深み1
非日常的な日常
頭がおかしくなりそうなほど欲情している。
あまり大げさに言いたくないのだけど、そう表現したくなるほどだということだ。
お電話でつながりながらソファに横になり腰をふらふら揺らす、時折ぐわーっと欲情が溢れて体が大きくうねり腰の動きが小刻みに震え出す。
どこも触っていない。
脳で溢れた欲情が体を浸食しているのだ。
あ、今日は禁止ね
朝イチ、あっさりと禁止令が発令された。
禁止がさらなる欲情を生み、そこから数時間身悶えするわたしが出来上がったのだ。
あまりの苦しさに前日の自分の行動を後悔する。
事の始まりは、前日のカラオケランチだ。
ーーーーーーーーーーー
明後日会うことは決まっていた。
だけど、この日の朝、わたしの心の問題に気づいてすこし悲しい気持ちになってしまってランチに行くことになった。
この悲しい気持ちは『よしよし』してもらえれば済むようなものだったし、諸々あって那智さんも可愛がりたいモードになっていたので、この日のランチカラオケはふたりともいつもより少しテンション高めだった。
可愛がりたいのといじめたいのと両方あって困る(笑)
と言われていた時間は、まさにその通りな時間になった。
すこし遅れてきた那智さん、腰かけるなりぎゅーっと抱きしめてくれる。
いいこいいこ
抱きしめて髪を撫でて、わたしに芽生えていた小さな悲しいをやさしく払拭してくれる。
じわーっと柔らかい心が広がっていくようだ。
どれくらいだろう。
5往復くらい撫でたくらい、とにかくすぐだ。
すっと離れて、今度は頬に手が触れる。
うわぁ、ビンタですね!!
いま?
こんなにいきなり!?
慌てるわたしなんておかまいなし、左頬、右頬、小気味好く叩かれる。
わー、那智さん、びっくりです;;
よしよし、いいこいいこ
また抱擁。
立ち上がりメニューの数枚を床に広げて指を指す。
ここに転がるのですね。
白いシャツを着ていたから汚れないように敷いてくれたのだ(カラオケ屋さん、ごめんなさい)。
寝転んだわたしの顔に那智さんの靴が近づく。
視界に革靴の靴底が見えた。
そのまま頬をぐりぐりと踏まれる。
アゴの骨がぎりぎり痛む。
いいこ、いいこ
さっきまで外を歩いて来た靴底は頬に当たる。
踵のあたりがシャツに乗っかっている。
洋服が汚れないようにメニューを敷いてくれるけど、自分の靴底でわたしの頬やシャツが汚れるのはかまわない。
顔を踏みつけるという行為に「いいこいいこ」の言葉。
可愛がるといじめるが両立できている象徴のような時間。
わたしは那智さんの『したいこと』に振り回される幸福に浸る。
もうこうなると、最近のわたしは欲情がとめどなく溢れそうになってしまう。
引き起こされ、また抱きしめられる。
ああ、買っておいたお弁当が冷めちゃうなと頭の片隅で思ったことは理解しているけど、那智さんに抱きついて、ただ溢れる欲情を全身から溢れるままにする。
唇を吸い、左腕は背中に回し、腰は揺れ、右手は那智さんのスーツのズボンをぎゅうぎゅうと掴む。
どれも全部、欲情が溢れてしまっているみたい。
ふと右手がおちんぽ様に触れた。
ああ、ダメ、ほしいよう。
ためらいを欲情の波がざっくりと飲み込む。
ああ、那智さん、我慢できません
そういって、わたしは那智さんに跨がりおまんこをそれに押当てる。
ジーンズ越しにおちんぽ様の形をおまんこに記憶させるように、一番気持ちいい場所を探すように、ぐいぐいと押しつけグラインドさせる。
昼間のカラオケボックスで、こんなこと、恥ずかしいを通り越して『バカ』だ。
こんなこと恥ずかしげもなくできる自分がキライ。
キライ。
でも、『バカ』になれることが幸福で気持ち良くて、すこしだけそんな自分がいとおしい。
腰を振りキスをせがむ女を見上げる那智さんの気持ちはどうなんだろう。
また一瞬、覚醒して脳裏をかすめる。
目が合う。
わずかにアゴを傾け口角を上げる那智さんのなんて楽しそうで、なんて満足げなお顔。
その爛々と輝く目の色が、『バカ』なわたしを、わたし以上にいとおしいと思っているように見えた。
ジーンズをおろしな
膝から降りたわたしにいう。
恥ずかしいという気持ちは、ほとんどの場合あっという間に元に戻る。
このときも、自分の『バカ』な行いを一気に否定するような気持ちになってしまったので、その指示はお断りした。
あんなにはしたないことしていたくせに(そこは外から死角じゃなかった)、外からの死角になるところでジーンズをおろすことにためらうのは、あんなにはしたないことをしたから。
那智さんはおもしろがって、りん子がいいのならいいよ(笑)と拒否を認めてくれて、お口を使って終了。(『お口』とはフェラチオのことです^^)
わたしははしたなくなればなるほど揺り戻しというのが来る。
那智さんが肯定してくれたおかげで最近は自己嫌悪にまではならないでいられているけど、とにかくそんな自分を正したくなってしまうところはずっと変わらずにあるのだ。
那智さんは、それも含めて肯定してくれているので『りん子が自覚しているなら、勝手に揺り戻してな〜』という感じ。
この日も、結局最後までジーンズを脱がずにいたわたしに『家に帰ったらすぐオナニーするだろ(笑)』とからかうから、自分の揺り戻し分も含めて、欲情の余韻を断ち切る思考回路が働いてしまった。
ようするに、オナニーするの我慢したのだ(笑)
誰にも頼まれたわけじゃないのに、那智さんは淫乱なわたしを歓迎してくれているのに、一生懸命よったシワにアイロンをかけるような半日だった。
そして、翌日。
つまり冒頭の日、明日会えるという日。
驚くほど欲情してしまって、禁止が更なる欲情を生み、もうどうしようもないほど那智さんを求めて求めてしょうがない状態になってしまったのだ。
お電話で繋がっている時間のほとんど、腰を揺らし身悶えしている。
触りたいです。
一回だけイッてもいいですか?
