過去の私、未来の私
独特な幸福感
ソファに腰掛ける那智さんの足元に座り背筋を伸ばす。
那智さんが手にしているメジャーをわたしの首にかける。
クッと締める、少し苦しいくらいに。
「苦しい?」
「はい。」
少し緩める。
「これは?」
「まだ、少し苦しいです。」
「じゃあ、これは?」
「これなら大丈夫です。」
「ん〜、○○cmだなぁ」
KIRAさんのBODYアクセサリーの中から、チョーカーを購入しようとしてくれているのだ。
以前、首輪をオーダーメイドで用意してくれたときは、わたしが自分で計ったのだけど計り方がいけなかったのか、かなりきつく出来上がってしまったのだ。
自分の技術に自信がなかったから、今回は代わりに計ってもらうようにお願いした。
那智さん、昔取った杵柄でメジャー扱いがちょっと得意なのだ。
寸法を計るだけなのに。
クッと僅かに力をこめられ、絞まる首にドキドキしてしまう。
なんだか、甘美な想像。
アクセサリーをプレゼントしてくれるため、いまサイズを測ってくれている。
なんだか、ちょっと贅沢な気分。
少し未来のわたしのために那智さんが手を動かしてくれる、わたしは無防備に首を差し出す喜びを味わっていた。
なんだか、計ったサイズが思っていたより細かったみたいで、どうも納得いかない様子^^;
ソファに腰掛け、肘掛けのほうに上半身を傾けて、手持ちの首輪を計り出す(パンツ一丁で^^)。
寸法を比べようとしているみたい。
わたしも床からソファに移動して、正座で体ごと那智さんのほうを向く。
片手にメジャー、片手に首輪。
それを見つめる那智さん。
ちょっとかまってほしくて、正座のまま顔を近づける。
『かまって〜』オーラを放ちながら^^(ちなみに、わたしはお洋服着てます)
じーっと見つめる。
「わかったよ〜、こうすりゃあ、いいんだろ〜?」
ぐっと頭を掴んで、乱暴に胸に引き寄せる。
メジャーと首輪を持った両手に抱きかかえられるように、すっぽりと収まる。
頬が那智さんの皮膚に密着。
うわん♪そうなの、くっつきたかったの♪
しばらくじっとする。
わたしは自分を支えていた左腕を、意識して外す。
わざと那智さんに体を預けるのだ。
重ければ、だめって言うはず。
何もリアクションがない。
だから、そのままじっとしておく。
体を預け。
那智さんの右腕がわたしの肩の当たりに置かれてる。
静かな時間。
シュルシュルとメジャーを操る音が聞こえる。
時折。
「あれ?なんで?長さ違うの?」
とか
「ん、俺、頭悪い?(笑)」
なんて独り言のように言っているのが聞こえる。
わたしは黙ってじっと聞いているだけ。
だって、返事を求めているようではないのだもの。
左耳には那智さんの鼓動。
右からは、メージャーの擦れる音。
那智さんは計ることに意識が集中している。
わたしが体を預けようがお返事をしなかろうが、おかまいなし。
ああ、こんな幸せがあったんだ。
愛しい人が、少し未来のわたしのために手を動かし思考を巡らす。
そこにいることが当然のように、『いま』のわたしには無頓着。
わたしは、未来のわたしのために那智さんに放置されている、彼の温かい腕の中で。
なんて贅沢な放ったらかし。
未来のわたしのために手を動かしてくれるだけでも、とても贅沢に感じたけど。
こちらもとても贅沢だ。
わたしは遠慮することなく。
体を預け、そこにいる幸せだけを味わっていればいい。
こんな温かく無頓着にされる幸せがあったんだ。
那智さんの皮膚の感触、鼓動と『シュルシュル』という静かな音を聞いていたら。
涙が溢れてきた。
あんまり幸せで、でも、これだけで泣いてしまうことが、ちょっと照れ臭くて。
わざと、素直になる。
「あああ、那智さん、すごく幸せです。こんな幸せがあったんですね。」
「ん〜?(シュルシュル、まだ計ってる^^;)、あ〜、○○cmでいいんだ〜」
いいな〜、わたしが泣いても幸せ〜と訴えても、変わらず放ったらかしにしていてくれている。
遠慮しないでいいと空気や体温で教えてくれる、こんな時間を作ることができる那智さんは、とてもいい男だ。
