ひとつクリア
非日常的な日常
雪が降っていた。
辺り一面を真っ白にして、それでもまだ降り続けていた。
空から溢れて零れ落ちるように降りしきる雪は、建物や道路、木々だけじゃなく空気まで真っ白にしていた。
雪は、感覚に一枚ベールを掛けたように、視界がぼやけ雑踏もかき消すほどに真っ白くしていた。
こんな日にデート。
傘が好きじゃない那智さんは当然持って来ていない。
私も雪が嬉しくて、差すのを止めてしまった。
ダウンジャケットのフードを被り、もうそれでいいわ。
ぎゅっぎゅっと雪を踏む感触を楽しんで、ジャケットに雪が積もって行くことを喜んでいた。
フードを被ると、余計に雑踏が遮断される。
自分の息づかいや声が響いて、街の音は遠くに聞こえる。
でも、なんだかしんしんと雪の降る音だけは聞こえてくるようで不思議。
受付で入場料を支払って門をくぐると、広い敷地が広がっていた。
すべてが真っ白で距離感が掴めず、一瞬目眩を起こしそうになる。
遠いようにも近いようにも感じる、不思議な距離の先に大きなお城がそびえ立っていた。
雪の白いフィルター越しに、漆黒の大きなお城が見える。
ぼんやりとしているから、輪郭がはっきりしないぶん迫力が増しているのだろうか、立ち止まるほど圧倒的な大迫力。
小さいころから、大きな物が怖かった。
変電所の鉄塔、停泊している客船。
怖いくせに、わざわざ近寄って下から見上げる。
ゾクゾクして胸が苦しくなるのに見ないではいられなかった。
その胸を掴まれるような苦しさとノスタルジーを、そのお城を見上げながら感じていた。
そのお城での出来事の前のお話です(すごい引っ張っちゃった^^;)
お城のお話「あ〜れ〜」な出来事は次に書きますね。
凄い雪が降っているから、当然人影はまばら。
でも、ゼロじゃないから困るのよね。
こういうお外で那智さんが何もしないわけないでしょう。
人が少ないなら、尚更可能性は高い。
それならいっそ誰もいないといいのだけど。
こんな日にお城見学なんてしなくてもいいのに(私たちも!!)
男子トイレの様子を伺っている。
今日私を可愛がってくれるのは、トイレなのね。
以前付き合っていた女の子を遊園地のトイレで抱いたことがあるという話は聞いていて、私はそれをしてもらったことがないとすねたことがある。(9/8『独特な幸福感』の『目の毒』に書いてあります)
それをしたいのではなくて、それを私にしようと思ってくれないことが嫌なんだって。
実際同じ場所に行き、団体客がトイレの前を通り過ぎたりちょうど人の出入りがあったりで、那智さん的には「また今度〜」みたいなときはあった。
そのときに「それを押してでもやる気力と勇気がないのね!!」なんて生意気を言って、そのあと酷い仕打ちをされたこともある(笑)
別に、トイレで抱いてほしいわかじゃないけど(強調^^)、その無意味な嫉妬から解放できそうで「トイレで抱く」は私の中ではひとつのクリアポイントになっていたの。
だから、那智さんがトイレをチェックしているとき、クリアできる安堵感もなくはなかった。
それでも、やっぱり、勇気がいる。
誰か来るかもしれない。
危険はもちろんのこと、きっと普通じゃない気配を察して「?」っとなるはず。
関係ない人の心を揺らしたくないから、ごめんなさいと思ってしまうことは避けたいなと、いつも思うのだ。
それだけを考えても勇気がいる。
それなのに付いて行ってしまうのは、喜びが上回ることを知っているから。
観光地のトイレだから、清掃はされているけど、なんていうのかな古い観光地のお手洗いという感じ。
男性の小のトイレが2個並び、個室は奥に一個だけ。
個室のドアを閉めて「誰か来たら具合の悪い振りするんだよ」とレクチャー。
怖いよ〜、誰も来ないでくださいね。
とてもドキドキしている。
和式の便器の左右に別れるように立っていると、那智さんがズボンのファスナーを下ろした。
なるべく便器に付かないようにしゃがんで、便器越しにくわえる。
ヒヤヒヤしているけれど、嬉しくてお口にくわえる。
那智さんがカメラを取り出して「こっち向いて」と言う。
くわえながら上目遣いに見上げる。
カメラのフレームには私と便器が映っているはずだ。
この堕ちていく感じが嬉しい。
口から抜き、後ろ向きに立たされる。
スカートをたくし上げて下着を下ろす。
雪が降るくらいだから寒いはずなのでしょうけれど、その感覚はまったくなくなっているみたい、記憶にない。
後ろから抱かれる。
トイレのタイルに頬をつけ、気持ち良くて、もっと堕ちていく感覚。
那智さんに私をガシッと鷲掴みにされて、泥沼に落とされてぐちゃぐちゃになってしまったみたいで嬉しい。
可愛がられること、気持ち良くされること、愛されること、痛くされること、落とされること、どれも同じだ。
あなたのものということだ。
肉体的にも精神的にも酷さが増すと、よりあなたのものと思えてしまうのだ。
声は出せないから、我慢しているつもりだけど、もう自信がなくなってしまっている。
多分、ダメなら那智さんが制してくれるから、もうそれまでは泥沼でぐちゃぐちゃになっています。
全部終わって、ぐちゃぐちゃから引き上げてもらって、個室から出ようとしたら、人が入ってくる気配がした!!
