漫画喫茶にて
非日常的な日常
漫画喫茶というところに初めて入った。
薄暗い店内の案内された番号の個室に入ると、二人掛けのソファと同じ幅のデスクにパソコンが置いてあるだけだ。
壁と言えば立派な感じだけど、その壁はパーテーションくらいのもの。
しかも、学校のトイレのように背丈より少し高い所までしか壁がない。
頭上はフロア共通の空間が広がっている。
ここで声を出したら、筒抜け。
でも、この日は、お外で散々遊んでもらったから、私はとても欲情してしまっている。
早く「抱いて」ほしい。
なんでもいいから、してほしい。
パソコンをいじる那智さんに「おちんちんをください」とお願いする。
ズボンのファスナーを下ろして、出してくれたそれにむしゃぶりつく。
嬉しい。
デスクの下に滑り込み、那智さんの足の間に座って、一心不乱にくわえる。
パソコンをしていた那智さんの手が、私の髪を掴んでおちんちんから引きはがす。
そのまま下に押し込んで、私の頭を足で踏んだ。
漫画喫茶の床に寝そべって、頭を踏まれた。
固いタイルの床に左の頬を押し付けるように、右の頬と耳の辺りを踏みつけられている。
革靴の固い底が耳を押しつぶして痛い。
それから逃れるように、頭を少しずらして、仰向けに近い状態にする。
靴は私の耳から頬、口や鼻に移動していく。
ずっと強い力でぐりぐりと踏まれている。
靴の底が唇に当たる。
砂やほこりでジャリジャリしている。
足先が私の唇に無理矢理割り込み、開いた口に靴を突っ込まれる。
ゴツゴツした感触が口の中を襲う。
嬉しい。
嬉しい。
嬉しい。
那智さんに踏まれて、嬉しい。
多分顔はひしゃげている。
多分仰向けで股を広げてしまっている。
おろしたてのジャケットを着ているなんてことも、ここが漫画喫茶だってことも、なにも気にならない。
目を開けているかもしれない、声を出しているかもしれない。
靴で踏まれて、靴を舐め、醜く酷く扱われることが、嬉しくて、痛くて、気持ちいい。
海に潜っているような、自分だけの世界に恍惚している合間にも、息継ぎをするために一瞬海面に顔を出す瞬間があって、意識が僅かに覚醒する。
そんなときにぼんやりと見える那智さんの冷徹な楽しそうな瞳がたまらない。
または、足だけ私に向けて、パソコンに気持ちを向けていたりする冷めた扱いも幸せだ。
だけど、そういう那智さんを垣間みれるのは一瞬で、あとはまた深い海の底に沈んでいくように自分も世界を漂う。
どれくらいの時間踏み潰されていたかわからない。
痛いことも、ジャリジャリした感触も、脳みそに届かなくなっていた。
また髪を引かれて那智さんの足の間に座らされる。
自分の姿や態度や様子がどうなっているのか想像もつかないし、どうでもいい。
涙が出ている。
「那智さん、私那智さんにこうされると嬉しいの。那智さん、こうするの好きかわからないけど、私はこれで幸せになれるの。」
嬉しくて、嬉しくて、泣いている。
この声がどれくらいの大きさで発せられているのか、この言葉通りに発しているのか、いま思い出しても計れない、ぼんやりとした記憶だ。
「そうだね。」と那智さんが、答えてくれたような気がしているから、多分そんなようなことを言ったのだろう。
唇に指が触れた。
ビンタだ。
顔が大きく横に振れる。
痛いはず、でも、わからない。
歯に当たって唇が腫れているのが、わかった。
頬骨も腫れている。
「那智さん、こことここ、腫れてる」
唇と頬を指で指す。
きっと嬉しそうに訴えているだろう。
「そう、ごめんな、じゃあ、反対側も腫らしてあげるね。」
平手で叩かれて、顔が振れる。
元に戻して、また、振れる。
何回か繰り返したあと、よろけてそのまま那智さんの太腿に頭を預ける。
片方の手で髪を掴んで、その状を保つようにして、今度は連続して上からビンタの雨を降らせる。
いつまで降り続けるかわからないこの雨が、ずっと止まないでいてほしいと、遠い彼方の意識が思う。
数日経ってから「あれ?あのとき腹殴ったっけ?」と聞かれた。
憶えていません。
殴るつもりでいたらしい。
どうしよう、どんどんバイオレンスになっていく。
