ピンク3
独特な幸福感
そもそも、いつから私のキャラが決まっていたのだろう。
学校に通い始めると、目立つ子=可愛い子という構図ができあがると思う。
自分を可愛く見せる術を早くから知っている子。
流行の髪型にしたり、校則より少し外れた制服の着方をしていたり。
高校生くらいからだろうか、背が高いということが「可愛い」条件にないと気付いたのは。
私が高校生のころは、まだ制服のスカートが長い時代だった。(ぎりぎりね♪そのあとすぐに短い時代の到来です)
学生服って、背が小さいほうが圧倒的に可愛く見える。
そして、私はまだ幼く「可愛く見せる手段」も知らない。
そんなに不細工ではないけれど、「可愛らしい」子ではないのだろうな~と漠然と思っていた。
そう認識する出来事があった。
クラスで移動している時に、たまたま私より背の低い男子が後ろにいて「でっけーなー。」と言っているのが聞こえた。
「関係ないでしょ~」とか「あんたが小さいんだよ」なんて冗談を言い返せるような仲良しではない男の子のその一言は、「ピンク」を遠ざけるという方法で「ピンク」に捕らわれた最初の記憶かもしれない。
その後、就いた職業は比較的華やかな世界だったので、背が高いことは利点のなっていた。
まわりも大きい子が多く華やかな制服を纏うには背が高いほうが良いとわかって、身長に対するコンプレックスはなくなっていった。
そして、その利点を活用するべく「かっこいい服」を選ぶ。
友達は「似合う」と誉めてくれる。
だから、つい選ぶ。
自分も好きなはずだ。
「ピンク」を「キャラ」じゃないと言われ同調すると余計、ピンクが嫌いになっていった。
習い性だ。
服だけじゃない、いつの間にか「ピンク」に象徴されるものが自分には不釣り合いなものになる。
それでも、自分で選んだ服だ。
嫌いだったとは思っていない。
お酒を飲んで酔っぱらいオヤジのようになってしまうことだって、たくさんの楽しみを与えてくれた。
ただ、私にはそれだけじゃない「自分」がいるのだと、30後半にして知ってしまっただけだ。
それでも、新たな嗜好は困惑以外の何ものでもない。
最初の輪郭は、ハプニングバーでコスプレをした時だ。
そのハプニングバーには、いろんなお着替え衣装が置いてある。
ベビードールや看護婦さん、最近は「体操服とブルマー」なんてあって、ちょっと面白い。
そうそう、競泳用の水着もあった。(私は着ていませんよ!!せいぜいチャイナドレスくらいです♪)
人間の欲望は果てしないですね(笑)
そこで新しいのが増えたと「メイド服」を着させてもらったのだ。
そのメイド服、丈は短めだけどその他の露出は少なくてとても可愛い。
しっかりとした生地でふんわりとちょうちん袖がふくらんで、パニエ(っていうのですよね、スカートひろげるための裏地?下着?)がが仕込まれたスカートはおとぎ話のように広がっている。
太股で留める(シリコンで留めるのね)網タイツを履いていたから、エッチ感は出ていたかもしれないけれど、私の心は「お姫様」。
このふんわりとしたものにずーっとくるまれていたくて、まったく脱ぐ気になれなくて、帰るまでメイドさんでいた。
「ピンク」の手帳だけじゃない、もしかしたらもっと「女の子」を叶えたい私がいるのではないか。
この感情に自分自身も驚いていた。
「お姫様」みたいな服を着たい。
そんな欲求の輪郭を決定付けたのは、嶽本野ばらさんの「エミリー」を読んだときだ。
(内容に関しては、触れないでいます。読んでから少し時間が経っていて、感想をいう自信がないから。ただ、泣いちゃったとだけ一言感想♪)
そこで描かれている「ロリータ」と言われる服装の描写が私を釘付けにして離さない。
文章だけでは飽きたらず、本物も見てみたくて、作中の実在するブランドのHPを訪ねてみたりもしてみる。
ああ、どうしよう。
レースやフリル、パニエでふくらんだスカート、フリルの付いたニーソックス。
どれもこれも胸がどきどきするほど、着てみたい。
さすがに「ゴスロリ」と言われるジャンルは私には難しい。
でも、「不思議な国のアリス」の着ているようなドレスにどうしようもなく惹かれてしまう。
戸惑う。
でも、那智さんに正直に伝える。
那智さんは「可愛らしい服」は好きだと思うけど、全身フリフリなものとかは、好みではないことは知っていたけれど、私の気持ちを伝えて受け止めてくれるのは那智さんしかいないのだ。
「ハプニングバーで着たような服、もっというとロリータファッションをしてみたいです。」
やはりロリータには抵抗があるよう。
それでもネットで「メイド服」を探していてくれたようで、しばらくして「探してみたけどいいのがない」と話題に出てきた。
那智さんの好みに合うようなメイド服。
いわゆる「コスプレ」のエッチな物じゃない。
オーダーの凄い高価な物とかしか、好みに合わないらしい。
「それ着て、歩ける?」
それは難しいですよね・・・。
ホテルで着るためだけにしては高価すぎて、私もためらう。
自分で、買ってみてはと思い、本の中に出てきたショップに行ってみる。
まったく近寄れない!!
