自由
非日常的な日常
2015年6月。
エントリーにするのに時差はあるとしても、ざっと検索した中ではこの日を最後に鞭を打つエントリーはない。
もうあんなに痛いことはなくてもいいかもしれないと思っていた2年半だった。
ひさしぶりに見る鞭。
ああ、そう、これ、懐かしい。
たくさんの思い出が詰まった恐ろしくて愛着のある鞭。
いいこいいこをしてもらって、那智さんサクッと道具のほうへ。
今日は鞭、するよね。
そう思うと、どうしていいかわからず「那智さん、まだいいこいいこして」とか「なんか早くないですか?」とかしのごのいう。
じゃあ、雰囲気出してあげようか~
と縄を持ち縛り出す。
鏡の前に連れて行かれたり、ちょこちょこして、とうとう鞭を取り出した。
両端を引っ張ってパンッと音を出したり、ブンッと素振りをしたりして脅かす那智さん、ひーーーッとなるわたし。
それでも自然にうつ伏せになる。
ううう、那智さん、怖いですよ
すごいひさしぶりですものね!
そうだね~
パシッ
あああ、そう、この感じ!!
ひ~、やっぱり痛い!!
そう?
まだそんな強くないよ
でも、ひさしぶりですもん
慣れてないから痛く感じますよ~
じゃあ、これくらい?
パシ パシ
あ~、うんうん、痛いです、痛い
え~、これで痛いの?
はい、あああ、いえ、いえ、痛くないです
いえ、痛いけど、昔に比べたら、まだ大丈夫です
そうだよね~
これで痛いなんていったら『じゃあ、もっと』ってなるもんね~
そうです、そうです
那智さんは、ちゃんと様子を見て加減してくれてます!!!
わかってます、ちゃんと那智さんは考えてくれているって
危なかったね~
そういって、ふたりで大爆笑。
ほら、りん子、鞭で笑えたね
確かに!!
ひさしぶりの鞭はやっぱり痛い。
でも耐えられるくらいにしてくれている。
鞭で笑い出すなんて、もうできないかもと不安に思うわたしを別の方法で笑わせてくれる。
ピシピシとお尻を刺す痛みは以前の怒涛の鞭の痛みとは少し違う。
多少の強弱をつけながら打つ。
いいね~、すぐ赤くなるよ
やわやわのお尻に戻ったね~
もはや赤くもならなくなっていた鋼のお尻が、こんな軽い鞭でみるみる赤くなっているらしい。
那智さんはそれが面白いようで色々な場所を打ちはじめる。
わああ、那智さん、太ももですか!!
ひいいい、背中~~
ぎゃーぎゃー、ジタバタ。
バシーッと巻き込む。
くううう
巻き込むのは痛いね~
那智さん、もう、怖いよ~
那智さん、痛い!!
ううう、腰に入りましたよ!!
わーわー大騒ぎのわたしを見て
いや、りん子、まだまだ余裕あるだろ?
前はクッと耐えてて、そんなに話す余裕なかったからね
確かに、わたし、ずっとしゃべっている。
しゃべる余裕を持てる程度の痛みなのだろう。
でも、それだけじゃなかった。
じんじんするお尻、振り乱した髪のわたしが那智さんを見上げる。
那智さん、いま、わたしが饒舌なのは、余裕があるっていうのは、そうなんですけど
それだけじゃないんです
わたし、いま、なんだか変なテンションなんです
だから饒舌になってます
さっきからずっとしゃべりまくっているのは、よくわからないテンションだからなのだ。
そうだね、俺も変なテンションだ(笑)
同意してくれた。
りん子、嬉しいんだよな
ああ、そう、そうだ。
わたし、嬉しいんだ。
那智さんに鞭をしてもらって。
痛いことが嬉しくておおよろこびしているんだ。
ずっと、なくても大丈夫かもしれないと思っていた、それはウソではない。
『痛みを欲していた』なんて、ひと言で表現できないなにかをわたしはよろこんでいる。
そして、詳細はいまは書いていないけど、わたしはこの2年半『鞭を受ける』精神状態ではなかったということもある。
いま、那智さんに委ね変なテンションで鞭をよろこぶことができる、それが嬉しくて仕方がないのだ。
ああ、那智さん、そうです、わたし、うれしいんです
そういって那智さんにしがみつく。
いいこいいこ
そうだね、俺もうれしいよ
鞭がうれしい。
鞭を受ける精神状態になれてうれしい。
大きく息を吐くと同時に涙が溢れる。
しばらくの間、那智さんのお腹に顔を埋めて、この安堵と幸福を味わっていた。
それからも
一回はMAXでやるって思ってるよな?