わあ、どうしよう!!
那智さんもしまったって顔している。
もう少しで出るところだったのに、タイミング悪くて悔しそう。
しばらく気配を伺っているけど、入ってきた感じはしたけど、それから何も気配がない。
諦めた那智さんが「具合の悪いフリね。」と小声で言って、出ようとしている。
怖いけど、もう途中から那智さんに任せてしまっているから、付いていくしかないの。
何かあったら、那智さんがなんとかしてくれる。
大げさだけど命を懸けても守ってくれると思っている。
だから、従える。
ドアを開けたら、誰もいなかった(チャンチャン♪)
出ていく気配に気付かなかったのか、そもそも勘違いなのか。
問題が起こらなくて、ホッとした。
他の子にしたことを、いっぱい私にしてくださいね(もう私にだけしていることのほうが多いのはわかっているけど、まだ言う)
ひとつクリアできたから、怖かったけど嬉しい。
そして、またちゃんと委ねられたという自分勝手な満足感も味わっていた。
雪が降っていた。
辺り一面を真っ白にして、それでもまだ降り続けていた。
空から溢れて零れ落ちるように降りしきる雪は、建物や道路、木々だけじゃなく空気まで真っ白にしていた。
雪は、感覚に一枚ベールを掛けたように、視界がぼやけ雑踏もかき消すほどに真っ白くしていた。
こんな日にデート。
傘が好きじゃない那智さんは当然持って来ていない。
私も雪が嬉しくて、差すのを止めてしまった。
ダウンジャケットのフードを被り、もうそれでいいわ。
ぎゅっぎゅっと雪を踏む感触を楽しんで、ジャケットに雪が積もって行くことを喜んでいた。
フードを被ると、余計に雑踏が遮断される。
自分の息づかいや声が響いて、街の音は遠くに聞こえる。
でも、なんだかしんしんと雪の降る音だけは聞こえてくるようで不思議。
受付で入場料を支払って門をくぐると、広い敷地が広がっていた。
すべてが真っ白で距離感が掴めず、一瞬目眩を起こしそうになる。
遠いようにも近いようにも感じる、不思議な距離の先に大きなお城がそびえ立っていた。
雪の白いフィルター越しに、漆黒の大きなお城が見える。
ぼんやりとしているから、輪郭がはっきりしないぶん迫力が増しているのだろうか、立ち止まるほど圧倒的な大迫力。
小さいころから、大きな物が怖かった。
変電所の鉄塔、停泊している客船。
怖いくせに、わざわざ近寄って下から見上げる。
ゾクゾクして胸が苦しくなるのに見ないではいられなかった。
その胸を掴まれるような苦しさとノスタルジーを、そのお城を見上げながら感じていた。
そのお城での出来事の前のお話です(すごい引っ張っちゃった^^;)
お城のお話「あ〜れ〜」な出来事は次に書きますね。
凄い雪が降っているから、当然人影はまばら。
でも、ゼロじゃないから困るのよね。
こういうお外で那智さんが何もしないわけないでしょう。
人が少ないなら、尚更可能性は高い。
それならいっそ誰もいないといいのだけど。
こんな日にお城見学なんてしなくてもいいのに(私たちも!!)
