欲張り
モカ
「りん子は触りにくいようにこうしておいてあげるね」
ニットのワンピにオーバーニーソックスのわたしの両手首を短いロープで一括りにする。
お父さんがモカを抱くとき、わたしは自分を自由にしていていい。
オナニーをするのに宣言も、いった後の報告もしなくていい。
見ていてもいいし、見ていなくてもいい。
好きなところにいて、好きなだけ自分で気持ち良くなっていていい。
このときは、手首を縛ることでほんの少し不自由になる。
だけど、ほんの少し那智さんの意識が作用しているようで、不自由が感じる。
ぺたんと床に座るわたしの目の前でふたりがキスをする。
お父さんの手がモカの胸を愛撫する。
ドキドキ。
ずきん。
胸が痛い。
クリトリスがぎゅっとなる。
丁寧に洋服を剥ぎ取られ、ふたりはベッドに。
ズリズリとすり寄ってわたしもベッドのそばの床に収まる。
髪を撫でキスをする。
モカがキスに応じる。
優しくキスをする那智さんに欲情する。
あああ、あの唇はわたし。
那智さんの舌がわたしの唇をこじ開ける。
でも、でも、わたしじゃない!!
焦れる。
苦しくて気持ちがいい。
自然に腰が揺れる。
拘束された両手をワンピの裾に差し込んむ。
笑っちゃうくら濡れている。
手首を無理矢理返して、ぎこちなくクリトリスを触る。
ああ、気持ちいい。
気持ち良くて恥ずかしいほど必死に触る。
だけど縛られた手首が思うように動いてくれなくて、快感が中途半端だ。
でも、そのもどかしいのが、いい。
お父さんがモカの腰のほうに動いた。
足の間に顔を埋める。
おまんこを舐めている。
その那智さんと目が合った。
目を逸らさない。
一瞬たりともこの欲情を逃すもんか。
おまんこが那智さんの舌を感じる。
それなのに、それはここにない。
あるのはわたしのぎこちない指だ。
苦しくて、感じる。
胸を掻きむしる。
モカのおまんこを舐めている那智さんの目を見つめながらオナニーをする。
なんて歪んでいるんだ。
苦しくて気持ちがいい。
腰がガクガク揺れて、瞼が重たくなる。
おまんこの汁のようにとろんとした意識の中、それでも絶対目を逸らすなと思う。
欲情を舐め尽くす。
気がついたらベッドから遠く離れて洗面所の堅い床に寝そべっていた。
数m先ではセックスをするふたり。
起き上がり洗面台に寄りかかり、なぜか壁に身を潜めている。
子供がいけないものをこっそり盗み見するように壁から僅かに顔を覗かせてみる。
なぜ、そんな見方をしたのかわからないのだけど。
壁から覗きながらまた触る。
はしたない子供だ。
ザクザクと胸が抉られ。
おまんこから汁が溢れる。
「……」
なんて言ったか聞き取れなかったけど、那智さんが射精することを告げたことは理解できた。
抉られた心臓に、もっと大きな刃。
いやだ!!!
わたしだけのものだ!!!
うわっと涙が溢れる。
全身の力が抜ける。
これだ。
これがわたしの欲しかった傷。
洗面所の床にうずくまり、拘束された両手で不器用に顔を覆う。
ここから動けない。
ここから動かない。
「おーい、りん子〜。」
「おねえちゃん、大丈夫?」
「ほーら、おいで」
ううん、動けない、動かない。
来て。
甘えた気持ちになる。
両手を覆ったまましくしく。
ざっくりと割れた傷から流れる血が、甘い香りを放ち出す。
「ったく、ほら立ちな(笑)
「おねえちゃん、泣いちゃったね」
手を差し伸べて。
那智さんが引っ張ってくれてやっと立ち上がる。
「うわ〜ん」
わたしも〜〜〜〜!!
地団駄を踏む。
「はいはい、次はりん子ね」
両手のロープを外し、バンザイしてワンピ、オーバーニーを片方ずつ、また顔を両手で覆いクルッと回ってブラも、丁寧に丁寧に1枚ずつ脱がしてもらった。
手を繋いでベッドに。
涙を拭いてもらって、髪を撫でてもらって。
お父さんに抱かれながら、モカとキスをする。
モカにあげたものより、もっともっとわたしにちょうだい。
ああ、なんて甘い涙。
苦しくて痛くてしょうがないのに、甘い。
これがわたしの望んだことなのか。
こんな苦しいものを欲しがる己にたじろぐ。
厄介な性癖を抱えてしまったものだ。
深くて苦しい傷。
そして深ければ深いほど快感も大きいのだ。
禁断の果実は特別な香りを放つ。
病付きになりそうだ。
でも、その代償は、もしかしたらとてつもなく大きいものなのかもしれない。
わたしはわたしの心に手を当てて、慎重にこの傷の行方を見据えるのだ。
それがわたしのしなければならないこと。
果実を味わわせてくれる、命綱を握ってくれるふたりに対する責任。
快感も逃さない。
傷ついたら手を差し伸べてもらう。
そしてふたりからの愛撫。
那智さんのことが大好きだから。
モカを大切に思うから。
わたしはとても欲張りでいようと思うのだ。
「りん子は触りにくいようにこうしておいてあげるね」
ニットのワンピにオーバーニーソックスのわたしの両手首を短いロープで一括りにする。
お父さんがモカを抱くとき、わたしは自分を自由にしていていい。
オナニーをするのに宣言も、いった後の報告もしなくていい。
見ていてもいいし、見ていなくてもいい。
好きなところにいて、好きなだけ自分で気持ち良くなっていていい。
このときは、手首を縛ることでほんの少し不自由になる。
だけど、ほんの少し那智さんの意識が作用しているようで、不自由が感じる。
ぺたんと床に座るわたしの目の前でふたりがキスをする。
お父さんの手がモカの胸を愛撫する。
ドキドキ。
ずきん。
胸が痛い。
クリトリスがぎゅっとなる。
丁寧に洋服を剥ぎ取られ、ふたりはベッドに。
ズリズリとすり寄ってわたしもベッドのそばの床に収まる。
髪を撫でキスをする。
モカがキスに応じる。
優しくキスをする那智さんに欲情する。
あああ、あの唇はわたし。
那智さんの舌がわたしの唇をこじ開ける。
でも、でも、わたしじゃない!!