私とあまりにもかけ離れた世界。
でも、絵本の中のような店内は、お菓子みたいに甘い。
三度目で、やっとお店に入ってみる(三往復後じゃないですよ、合計三日かけたのです 笑)
掛かっているドレスを手に取るときに、自分の手が震えているのがわかって苦笑いしてしまう。
「試着してもいいですか?」が言えない。
そのままお店をあとにするけど、大好きな人にはじめてキスされたかのようにとろけそうなため息と共に、ほんの少し満足した気分が私を包んだ。
結局、そのまま話は頓挫して、いまのところ願いは叶っていない。
那智さんが受け止めてくれて、叶えようとしてくれたことと、自分で手にしてみた満足感で、いまはあのころのように切望はしなくなっている(でも、これ書いていたらちょっと蘇ってしまったわ!)。
でも、機会があったらフリフリドレス着てしまおう♪
幼稚園のお遊戯会でバレリーナの衣装を着たとき、大喜びだった。
七五三の振り袖が嬉しくて、母親に「頼むから脱いでくれ」と言われるくらい、ずっと着ていたがっていたではないか。
女の子(私)は、お姫様でいたいのだ。
いつのころからか、自分で「キャラ」を作り上げ逃げられなくなっていた。(他者のせいではない、他者はそれの手助けくらいだけだ)
だから、何歳になっても、それを壊せばいい。
壊すというのは乱暴かな。
増やせばいいんだ。
それもこれも私。
それで揺らぐ人間関係なんて、はじめからいらない(と強気で言ってみる!!!!)
乙女の命は短い、やりたいことやらずに死んでたまるか!!です。(乙女に批判はなしでお願いします 笑)
なんだか、強気な終わり方になってしまいました(笑)
そんな予定じゃなかったんですけど、人生に変更は付き物ですね。
そもそも、いつから私のキャラが決まっていたのだろう。
学校に通い始めると、目立つ子=可愛い子という構図ができあがると思う。
自分を可愛く見せる術を早くから知っている子。
流行の髪型にしたり、校則より少し外れた制服の着方をしていたり。
高校生くらいからだろうか、背が高いということが「可愛い」条件にないと気付いたのは。
私が高校生のころは、まだ制服のスカートが長い時代だった。(ぎりぎりね♪そのあとすぐに短い時代の到来です)
学生服って、背が小さいほうが圧倒的に可愛く見える。
そして、私はまだ幼く「可愛く見せる手段」も知らない。
そんなに不細工ではないけれど、「可愛らしい」子ではないのだろうな~と漠然と思っていた。
そう認識する出来事があった。
クラスで移動している時に、たまたま私より背の低い男子が後ろにいて「でっけーなー。」と言っているのが聞こえた。
「関係ないでしょ~」とか「あんたが小さいんだよ」なんて冗談を言い返せるような仲良しではない男の子のその一言は、「ピンク」を遠ざけるという方法で「ピンク」に捕らわれた最初の記憶かもしれない。
その後、就いた職業は比較的華やかな世界だったので、背が高いことは利点のなっていた。
まわりも大きい子が多く華やかな制服を纏うには背が高いほうが良いとわかって、身長に対するコンプレックスはなくなっていった。
そして、その利点を活用するべく「かっこいい服」を選ぶ。
友達は「似合う」と誉めてくれる。
だから、つい選ぶ。
自分も好きなはずだ。
「ピンク」を「キャラ」じゃないと言われ同調すると余計、ピンクが嫌いになっていった。
習い性だ。
服だけじゃない、いつの間にか「ピンク」に象徴されるものが自分には不釣り合いなものになる。
それでも、自分で選んだ服だ。
嫌いだったとは思っていない。
お酒を飲んで酔っぱらいオヤジのようになってしまうことだって、たくさんの楽しみを与えてくれた。
ただ、私にはそれだけじゃない「自分」がいるのだと、30後半にして知ってしまっただけだ。
それでも、新たな嗜好は困惑以外の何ものでもない。
最初の輪郭は、ハプニングバーでコスプレをした時だ。
そのハプニングバーには、いろんなお着替え衣装が置いてある。
ベビードールや看護婦さん、最近は「体操服とブルマー」なんてあって、ちょっと面白い。
そうそう、競泳用の水着もあった。(私は着ていませんよ!!せいぜいチャイナドレスくらいです♪)
人間の欲望は果てしないですね(笑)
そこで新しいのが増えたと「メイド服」を着させてもらったのだ。
