コートの下2
非日常的な日常
駅のトイレで支度をして、急いで待ち合わせ場所に向かわなきゃ。
階段を登るのが怖い。
後ろから見えないだろうか。
見えないとしても、不自然ではないかしら。
朝のラッシュの名残りでまだ人の波ができている階段を上がる。
人がいっぱいだけど、そのほうがむしろ安心。
だって、足下見えないもんね。
気持ち摺り足で急いで改札を抜ける。
ああ、早く、早く、那智さんに会いたい。
こういう不安なときは、いつもよりずっと那智さんに会いたい(笑)
顔を見て、ちょっと安心して、一緒に歩きはじめる。
安心したら、興奮が溢れてしまって、どれだけヒヤヒヤしながら来たか、キーキーなりながら訴える。
那智さんがチラッとコートの裾に視線を落として、後ろの裾をペラッとめくった。
ええええ!?
那智さん!!
いま、めくりましたね、めくりましたね。
め、く、り、ま、し、た、ね!!!!
那智さん、いま、わたし、確実にパンツ見せましたよ!!!!
心の中は七転八倒。
声を上げたいけど、そうすると余計に変だからグッと堪える。
「那智さん、後ろ、人いましたか…!?」
「さあ〜、振り返ったら、目立つでしょ?(笑)」
もうヒーヒーしてるわたし。
那智さんは、平然としてるけど、こういうの楽しいんだろうなぁ(泣)
すでにちょっとヘトヘトでマ○○の3階へ。
けっこう人がたくさんいる。
これだけの人が最初からいると、那智さんルールでなにもしないだろう。(元々誰かがいたらしない 例外ありですけど)
コートのボタンをしっかり上まで締めて腰掛ける。
寒がり風なわたし^^;
あんまり人が多いからか、このマ○○ではまったくそういう空気はなく、話題も普通のものだった。
回避することを考えたら、敢えて話題に出さないほうがいいかもしれない。
それに、これは感触なんだけど、那智さんの「やる」というテンションが感じられないのだ。
これも長年の付き合いから感じる勘のようなもの。
那智さんは、やると決めたら有無を言わさずやる。
その時の空気ってあるんだ。
で、その「絶対やる」っていうのは、実はそんなに頻繁になくって、普段は割と気分で変わるの。
むしろ、それまでのわたしの「キーキー」を楽しんだり、その様子で那智さん自身の気分が変わったりするのを楽しんでる感じ。(でも、やると言ったことは、いつか必ずやるのだけど 泣)
だから、わたしは、たまにしかない「絶対やる」テンションを嗅ぎ分けることができるようになったみたい。
この時の那智さんからはそれが感じられなかったのね。
だから、わたしが、大人しくしていれば発展しないと思ったのだ。
他愛もない会話を楽しんで「じゃ、出ようか」と席を立った。
この後どうするという話は一切出なかった。
フロアの出入り口にあるダストボックスにゴミを捨てる。
わたしはそれを那智さんに任せて、ダストボックスより階段よりの階段の降り口あたりで待ってる。
那智さんとの距離は4、50m。
でも、壁があるから、フロアからは那智さんの後ろ姿は見えてもわたしの姿は見えない。
トレーからゴミを捨てながら、こちらを見て。
「めくって。」
そんな空気なかったから、驚く。
ああ、でも、わたし、待ってたかもしれない。
誰も上がってきませんように。
誰も、フロアを出ませんように。
祈るような気持ちで、恐る恐るコートの裾をめくる。
太腿、下着があらわになっているはずだ。
このとき、いままでの露出では感じなかった快感がわたしにやってきた。
ほんの3秒間。
でも、違う快感だとはっきりとわかった。
自分でする。
それが、こんなにもいままでと違う快感をくれるものなの?
いままで、那智さんの意志で那智さんの手で、わたしを晒してきた。
指示があったから、これだって那智さんがしているといえないこともない。
ううん、「自分で」というのは何回かあったかもしれない。
でも、この違う気持ち良さはなんだろう。
自分の手でコートの裾を広げ下着を晒す。
ゾクゾクする。
ナルシズムを刺激するような快感。(語彙が少ないよぉ、この感覚ナルシズムであってるのかな〜泣)
那智さんの指示という従属感。
露出願望。
そして、自己愛。
そう、わたし、自分に「愛される価値がない」と思っていたくせに、「自己愛」なんだ。
この矛盾が、わたしを苦しめてるひとつだったの。
「愛される価値がある」と最近はやっと思えるようになってきて、矛盾がひとつ解消されて、残ったそれは快感になったみたいです。
従属感。
願望。
自己愛。
それらがごちゃ混ぜになった海に身を投げるような、落ちていく快感。
わずか3秒間。
思い返すと、こんな感じ。
その3秒間で、知った新しい快感を肌の上でヒリヒリとさせながら、マ○○を出た。
那智さんの気分は「絶対やる」じゃない。
わたしだって下着姿で数十mを歩くことは避けたい。
でも、わたしの中で芽吹いた新しい感覚が「なくていいの〜!?」と、わたしを突く。
こら、おとなしくしてるの!!わたしの中の「変態」さん。
そんなに焦らなくても、那智さんは「必ずやる」。
煽れば、予想以上に酷いことになるんだから。
快感の余韻とか人目とか、コートの下を意識していろんなことでぐるぐるしながら、あの坂に向かう。
駅のトイレで支度をして、急いで待ち合わせ場所に向かわなきゃ。
階段を登るのが怖い。
後ろから見えないだろうか。
見えないとしても、不自然ではないかしら。
朝のラッシュの名残りでまだ人の波ができている階段を上がる。
人がいっぱいだけど、そのほうがむしろ安心。
だって、足下見えないもんね。
気持ち摺り足で急いで改札を抜ける。
ああ、早く、早く、那智さんに会いたい。
こういう不安なときは、いつもよりずっと那智さんに会いたい(笑)
顔を見て、ちょっと安心して、一緒に歩きはじめる。
安心したら、興奮が溢れてしまって、どれだけヒヤヒヤしながら来たか、キーキーなりながら訴える。
那智さんがチラッとコートの裾に視線を落として、後ろの裾をペラッとめくった。
ええええ!?