男子トイレの様子を伺っている。
今日私を可愛がってくれるのは、トイレなのね。
以前付き合っていた女の子を遊園地のトイレで抱いたことがあるという話は聞いていて、私はそれをしてもらったことがないとすねたことがある。(9/8『独特な幸福感』の『目の毒』に書いてあります)
それをしたいのではなくて、それを私にしようと思ってくれないことが嫌なんだって。
実際同じ場所に行き、団体客がトイレの前を通り過ぎたりちょうど人の出入りがあったりで、那智さん的には「また今度〜」みたいなときはあった。
そのときに「それを押してでもやる気力と勇気がないのね!!」なんて生意気を言って、そのあと酷い仕打ちをされたこともある(笑)
別に、トイレで抱いてほしいわかじゃないけど(強調^^)、その無意味な嫉妬から解放できそうで「トイレで抱く」は私の中ではひとつのクリアポイントになっていたの。
だから、那智さんがトイレをチェックしているとき、クリアできる安堵感もなくはなかった。
それでも、やっぱり、勇気がいる。
誰か来るかもしれない。
危険はもちろんのこと、きっと普通じゃない気配を察して「?」っとなるはず。
関係ない人の心を揺らしたくないから、ごめんなさいと思ってしまうことは避けたいなと、いつも思うのだ。
それだけを考えても勇気がいる。
それなのに付いて行ってしまうのは、喜びが上回ることを知っているから。
観光地のトイレだから、清掃はされているけど、なんていうのかな古い観光地のお手洗いという感じ。
男性の小のトイレが2個並び、個室は奥に一個だけ。
個室のドアを閉めて「誰か来たら具合の悪い振りするんだよ」とレクチャー。
怖いよ〜、誰も来ないでくださいね。
とてもドキドキしている。
和式の便器の左右に別れるように立っていると、那智さんがズボンのファスナーを下ろした。
なるべく便器に付かないようにしゃがんで、便器越しにくわえる。
ヒヤヒヤしているけれど、嬉しくてお口にくわえる。
那智さんがカメラを取り出して「こっち向いて」と言う。
くわえながら上目遣いに見上げる。
カメラのフレームには私と便器が映っているはずだ。
この堕ちていく感じが嬉しい。
口から抜き、後ろ向きに立たされる。
スカートをたくし上げて下着を下ろす。
雪が降るくらいだから寒いはずなのでしょうけれど、その感覚はまったくなくなっているみたい、記憶にない。
後ろから抱かれる。
トイレのタイルに頬をつけ、気持ち良くて、もっと堕ちていく感覚。
那智さんに私をガシッと鷲掴みにされて、泥沼に落とされてぐちゃぐちゃになってしまったみたいで嬉しい。
可愛がられること、気持ち良くされること、愛されること、痛くされること、落とされること、どれも同じだ。
あなたのものということだ。
肉体的にも精神的にも酷さが増すと、よりあなたのものと思えてしまうのだ。
声は出せないから、我慢しているつもりだけど、もう自信がなくなってしまっている。
多分、ダメなら那智さんが制してくれるから、もうそれまでは泥沼でぐちゃぐちゃになっています。
全部終わって、ぐちゃぐちゃから引き上げてもらって、個室から出ようとしたら、人が入ってくる気配がした!!
わあ、どうしよう!!
