濃い5
非日常的な日常
ホテルに戻ってから、紙おむつをチェックされる。
洋服を脱ぎ、下着替わりのおむつだけの姿は、とても恥ずかしい。
必要としていない物を身につけている姿は、背徳的な排泄行為と似ている。
心細く気持ち良い。
その姿で窓際に連れて行かれた。
障子と窓を開け外気が入り込む窓際に立つ。
ゴワゴワしたおむつ一枚だけのわたし。
向かいにマンションの玄関が並んで見える。
玄関の横には小さめの窓がある、洗面所かな納戸かな、小さな窓。
ドア、出入りしてる人影はない、でも、どこで誰が見てるかもわからない。
後ろから那智さんが乳首を摘む。
いや、恥ずかしい。
怖い、那智さん。
視線が泳ぐ。
どこかに人の気配はないか、警戒して。
デリバリーや宅配が玄関前に来ないか。
公園から戻った親子連れが通ってしまわないか。
怖い。
乳首を潰す力が増す。
見えている景色が見えているまま、ぼんやりしてくる。
全部わかってる。
自分の状況も景色も。
こんな状態で理性は崩れない。
でも、すべてがぼんやりしている。
わかってるから恥ずかしくて情けなくて、感じる。
窓際でおむつ姿で乳首を強く握り潰されて、腰を振っていく。
おむつを取られて、次はマッサージ機。
次から次に何かをされてもうすでにヘトヘト。(えっと、書いてませんがセックスもしてるしお風呂も入ってるしマッサージもしてます^^)
マッサージ機は、はじめのころは「狂いそうな刺激のあと同じくらいの快感が来る」の繰り返しだったのだけど、最近は変化していて、最初大きな快感がきてそ れがしばらく持続して、そのあとは快感も苦痛も減っていき、ただマッサージ機で内蔵を刺激するような不快感が残るというようになっている。
だから、長い時間すると気分が悪くなりそうになる。
この日は那智さんの気分で?休み休み何回も繰り返した。
これは、最初の「すごい快感の持続」の繰り返しだったので、その不快感は感じずにすんだ。
「うぎゃーーーー」ってなって(恥ずかしいけど)おしっこ出ちゃって、ちょっと休憩でヘトヘトになりながら甘え、また、那智さんのタイミングではじまる。
いつ終わって、いつはじまるか、わたしにはわからない中で、強烈な刺激と快感。
汗とかおしっことかでシーツもわたしもぐちゃぐちゃで、呆然と横たわっている。
快感で体はぐったりしてるけど、意識はしっかりとしている。
むしろ穏やかに、心地良い(心地良過ぎる!?)疲労を受け止めてる感じ。
隣りで半身を起こしてタバコを吸っていた那智さんが、静かに言った。
「ああ、鞭打ちたくなってきた…10発くらい。打っていい?」
ぼんやりとしながら「…はい。」と答える。
10発といっているのだから、当然「ものすごく強く」だ。
そのように聞いてみると「そうだね」と返事をしながら、鞭を取りに行った。
わたしは。
わたしは、静かにお尻を高く上げ、鞭を受ける姿勢で待つ。
絶対痛い。
10発限定なんて宣言されたこと、いままでない。
絶対に痛く打たれることは、簡単に推し量れる。
10発だけということは、わたしを「痴人」にはしない。
10発で終わるとわかっていれば、痛みと恐怖から逃げるようなエクスタシーにもならないだろう。
泣きも叫びもせず、快感にもならない10発。
きっと、ただ痛いだけだ。
それでも、わたしは全然怖くない。
数を提示されているからか、それとも、受け入れる喜びか。
静かに枕を抱え、待つ。
一発目が振り下ろされた。
「バシッ!!!!」
痛い!!