これが幸せに感じられるのは、普段たくさん向き合ってくれているのを知っているから。
そして、ぐいっと引き寄せたのも、放置したままでいるのも、すべて『ふたりのため』だと感じさせてくれるから。
少し先の未来のわたしのために、この温かい腕の中で思う存分放置されているのだった。
那智さんと出会って、今日で丸6年。
7年目に突入しました。
6年経っても、変わることなく幸せに涙できることに感謝して、思い切り『那智さん、白馬の王子様』エントリー。
毎年、この日を迎えるたびに、思う。
去年だったら『5年前のわたし』
一昨年だったら『4年前のわたし』
過去のわたしへ呼びかける。
6年前のわたしへ。
わけもわからず彷徨って、得体の知れない不安がずっと足元を揺らしていたけれど。
あの日々、誰のせいにもせず、この不安の正体を知りたいと足掻いていたことは無駄ではなかったよ。
6月16日、那智さんに出会えるから、大丈夫。
諦めないで。
未来のあなたは、幸せだ。
『温かい放置』だなんていう、知らない種類の幸せを知ることができるよ。
だから、大丈夫。
って。
こうやって語りかけるとき、毎年必ず涙が流れる。
切なく幸せな涙。
7年目になりましたね、那智さん。
わたしのあなたを慕う気持ちは、6年前と変わらず、いいえ、もっともっと膨らんでいます。
那智さんを信じて。
互いの幸せのために。
いつも変わらず、わたしの側にいてくださってありがとうございます。
わたしも、いつまでも変わらず、あなたの『可愛い女』でいられるよう、新鮮な気持ちをなくさないでいます。
そして、未来のわたしへ。
10年後も20年後も、ずっと過去のわたしに語りかけようね、いまと同じ涙を流せるように。
もうひとつ。
とてもとても真剣に夢物語を願う、祈りを込めて。
いつか那智さんの心臓が止まるとき、わたしのそれも一緒に止まってくれるように、と。
またまた、熱いラブレターになっちゃった*^^*
皆さんには、過去エントリーも併せてお楽しみくださいませ^^
『出会い』
『尊敬』
『生きる』
『今度は5周年』
ソファに腰掛ける那智さんの足元に座り背筋を伸ばす。
那智さんが手にしているメジャーをわたしの首にかける。
クッと締める、少し苦しいくらいに。
「苦しい?」
「はい。」
少し緩める。
「これは?」
「まだ、少し苦しいです。」
「じゃあ、これは?」
「これなら大丈夫です。」
「ん〜、○○cmだなぁ」
KIRAさんのBODYアクセサリーの中から、チョーカーを購入しようとしてくれているのだ。
以前、首輪をオーダーメイドで用意してくれたときは、わたしが自分で計ったのだけど計り方がいけなかったのか、かなりきつく出来上がってしまったのだ。
自分の技術に自信がなかったから、今回は代わりに計ってもらうようにお願いした。
那智さん、昔取った杵柄でメジャー扱いがちょっと得意なのだ。
寸法を計るだけなのに。
クッと僅かに力をこめられ、絞まる首にドキドキしてしまう。
なんだか、甘美な想像。
アクセサリーをプレゼントしてくれるため、いまサイズを測ってくれている。
なんだか、ちょっと贅沢な気分。
少し未来のわたしのために那智さんが手を動かしてくれる、わたしは無防備に首を差し出す喜びを味わっていた。
なんだか、計ったサイズが思っていたより細かったみたいで、どうも納得いかない様子^^;
ソファに腰掛け、肘掛けのほうに上半身を傾けて、手持ちの首輪を計り出す(パンツ一丁で^^)。
寸法を比べようとしているみたい。
わたしも床からソファに移動して、正座で体ごと那智さんのほうを向く。
片手にメジャー、片手に首輪。
それを見つめる那智さん。
ちょっとかまってほしくて、正座のまま顔を近づける。
『かまって〜』オーラを放ちながら^^(ちなみに、わたしはお洋服着てます)
じーっと見つめる。
「わかったよ〜、こうすりゃあ、いいんだろ〜?」
ぐっと頭を掴んで、乱暴に胸に引き寄せる。
メジャーと首輪を持った両手に抱きかかえられるように、すっぽりと収まる。
頬が那智さんの皮膚に密着。
うわん♪そうなの、くっつきたかったの♪