那智さんもしまったって顔している。
もう少しで出るところだったのに、タイミング悪くて悔しそう。
しばらく気配を伺っているけど、入ってきた感じはしたけど、それから何も気配がない。
諦めた那智さんが「具合の悪いフリね。」と小声で言って、出ようとしている。
怖いけど、もう途中から那智さんに任せてしまっているから、付いていくしかないの。
何かあったら、那智さんがなんとかしてくれる。
大げさだけど命を懸けても守ってくれると思っている。
だから、従える。
ドアを開けたら、誰もいなかった(チャンチャン♪)
出ていく気配に気付かなかったのか、そもそも勘違いなのか。
問題が起こらなくて、ホッとした。
他の子にしたことを、いっぱい私にしてくださいね(もう私にだけしていることのほうが多いのはわかっているけど、まだ言う)
ひとつクリアできたから、怖かったけど嬉しい。
そして、またちゃんと委ねられたという自分勝手な満足感も味わっていた。
生きるために
独特な幸福感
那智さんが首を絞めてきた。
浴衣の紐を首に回して、左右にぐーっと引いた。
いままでも、首の血管を押さえて脳に血液が行かないようにして頭をぼーっとさせる(何とかプレイ?)ことや、軽く首を絞めることもあったけど。
このときはとても強い力で絞められた。
無抵抗。
力を入れはじめた時に那智さんの顔を見ていたはずだけど、力が増していく間に視界には何も映らなくなっていた。
目は開いているはずなんだけど、思い出せない。
その時の景色も気配も。
苦しいな〜とぼんやりと思っていた。
このまま力を入れ続けたら、私は死んでしまうのかしら。
那智さんはそんなことするはずない。
でも、殺されても、それもいいかもしれないと思う自分がいて困る。
そんなに長い時間ではないのでしょうけれど、時間の経過がわからない。
浴衣の紐が緩んで、私の呼吸は元に戻る。
気管を絞めたから、咳が止まらない。
むせるように咳をしながら、涙が溢れてしょうがなかった。
父を看取り、人が死んでいくことは、ちっとも甘くない厳しい現実だけだということを目の当たりにした。
だから、「殺されてもいい」なんて、甘美な妄想に過ぎないことも分かっている。
私には、私を愛してくれる人も、私を必要としてくれる人もいる。
だから、簡単に「死」を口にしてはいけないとも思う。
私は、まだ死んじゃいけないのだもの。
でも、首を絞められているときに、どこまでも無抵抗でいてしまうかもしれないと、何%かは確実に抵抗しない私がいることを見てしまったような感じがして、怖くて涙が出て来てしまった。
咳き込んで抱きしめられながら、怖くて泣いた。
欲望や背徳や歪んだ心を、私は那智さんと一緒に理性の淵ぎりぎりのところからたくさん覗いてきた。
落っこちないように手をしっかりと握って。
それを覗いて「こんな私がいましたね」なんて、生還の安堵の中で語り合う感じ。
このときの「ぎりぎり」は、無抵抗かもしれないと思い知ることで、「生きていく」と再認識するような淵だった。
那智さんは、恐らく「(死を選んでしまいそうな)りん子を生かそう」と思ったはず。
私は、那智さんに委ねると思った。
まあ、本当に殺人なんてことはないでしょうから、これも大げさなお話なのですが、私が那智さんに委ねてしまっていると、那智さんは律していてくれるの。
これは、ずるいことかもしれない。
でも、あなた次第と言えるほうが私には幸せなこと。
こう書いていて、私は那智さんの心の底を一緒に覗いているのだろうかと、心配になってしまった。
あなたは私の道標、私はあなたのもの、所有されている(と思っている)ものが、所有している者の心の底を見るものではないのかもしれない。
けれど、手を繋いで一緒に覗いてくれる人がいるってことは、とても幸せなことで、その行為は人生を豊かにできると思っているから、那智さんはそれを味わえているのかしらと、心配になった。
私ばかり享受しているみたい。
恐らく、心の底を見せられる第一候補者は私なんじゃないかなとも思うから、私ばっかりで良いのかしらと思う。
きっと、那智さんはそれで良いのかもしれない。
手を握って覗かせて「わあ」とか言いながらあなたにしがみつく、それをさせることが那智さんの心の底なのかもしれないから。
でも、一緒に覗くなら、私はいつでもお供いたしましょう。
ちょっと怖いけど…。
それでも、首絞められていても濡れていたな〜私^^;
那智さんが首を絞めてきた。
浴衣の紐を首に回して、左右にぐーっと引いた。
いままでも、首の血管を押さえて脳に血液が行かないようにして頭をぼーっとさせる(何とかプレイ?)ことや、軽く首を絞めることもあったけど。
