虜
独特な幸福感
那智さんの膝の上に抱えられて、スカートをめくられてストッキングとパンツを下ろして、お尻を出す。
over the kneeの格好だ。
その状態でスパンキングがはじまる。
今日は重い力ではないけど、その代わりとても速くとてもたくさん。
片方のおしりだけで、200発は打っているだろう。
なにかのリズムを刻むように、細かくずっと。
痛いけど、これは耐えられる痛さだ、これは気持ち良く感じるほどだ。
徐々に力が増してくるのがわかる。
それと同時に、体の力が抜けてきて放心した状態になる。
最近よくこうなるの。
鞭で泣きわめいて「壊れる」とは、少し違うけど放心して脱力して「あっちの世界」に行ってしまうような感じ。
「簡易破壊」?
泣き叫んで「壊れる」のも憧れるけど、弱虫な私は「簡易破壊」くらいでちょうど良いかもしれない♪
スパンキングで、放心してしまった私の体を起こして、那智さんの足下にペタンと座らせる。
ぼんやりとしていて気持ち良い。
もうこのぼんやりとした私なのに私じゃないような感覚は、とても気持ちよい。
ふと、那智さんの左手が私の顎を掴む、右手が私の唇に触れる。
一瞬、事態が飲み込めなかったけど、でも、今日はすぐにわかった。
言葉はない、ビンタだ。
理解して、口を結ぶ。
「ビシッ」那智さんの右手が私の左の頬を打つ。
衝撃で首が振れ、頬が熱くなる。
「ビシッ」、もう一度同じ場所にビンタが飛ぶ。
頬が痛い、脳みそが揺さぶられている。
すでに放心していた私には、この衝撃が唯一外界への繋がりのように感じる。
そして、その衝撃が更なる恍惚を呼ぶ。
何度も繋がり、何度も恍惚とする。
何も言わない那智さんが、指先で私に伝える。
今度は右手の甲で右頬だ。
甲は思いのほか痛かった。
左に顔を振られ、元に戻す前に、もう一度那智さんが構える。
もう一回だ。
その構える姿に、一瞬我に返って身をすくめる。
容赦なく右頬を打つ。
声を上げているかもしれないけど、この声は苦痛の声ではない、幸福の声。
那智さんを見上げる。
那智さんと目が合う。
那智さん、那智さん、那智さん、那智さん、那智さん、那智さん、那智さん、那智さん、那智さん、那智さん、那智さんすてき、那智さんにくっつきたい、那智さんから離れていたくない、那智さんの瞳に吸い寄せられてもう私はおさむさんから離れられない。
那智さんの発する空気に圧倒されて、それに少しでも近づきたくて仕方がない。
私が那智さんでいっぱいになっている。
このとき「那智さんの満足」は考えられなかった。
自分の快感でもない、ただ那智さんでいっぱい。
とにかく那智さんの一部になりたいと、那智さんで満たしてほしいと、懇願しているだけ。
この世に那智さんしか存在していないような感覚。
私自身もいない。
心の中で、ずっと那智さんを呼びながら、忘我の海を那智さんを求めて漂う。
「俺はりん子の何?」
「…私は、那智さんのもの…」
「答えになっていないよ、俺はりん子の何?」
「…那智さんは、私のすべて」
ビンタをされて、陶酔しているといってしまえばそれまでだ、でも、この那智さんのためでも自分のためでもない不思議な感覚、「那智さん」とだけしか思っていない感覚、たとえ僅かな時間でもその忘我の海を漂わせてくれる那智さんを、私は求めて、焦がれて、すこし恐れる。
この自分が自分じゃないような状態は、他で味わうことはできない。
「愛」だけじゃ説明できない何かででも、私は那智さんから離れられないと感じた。
酷い事がエスカレートしていき、それによって新たな感覚を知り、ますます離れられなくなる、何かが深まっていく。
那智さんはこれも「愛」だという、もちろん愛情が大前提だ。
だけど、ビンタをする前とした後で、私に対する愛が変わっているとは思えない、私も「那智さんを愛している」には変化はない。
だけど、何かがより深くなっていることは、わかる。
心と体は繋がっているから、それもこれも愛だと言ってしまえば、それでおしまいなのだけど、なんだか言葉にできないかなと思っている。
「虜」になる。
そんなことを思い浮かべてしまう。
那智さんという存在の「虜」になって、離れられないという感じ。
那智さんは「少し離れた一体感」と呼ぶ。
ひとつ危惧されることは、もしどちらかの愛情がなくなってしまったとしても、この「虜」になる状態を味わうために、私は那智さんから離れられなくなってしまうのではないどろうかということ。
それほどまでに、存在に捕らえられていることは得難い快感だ。
那智さんの膝の上に抱えられて、スカートをめくられてストッキングとパンツを下ろして、お尻を出す。
over the kneeの格好だ。
その状態でスパンキングがはじまる。
今日は重い力ではないけど、その代わりとても速くとてもたくさん。
片方のおしりだけで、200発は打っているだろう。
なにかのリズムを刻むように、細かくずっと。
痛いけど、これは耐えられる痛さだ、これは気持ち良く感じるほどだ。
徐々に力が増してくるのがわかる。
それと同時に、体の力が抜けてきて放心した状態になる。
最近よくこうなるの。
鞭で泣きわめいて「壊れる」とは、少し違うけど放心して脱力して「あっちの世界」に行ってしまうような感じ。
「簡易破壊」?