ね、ね、那智さん、一回だけ、そしたらおとなしくなりますから。
いますぐ抱いてください。
人としてまともな会話ができない。
断続的に欲情と欲求を口にする女。
だーめ(笑)
拒否に、また欲情。
あんまり欲情しすぎて、我慢しすぎて、しまいには軽く頭痛までしる始末。
こんなになるなら昨日サクッとしておいたほうがよっぽど恥ずかしくなかったかもしれない^^;
ただこのおあずけ状態と、それしか頭にない自分も気持ちいい。
これは明日会えるとわかっているからこその、甘い甘いおあずけだ。
りん子、今日オナニーできなかったから明日はしようね
外でしよう
うれしいだろ?
電車でしようか、それとも【あの角】でしようか?
楽しみだろ?
じゃあ、いまから明日会うまでノーパンでいなね
そんな宣言と指示を受け、すこしの頭痛を引きずりながらその日の会話は終了したのだった。
<関連エントリー>
あの角
『これは、お仕置き?』
頭がおかしくなりそうなほど欲情している。
あまり大げさに言いたくないのだけど、そう表現したくなるほどだということだ。
お電話でつながりながらソファに横になり腰をふらふら揺らす、時折ぐわーっと欲情が溢れて体が大きくうねり腰の動きが小刻みに震え出す。
どこも触っていない。
脳で溢れた欲情が体を浸食しているのだ。
あ、今日は禁止ね
朝イチ、あっさりと禁止令が発令された。
禁止がさらなる欲情を生み、そこから数時間身悶えするわたしが出来上がったのだ。
あまりの苦しさに前日の自分の行動を後悔する。
事の始まりは、前日のカラオケランチだ。
ーーーーーーーーーーー
明後日会うことは決まっていた。
だけど、この日の朝、わたしの心の問題に気づいてすこし悲しい気持ちになってしまってランチに行くことになった。
この悲しい気持ちは『よしよし』してもらえれば済むようなものだったし、諸々あって那智さんも可愛がりたいモードになっていたので、この日のランチカラオケはふたりともいつもより少しテンション高めだった。
可愛がりたいのといじめたいのと両方あって困る(笑)
と言われていた時間は、まさにその通りな時間になった。
すこし遅れてきた那智さん、腰かけるなりぎゅーっと抱きしめてくれる。
いいこいいこ
抱きしめて髪を撫でて、わたしに芽生えていた小さな悲しいをやさしく払拭してくれる。
じわーっと柔らかい心が広がっていくようだ。
どれくらいだろう。
5往復くらい撫でたくらい、とにかくすぐだ。
すっと離れて、今度は頬に手が触れる。
うわぁ、ビンタですね!!
いま?
こんなにいきなり!?
