一番困ったこと2
非日常的な日常
那智さんに手を引かれて外に出る。
雨粒が少し大きくなっているようで、傘を差す。
余程の雨でない限り、那智さんは傘を持ってこないから、私の傘に一緒に入ってもらう。
冷えたお腹が痛み出してくる。
排泄を我慢できないというよりか、この痛みを抱えながら歩くのが辛い。
どこかにじっとして、痛みをやり過ごしたい。
でも、お店に入って、座ってじっとしているわけにはいかない。
遅かれ早かれ「排泄」は襲ってくるのだ。
椅子に腰掛けたままで、グリセリンと共に紙おむつに充満させたくはない。
音や臭いだってあるのだ。
しかたなく、那智さんに連れられて街を散歩する。
少し歩くけど、やっぱり辛い。
お腹が痛い。
どうせすぐにはホテルに入ってくれないだろう。
これが全部出てしまうまでは、散歩を続けるのはわかっている。
それなら、少しでも早くこの苦痛から解放させてしまおう。
私は、街中で排泄することを選ぶ。
「那智さん、出してもいいですか?」
「どうぞ。」
いつの間にか、那智さんが傘を持っている。
もうその辺りのことには神経が行き届かない。
雨の降る繁華街のファーストフードのお店の前で、立ち止まりお腹に力を入れて、那智さんの手を握りしめ私は紙おむつに排泄する。
もう、冷静な自分はいない。
視野が極端に狭くなり、まわりがまったく見えないような状態だ。
うつむいて自分の足元を見つめるか、那智さんに顔を向けて視界いっぱい那智さんにする。
そこは、私にとって2人だけの世界になる。
車の音や人々の会話が耳に入るけど、とても遠くで聞こえている。
私は、那智さんバリアの中で別な世界を漂うのだ。
こうなると、正直ちょっと楽になれる。
お腹はまだ辛いけど、バリアの中は安心と錯覚できるからだ。
そして、この漂流は快感に近い。
それにしても、苦痛から逃れるようにお腹に力を入れるたびに、大量の排泄物が流れ出る。
少し歩いては、立ち止まり溢れさせ、また歩いては、絞り出す。
あまりの量に、漏れてこないかとても不安。
固形ではないのだ。
固形も多少は混ざっていたとしても、ほとんど液体なのだ。
「とてもたくさん出ています。漏れてしまいそうで心配です。」
訴えずにはいられない。
「全部出たの?」
「はい、多分。」
お腹の痛みは引いてきたから、恐らく出たのだろう。
「大丈夫だよ。最近の紙おむつは良くできているから、おしっこ2、3回分くらいは平気だよ。」
相変わらずの断定だ。
それでも、これはおしっこじゃない。
非常にゆるいうんこまで、紙おむつが吸収してくれる保証はない。
次第に重さを増す感覚がとても恐い。
「ダメです。恐いです。早くホテルに連れて行ってください。」
ここで私は「ジタバタ」してしまったのだ。
大人しくしていれば、全部出たことを合図にホテルに行ってくれたかもしれないのに、「ジタバタ」してしまったのだ。
天の邪鬼な那智さんが「はい、そうですね。」なんて言うことを聞いてくれる訳がない!!
那智さんは、ファーストフードに入ろうとしている。
無理!!絶対に無理!!この状態で腰掛けるなんて自殺行為だ。
私が恥ずかしいだけじゃない。
お店に大迷惑が掛かってしまう。
そして、那智さんも恥をかき、責任を負わなければならなくなるかもしれないのだ。
那智さんバリアに漂うなんて、美しい話をしている場合じゃない。
お外で排泄よりも、もっともっと困った事態に発展してしまいそうだ。
どうしたら、考え直してくれるだろう、パニックの私には気の利いたアイデアなんて浮かぶはずもない。
ファーストフード店の前で「いやいや」をするしか術がない。
ごめんなさい、まだ続きます!!