泣き叫んで「壊れる」のも憧れるけど、弱虫な私は「簡易破壊」くらいでちょうど良いかもしれない♪
スパンキングで、放心してしまった私の体を起こして、那智さんの足下にペタンと座らせる。
ぼんやりとしていて気持ち良い。
もうこのぼんやりとした私なのに私じゃないような感覚は、とても気持ちよい。
ふと、那智さんの左手が私の顎を掴む、右手が私の唇に触れる。
一瞬、事態が飲み込めなかったけど、でも、今日はすぐにわかった。
言葉はない、ビンタだ。
理解して、口を結ぶ。
「ビシッ」那智さんの右手が私の左の頬を打つ。
衝撃で首が振れ、頬が熱くなる。
「ビシッ」、もう一度同じ場所にビンタが飛ぶ。
頬が痛い、脳みそが揺さぶられている。
すでに放心していた私には、この衝撃が唯一外界への繋がりのように感じる。
そして、その衝撃が更なる恍惚を呼ぶ。
何度も繋がり、何度も恍惚とする。
何も言わない那智さんが、指先で私に伝える。
今度は右手の甲で右頬だ。
甲は思いのほか痛かった。
左に顔を振られ、元に戻す前に、もう一度那智さんが構える。
もう一回だ。
その構える姿に、一瞬我に返って身をすくめる。
容赦なく右頬を打つ。
声を上げているかもしれないけど、この声は苦痛の声ではない、幸福の声。
那智さんを見上げる。
那智さんと目が合う。
那智さん、那智さん、那智さん、那智さん、那智さん、那智さん、那智さん、那智さん、那智さん、那智さん、那智さんすてき、那智さんにくっつきたい、那智さんから離れていたくない、那智さんの瞳に吸い寄せられてもう私はおさむさんから離れられない。
那智さんの発する空気に圧倒されて、それに少しでも近づきたくて仕方がない。
私が那智さんでいっぱいになっている。
このとき「那智さんの満足」は考えられなかった。
自分の快感でもない、ただ那智さんでいっぱい。
とにかく那智さんの一部になりたいと、那智さんで満たしてほしいと、懇願しているだけ。
この世に那智さんしか存在していないような感覚。
私自身もいない。
心の中で、ずっと那智さんを呼びながら、忘我の海を那智さんを求めて漂う。
「俺はりん子の何?」
「…私は、那智さんのもの…」
「答えになっていないよ、俺はりん子の何?」
「…那智さんは、私のすべて」
ビンタをされて、陶酔しているといってしまえばそれまでだ、でも、この那智さんのためでも自分のためでもない不思議な感覚、「那智さん」とだけしか思っていない感覚、たとえ僅かな時間でもその忘我の海を漂わせてくれる那智さんを、私は求めて、焦がれて、すこし恐れる。
この自分が自分じゃないような状態は、他で味わうことはできない。
「愛」だけじゃ説明できない何かででも、私は那智さんから離れられないと感じた。
酷い事がエスカレートしていき、それによって新たな感覚を知り、ますます離れられなくなる、何かが深まっていく。
那智さんはこれも「愛」だという、もちろん愛情が大前提だ。
だけど、ビンタをする前とした後で、私に対する愛が変わっているとは思えない、私も「那智さんを愛している」には変化はない。
だけど、何かがより深くなっていることは、わかる。
心と体は繋がっているから、それもこれも愛だと言ってしまえば、それでおしまいなのだけど、なんだか言葉にできないかなと思っている。
「虜」になる。
そんなことを思い浮かべてしまう。
那智さんという存在の「虜」になって、離れられないという感じ。
那智さんは「少し離れた一体感」と呼ぶ。
ひとつ危惧されることは、もしどちらかの愛情がなくなってしまったとしても、この「虜」になる状態を味わうために、私は那智さんから離れられなくなってしまうのではないどろうかということ。
それほどまでに、存在に捕らえられていることは得難い快感だ。
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