一番困ったこと1
非日常的な日常
それは霧雨の降る寒い朝だった。
私は、傘を差すほどでもない細かい雨に濡れていってしまおうか思い悩む。
そして、そんなことで思い悩んでいる自分に小さく驚く。
だって、そんなことよりもっと困ることになっているのに、そのことを一瞬でもそっちのけで、傘の心配をするなんて、なんだかおかしい。
それでも、きれいにブロウした髪を濡らしてしまうのは、女性としては重大な問題だ。
とりあえず優先順位を雨にして、傘を差して出かけることに決める。
寒い季節だ。
コートにブーツ、ストッキングは履いていないからスカートの下の太股は素足で少し肌寒い。
髪が濡れるよりも、もっと困ること。
それは、いま私が履いているスカートの中身のことだ。
私の素足の太股は、紙おむつから続いている。
そう、私は極普通のコートにブーツ、でも、スカートの中に紙おむつを当てているのだ。
端から見たら何て事ない普通の格好。
でも、とても非日常がスカートの中にある。
そのまま電車に乗って、待ち合わせの場所まで行くのだ。
もちろんそれは那智さんの指示。
とてもとても困惑するけど、私には「拒否」の選択肢がない、それはきっと幸福が待っているのを知っているからだ。
「もし、今痴漢に遭ったら、痴漢が驚くだろうな。ゴワゴワしてて。」
電車に揺られながら、少し愉快な気分になる。
「困惑」状態って、意外と持続しなくて、そんなときでもふと冷静な気持ちで様子を伺ったりするものだ。
困惑の満ち引きを繰り返して、待ち合わせ場所に到着する。
今日は、このままどこか外で浣腸をして、どこか外で紙おむつに排泄するのだ。
スカートをめくり、紙おむつを下げ、浣腸のできる人気のない所を探して繁華街を歩く。
なかなか「これ」って場所がなくてしばらく歩く。
私が自分でトイレに入って入れましょうか、と提案するけれど、それはなぜだか却下されてしまう。
結局、映画館の階段に決まった。
ドアを開けた先にある非常階段ではなく、普通の階段。
ほとんどの人がエレベーターを使うだろうから、人通りはあまりない。
でも、ゼロではないというような「階段」。
人が来ないか、来ても怪しまれないか、心臓の音がまわりに響きそうなくらいドキドキする中、那智さんは私のスカートをめくり浣腸をする。
ひんやりとした感覚が内臓に広がる。
ひとつ、ふたつ、なかなかおしまいにならない。
4つ目でようやく紙おむつを上げて、スカートが元の位置に戻る。
以前にも触れたが、私はとってもお通じが良い(笑)
この日もきちんとすっきりしている。
その私から茶色い物を捻り出すための4つなのだろうか。
これから起こる更なる困惑を予見しながら、私は急激に冷えていく下腹部に手を当てる。
もう片方の手を那智さんに引かれて、人がたくさん溢れ出している雨の街を歩きはじめるのだ。
ごめんなさい、これも分けさせてくださいね。
それは霧雨の降る寒い朝だった。
私は、傘を差すほどでもない細かい雨に濡れていってしまおうか思い悩む。
そして、そんなことで思い悩んでいる自分に小さく驚く。
だって、そんなことよりもっと困ることになっているのに、そのことを一瞬でもそっちのけで、傘の心配をするなんて、なんだかおかしい。
それでも、きれいにブロウした髪を濡らしてしまうのは、女性としては重大な問題だ。
とりあえず優先順位を雨にして、傘を差して出かけることに決める。
寒い季節だ。
コートにブーツ、ストッキングは履いていないからスカートの下の太股は素足で少し肌寒い。
髪が濡れるよりも、もっと困ること。
それは、いま私が履いているスカートの中身のことだ。
私の素足の太股は、紙おむつから続いている。
そう、私は極普通のコートにブーツ、でも、スカートの中に紙おむつを当てているのだ。
端から見たら何て事ない普通の格好。
でも、とても非日常がスカートの中にある。
そのまま電車に乗って、待ち合わせの場所まで行くのだ。
もちろんそれは那智さんの指示。
とてもとても困惑するけど、私には「拒否」の選択肢がない、それはきっと幸福が待っているのを知っているからだ。
「もし、今痴漢に遭ったら、痴漢が驚くだろうな。ゴワゴワしてて。」
電車に揺られながら、少し愉快な気分になる。
「困惑」状態って、意外と持続しなくて、そんなときでもふと冷静な気持ちで様子を伺ったりするものだ。
困惑の満ち引きを繰り返して、待ち合わせ場所に到着する。
今日は、このままどこか外で浣腸をして、どこか外で紙おむつに排泄するのだ。
スカートをめくり、紙おむつを下げ、浣腸のできる人気のない所を探して繁華街を歩く。
なかなか「これ」って場所がなくてしばらく歩く。
私が自分でトイレに入って入れましょうか、と提案するけれど、それはなぜだか却下されてしまう。
結局、映画館の階段に決まった。
ドアを開けた先にある非常階段ではなく、普通の階段。
ほとんどの人がエレベーターを使うだろうから、人通りはあまりない。
でも、ゼロではないというような「階段」。
人が来ないか、来ても怪しまれないか、心臓の音がまわりに響きそうなくらいドキドキする中、那智さんは私のスカートをめくり浣腸をする。
ひんやりとした感覚が内臓に広がる。
ひとつ、ふたつ、なかなかおしまいにならない。
4つ目でようやく紙おむつを上げて、スカートが元の位置に戻る。
以前にも触れたが、私はとってもお通じが良い(笑)
この日もきちんとすっきりしている。
その私から茶色い物を捻り出すための4つなのだろうか。
これから起こる更なる困惑を予見しながら、私は急激に冷えていく下腹部に手を当てる。
もう片方の手を那智さんに引かれて、人がたくさん溢れ出している雨の街を歩きはじめるのだ。
ごめんなさい、これも分けさせてくださいね。
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