少数派?多数派?1
非日常的な日常
私には、ずっと行ってみたいところがあった。
行ったことがないから、憧れ通りのところがあるのかどうかもわからない。
だから、そこに行きたいというよりかは、その状況に身を置きたいといった方が正しいかもしれない。
それは、こんなところ。
「SMサロン」みたいなところで、同じ性癖を持った人が集うようなところ。
そこでは、裸で首輪を付けて跪いていることが自然で、その様式美に浸っていたいのだ。
同じ価値基準を持っているから、痛いことをたくさん受け入れて感じることで、私たちは愛し合っていると誇示できるような環境。
「そうそう、それ痛いよね、でも、気持ち良いよね」なんて。
でも、私に探しようはなく、また、那智さん自身もそういうところはあまり好きではないらしい。
性癖は同じようでも、考え方まで同じことはなかなかあり得ないだろう。
似ているけど、違う、というのは、まったく違うよりも厄介なのかもしれない。
那智さんは「ご主人様と奴隷」みたいなアダルトビデオのような関係は嫌いだ。
わざわざ「奴隷」にしなくても、価値のある人間が快感を与え幸福にした結果、ある瞬間「何もかも捨て去る」状態になるのが好きなのだ(そうですよね?)。
だから「ご主人様と奴隷」の集うような場所は避けているようだ。
私たちは愛し合っていると、お尻を叩いていても、比較的ノーマルな人が集まる「ハプニングバー」などでは、ちょっと異質なのだ。
微妙に、驚かれていることが、私にはちょっと居心地悪い。(あれ?やっぱり少数派なの?)
だから、それが当たり前の世界があるならば、行ってみたいと思っていたのだ。
SMが当然といえる場所。
思い付くのは「SMショー」のようなところ。
そこならば、それほど他者と関わらず、でも、それが当然の世界になるのではないか。
興味本位もあって、何度か「そういうところに行ってみたい」と那智さんに話していた。
あるデートの前日。
明日はどうしようかと、話していたら那智さんがこんなのあるよと教えてくれた。
それは、ストリップ劇場が定期的に開催する「SMショー」で、時間も場所も都合がよいのだ。
「わあ、行ってみたいです!」
他の人が縛られている姿を見てみたい、そして、私は那智さんのものと堂々としていられる。
私は、何の迷いもなく、即答した。
当日、ランチをしてから劇場に行くのだが、その前に場所の確認をしようと、そのストリップ劇場を探す。
ほどなくして、見つけたそれは、薄汚れた壁に安っぽいポスターが貼ってあって、「いかがわしい」を具現化したらこうなりますというサンプルのような様相だ。
それだけでも、腰が引けるのだが、地下に続く入り口に、すでに人が並んでいるのを見た途端、私は後悔をする。
単独の男性が2、3人、開演1時間以上前に並んでいたのだ。
それを見て、はじめて気が付いた。
そこは「ストリップ劇場」だったのだ。
基本的に、男性の行くところだ。
「SMショー」とはいっても、男性向けには変わりないだろう。
私が密かに思い描いていた「SMのカップルが集う、当然の世界に身を置く」は、あっけなく打ち砕かれたのだ。
嫌だ、男の人ばかりで、恐いし目立つし、私の存在は不自然だ。
「やっぱり、やめませんか〜?」
今更気付いて慌てる私にいつもの「ふざけるな(「ふ」と「ざ」の間に小さい「っ」を入れた感じでお読みください)!!」で一蹴。
「そんなの当然で、それなのによく行きたがるな〜て思っていたんだよ。余程見てみたいんだと思ってた。」
「男の人ばかりだってわかっていたら、やめていましたよ (泣)」
「もう遅い。」
実は、私、那智さんの「ふざけるな」が好きで、「嫌です〜」を繰り返して、何度も「ふざけるな」って言われて、恐がりながらも「ホクホク」になっていたのでした。
確かに、異様な光景と異質な私を味わうことになるだろう。
でも、きっと那智さんが守ってくれる。(実際トラブルに発展することはないと思うけど、もしそうなってもお店の人もいるしね)
どんな視線を浴びせられるかわからないけど、那智さんバリアが守ってくれるはずだ。
「トイレに行くときは、危ないから付いていってあげるね。」
そんな脅かすようなこと(でも、けっこう真剣)言われながら、ランチの後、私たちは「ストリップ劇場」に向かう。
また、長くなってしまいました。
分けますね。
なかなか、「通勤電車」の外側の人の話にならなくて、ごめんなさい。
「お前も充分、外側だ」なんて、言わないでくださいね♪
私には、ずっと行ってみたいところがあった。