はい、一回は
でも、一回だけとは言ってないもんね
キャーーー
みたいな、ふたりでハイテンションの鞭は続いた。
痛くて楽しくて笑いあって、究極のじゃれ合いっこのような鞭の時間だった。
『SMを意識しない』那智さんは『ゴールを決めない』ようにしてきた。
ふたりの行為に『~でなければならない』を作らず、わたしもそれに呼応してきたはずだった。
でも、今回、このじゃれ合いっこのような鞭の時間を過ごして、もしかしたら、わたしは少し『ねばならない』と思っていたのではないかと思った。
鞭は快感にならなければならない。
痴人状態になるのがゴール。
そんな風に自分を縛っていたのではないかと思った。
(実際、快感になっていたし、それは自然なことだったのだけど)
なぜなら、今回の鞭の時間があまりに自由だったからだ。
快感にもならない、痛みで泣き出すこともない、楽しい鞭のなんて自由なこと。
もしかしたら、以前のような快感は味わえないかもしれない、だけど、以前より、わたしはもっと自由になっている。
年老いたバレリーナは全盛期のようには踊れなくても、自由を知った。
これは、これで気持ちがいい^^
ということで、鞭の第2章(?)らしきものがはじまりました。
一回、MAXに近い強さで打ち、くうううとなってしのごの言っていたところで
今日はおしまい
と引っ込められて、ちょっと肩透かしを味わわせてるのも那智さんらしい。
那智さんの感想のようにこれからどんな風に積み重ねていくのか、その都度を楽しもうと思うのでした^^
「等式」「自由」感想です。楽しかったです。ブランクの件は後日として、まるで、鞭バージンの子に打っているように、見る見る真っ赤になった。鞭に慣れているお尻で悲惨な写真を撮るのは大変だけれど今なら簡単に鬼畜の雰囲気を出すことが出来る、ケアーが心配だけれど。
2015年6月。
エントリーにするのに時差はあるとしても、ざっと検索した中ではこの日を最後に鞭を打つエントリーはない。
もうあんなに痛いことはなくてもいいかもしれないと思っていた2年半だった。
ひさしぶりに見る鞭。
ああ、そう、これ、懐かしい。
たくさんの思い出が詰まった恐ろしくて愛着のある鞭。
いいこいいこをしてもらって、那智さんサクッと道具のほうへ。
今日は鞭、するよね。
そう思うと、どうしていいかわからず「那智さん、まだいいこいいこして」とか「なんか早くないですか?」とかしのごのいう。
じゃあ、雰囲気出してあげようか~
と縄を持ち縛り出す。
鏡の前に連れて行かれたり、ちょこちょこして、とうとう鞭を取り出した。
両端を引っ張ってパンッと音を出したり、ブンッと素振りをしたりして脅かす那智さん、ひーーーッとなるわたし。
それでも自然にうつ伏せになる。
ううう、那智さん、怖いですよ
すごいひさしぶりですものね!
そうだね~
パシッ
あああ、そう、この感じ!!
ひ~、やっぱり痛い!!
そう?
まだそんな強くないよ
でも、ひさしぶりですもん
慣れてないから痛く感じますよ~
じゃあ、これくらい?
パシ パシ
あ~、うんうん、痛いです、痛い
え~、これで痛いの?
はい、あああ、いえ、いえ、痛くないです
いえ、痛いけど、昔に比べたら、まだ大丈夫です
そうだよね~
これで痛いなんていったら『じゃあ、もっと』ってなるもんね~
そうです、そうです
那智さんは、ちゃんと様子を見て加減してくれてます!!!
わかってます、ちゃんと那智さんは考えてくれているって
危なかったね~
そういって、ふたりで大爆笑。
ほら、りん子、鞭で笑えたね
確かに!!