このときはとても強い力で絞められた。
無抵抗。
力を入れはじめた時に那智さんの顔を見ていたはずだけど、力が増していく間に視界には何も映らなくなっていた。
目は開いているはずなんだけど、思い出せない。
その時の景色も気配も。
苦しいな〜とぼんやりと思っていた。
このまま力を入れ続けたら、私は死んでしまうのかしら。
那智さんはそんなことするはずない。
でも、殺されても、それもいいかもしれないと思う自分がいて困る。
そんなに長い時間ではないのでしょうけれど、時間の経過がわからない。
浴衣の紐が緩んで、私の呼吸は元に戻る。
気管を絞めたから、咳が止まらない。
むせるように咳をしながら、涙が溢れてしょうがなかった。
父を看取り、人が死んでいくことは、ちっとも甘くない厳しい現実だけだということを目の当たりにした。
だから、「殺されてもいい」なんて、甘美な妄想に過ぎないことも分かっている。
私には、私を愛してくれる人も、私を必要としてくれる人もいる。
だから、簡単に「死」を口にしてはいけないとも思う。
私は、まだ死んじゃいけないのだもの。
でも、首を絞められているときに、どこまでも無抵抗でいてしまうかもしれないと、何%かは確実に抵抗しない私がいることを見てしまったような感じがして、怖くて涙が出て来てしまった。
咳き込んで抱きしめられながら、怖くて泣いた。
欲望や背徳や歪んだ心を、私は那智さんと一緒に理性の淵ぎりぎりのところからたくさん覗いてきた。
落っこちないように手をしっかりと握って。
それを覗いて「こんな私がいましたね」なんて、生還の安堵の中で語り合う感じ。
このときの「ぎりぎり」は、無抵抗かもしれないと思い知ることで、「生きていく」と再認識するような淵だった。
那智さんは、恐らく「(死を選んでしまいそうな)りん子を生かそう」と思ったはず。
私は、那智さんに委ねると思った。
まあ、本当に殺人なんてことはないでしょうから、これも大げさなお話なのですが、私が那智さんに委ねてしまっていると、那智さんは律していてくれるの。
これは、ずるいことかもしれない。
でも、あなた次第と言えるほうが私には幸せなこと。
こう書いていて、私は那智さんの心の底を一緒に覗いているのだろうかと、心配になってしまった。
あなたは私の道標、私はあなたのもの、所有されている(と思っている)ものが、所有している者の心の底を見るものではないのかもしれない。
けれど、手を繋いで一緒に覗いてくれる人がいるってことは、とても幸せなことで、その行為は人生を豊かにできると思っているから、那智さんはそれを味わえているのかしらと、心配になった。
私ばかり享受しているみたい。
恐らく、心の底を見せられる第一候補者は私なんじゃないかなとも思うから、私ばっかりで良いのかしらと思う。
きっと、那智さんはそれで良いのかもしれない。
手を握って覗かせて「わあ」とか言いながらあなたにしがみつく、それをさせることが那智さんの心の底なのかもしれないから。
でも、一緒に覗くなら、私はいつでもお供いたしましょう。
ちょっと怖いけど…。
それでも、首絞められていても濡れていたな〜私^^;
殿のご乱心
非日常的な日常
さあ、いよいよお城見学。(「ひとつクリア」の続きです)
靴を脱いでスリッパに履き替えて、大きくて急な階段を上がっていく。
入り口にいる係のおじさんと「寒いですね〜」なんて言いながら。
確かにスリッパを履いていても床からの冷たい空気で底冷えするけど、さっき那智さんがくれたホカロンをポケットに入れているから、それで少しは暖かい。
相変わらず、私の保護者さん。
こんな雪の日でも、見学者はいるもので、ぽつぽつと人影は切れない。
薄暗い廊下を順路の通りに歩き、壁沿いに展示してある当時の刀や鉄砲、説明書きなどを見るけど、歴史にそれほど興味のない私はちょっと退屈になってしまった。
那智さんから離れて、フラ〜ッとうろついてみる。
部屋には小さな窓が点々とあって、そこから雪で真っ白の景色を見下ろす。
とても小さい窓だから、外の景色は切り取った一部しか見えない。
小さな額縁みたい。
退屈だから妄想少女発動!!
どうしよっかな〜、幽閉されたお姫様かな。
美しい側室の子、将軍様の寵愛を受け正室の怒りに触れ、お城の片隅に閉じ込められひっそりと暮らす?
生まれつき白痴気味の姫、将軍家に相応しくないと殺されそうになるが、あまりの美しさに将軍は殺すことができず、小さな屋根裏部屋で一生を送る?
生まれてから一度もその部屋から出ることはなく、小さな窓から見える景色がその姫の世界のすべて、やがてよく見かけるお侍さんに恋をする??