行ったことがないから、憧れ通りのところがあるのかどうかもわからない。
だから、そこに行きたいというよりかは、その状況に身を置きたいといった方が正しいかもしれない。
それは、こんなところ。
「SMサロン」みたいなところで、同じ性癖を持った人が集うようなところ。
そこでは、裸で首輪を付けて跪いていることが自然で、その様式美に浸っていたいのだ。
同じ価値基準を持っているから、痛いことをたくさん受け入れて感じることで、私たちは愛し合っていると誇示できるような環境。
「そうそう、それ痛いよね、でも、気持ち良いよね」なんて。
でも、私に探しようはなく、また、那智さん自身もそういうところはあまり好きではないらしい。
性癖は同じようでも、考え方まで同じことはなかなかあり得ないだろう。
似ているけど、違う、というのは、まったく違うよりも厄介なのかもしれない。
那智さんは「ご主人様と奴隷」みたいなアダルトビデオのような関係は嫌いだ。
わざわざ「奴隷」にしなくても、価値のある人間が快感を与え幸福にした結果、ある瞬間「何もかも捨て去る」状態になるのが好きなのだ(そうですよね?)。
だから「ご主人様と奴隷」の集うような場所は避けているようだ。
私たちは愛し合っていると、お尻を叩いていても、比較的ノーマルな人が集まる「ハプニングバー」などでは、ちょっと異質なのだ。
微妙に、驚かれていることが、私にはちょっと居心地悪い。(あれ?やっぱり少数派なの?)
だから、それが当たり前の世界があるならば、行ってみたいと思っていたのだ。
SMが当然といえる場所。
思い付くのは「SMショー」のようなところ。
そこならば、それほど他者と関わらず、でも、それが当然の世界になるのではないか。
興味本位もあって、何度か「そういうところに行ってみたい」と那智さんに話していた。
あるデートの前日。
明日はどうしようかと、話していたら那智さんがこんなのあるよと教えてくれた。
それは、ストリップ劇場が定期的に開催する「SMショー」で、時間も場所も都合がよいのだ。
「わあ、行ってみたいです!」
他の人が縛られている姿を見てみたい、そして、私は那智さんのものと堂々としていられる。
私は、何の迷いもなく、即答した。
当日、ランチをしてから劇場に行くのだが、その前に場所の確認をしようと、そのストリップ劇場を探す。
ほどなくして、見つけたそれは、薄汚れた壁に安っぽいポスターが貼ってあって、「いかがわしい」を具現化したらこうなりますというサンプルのような様相だ。
それだけでも、腰が引けるのだが、地下に続く入り口に、すでに人が並んでいるのを見た途端、私は後悔をする。
単独の男性が2、3人、開演1時間以上前に並んでいたのだ。
それを見て、はじめて気が付いた。
そこは「ストリップ劇場」だったのだ。
基本的に、男性の行くところだ。
「SMショー」とはいっても、男性向けには変わりないだろう。
私が密かに思い描いていた「SMのカップルが集う、当然の世界に身を置く」は、あっけなく打ち砕かれたのだ。
嫌だ、男の人ばかりで、恐いし目立つし、私の存在は不自然だ。
「やっぱり、やめませんか〜?」
今更気付いて慌てる私にいつもの「ふざけるな(「ふ」と「ざ」の間に小さい「っ」を入れた感じでお読みください)!!」で一蹴。
「そんなの当然で、それなのによく行きたがるな〜て思っていたんだよ。余程見てみたいんだと思ってた。」
「男の人ばかりだってわかっていたら、やめていましたよ (泣)」
「もう遅い。」
実は、私、那智さんの「ふざけるな」が好きで、「嫌です〜」を繰り返して、何度も「ふざけるな」って言われて、恐がりながらも「ホクホク」になっていたのでした。
確かに、異様な光景と異質な私を味わうことになるだろう。
でも、きっと那智さんが守ってくれる。(実際トラブルに発展することはないと思うけど、もしそうなってもお店の人もいるしね)
どんな視線を浴びせられるかわからないけど、那智さんバリアが守ってくれるはずだ。
「トイレに行くときは、危ないから付いていってあげるね。」
そんな脅かすようなこと(でも、けっこう真剣)言われながら、ランチの後、私たちは「ストリップ劇場」に向かう。
また、長くなってしまいました。
分けますね。
なかなか、「通勤電車」の外側の人の話にならなくて、ごめんなさい。
「お前も充分、外側だ」なんて、言わないでくださいね♪
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