ひさしぶりの鞭はやっぱり痛い。
でも耐えられるくらいにしてくれている。
鞭で笑い出すなんて、もうできないかもと不安に思うわたしを別の方法で笑わせてくれる。
ピシピシとお尻を刺す痛みは以前の怒涛の鞭の痛みとは少し違う。
多少の強弱をつけながら打つ。
いいね~、すぐ赤くなるよ
やわやわのお尻に戻ったね~
もはや赤くもならなくなっていた鋼のお尻が、こんな軽い鞭でみるみる赤くなっているらしい。
那智さんはそれが面白いようで色々な場所を打ちはじめる。
わああ、那智さん、太ももですか!!
ひいいい、背中~~
ぎゃーぎゃー、ジタバタ。
バシーッと巻き込む。
くううう
巻き込むのは痛いね~
那智さん、もう、怖いよ~
那智さん、痛い!!
ううう、腰に入りましたよ!!
わーわー大騒ぎのわたしを見て
いや、りん子、まだまだ余裕あるだろ?
前はクッと耐えてて、そんなに話す余裕なかったからね
確かに、わたし、ずっとしゃべっている。
しゃべる余裕を持てる程度の痛みなのだろう。
でも、それだけじゃなかった。
じんじんするお尻、振り乱した髪のわたしが那智さんを見上げる。
那智さん、いま、わたしが饒舌なのは、余裕があるっていうのは、そうなんですけど
それだけじゃないんです
わたし、いま、なんだか変なテンションなんです
だから饒舌になってます
さっきからずっとしゃべりまくっているのは、よくわからないテンションだからなのだ。
そうだね、俺も変なテンションだ(笑)
同意してくれた。
りん子、嬉しいんだよな
ああ、そう、そうだ。
わたし、嬉しいんだ。
那智さんに鞭をしてもらって。
痛いことが嬉しくておおよろこびしているんだ。
ずっと、なくても大丈夫かもしれないと思っていた、それはウソではない。
『痛みを欲していた』なんて、ひと言で表現できないなにかをわたしはよろこんでいる。
そして、詳細はいまは書いていないけど、わたしはこの2年半『鞭を受ける』精神状態ではなかったということもある。
いま、那智さんに委ね変なテンションで鞭をよろこぶことができる、それが嬉しくて仕方がないのだ。
ああ、那智さん、そうです、わたし、うれしいんです
そういって那智さんにしがみつく。
いいこいいこ
そうだね、俺もうれしいよ
鞭がうれしい。
鞭を受ける精神状態になれてうれしい。
大きく息を吐くと同時に涙が溢れる。
しばらくの間、那智さんのお腹に顔を埋めて、この安堵と幸福を味わっていた。
それからも
一回はMAXでやるって思ってるよな?
はい、一回は
でも、一回だけとは言ってないもんね
キャーーー
みたいな、ふたりでハイテンションの鞭は続いた。
痛くて楽しくて笑いあって、究極のじゃれ合いっこのような鞭の時間だった。
『SMを意識しない』那智さんは『ゴールを決めない』ようにしてきた。
ふたりの行為に『~でなければならない』を作らず、わたしもそれに呼応してきたはずだった。
でも、今回、このじゃれ合いっこのような鞭の時間を過ごして、もしかしたら、わたしは少し『ねばならない』と思っていたのではないかと思った。
鞭は快感にならなければならない。
痴人状態になるのがゴール。
そんな風に自分を縛っていたのではないかと思った。
(実際、快感になっていたし、それは自然なことだったのだけど)
なぜなら、今回の鞭の時間があまりに自由だったからだ。
快感にもならない、痛みで泣き出すこともない、楽しい鞭のなんて自由なこと。
もしかしたら、以前のような快感は味わえないかもしれない、だけど、以前より、わたしはもっと自由になっている。
年老いたバレリーナは全盛期のようには踊れなくても、自由を知った。
これは、これで気持ちがいい^^
ということで、鞭の第2章(?)らしきものがはじまりました。
一回、MAXに近い強さで打ち、くうううとなってしのごの言っていたところで
今日はおしまい
と引っ込められて、ちょっと肩透かしを味わわせてるのも那智さんらしい。
那智さんの感想のようにこれからどんな風に積み重ねていくのか、その都度を楽しもうと思うのでした^^
「等式」「自由」感想です。楽しかったです。ブランクの件は後日として、まるで、鞭バージンの子に打っているように、見る見る真っ赤になった。鞭に慣れているお尻で悲惨な写真を撮るのは大変だけれど今なら簡単に鬼畜の雰囲気を出すことが出来る、ケアーが心配だけれど。
- 関連記事
-
- 快感の弊害 2013/07/22
- キーパーソンは清掃員3 2009/04/03
- わんこと「汚されたい」1 2007/06/07
COMMENT
セックスとか特にSMって、意識にあるものとないもの合わせて『ねばならない』に囚われていることがとても多い分野なのかもしれないと感じています。
様式美をなぞる楽しさもありますけどw
本来的には目の前の相手に向かうと絶対にオリジナルな行為になるはずなので、その時に『自由に』出来ないことはもったいないことだと思います。
他者には説明できないくらいお互いにとってしか意味がない行為がしたいものです〜。
それはそうとまた鞭出来てよかったですね!