な〜んて、想像しながら、那智さんのもとに戻る。
「想像してました♪閉じ込められたお姫様^^」
「はあ〜!?」
呆れてる那智さんを横目に、また小窓を覗きに行く。
この時ひとつ実感したことがある。
那智さんは、自分のしたこと以外で私の心がここにあらずになるのが、面白くないみたい。
自分が私を遠くに飛ばすのはいいのにね。
だから、ひとり妄想少女の私をみて、つまんないから遊んでしまえ!!と思ってしまったのです。
「そんなに捕われたいなら、こうしてあげるよ」
例のオレンジ色のロープ(『非日常的な日常』の『従属感』とか『市中引き回しの刑!!』に書いてあります)を取り出してみせる。
ああ、もう、こんなところで…?
こういうときの私の気持ちはとても複雑。
とても困る。
嬉しい。
酷くなりませんように。
でも、ずっとかまっていてほしい。
抵抗したいけど、拍車が掛かるから、諦めて従う。
従うことは、幸せ。
ためらったりしたら、どんどん酷くなるから、困った笑顔で大人しく手を差し出す。
最初は片手。
もうそれだけで落ち着かない。
手首にロープを結んでいることは、ちょっと変わっていることだけど、性的なこととは直結していないはずなんだけど、落ち着かないよ〜。
時々ロープの端を修さんが引いたりして遊んでいる。
人は少ないし、順路があるから、人とすれ違うことはないけれど、もたもたしていると追い抜かれたりするから、わざと那智さんはゆっくり歩いたりして、私を慌てさせるの。
このちょっと変わった私に気付きませんように。
気付かれないように、静かに慌てる感じ。
私が静かに従うことを望むくせに、しばらくするとそれじゃつまらなくなるみたいで、もう少し酷いことをして、もっとあたふたさせたがる、いじめっこの那智さん。
階段を上がると中二階のような部屋があった。
そこは特に展示物もないし、階段の途中だから、ほとんどの人はそのまま上がってしまって、チラッとだけ見るような空間。
とても薄暗くガランとした空間に、規則的に柱が立っている。
「いいのがあるね〜」
ずんずんと奥に進んで行く那智さんについて行く私。
柱にロープをぐるっと回すようにして、結んでいないほうの手首を結わこうとする。
「やめて〜〜〜〜〜」
心の中で大騒ぎ。
公共の場で大声で抵抗するわけにもいかないし、そもそも抵抗したら酷くなる。
無抵抗で、首だけ「これ以上は振れない」ってほどぶんぶん振って意思表示。
おかまいなしの那智さんによって、私は薄暗い部屋の奥に柱を抱えるように結わかれてしまったのだ。
そして「じゃあね〜」っと那智さんが離れて行ってしまった。
「行かないで!!」静かに訴え静かに地団駄を踏む、まったく効果なし。
とにかく人が通る階段に背を向けてうつむいているしかない。
その間にも、どやどやと人が上がって行く気配はしている。
本来は何も展示物のない空間なのに、私たちがいるもんだから「何かあるのかしら〜」みたいな感じで覗いている気配までもしているじゃないですか!!!
「すいません、何もないです、早く上にどうぞ…」
心の中で、謝る。
やっと柱から解放されて、また移動。
もう妄想少女なんてどころじゃない。
どきどき、はあはあだ。
移動中も、スカートに手を入れたり、私をいじくりまくる。
もっとどきどき、はあはあ。
極めつけは天守閣近くの柱。
上手に説明できるかな…。
三角形の大きな格子窓があって、その窓の高さだけ出窓のように1、5mくらい奥まっているの。
その窓の下部分は床から始まっているから、奥まっているところは人が腰を屈めないと入れないというような窓があった。
三角窓の格子越しに雪景色が広がってみえる。
景色がきれいだから、腰を屈めて奥に進むと、那智さんはその出窓の真ん中くらいにある柱にロープを結わこうとしているの。
「お願いします!!やめてください!!!」
もちろん心の中の声。
でも、さすがにこれはちょっと抵抗してしまった。
そんな抵抗は屁とも思わない様子で、両手を柱に結ぶ。
私はその場に正座してじっと堪える。
那智さんが視界から消えていくのが見えた。
きっと一歩下がったくらいなのでしょうけれど、振り返るわけにはいかないから、私には一歩も数mも同じ「大騒ぎ」。
いや、行かないでください!!