那智さんに手を引かれて外に出る。
雨粒が少し大きくなっているようで、傘を差す。
余程の雨でない限り、那智さんは傘を持ってこないから、私の傘に一緒に入ってもらう。
冷えたお腹が痛み出してくる。
排泄を我慢できないというよりか、この痛みを抱えながら歩くのが辛い。
どこかにじっとして、痛みをやり過ごしたい。
でも、お店に入って、座ってじっとしているわけにはいかない。
遅かれ早かれ「排泄」は襲ってくるのだ。
椅子に腰掛けたままで、グリセリンと共に紙おむつに充満させたくはない。
音や臭いだってあるのだ。
しかたなく、那智さんに連れられて街を散歩する。
少し歩くけど、やっぱり辛い。
お腹が痛い。
どうせすぐにはホテルに入ってくれないだろう。
これが全部出てしまうまでは、散歩を続けるのはわかっている。
それなら、少しでも早くこの苦痛から解放させてしまおう。
私は、街中で排泄することを選ぶ。
「那智さん、出してもいいですか?」
「どうぞ。」
いつの間にか、那智さんが傘を持っている。
もうその辺りのことには神経が行き届かない。
雨の降る繁華街のファーストフードのお店の前で、立ち止まりお腹に力を入れて、那智さんの手を握りしめ私は紙おむつに排泄する。
もう、冷静な自分はいない。
視野が極端に狭くなり、まわりがまったく見えないような状態だ。
うつむいて自分の足元を見つめるか、那智さんに顔を向けて視界いっぱい那智さんにする。
そこは、私にとって2人だけの世界になる。
車の音や人々の会話が耳に入るけど、とても遠くで聞こえている。
私は、那智さんバリアの中で別な世界を漂うのだ。
こうなると、正直ちょっと楽になれる。
お腹はまだ辛いけど、バリアの中は安心と錯覚できるからだ。
そして、この漂流は快感に近い。
それにしても、苦痛から逃れるようにお腹に力を入れるたびに、大量の排泄物が流れ出る。
少し歩いては、立ち止まり溢れさせ、また歩いては、絞り出す。
あまりの量に、漏れてこないかとても不安。
固形ではないのだ。
固形も多少は混ざっていたとしても、ほとんど液体なのだ。
「とてもたくさん出ています。漏れてしまいそうで心配です。」
訴えずにはいられない。
「全部出たの?」
「はい、多分。」
お腹の痛みは引いてきたから、恐らく出たのだろう。
「大丈夫だよ。最近の紙おむつは良くできているから、おしっこ2、3回分くらいは平気だよ。」
相変わらずの断定だ。
それでも、これはおしっこじゃない。
非常にゆるいうんこまで、紙おむつが吸収してくれる保証はない。
次第に重さを増す感覚がとても恐い。
「ダメです。恐いです。早くホテルに連れて行ってください。」
ここで私は「ジタバタ」してしまったのだ。
大人しくしていれば、全部出たことを合図にホテルに行ってくれたかもしれないのに、「ジタバタ」してしまったのだ。
天の邪鬼な那智さんが「はい、そうですね。」なんて言うことを聞いてくれる訳がない!!
那智さんは、ファーストフードに入ろうとしている。
無理!!絶対に無理!!この状態で腰掛けるなんて自殺行為だ。
私が恥ずかしいだけじゃない。
お店に大迷惑が掛かってしまう。
そして、那智さんも恥をかき、責任を負わなければならなくなるかもしれないのだ。
那智さんバリアに漂うなんて、美しい話をしている場合じゃない。
お外で排泄よりも、もっともっと困った事態に発展してしまいそうだ。
どうしたら、考え直してくれるだろう、パニックの私には気の利いたアイデアなんて浮かぶはずもない。
ファーストフード店の前で「いやいや」をするしか術がない。
ごめんなさい、まだ続きます!!