恐らく那智さんの中ではかなり手加減なしに打ってる。
「くぅぅぅぅ」」
身を縮め、堪える。
那智さんがタバコを取りに行った。
今朝からのたくさんの出来事が、いりん子の空間に集まってとても濃密な空気を作っている。
すごく、濃い空気。
姿勢を整えてまた待つ。
ゆっくりとタバコをくわえて那智さんが戻る。
濃い空気が揺れる。
その波動がわたしに押し寄せるようだ。
「那智さん、いま、わたしたちの間に流れる空気、なんなんでしょうね。」
いままであまり感じたことのないこの空気に、お尻を突き出し枕を抱えながら、聞く。
「さあな…。」
そういって、二発目。
同じように、すごく痛い。
体をよじり、痛いところを押さえて、痛みをやり過ごす。
那智さん、水分の取りに行ってる。
また、静かな時間。
なんだろう。
那智さんは打ちたいから、打ち。
わたしは、それを受けたくて待ってる。
それ以外ない。
那智さんは「可愛がろう」とか「焼き付けよう」とか目的があるのかもしれないけど、ちょっとわからないな、打ちたいからと、このときは感じた。
そこから何かを生もうとしない鞭打ちは珍しい。
快感とか涙とか崩壊とか昇天とか、そのどれも生まれないような鞭。
朝からずっと可愛がってもらった、その結果のこの空気。
ううん、もしかしたら、出会って数年かけて積み上げて、ふたりが作り出した空気かもしれない。
那智さんは気づいていてくれるかな。
いまの、この「濃さ」は、自慢したいくらいふたりだけのものだ。
どろりとして、愛しく甘く、ちょっと黒い。
最初から数を数えることは放棄していた。
那智さんが数える「10発」だろうと思っていたから。
何発目だろうか、振り返り仰ぎ見る。
ゴムのバラ鞭をねじり、一本の太い鞭に仕立て上げてる。
一本鞭よりはましなのかな、でも、きっとすごく痛い。
怖くない。
打ちたい那智さんと受けたいわたしがいるだけ。
頭はとてもクリアだ。
ただ静かに涙は流れてる。
覚醒してるはずなんだけど、この鞭に恐怖を感じないということは、どこかが麻痺しているのかもしれない。
それも、いい。
繁華街の片隅のホテルの一室で、ごく普通の男女が鞭を打ち喜んでそれを受ける。
酔狂だ。
だけど、この「濃い」空気や関係は、積み上げたふたり結果、そして、わたしの宝物。
さて、「濃い」はお楽しみいただけましたか?
今週はずっとこれで、とても濃い一週間でした^^
ホテルに戻ってから、紙おむつをチェックされる。
洋服を脱ぎ、下着替わりのおむつだけの姿は、とても恥ずかしい。
必要としていない物を身につけている姿は、背徳的な排泄行為と似ている。
心細く気持ち良い。
その姿で窓際に連れて行かれた。
障子と窓を開け外気が入り込む窓際に立つ。
ゴワゴワしたおむつ一枚だけのわたし。
向かいにマンションの玄関が並んで見える。
玄関の横には小さめの窓がある、洗面所かな納戸かな、小さな窓。
ドア、出入りしてる人影はない、でも、どこで誰が見てるかもわからない。
後ろから那智さんが乳首を摘む。
いや、恥ずかしい。
怖い、那智さん。
視線が泳ぐ。
どこかに人の気配はないか、警戒して。
デリバリーや宅配が玄関前に来ないか。
公園から戻った親子連れが通ってしまわないか。
怖い。
乳首を潰す力が増す。
見えている景色が見えているまま、ぼんやりしてくる。
全部わかってる。
自分の状況も景色も。
こんな状態で理性は崩れない。
でも、すべてがぼんやりしている。
わかってるから恥ずかしくて情けなくて、感じる。
窓際でおむつ姿で乳首を強く握り潰されて、腰を振っていく。
おむつを取られて、次はマッサージ機。
次から次に何かをされてもうすでにヘトヘト。(えっと、書いてませんがセックスもしてるしお風呂も入ってるしマッサージもしてます^^)
マッサージ機は、はじめのころは「狂いそうな刺激のあと同じくらいの快感が来る」の繰り返しだったのだけど、最近は変化していて、最初大きな快感がきてそ れがしばらく持続して、そのあとは快感も苦痛も減っていき、ただマッサージ機で内蔵を刺激するような不快感が残るというようになっている。
だから、長い時間すると気分が悪くなりそうになる。