慌てるわたしなんておかまいなし、左頬、右頬、小気味好く叩かれる。
わー、那智さん、びっくりです;;
よしよし、いいこいいこ
また抱擁。
立ち上がりメニューの数枚を床に広げて指を指す。
ここに転がるのですね。
白いシャツを着ていたから汚れないように敷いてくれたのだ(カラオケ屋さん、ごめんなさい)。
寝転んだわたしの顔に那智さんの靴が近づく。
視界に革靴の靴底が見えた。
そのまま頬をぐりぐりと踏まれる。
アゴの骨がぎりぎり痛む。
いいこ、いいこ
さっきまで外を歩いて来た靴底は頬に当たる。
踵のあたりがシャツに乗っかっている。
洋服が汚れないようにメニューを敷いてくれるけど、自分の靴底でわたしの頬やシャツが汚れるのはかまわない。
顔を踏みつけるという行為に「いいこいいこ」の言葉。
可愛がるといじめるが両立できている象徴のような時間。
わたしは那智さんの『したいこと』に振り回される幸福に浸る。
もうこうなると、最近のわたしは欲情がとめどなく溢れそうになってしまう。
引き起こされ、また抱きしめられる。
ああ、買っておいたお弁当が冷めちゃうなと頭の片隅で思ったことは理解しているけど、那智さんに抱きついて、ただ溢れる欲情を全身から溢れるままにする。
唇を吸い、左腕は背中に回し、腰は揺れ、右手は那智さんのスーツのズボンをぎゅうぎゅうと掴む。
どれも全部、欲情が溢れてしまっているみたい。
ふと右手がおちんぽ様に触れた。
ああ、ダメ、ほしいよう。
ためらいを欲情の波がざっくりと飲み込む。
ああ、那智さん、我慢できません
そういって、わたしは那智さんに跨がりおまんこをそれに押当てる。
ジーンズ越しにおちんぽ様の形をおまんこに記憶させるように、一番気持ちいい場所を探すように、ぐいぐいと押しつけグラインドさせる。
昼間のカラオケボックスで、こんなこと、恥ずかしいを通り越して『バカ』だ。
こんなこと恥ずかしげもなくできる自分がキライ。
キライ。
でも、『バカ』になれることが幸福で気持ち良くて、すこしだけそんな自分がいとおしい。
腰を振りキスをせがむ女を見上げる那智さんの気持ちはどうなんだろう。
また一瞬、覚醒して脳裏をかすめる。
目が合う。
わずかにアゴを傾け口角を上げる那智さんのなんて楽しそうで、なんて満足げなお顔。
その爛々と輝く目の色が、『バカ』なわたしを、わたし以上にいとおしいと思っているように見えた。
ジーンズをおろしな
膝から降りたわたしにいう。
恥ずかしいという気持ちは、ほとんどの場合あっという間に元に戻る。
このときも、自分の『バカ』な行いを一気に否定するような気持ちになってしまったので、その指示はお断りした。
あんなにはしたないことしていたくせに(そこは外から死角じゃなかった)、外からの死角になるところでジーンズをおろすことにためらうのは、あんなにはしたないことをしたから。
那智さんはおもしろがって、りん子がいいのならいいよ(笑)と拒否を認めてくれて、お口を使って終了。(『お口』とはフェラチオのことです^^)
わたしははしたなくなればなるほど揺り戻しというのが来る。
那智さんが肯定してくれたおかげで最近は自己嫌悪にまではならないでいられているけど、とにかくそんな自分を正したくなってしまうところはずっと変わらずにあるのだ。
那智さんは、それも含めて肯定してくれているので『りん子が自覚しているなら、勝手に揺り戻してな〜』という感じ。
この日も、結局最後までジーンズを脱がずにいたわたしに『家に帰ったらすぐオナニーするだろ(笑)』とからかうから、自分の揺り戻し分も含めて、欲情の余韻を断ち切る思考回路が働いてしまった。
ようするに、オナニーするの我慢したのだ(笑)
誰にも頼まれたわけじゃないのに、那智さんは淫乱なわたしを歓迎してくれているのに、一生懸命よったシワにアイロンをかけるような半日だった。
そして、翌日。
つまり冒頭の日、明日会えるという日。
驚くほど欲情してしまって、禁止が更なる欲情を生み、もうどうしようもないほど那智さんを求めて求めてしょうがない状態になってしまったのだ。
お電話で繋がっている時間のほとんど、腰を揺らし身悶えしている。
触りたいです。
一回だけイッてもいいですか?
ね、ね、那智さん、一回だけ、そしたらおとなしくなりますから。
いますぐ抱いてください。
人としてまともな会話ができない。
断続的に欲情と欲求を口にする女。
だーめ(笑)
拒否に、また欲情。
あんまり欲情しすぎて、我慢しすぎて、しまいには軽く頭痛までしる始末。
こんなになるなら昨日サクッとしておいたほうがよっぽど恥ずかしくなかったかもしれない^^;
ただこのおあずけ状態と、それしか頭にない自分も気持ちいい。
これは明日会えるとわかっているからこその、甘い甘いおあずけだ。
りん子、今日オナニーできなかったから明日はしようね
外でしよう
うれしいだろ?
電車でしようか、それとも【あの角】でしようか?
楽しみだろ?
じゃあ、いまから明日会うまでノーパンでいなね
そんな宣言と指示を受け、すこしの頭痛を引きずりながらその日の会話は終了したのだった。
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『これは、お仕置き?』
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COMMENT
床に敷いたメニューを手でさわりながら、次のお客さんはモノを食べたりするんですよね。
お店に謝るより、次のお客さんのこと、考えませんか?
お店に謝るより、次のお客さんのこと、考えませんか?
はじめまして。
おっしゃる通りです。
書くのを失念しておりました。
お店の人はもちろん、お客様にもごめんなさい。
おっしゃる通りです。
書くのを失念しておりました。
お店の人はもちろん、お客様にもごめんなさい。
以前も居酒屋のジョッキにおしっこしたと記憶しています。
謝るより、次の人のことを考えて最低限そういうことはしないのが、まず心がけることではないでしょうか。
謝るより、次の人のことを考えて最低限そういうことはしないのが、まず心がけることではないでしょうか。
tea cup時代から読んでくださっているのですね、ありがとうございます。
ご意見は真摯に受け止めます。
ご意見は真摯に受け止めます。