指
非日常的な日常
ここ2回、カラオケデートだった。
何回か通っているカラオケボックスなんだけど、はじめて通されるフロアで、部屋の感じが違っていた。
なんかキレイだった。
ソファも照明も小洒落てて、小さなラブホテルみたいだった。
なんで、いままでこのフロアに通してくれなかったんだろ?(笑)
その雰囲気の違いのせいだろうか、それとも別のなにかのせいだろうか、この日のわたしは少し違った。
カラオケデートは久しぶりだ。
何度同じことを繰り返しても、男女ふたりが昼間の一時間だけカラオケを利用する(ときには女性だけが先にチェックインしている)違和感に慣れることができない。
絶対、変だもの。
ランチ休憩で利用する人はいるかもしれないけど、いい年した男女ふたりっていうのがね、なんかしますと言わんばかりで^^;
いつまでたっても慣れない。
飲み物が来て、ランチをささっと食べて。
壁側に座っていた那智さんが立ち上がり、そこにわたしを移動させる。
壁ギリギリに腰掛けて、その壁沿いにあるガラスの扉から死角になるように精一杯の努力。
誰かに見られたら困る。
恥ずかしいことで感じるらしいわたしだけど、恥ずかしいことは決して歓迎しているわけじゃないのだもの。
(『羞恥系の葛藤』)
だけど。
那智さんの手がワンピースの裾に伸びると、それに応えるように体をずらしてしまう。
その状況も、そうする自分も恥ずかしいくせに。
下着に指が入る。
ああ、気持ちいい。
ソファに座るわたしの前に那智さんが立っているから、ドアの外からは那智さんの背中が見えるだけだよね。
よーく見たら開いた足が覗いているかもしれないけど、不自然ではあるけど大丈夫だよね。
そう思うと、少し気持ちが楽になる。
クリトリスを触られる、強く。
痛いくらいだ。
体がビクンッと跳ね上がる。
わたしがわたしを触るときとは全然違うやり方だ。
自分の気持ちいいやり方は自分が一番よく知っているはずで、こんな痛いやり方は気持ちよくないはずなんだ。
だけど、体が跳ね上がる。
ビクビクと痙攣しているようだ。
ああ、おまんこにほしいと思う。
わたしは元々クリトリスが気持ちいい人で、おまんこの中はそれほどでもなかった。
自慰をするときも中に指を入れるのが怖くてほとんどしたことがないくらい。
たまーに(いままで数回くらい)那智さんの指示で入れたことはあるけど、普通に気持ちいいだけで、次も自発的に入れたいとは思わなかった。
だけど那智さんの指だと気持ちいいの。
無遠慮に浸食するあの指にかき回してほしいと。
クリトリスよりも気持ちいいのではないかと思うくらい。
早く、早く、入れてほしい。
クリトリスの強い刺激に体を震わせながら、両方ほしいと思ってしまう。
声は、抑えられている。
時々大きな吐息が漏れるくらいで、あとは小さな声を漏らすくらいで治まっているはずだ。
指が。
乱暴に入ってきた。
かき回す。
「ああ!!」
ボリュームのレベルを一気に上げたみたいに、勝手に声を上げてしまった。
ダメ!!
カラオケの歌声じゃないそれは、外に響いたらバレちゃう。
理性で抑える。
だけど、気持ちいいことをやめられない。
かき回す那智さんの指に、もっともっとと腰を押し付けている自分がわかる。
だめだよ、りん子、そんなことしたら、もっと声が出ちゃうじゃない。
理性と気持ちいいが戦っているみたい。
那智さんの指は容赦ない。
かき回し、押し込み、突く。
他人の体にしているとは思えないほどの乱暴さだ。
普通もうちょっと遠慮するよね…^^;と思う。
「$$!!」
(『『◎×▲#』で『$$$$〜〜〜』『雄叫び〜』参照してね)
また。
カラオケで出したことのないような声が出てしまう。
抑える。
ああ、でも、抑えるの辛いです、那智さん。
こんなこと気にせずに声を出せるところに行きたい。
こんなところ、いや。
「誰か来るかもね」
だめ!!
誰か来たら、やめて!!