漫画喫茶というところに初めて入った。
薄暗い店内の案内された番号の個室に入ると、二人掛けのソファと同じ幅のデスクにパソコンが置いてあるだけだ。
壁と言えば立派な感じだけど、その壁はパーテーションくらいのもの。
しかも、学校のトイレのように背丈より少し高い所までしか壁がない。
頭上はフロア共通の空間が広がっている。
ここで声を出したら、筒抜け。
でも、この日は、お外で散々遊んでもらったから、私はとても欲情してしまっている。
早く「抱いて」ほしい。
なんでもいいから、してほしい。
パソコンをいじる那智さんに「おちんちんをください」とお願いする。
ズボンのファスナーを下ろして、出してくれたそれにむしゃぶりつく。
嬉しい。
デスクの下に滑り込み、那智さんの足の間に座って、一心不乱にくわえる。
パソコンをしていた那智さんの手が、私の髪を掴んでおちんちんから引きはがす。
そのまま下に押し込んで、私の頭を足で踏んだ。
漫画喫茶の床に寝そべって、頭を踏まれた。
固いタイルの床に左の頬を押し付けるように、右の頬と耳の辺りを踏みつけられている。
革靴の固い底が耳を押しつぶして痛い。
それから逃れるように、頭を少しずらして、仰向けに近い状態にする。
靴は私の耳から頬、口や鼻に移動していく。
ずっと強い力でぐりぐりと踏まれている。
靴の底が唇に当たる。
砂やほこりでジャリジャリしている。
足先が私の唇に無理矢理割り込み、開いた口に靴を突っ込まれる。
ゴツゴツした感触が口の中を襲う。
嬉しい。
嬉しい。
嬉しい。
那智さんに踏まれて、嬉しい。
多分顔はひしゃげている。
多分仰向けで股を広げてしまっている。
おろしたてのジャケットを着ているなんてことも、ここが漫画喫茶だってことも、なにも気にならない。
目を開けているかもしれない、声を出しているかもしれない。
靴で踏まれて、靴を舐め、醜く酷く扱われることが、嬉しくて、痛くて、気持ちいい。
海に潜っているような、自分だけの世界に恍惚している合間にも、息継ぎをするために一瞬海面に顔を出す瞬間があって、意識が僅かに覚醒する。
そんなときにぼんやりと見える那智さんの冷徹な楽しそうな瞳がたまらない。
または、足だけ私に向けて、パソコンに気持ちを向けていたりする冷めた扱いも幸せだ。
だけど、そういう那智さんを垣間みれるのは一瞬で、あとはまた深い海の底に沈んでいくように自分も世界を漂う。
どれくらいの時間踏み潰されていたかわからない。
痛いことも、ジャリジャリした感触も、脳みそに届かなくなっていた。
また髪を引かれて那智さんの足の間に座らされる。
自分の姿や態度や様子がどうなっているのか想像もつかないし、どうでもいい。
涙が出ている。
「那智さん、私那智さんにこうされると嬉しいの。那智さん、こうするの好きかわからないけど、私はこれで幸せになれるの。」
嬉しくて、嬉しくて、泣いている。
この声がどれくらいの大きさで発せられているのか、この言葉通りに発しているのか、いま思い出しても計れない、ぼんやりとした記憶だ。
「そうだね。」と那智さんが、答えてくれたような気がしているから、多分そんなようなことを言ったのだろう。
唇に指が触れた。
ビンタだ。
顔が大きく横に振れる。
痛いはず、でも、わからない。
歯に当たって唇が腫れているのが、わかった。
頬骨も腫れている。
「那智さん、こことここ、腫れてる」
唇と頬を指で指す。
きっと嬉しそうに訴えているだろう。
「そう、ごめんな、じゃあ、反対側も腫らしてあげるね。」
平手で叩かれて、顔が振れる。
元に戻して、また、振れる。
何回か繰り返したあと、よろけてそのまま那智さんの太腿に頭を預ける。
片方の手で髪を掴んで、その状を保つようにして、今度は連続して上からビンタの雨を降らせる。
いつまで降り続けるかわからないこの雨が、ずっと止まないでいてほしいと、遠い彼方の意識が思う。
数日経ってから「あれ?あのとき腹殴ったっけ?」と聞かれた。
憶えていません。
殴るつもりでいたらしい。
どうしよう、どんどんバイオレンスになっていく。