜好の人にはメリットしかないだろう(笑)
というのは、半分冗談で(もちろん半分本当^^)。
とにかく那智さんはここを好きでいてくれる人、関わってくれる人に幸せでいてほしいという気持ちがとても強い。
これも那智さんのいうところの『社会性』だろう。
そしてなにより、『りん子の願いを叶える』ことは大きな満足のひとつだ。
きっと、那智さんとわたしの幸福のために、この子も巻き込んで尚かつ幸せにするための設定が『姉妹』だったのだ。
わたしはどうだろう。
長年望んでいた『焦がれ』をこの子で叶えることができるのだろうか。
漠然と『女』ではなく『妹』ということに、これは嫉妬の種類が違うかもしれないと思うくらいで、あとはなんだか必死だった。
なにが必死だったかというと。
那智さんの意図を読み取り、それを遂行しようという同化。
(これはね、長年で培ってしまった『那智さんの意志はわたしの意志』という『下』の任務遂行忠誠の心理)
それと、モカにぜーーーったい無理をさせてはいけないという心配。
断ったらいけないかなとか、断ったらこの先気まずくなっちゃうかなとか、そんなことはぜったい思ってほしくなかった。
いま、この状態で一番立場が弱いのは彼女だ。
彼女の気持ちを尊重することに、とにかく必死だった。
那智さんはモカが『お付き合い』してくれるんじゃ満足しない。
モカは我慢せず、この関係を楽しんでもらわないといけない。
だから、那智さんの意図を読み取り補足の言葉を挟み。
ぜったいに無理しないで、いやなことはいやと言わないといけない、そして、いりん子れを断ったとしてもこの出会いになんら支障はないと、何度もモカにフォローしていた。
そして、これらの必死は那智さんとモカのためだけではなく、実は回り回ってわたしのためでもあったのだ。
この関係は、自分以外の人の幸せが自分の幸せに繋がる。
那智さんが満足して、モカが心地よさを味わえば、わたしは焦がれ満たされる。
そして那智さんのいう『社会性』、わたしたちが『ここにいる』という実感にも繋がる。
そんな気持ちで、必死だった。
またいつか改めて書くけど。
後に、何度も再確認するのだが、『妹』というポジションはこの3人に於いて、かなりベストではないかというほど当てはまっている。
那智さんとわたしの間の『できあがった』もの。
それを持っている自分が、新しいモカに申し訳ないような気持ちになったりして、それがブレーキになって『焦がれる』ことを難しくしてしまいそうな場面もあったのだけど。
『妹』なのだから、『おねえちゃんは持っていて当然、妹はいまからね』というふうに思考を那智正させてくれる。
これは、わたしの自尊心と、那智さんがモカに手をかけることに対して『イヤな嫉妬』にならずに済むのだ。(一進一退は繰り返してますけどね^^;)
そして、これもとっても重要なことなんだけど。
モカは、その『できるおねえちゃん、まだいまはできない妹』ポジションを楽しんでくれている。
できないことでいじけたり拗ねたりしないで、わたしと張り合おうともしないでいてくれるいるのだ(もしくは、しないようにカンペキに見せてくれている)
これは、後々那智さんと話し合い、モカ自身のエントリーなどを読んで、再確認させてもらったこと。
父性たっぷりのお父さん、お姉さんのわたし、ふたりを尊重してふたりに可愛がられる妹
とんでもなく倒錯した世界ではあるけれど、那智さんの直感した『これしかない関係』。
恐らく、那智さんは『親子、姉妹』の関係を打ち出したときに、この青写真が描けていたのだ。
だからこそ、那智さんの裁量でスタートさせた。
わたしはただただそれに従い、その場では必死なだけだった。
モカはとても驚いただろう。
でも、その場で決断してくれた。
「仲間に入れてください」と表明してくれた。
不思議な高揚感。
お酒の勢いも手伝って、夜の街を那智さんを真ん中に両方から腕を組む。
さてさて、この関係、どうなっていくのだろう。
とにかく、この時、わたしは絶対に我慢しないと決めた。
これから先ずっと続く那智さんとの間に一点の『シミ』も残したくない。
そして、このちょっと傷ついていたモカにも幸せになってもらいたい。
だから、ほろ酔いになりながら、期待と不安の半分半分な気持ちで。
ああ、明日から、まずは那智さんととことん話し合い、ふたりの共通意識作りをしなくちゃな〜と、目の前の大きな山を見上げて大きなため息の気分。
ため息をつきながらも、わたしは我慢をしちゃぁいけないんだともう一度自分に言い聞かせるのだ。
そして翌日から、この関係の骨組み作りがはじまるのだった。
とりあえず『モカ』の連続は、この骨組み作りまで続けます。
もう少しお付き合いくださいね〜^^
確かに。
わたしは『焦がれたい』とずっとお願いしていた。
叶えてくれないと感情的になってしまうほど、お願いしていた。
そして期待したくないあまり『しようと思う』ではなくて『する』と決めたときに言ってくださいとお願いしていた。
本人はそこまで意識していたのはどうかわからないけど、那智さんはその通りにしてくれたのだ。
晴天の霹靂な提案に驚き、那智さんの意図を読み取ろうとする。
ひとり加える。
でも、それは女性としてではなく『妹』として。
那智さんがお父さんになり、わたしがお姉さん。
那智さんの話すビジョンを聞きながら、わたしは一生懸命いろんな回路を繋げて、那智さんの思う3人のメリットを組み立てようとしていた。
もともと、わたしは那智さんに対して『娘』の部分も持っている。
だから、それに対してかなりほとんど違和感なくいられる。
モカもわたしの『6歳児』にとても共感や憧れを抱いていてくれたから、普通の人よりハードルは低いかもしれない。
何より、モカは相手探しや自分探しにとても疲れているようだった。
もしかしたら『女』でいることを一旦お休みすることは悪いことではないのではないか。(性的なことする矛盾は置いといてください!!)