鞭のエントリー好きなので嬉しいです。
楽しみにしてます〜。
様式美をなぞる楽しさもありますけどw
本来的には目の前の相手に向かうと絶対にオリジナルな行為になるはずなので、その時に『自由に』出来ないことはもったいないことだと思います。
他者には説明できないくらいお互いにとってしか意味がない行為がしたいものです〜。
それはそうとまた鞭出来てよかったですね!
鞭のエントリー好きなので嬉しいです。
楽しみにしてます〜。
再開したんですね。思ったより早くて嬉しいです。
最初のうち、読めないのにお知らせだけは届くから、一縷の望みをかけてクリックするも
やはりログインできず、切ない思いをしていました。
今回も、多分駄目だよね~と思いながらクリックしたら、なんと入れてしまってビックリしました。
「再開しました」ってお知らせがあるのかな?って思ってたのですが、
こんな感じでフェードインされるとは(^^;
ともあれ、また読めるようになって嬉しいです。
楽しみにしています。
最初のうち、読めないのにお知らせだけは届くから、一縷の望みをかけてクリックするも
やはりログインできず、切ない思いをしていました。
今回も、多分駄目だよね~と思いながらクリックしたら、なんと入れてしまってビックリしました。
「再開しました」ってお知らせがあるのかな?って思ってたのですが、
こんな感じでフェードインされるとは(^^;
ともあれ、また読めるようになって嬉しいです。
楽しみにしています。
もんちゃん
コメントありがとう!
うんうん、そうだよね、本来はその人たちそれぞれまったくオリジナルなはずで、相手が変わればまた新しいオリジナルになるはずなんだよね。
でも、何かに縛られていることが多い。
もちろん、様式美を楽しむのはありだけど、窮屈さを感じたら、そんなの脱げたらいいね。
これからのわたしたちの鞭がどういうものになっていくか、もんちゃんのお好みな感じになるか、わからないけど、オリジナルっぽさを楽しんでくださいませ(^-^)
コメントありがとう!
うんうん、そうだよね、本来はその人たちそれぞれまったくオリジナルなはずで、相手が変わればまた新しいオリジナルになるはずなんだよね。
でも、何かに縛られていることが多い。
もちろん、様式美を楽しむのはありだけど、窮屈さを感じたら、そんなの脱げたらいいね。
これからのわたしたちの鞭がどういうものになっていくか、もんちゃんのお好みな感じになるか、わからないけど、オリジナルっぽさを楽しんでくださいませ(^-^)
梨梨子さん
わー、梨梨子さん、コメントありがとうございます!!
うれしい!!
非公開の間も更新の通知って行くものなのですね?
そのあたり疎くて^^;
でも、諦めず来てくれてよかったです。
いちおう、『再開します』エントリーは書いてますので、よかったら遡ってくださいね。
これからもよろしくお願いしまーず(^-^)
わー、梨梨子さん、コメントありがとうございます!!
うれしい!!
非公開の間も更新の通知って行くものなのですね?
そのあたり疎くて^^;
でも、諦めず来てくれてよかったです。
いちおう、『再開します』エントリーは書いてますので、よかったら遡ってくださいね。
これからもよろしくお願いしまーず(^-^)