那智さん!!
いま、めくりましたね、めくりましたね。
め、く、り、ま、し、た、ね!!!!
那智さん、いま、わたし、確実にパンツ見せましたよ!!!!
心の中は七転八倒。
声を上げたいけど、そうすると余計に変だからグッと堪える。
「那智さん、後ろ、人いましたか…!?」
「さあ〜、振り返ったら、目立つでしょ?(笑)」
もうヒーヒーしてるわたし。
那智さんは、平然としてるけど、こういうの楽しいんだろうなぁ(泣)
すでにちょっとヘトヘトでマ○○の3階へ。
けっこう人がたくさんいる。
これだけの人が最初からいると、那智さんルールでなにもしないだろう。(元々誰かがいたらしない 例外ありですけど)
コートのボタンをしっかり上まで締めて腰掛ける。
寒がり風なわたし^^;
あんまり人が多いからか、このマ○○ではまったくそういう空気はなく、話題も普通のものだった。
回避することを考えたら、敢えて話題に出さないほうがいいかもしれない。
それに、これは感触なんだけど、那智さんの「やる」というテンションが感じられないのだ。
これも長年の付き合いから感じる勘のようなもの。
那智さんは、やると決めたら有無を言わさずやる。
その時の空気ってあるんだ。
で、その「絶対やる」っていうのは、実はそんなに頻繁になくって、普段は割と気分で変わるの。
むしろ、それまでのわたしの「キーキー」を楽しんだり、その様子で那智さん自身の気分が変わったりするのを楽しんでる感じ。(でも、やると言ったことは、いつか必ずやるのだけど 泣)
だから、わたしは、たまにしかない「絶対やる」テンションを嗅ぎ分けることができるようになったみたい。
この時の那智さんからはそれが感じられなかったのね。
だから、わたしが、大人しくしていれば発展しないと思ったのだ。
他愛もない会話を楽しんで「じゃ、出ようか」と席を立った。
この後どうするという話は一切出なかった。
フロアの出入り口にあるダストボックスにゴミを捨てる。
わたしはそれを那智さんに任せて、ダストボックスより階段よりの階段の降り口あたりで待ってる。
那智さんとの距離は4、50m。
でも、壁があるから、フロアからは那智さんの後ろ姿は見えてもわたしの姿は見えない。
トレーからゴミを捨てながら、こちらを見て。
「めくって。」
そんな空気なかったから、驚く。
ああ、でも、わたし、待ってたかもしれない。
誰も上がってきませんように。
誰も、フロアを出ませんように。
祈るような気持ちで、恐る恐るコートの裾をめくる。
太腿、下着があらわになっているはずだ。
このとき、いままでの露出では感じなかった快感がわたしにやってきた。
ほんの3秒間。
でも、違う快感だとはっきりとわかった。
自分でする。
それが、こんなにもいままでと違う快感をくれるものなの?
いままで、那智さんの意志で那智さんの手で、わたしを晒してきた。
指示があったから、これだって那智さんがしているといえないこともない。
ううん、「自分で」というのは何回かあったかもしれない。
でも、この違う気持ち良さはなんだろう。
自分の手でコートの裾を広げ下着を晒す。
ゾクゾクする。
ナルシズムを刺激するような快感。(語彙が少ないよぉ、この感覚ナルシズムであってるのかな〜泣)
那智さんの指示という従属感。
露出願望。
そして、自己愛。
そう、わたし、自分に「愛される価値がない」と思っていたくせに、「自己愛」なんだ。
この矛盾が、わたしを苦しめてるひとつだったの。
「愛される価値がある」と最近はやっと思えるようになってきて、矛盾がひとつ解消されて、残ったそれは快感になったみたいです。
従属感。
願望。
自己愛。
それらがごちゃ混ぜになった海に身を投げるような、落ちていく快感。
わずか3秒間。
思い返すと、こんな感じ。
その3秒間で、知った新しい快感を肌の上でヒリヒリとさせながら、マ○○を出た。
那智さんの気分は「絶対やる」じゃない。
わたしだって下着姿で数十mを歩くことは避けたい。
でも、わたしの中で芽吹いた新しい感覚が「なくていいの〜!?」と、わたしを突く。
こら、おとなしくしてるの!!わたしの中の「変態」さん。
そんなに焦らなくても、那智さんは「必ずやる」。
煽れば、予想以上に酷いことになるんだから。
快感の余韻とか人目とか、コートの下を意識していろんなことでぐるぐるしながら、あの坂に向かう。