そして心地よい関係を知ってもらって、次パートナーを見つける下地を作るのだ。
異国の珍味をおいしいと思うには、まずその味を知り堪能しないといけない。
彼女に『知らない心地よさ』を味わってもらうのだ。
かつて、つい自分を低くして相手を見下す恋愛ばかりしていたわたしは、尊重し合い対等でいられる心地よさを教えてもらい、その経験が、いま『自分の好き』を選べるようになっている。
こんなふうに、モカにも前に進むための『帰る場所』ができてもいいよね。
那智さんは?
そりゃあ、この可愛らしい子を父性で包み成長させるなんて、那智さん的嗜好の人にはメリットしかないだろう(笑)
というのは、半分冗談で(もちろん半分本当^^)。
とにかく那智さんはここを好きでいてくれる人、関わってくれる人に幸せでいてほしいという気持ちがとても強い。
これも那智さんのいうところの『社会性』だろう。
そしてなにより、『りん子の願いを叶える』ことは大きな満足のひとつだ。
きっと、那智さんとわたしの幸福のために、この子も巻き込んで尚かつ幸せにするための設定が『姉妹』だったのだ。
わたしはどうだろう。
長年望んでいた『焦がれ』をこの子で叶えることができるのだろうか。
漠然と『女』ではなく『妹』ということに、これは嫉妬の種類が違うかもしれないと思うくらいで、あとはなんだか必死だった。
なにが必死だったかというと。
那智さんの意図を読み取り、それを遂行しようという同化。
(これはね、長年で培ってしまった『那智さんの意志はわたしの意志』という『下』の任務遂行忠誠の心理)
それと、モカにぜーーーったい無理をさせてはいけないという心配。
断ったらいけないかなとか、断ったらこの先気まずくなっちゃうかなとか、そんなことはぜったい思ってほしくなかった。
いま、この状態で一番立場が弱いのは彼女だ。
彼女の気持ちを尊重することに、とにかく必死だった。
那智さんはモカが『お付き合い』してくれるんじゃ満足しない。
モカは我慢せず、この関係を楽しんでもらわないといけない。
だから、那智さんの意図を読み取り補足の言葉を挟み。
ぜったいに無理しないで、いやなことはいやと言わないといけない、そして、いりん子れを断ったとしてもこの出会いになんら支障はないと、何度もモカにフォローしていた。
そして、これらの必死は那智さんとモカのためだけではなく、実は回り回ってわたしのためでもあったのだ。
この関係は、自分以外の人の幸せが自分の幸せに繋がる。
那智さんが満足して、モカが心地よさを味わえば、わたしは焦がれ満たされる。
そして那智さんのいう『社会性』、わたしたちが『ここにいる』という実感にも繋がる。
そんな気持ちで、必死だった。
またいつか改めて書くけど。
後に、何度も再確認するのだが、『妹』というポジションはこの3人に於いて、かなりベストではないかというほど当てはまっている。
那智さんとわたしの間の『できあがった』もの。
それを持っている自分が、新しいモカに申し訳ないような気持ちになったりして、それがブレーキになって『焦がれる』ことを難しくしてしまいそうな場面もあったのだけど。
『妹』なのだから、『おねえちゃんは持っていて当然、妹はいまからね』というふうに思考を那智正させてくれる。
これは、わたしの自尊心と、那智さんがモカに手をかけることに対して『イヤな嫉妬』にならずに済むのだ。(一進一退は繰り返してますけどね^^;)
そして、これもとっても重要なことなんだけど。
モカは、その『できるおねえちゃん、まだいまはできない妹』ポジションを楽しんでくれている。
できないことでいじけたり拗ねたりしないで、わたしと張り合おうともしないでいてくれるいるのだ(もしくは、しないようにカンペキに見せてくれている)
これは、後々那智さんと話し合い、モカ自身のエントリーなどを読んで、再確認させてもらったこと。
父性たっぷりのお父さん、お姉さんのわたし、ふたりを尊重してふたりに可愛がられる妹
とんでもなく倒錯した世界ではあるけれど、那智さんの直感した『これしかない関係』。
恐らく、那智さんは『親子、姉妹』の関係を打ち出したときに、この青写真が描けていたのだ。
だからこそ、那智さんの裁量でスタートさせた。
わたしはただただそれに従い、その場では必死なだけだった。
モカはとても驚いただろう。
でも、その場で決断してくれた。
「仲間に入れてください」と表明してくれた。
不思議な高揚感。
お酒の勢いも手伝って、夜の街を那智さんを真ん中に両方から腕を組む。
さてさて、この関係、どうなっていくのだろう。
とにかく、この時、わたしは絶対に我慢しないと決めた。
これから先ずっと続く那智さんとの間に一点の『シミ』も残したくない。
そして、このちょっと傷ついていたモカにも幸せになってもらいたい。
だから、ほろ酔いになりながら、期待と不安の半分半分な気持ちで。
ああ、明日から、まずは那智さんととことん話し合い、ふたりの共通意識作りをしなくちゃな〜と、目の前の大きな山を見上げて大きなため息の気分。
ため息をつきながらも、わたしは我慢をしちゃぁいけないんだともう一度自分に言い聞かせるのだ。
そして翌日から、この関係の骨組み作りがはじまるのだった。
とりあえず『モカ』の連続は、この骨組み作りまで続けます。
もう少しお付き合いくださいね〜^^
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