だから、やなの、ふたりきりがいいの。
だけど、その言葉は、わたしを落とす。
ああ、気持ちいい。
誰か来てもいいかも。
ううん、誰かに見てほしいのかもしれない。
誰かに見られることは怖いけど、誰かに見られるという想像は感じる。
で、きっと誰かが来たら那智さんがなんとかしてくれるはずだ。
那智さんの言葉は、理性の箍を外す。
指はスイッチだ。
「$$$!!」
声、出ちゃう。
指が抜かれた。
ああ、これで理性と本能の間で苦しまずにすむ。
だけど、とてもとても残念、悲しいくらい残念。
今度は胸に手が移動する。
おまんこと同様に、乳首もものすごく感じるようになってしまっている。
もしかしたら、クリトリスよりも気持ちいいかもしれないくらいだ。
で、これも、那智さんのやり方じゃないとだめなんだ。
試しに自分で触ってみたことはあるけど、全然違う。
あの指がいい。
「あ、ワンピースだね」
首とウエストが詰まったワンピだったので、指を侵入させることができないのだ。
だめ、触ってくれなきゃ。
気持ちよくて、理性の箍が外れかけたわたしは、気持ち良くなることを我慢できない。
「これならできます…」
いそいそとジャケットを脱ぎワンピースの横にファスナーを下ろす、自分で。
お願いします、ここを下ろせば触れますから、触ってください。
情けないその自分の姿に嫌悪感が湧く。
でも、それと同時に、そんなふうに那智さんの前で本能に身を任せることができるようになって、よかったねとも思うのだ。
強く愛撫され。
強く摘まれ。
強く握り潰される。
声を出さずに頑張っているつもりでいるけど、もう、ちょっと自信がない。
那智さんの指とやり方で、こんなにも感じるようになってしまった。
そして、気持ちいいことに理性が負けてしまうことを、那智さんの前で許せるようになってしまってきている。
とても、怖い。
わたしは、いつの日にか。
那智さんの指で那智さんのやり方で気持ちよくしてあげるよと言われたら、どこででも体を差し出すようになってしまうのではないかと、恐れている。
そんなことを想像させる2回のカラオケデートだった。
ここ2回、カラオケデートだった。
何回か通っているカラオケボックスなんだけど、はじめて通されるフロアで、部屋の感じが違っていた。
なんかキレイだった。
ソファも照明も小洒落てて、小さなラブホテルみたいだった。
なんで、いままでこのフロアに通してくれなかったんだろ?(笑)
その雰囲気の違いのせいだろうか、それとも別のなにかのせいだろうか、この日のわたしは少し違った。
カラオケデートは久しぶりだ。
何度同じことを繰り返しても、男女ふたりが昼間の一時間だけカラオケを利用する(ときには女性だけが先にチェックインしている)違和感に慣れることができない。
絶対、変だもの。
ランチ休憩で利用する人はいるかもしれないけど、いい年した男女ふたりっていうのがね、なんかしますと言わんばかりで^^;
いつまでたっても慣れない。
飲み物が来て、ランチをささっと食べて。
壁側に座っていた那智さんが立ち上がり、そこにわたしを移動させる。
壁ギリギリに腰掛けて、その壁沿いにあるガラスの扉から死角になるように精一杯の努力。
誰かに見られたら困る。
恥ずかしいことで感じるらしいわたしだけど、恥ずかしいことは決して歓迎しているわけじゃないのだもの。
(『羞恥系の葛藤』)
だけど。
那智さんの手がワンピースの裾に伸びると、それに応えるように体をずらしてしまう。
その状況も、そうする自分も恥ずかしいくせに。
下着に指が入る。
ああ、気持ちいい。
ソファに座るわたしの前に那智さんが立っているから、ドアの外からは那智さんの背中が見えるだけだよね。
よーく見たら開いた足が覗いているかもしれないけど、不自然ではあるけど大丈夫だよね。
そう思うと、少し気持ちが楽になる。
クリトリスを触られる、強く。
痛いくらいだ。
体がビクンッと跳ね上がる。
わたしがわたしを触るときとは全然違うやり方だ。
自分の気持ちいいやり方は自分が一番よく知っているはずで、こんな痛いやり方は気持ちよくないはずなんだ。
だけど、体が跳ね上がる。
ビクビクと痙攣しているようだ。
ああ、おまんこにほしいと思う。
わたしは元々クリトリスが気持ちいい人で、おまんこの中はそれほどでもなかった。
自慰をするときも中に指を入れるのが怖くてほとんどしたことがないくらい。
たまーに(いままで数回くらい)那智さんの指示で入れたことはあるけど、普通に気持ちいいだけで、次も自発的に入れたいとは思わなかった。
だけど那智さんの指だと気持ちいいの。
無遠慮に浸食するあの指にかき回してほしいと。
クリトリスよりも気持ちいいのではないかと思うくらい。
早く、早く、入れてほしい。
クリトリスの強い刺激に体を震わせながら、両方ほしいと思ってしまう。
声は、抑えられている。
時々大きな吐息が漏れるくらいで、あとは小さな声を漏らすくらいで治まっているはずだ。
指が。
乱暴に入ってきた。
かき回す。
「ああ!!」
ボリュームのレベルを一気に上げたみたいに、勝手に声を上げてしまった。
ダメ!!
