腑に落ちないこと
非日常的な日常
駅のトイレに入った。
いまのところ人はいないから、早く済ませてしまおう。
個室のドアに、急いで脱いだコートを掛ける。
セーターを脱ぎ、スカート脱ぐ、急がないと人が来たら怪しまれてしまう。
トイレの個室から聞こえてくる音ってだいたい決まっているから、それ以外の気配は不自然で怪しまれてしまうと思うので、急がないと。
下着も取って、持って来た紙袋にしまう。
紙袋のガサガサという音が大きくならないように気をつけなくちゃ。
今日は裸にコートで那智さんに会いにいかないといけないんだ。
幸いまだ人はいない。
裸で太腿までのストッキングとロングブーツの上に脱いだコートを羽織る。
このコートは、膝上くらいまでの丈だから直立していれば裸は見えないのだけど、前のボタンはちょうど下腹部の所までしかなくて、後ろのベンツはお尻の下まで切れ込んでいるから、歩けばもしかしたら裸だということがわかってしまうかもしれない。
家で散々練習した(笑)
あまりヒラヒラめくれないように歩くように。
どんなに頑張っても、お尻やおまんこが直接見えないにしても「そんなところまで肌だけ!?」という不自然な雰囲気は隠せない。
すごいミニと何も履いていないのは、やっぱり差があるもの。
誰もそんなにりん子を見てないよと那智さんは言うけれど、全然慰めにならないよ〜。
しかも今日はとても風が強いから、めくれないように歩いた練習なんて意味がない!!
駅から那智さんのお仕事場まで50m。
覚悟を決めていくしかない。
階段は無理だから、エレベーターで地上に降りる。
どうかここでも誰かと一緒になりませんように。
エレベーターから出たら、凄い風!!
きっと寒いのだろうけど、そんなことはもう気にならない。
とにかくこの風の中を歩いて、なんとか無事にお仕事場まで行かなければ。
前をバッグで後ろを紙袋で押さえるという超不自然な格好。
しかも摺り足。
とにかく必死。
風で髪が乱れても、両手が塞がっているからどうすることもできない。
前から学生の女の子4、5人が歩いて来ている。
不自然なことに気が付かないでね。
後ろの気配は風でわからないけど、もうどうでもいい。
とにかく摺り足で可能な限り早くお仕事場に向かう。
もうちょっとでドアだ。
はやる気持ちを堪えてぎりぎりまで、摺り足。
最後の2、3歩はダッシュしていたかもしれない。
お仕事場は暖かく、その暖かさを感じてはじめて自分は寒かったんだと実感した。
髪を振り乱し、息は荒く、「わーわー」言いながら涙目で状況説明をする。
それでも安全な場所に辿り着いたことに安堵。
「死にそうな顔だよ 笑」
そりゃあそうですよ!!楽しそうな那智さん。
「頑張ったね〜」そういう那智さんに頭を撫でてもらって、やっと全身の力を抜いて体を預ける。
ああ、ここが安心の場所………って、なんかおかしいぞ。
那智さんがやらせたことで必死になって、それができて誉められるまでは、わかる。
でも、これで「ここが安心の場所」ってなるのは、おかしい(私が勝手に思ってるんだけど)。
だって、危険なことをさせた張本人は那智さんじゃないか!!!
安心の場所になるように仕向けたのは那智さん、引きずり倒しておいて手を差し伸べて、「あら優しいお方」なんて思わせる、そんな理不尽な構図!?
今更ながら、腑に落ちない私。
駅のトイレに入った。
いまのところ人はいないから、早く済ませてしまおう。
個室のドアに、急いで脱いだコートを掛ける。
セーターを脱ぎ、スカート脱ぐ、急がないと人が来たら怪しまれてしまう。
トイレの個室から聞こえてくる音ってだいたい決まっているから、それ以外の気配は不自然で怪しまれてしまうと思うので、急がないと。
下着も取って、持って来た紙袋にしまう。
紙袋のガサガサという音が大きくならないように気をつけなくちゃ。
今日は裸にコートで那智さんに会いにいかないといけないんだ。
幸いまだ人はいない。
裸で太腿までのストッキングとロングブーツの上に脱いだコートを羽織る。
このコートは、膝上くらいまでの丈だから直立していれば裸は見えないのだけど、前のボタンはちょうど下腹部の所までしかなくて、後ろのベンツはお尻の下まで切れ込んでいるから、歩けばもしかしたら裸だということがわかってしまうかもしれない。
家で散々練習した(笑)
あまりヒラヒラめくれないように歩くように。
どんなに頑張っても、お尻やおまんこが直接見えないにしても「そんなところまで肌だけ!?」という不自然な雰囲気は隠せない。
すごいミニと何も履いていないのは、やっぱり差があるもの。
誰もそんなにりん子を見てないよと那智さんは言うけれど、全然慰めにならないよ〜。
しかも今日はとても風が強いから、めくれないように歩いた練習なんて意味がない!!
駅から那智さんのお仕事場まで50m。
覚悟を決めていくしかない。
階段は無理だから、エレベーターで地上に降りる。
どうかここでも誰かと一緒になりませんように。
エレベーターから出たら、凄い風!!
きっと寒いのだろうけど、そんなことはもう気にならない。
とにかくこの風の中を歩いて、なんとか無事にお仕事場まで行かなければ。
前をバッグで後ろを紙袋で押さえるという超不自然な格好。
しかも摺り足。
とにかく必死。
風で髪が乱れても、両手が塞がっているからどうすることもできない。
前から学生の女の子4、5人が歩いて来ている。
不自然なことに気が付かないでね。
後ろの気配は風でわからないけど、もうどうでもいい。
とにかく摺り足で可能な限り早くお仕事場に向かう。
もうちょっとでドアだ。
はやる気持ちを堪えてぎりぎりまで、摺り足。
最後の2、3歩はダッシュしていたかもしれない。
お仕事場は暖かく、その暖かさを感じてはじめて自分は寒かったんだと実感した。
髪を振り乱し、息は荒く、「わーわー」言いながら涙目で状況説明をする。
それでも安全な場所に辿り着いたことに安堵。
「死にそうな顔だよ 笑」
そりゃあそうですよ!!楽しそうな那智さん。
「頑張ったね〜」そういう那智さんに頭を撫でてもらって、やっと全身の力を抜いて体を預ける。
ああ、ここが安心の場所………って、なんかおかしいぞ。
那智さんがやらせたことで必死になって、それができて誉められるまでは、わかる。
でも、これで「ここが安心の場所」ってなるのは、おかしい(私が勝手に思ってるんだけど)。
だって、危険なことをさせた張本人は那智さんじゃないか!!!
安心の場所になるように仕向けたのは那智さん、引きずり倒しておいて手を差し伸べて、「あら優しいお方」なんて思わせる、そんな理不尽な構図!?
今更ながら、腑に落ちない私。