しばらくじっとする。
わたしは自分を支えていた左腕を、意識して外す。
わざと那智さんに体を預けるのだ。
重ければ、だめって言うはず。
何もリアクションがない。
だから、そのままじっとしておく。
体を預け。
那智さんの右腕がわたしの肩の当たりに置かれてる。
静かな時間。
シュルシュルとメジャーを操る音が聞こえる。
時折。
「あれ?なんで?長さ違うの?」
とか
「ん、俺、頭悪い?(笑)」
なんて独り言のように言っているのが聞こえる。
わたしは黙ってじっと聞いているだけ。
だって、返事を求めているようではないのだもの。
左耳には那智さんの鼓動。
右からは、メージャーの擦れる音。
那智さんは計ることに意識が集中している。
わたしが体を預けようがお返事をしなかろうが、おかまいなし。
ああ、こんな幸せがあったんだ。
愛しい人が、少し未来のわたしのために手を動かし思考を巡らす。
そこにいることが当然のように、『いま』のわたしには無頓着。
わたしは、未来のわたしのために那智さんに放置されている、彼の温かい腕の中で。
なんて贅沢な放ったらかし。
未来のわたしのために手を動かしてくれるだけでも、とても贅沢に感じたけど。
こちらもとても贅沢だ。
わたしは遠慮することなく。
体を預け、そこにいる幸せだけを味わっていればいい。
こんな温かく無頓着にされる幸せがあったんだ。
那智さんの皮膚の感触、鼓動と『シュルシュル』という静かな音を聞いていたら。
涙が溢れてきた。
あんまり幸せで、でも、これだけで泣いてしまうことが、ちょっと照れ臭くて。
わざと、素直になる。
「あああ、那智さん、すごく幸せです。こんな幸せがあったんですね。」
「ん〜?(シュルシュル、まだ計ってる^^;)、あ〜、○○cmでいいんだ〜」
いいな〜、わたしが泣いても幸せ〜と訴えても、変わらず放ったらかしにしていてくれている。
遠慮しないでいいと空気や体温で教えてくれる、こんな時間を作ることができる那智さんは、とてもいい男だ。
これが幸せに感じられるのは、普段たくさん向き合ってくれているのを知っているから。
そして、ぐいっと引き寄せたのも、放置したままでいるのも、すべて『ふたりのため』だと感じさせてくれるから。
少し先の未来のわたしのために、この温かい腕の中で思う存分放置されているのだった。
那智さんと出会って、今日で丸6年。
7年目に突入しました。
6年経っても、変わることなく幸せに涙できることに感謝して、思い切り『那智さん、白馬の王子様』エントリー。
毎年、この日を迎えるたびに、思う。
去年だったら『5年前のわたし』
一昨年だったら『4年前のわたし』
過去のわたしへ呼びかける。
6年前のわたしへ。
わけもわからず彷徨って、得体の知れない不安がずっと足元を揺らしていたけれど。
あの日々、誰のせいにもせず、この不安の正体を知りたいと足掻いていたことは無駄ではなかったよ。
6月16日、那智さんに出会えるから、大丈夫。
諦めないで。
未来のあなたは、幸せだ。
『温かい放置』だなんていう、知らない種類の幸せを知ることができるよ。
だから、大丈夫。
って。
こうやって語りかけるとき、毎年必ず涙が流れる。
切なく幸せな涙。
7年目になりましたね、那智さん。
わたしのあなたを慕う気持ちは、6年前と変わらず、いいえ、もっともっと膨らんでいます。
那智さんを信じて。
互いの幸せのために。
いつも変わらず、わたしの側にいてくださってありがとうございます。
わたしも、いつまでも変わらず、あなたの『可愛い女』でいられるよう、新鮮な気持ちをなくさないでいます。
そして、未来のわたしへ。
10年後も20年後も、ずっと過去のわたしに語りかけようね、いまと同じ涙を流せるように。
もうひとつ。
とてもとても真剣に夢物語を願う、祈りを込めて。
いつか那智さんの心臓が止まるとき、わたしのそれも一緒に止まってくれるように、と。
またまた、熱いラブレターになっちゃった*^^*
皆さんには、過去エントリーも併せてお楽しみくださいませ^^
『出会い』
『尊敬』
『生きる』
『今度は5周年』