焦れる。
苦しくて気持ちがいい。
自然に腰が揺れる。
拘束された両手をワンピの裾に差し込んむ。
笑っちゃうくら濡れている。
手首を無理矢理返して、ぎこちなくクリトリスを触る。
ああ、気持ちいい。
気持ち良くて恥ずかしいほど必死に触る。
だけど縛られた手首が思うように動いてくれなくて、快感が中途半端だ。
でも、そのもどかしいのが、いい。
お父さんがモカの腰のほうに動いた。
足の間に顔を埋める。
おまんこを舐めている。
その那智さんと目が合った。
目を逸らさない。
一瞬たりともこの欲情を逃すもんか。
おまんこが那智さんの舌を感じる。
それなのに、それはここにない。
あるのはわたしのぎこちない指だ。
苦しくて、感じる。
胸を掻きむしる。
モカのおまんこを舐めている那智さんの目を見つめながらオナニーをする。
なんて歪んでいるんだ。
苦しくて気持ちがいい。
腰がガクガク揺れて、瞼が重たくなる。
おまんこの汁のようにとろんとした意識の中、それでも絶対目を逸らすなと思う。
欲情を舐め尽くす。
気がついたらベッドから遠く離れて洗面所の堅い床に寝そべっていた。
数m先ではセックスをするふたり。
起き上がり洗面台に寄りかかり、なぜか壁に身を潜めている。
子供がいけないものをこっそり盗み見するように壁から僅かに顔を覗かせてみる。
なぜ、そんな見方をしたのかわからないのだけど。
壁から覗きながらまた触る。
はしたない子供だ。
ザクザクと胸が抉られ。
おまんこから汁が溢れる。
「……」
なんて言ったか聞き取れなかったけど、那智さんが射精することを告げたことは理解できた。
抉られた心臓に、もっと大きな刃。
いやだ!!!
わたしだけのものだ!!!
うわっと涙が溢れる。
全身の力が抜ける。
これだ。
これがわたしの欲しかった傷。
洗面所の床にうずくまり、拘束された両手で不器用に顔を覆う。
ここから動けない。
ここから動かない。
「おーい、りん子〜。」
「おねえちゃん、大丈夫?」
「ほーら、おいで」
ううん、動けない、動かない。
来て。
甘えた気持ちになる。
両手を覆ったまましくしく。
ざっくりと割れた傷から流れる血が、甘い香りを放ち出す。
「ったく、ほら立ちな(笑)
「おねえちゃん、泣いちゃったね」
手を差し伸べて。
那智さんが引っ張ってくれてやっと立ち上がる。
「うわ〜ん」
わたしも〜〜〜〜!!
地団駄を踏む。
「はいはい、次はりん子ね」
両手のロープを外し、バンザイしてワンピ、オーバーニーを片方ずつ、また顔を両手で覆いクルッと回ってブラも、丁寧に丁寧に1枚ずつ脱がしてもらった。
手を繋いでベッドに。
涙を拭いてもらって、髪を撫でてもらって。
お父さんに抱かれながら、モカとキスをする。
モカにあげたものより、もっともっとわたしにちょうだい。
ああ、なんて甘い涙。
苦しくて痛くてしょうがないのに、甘い。
これがわたしの望んだことなのか。
こんな苦しいものを欲しがる己にたじろぐ。
厄介な性癖を抱えてしまったものだ。
深くて苦しい傷。
そして深ければ深いほど快感も大きいのだ。
禁断の果実は特別な香りを放つ。
病付きになりそうだ。
でも、その代償は、もしかしたらとてつもなく大きいものなのかもしれない。
わたしはわたしの心に手を当てて、慎重にこの傷の行方を見据えるのだ。
それがわたしのしなければならないこと。
果実を味わわせてくれる、命綱を握ってくれるふたりに対する責任。
快感も逃さない。
傷ついたら手を差し伸べてもらう。
そしてふたりからの愛撫。
那智さんのことが大好きだから。
モカを大切に思うから。
わたしはとても欲張りでいようと思うのだ。
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