この日は那智さんの気分で?休み休み何回も繰り返した。
これは、最初の「すごい快感の持続」の繰り返しだったので、その不快感は感じずにすんだ。
「うぎゃーーーー」ってなって(恥ずかしいけど)おしっこ出ちゃって、ちょっと休憩でヘトヘトになりながら甘え、また、那智さんのタイミングではじまる。
いつ終わって、いつはじまるか、わたしにはわからない中で、強烈な刺激と快感。
汗とかおしっことかでシーツもわたしもぐちゃぐちゃで、呆然と横たわっている。
快感で体はぐったりしてるけど、意識はしっかりとしている。
むしろ穏やかに、心地良い(心地良過ぎる!?)疲労を受け止めてる感じ。
隣りで半身を起こしてタバコを吸っていた那智さんが、静かに言った。
「ああ、鞭打ちたくなってきた…10発くらい。打っていい?」
ぼんやりとしながら「…はい。」と答える。
10発といっているのだから、当然「ものすごく強く」だ。
そのように聞いてみると「そうだね」と返事をしながら、鞭を取りに行った。
わたしは。
わたしは、静かにお尻を高く上げ、鞭を受ける姿勢で待つ。
絶対痛い。
10発限定なんて宣言されたこと、いままでない。
絶対に痛く打たれることは、簡単に推し量れる。
10発だけということは、わたしを「痴人」にはしない。
10発で終わるとわかっていれば、痛みと恐怖から逃げるようなエクスタシーにもならないだろう。
泣きも叫びもせず、快感にもならない10発。
きっと、ただ痛いだけだ。
それでも、わたしは全然怖くない。
数を提示されているからか、それとも、受け入れる喜びか。
静かに枕を抱え、待つ。
一発目が振り下ろされた。
「バシッ!!!!」
痛い!!
恐らく那智さんの中ではかなり手加減なしに打ってる。
「くぅぅぅぅ」」
身を縮め、堪える。
那智さんがタバコを取りに行った。
今朝からのたくさんの出来事が、いりん子の空間に集まってとても濃密な空気を作っている。
すごく、濃い空気。
姿勢を整えてまた待つ。
ゆっくりとタバコをくわえて那智さんが戻る。
濃い空気が揺れる。
その波動がわたしに押し寄せるようだ。
「那智さん、いま、わたしたちの間に流れる空気、なんなんでしょうね。」
いままであまり感じたことのないこの空気に、お尻を突き出し枕を抱えながら、聞く。
「さあな…。」
そういって、二発目。
同じように、すごく痛い。
体をよじり、痛いところを押さえて、痛みをやり過ごす。
那智さん、水分の取りに行ってる。
また、静かな時間。
なんだろう。
那智さんは打ちたいから、打ち。
わたしは、それを受けたくて待ってる。
それ以外ない。
那智さんは「可愛がろう」とか「焼き付けよう」とか目的があるのかもしれないけど、ちょっとわからないな、打ちたいからと、このときは感じた。
そこから何かを生もうとしない鞭打ちは珍しい。
快感とか涙とか崩壊とか昇天とか、そのどれも生まれないような鞭。
朝からずっと可愛がってもらった、その結果のこの空気。
ううん、もしかしたら、出会って数年かけて積み上げて、ふたりが作り出した空気かもしれない。
那智さんは気づいていてくれるかな。
いまの、この「濃さ」は、自慢したいくらいふたりだけのものだ。
どろりとして、愛しく甘く、ちょっと黒い。
最初から数を数えることは放棄していた。
那智さんが数える「10発」だろうと思っていたから。
何発目だろうか、振り返り仰ぎ見る。
ゴムのバラ鞭をねじり、一本の太い鞭に仕立て上げてる。
一本鞭よりはましなのかな、でも、きっとすごく痛い。
怖くない。
打ちたい那智さんと受けたいわたしがいるだけ。
頭はとてもクリアだ。
ただ静かに涙は流れてる。
覚醒してるはずなんだけど、この鞭に恐怖を感じないということは、どこかが麻痺しているのかもしれない。
それも、いい。
繁華街の片隅のホテルの一室で、ごく普通の男女が鞭を打ち喜んでそれを受ける。
酔狂だ。
だけど、この「濃い」空気や関係は、積み上げたふたり結果、そして、わたしの宝物。
さて、「濃い」はお楽しみいただけましたか?
今週はずっとこれで、とても濃い一週間でした^^
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