そのメイド服、丈は短めだけどその他の露出は少なくてとても可愛い。
しっかりとした生地でふんわりとちょうちん袖がふくらんで、パニエ(っていうのですよね、スカートひろげるための裏地?下着?)がが仕込まれたスカートはおとぎ話のように広がっている。
太股で留める(シリコンで留めるのね)網タイツを履いていたから、エッチ感は出ていたかもしれないけれど、私の心は「お姫様」。
このふんわりとしたものにずーっとくるまれていたくて、まったく脱ぐ気になれなくて、帰るまでメイドさんでいた。
「ピンク」の手帳だけじゃない、もしかしたらもっと「女の子」を叶えたい私がいるのではないか。
この感情に自分自身も驚いていた。
「お姫様」みたいな服を着たい。
そんな欲求の輪郭を決定付けたのは、嶽本野ばらさんの「エミリー」を読んだときだ。
(内容に関しては、触れないでいます。読んでから少し時間が経っていて、感想をいう自信がないから。ただ、泣いちゃったとだけ一言感想♪)
そこで描かれている「ロリータ」と言われる服装の描写が私を釘付けにして離さない。
文章だけでは飽きたらず、本物も見てみたくて、作中の実在するブランドのHPを訪ねてみたりもしてみる。
ああ、どうしよう。
レースやフリル、パニエでふくらんだスカート、フリルの付いたニーソックス。
どれもこれも胸がどきどきするほど、着てみたい。
さすがに「ゴスロリ」と言われるジャンルは私には難しい。
でも、「不思議な国のアリス」の着ているようなドレスにどうしようもなく惹かれてしまう。
戸惑う。
でも、那智さんに正直に伝える。
那智さんは「可愛らしい服」は好きだと思うけど、全身フリフリなものとかは、好みではないことは知っていたけれど、私の気持ちを伝えて受け止めてくれるのは那智さんしかいないのだ。
「ハプニングバーで着たような服、もっというとロリータファッションをしてみたいです。」
やはりロリータには抵抗があるよう。
それでもネットで「メイド服」を探していてくれたようで、しばらくして「探してみたけどいいのがない」と話題に出てきた。
那智さんの好みに合うようなメイド服。
いわゆる「コスプレ」のエッチな物じゃない。
オーダーの凄い高価な物とかしか、好みに合わないらしい。
「それ着て、歩ける?」
それは難しいですよね・・・。
ホテルで着るためだけにしては高価すぎて、私もためらう。
自分で、買ってみてはと思い、本の中に出てきたショップに行ってみる。
まったく近寄れない!!
私とあまりにもかけ離れた世界。
でも、絵本の中のような店内は、お菓子みたいに甘い。
三度目で、やっとお店に入ってみる(三往復後じゃないですよ、合計三日かけたのです 笑)
掛かっているドレスを手に取るときに、自分の手が震えているのがわかって苦笑いしてしまう。
「試着してもいいですか?」が言えない。
そのままお店をあとにするけど、大好きな人にはじめてキスされたかのようにとろけそうなため息と共に、ほんの少し満足した気分が私を包んだ。
結局、そのまま話は頓挫して、いまのところ願いは叶っていない。
那智さんが受け止めてくれて、叶えようとしてくれたことと、自分で手にしてみた満足感で、いまはあのころのように切望はしなくなっている(でも、これ書いていたらちょっと蘇ってしまったわ!)。
でも、機会があったらフリフリドレス着てしまおう♪
幼稚園のお遊戯会でバレリーナの衣装を着たとき、大喜びだった。
七五三の振り袖が嬉しくて、母親に「頼むから脱いでくれ」と言われるくらい、ずっと着ていたがっていたではないか。
女の子(私)は、お姫様でいたいのだ。
いつのころからか、自分で「キャラ」を作り上げ逃げられなくなっていた。(他者のせいではない、他者はそれの手助けくらいだけだ)
だから、何歳になっても、それを壊せばいい。
壊すというのは乱暴かな。
増やせばいいんだ。
それもこれも私。
それで揺らぐ人間関係なんて、はじめからいらない(と強気で言ってみる!!!!)
乙女の命は短い、やりたいことやらずに死んでたまるか!!です。(乙女に批判はなしでお願いします 笑)
なんだか、強気な終わり方になってしまいました(笑)
そんな予定じゃなかったんですけど、人生に変更は付き物ですね。
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