カラオケの歌声じゃないそれは、外に響いたらバレちゃう。
理性で抑える。
だけど、気持ちいいことをやめられない。
かき回す那智さんの指に、もっともっとと腰を押し付けている自分がわかる。
だめだよ、りん子、そんなことしたら、もっと声が出ちゃうじゃない。
理性と気持ちいいが戦っているみたい。
那智さんの指は容赦ない。
かき回し、押し込み、突く。
他人の体にしているとは思えないほどの乱暴さだ。
普通もうちょっと遠慮するよね…^^;と思う。
「$$!!」
(『『◎×▲#』で『$$$$〜〜〜』『雄叫び〜』参照してね)
また。
カラオケで出したことのないような声が出てしまう。
抑える。
ああ、でも、抑えるの辛いです、那智さん。
こんなこと気にせずに声を出せるところに行きたい。
こんなところ、いや。
「誰か来るかもね」
だめ!!
誰か来たら、やめて!!
だから、やなの、ふたりきりがいいの。
だけど、その言葉は、わたしを落とす。
ああ、気持ちいい。
誰か来てもいいかも。
ううん、誰かに見てほしいのかもしれない。
誰かに見られることは怖いけど、誰かに見られるという想像は感じる。
で、きっと誰かが来たら那智さんがなんとかしてくれるはずだ。
那智さんの言葉は、理性の箍を外す。
指はスイッチだ。
「$$$!!」
声、出ちゃう。
指が抜かれた。
ああ、これで理性と本能の間で苦しまずにすむ。
だけど、とてもとても残念、悲しいくらい残念。
今度は胸に手が移動する。
おまんこと同様に、乳首もものすごく感じるようになってしまっている。
もしかしたら、クリトリスよりも気持ちいいかもしれないくらいだ。
で、これも、那智さんのやり方じゃないとだめなんだ。
試しに自分で触ってみたことはあるけど、全然違う。
あの指がいい。
「あ、ワンピースだね」
首とウエストが詰まったワンピだったので、指を侵入させることができないのだ。
だめ、触ってくれなきゃ。
気持ちよくて、理性の箍が外れかけたわたしは、気持ち良くなることを我慢できない。
「これならできます…」
いそいそとジャケットを脱ぎワンピースの横にファスナーを下ろす、自分で。
お願いします、ここを下ろせば触れますから、触ってください。
情けないその自分の姿に嫌悪感が湧く。
でも、それと同時に、そんなふうに那智さんの前で本能に身を任せることができるようになって、よかったねとも思うのだ。
強く愛撫され。
強く摘まれ。
強く握り潰される。
声を出さずに頑張っているつもりでいるけど、もう、ちょっと自信がない。
那智さんの指とやり方で、こんなにも感じるようになってしまった。
そして、気持ちいいことに理性が負けてしまうことを、那智さんの前で許せるようになってしまってきている。
とても、怖い。
わたしは、いつの日にか。
那智さんの指で那智さんのやり方で気持ちよくしてあげるよと言われたら、どこででも体を差し出すようになってしまうのではないかと、恐れている。
そんなことを想像させる2回のカラオケデートだった。