でも、振り返れない、だって人が来る気配がすろのだもの。
しかもけっこう大人数っぽい。
しかも、私が窓を覗いている風だから、立ち止まってしまっている。
しかも窓を見ようと、腰を屈めて覗き込んでいる動きまで気配でわかる。
那智さん、どこ!?助けてください。
ただただうつむいているしかできない。
こういう一見「ちょっと変な人」の時は平然としているほうが良いと那智さんは言うけれど、だいたい柱に縛られている状態でしれっと窓の外を眺められるわけない。
窓の格子に括り付けられているなら、体を寄せて窓を覗き込む風を装えるかもしれないけど、窓の手前数十㎝の所で正座をして平然とできますか!?と言いたい。
とにかく、このちっとも性的ではない変な状態を耐えるしかなく、不自然にうつむく。
その人たちが、どこまで私の異変に気付いているのか、そうじゃなくてもそんなところに正座しているだけでもおかしいから、その人たちの気持ちを考えると辛くなる、もうじっとして嵐が過ぎるのを待つだけ。
ヘトヘト。
その団体がいなくなって、ロープを解いてもらった。
頭の中がパニックでぐちゃぐちゃ。
その団体に追いつきたくないと、思うだけで精一杯。
なんとか命からがら無事(?)天守閣まで辿り着いた。
天守閣に立派な座布団が置いてあって、その上に「ここにお殿様がいましたよ」って看板が置いてある。(忘れたけど、なんか漢字で書いてありました。)
皆さんその座布団の横で写真を撮っている。
その人たちがいなくなったら、那智さんはその看板をどかして「やっぱ、ここで撮らなきゃね」と私を座らせる。
お殿様だ♪
立派な座布団に正座して、記念撮影。
うふふ、ちょっと嬉しい。
看板を戻して、よいしょと立ち上がろうとしたら、那智さんが強い力で私を押し倒して、思い切りスカートをたくし上げてきた。
その瞬間、人影がないこと確認して、人が来ないことを祈って、これ以上のことにならないように願って、咄嗟に出た言葉。
「と、殿、ご乱心でございます〜」
「面白いから許す。」
それ以上酷くならずに回避できたのでした。
私の殿の心のスイッチは、一貫しているような、そうでもないような、お供するのは疲労困憊です。
さあ、いよいよお城見学。(「ひとつクリア」の続きです)
靴を脱いでスリッパに履き替えて、大きくて急な階段を上がっていく。
入り口にいる係のおじさんと「寒いですね〜」なんて言いながら。
確かにスリッパを履いていても床からの冷たい空気で底冷えするけど、さっき那智さんがくれたホカロンをポケットに入れているから、それで少しは暖かい。
相変わらず、私の保護者さん。
こんな雪の日でも、見学者はいるもので、ぽつぽつと人影は切れない。
薄暗い廊下を順路の通りに歩き、壁沿いに展示してある当時の刀や鉄砲、説明書きなどを見るけど、歴史にそれほど興味のない私はちょっと退屈になってしまった。
那智さんから離れて、フラ〜ッとうろついてみる。
部屋には小さな窓が点々とあって、そこから雪で真っ白の景色を見下ろす。
とても小さい窓だから、外の景色は切り取った一部しか見えない。
小さな額縁みたい。
退屈だから妄想少女発動!!
どうしよっかな〜、幽閉されたお姫様かな。
美しい側室の子、将軍様の寵愛を受け正室の怒りに触れ、お城の片隅に閉じ込められひっそりと暮らす?
生まれつき白痴気味の姫、将軍家に相応しくないと殺されそうになるが、あまりの美しさに将軍は殺すことができず、小さな屋根裏部屋で一生を送る?
生まれてから一度もその部屋から出ることはなく、小さな窓から見える景色がその姫の世界のすべて、やがてよく見かけるお侍さんに恋をする??
な〜んて、想像しながら、那智さんのもとに戻る。
「想像してました♪閉じ込められたお姫様^^」
「はあ〜!?」
呆れてる那智さんを横目に、また小窓を覗きに行く。
この時ひとつ実感したことがある。
那智さんは、自分のしたこと以外で私の心がここにあらずになるのが、面白くないみたい。
自分が私を遠くに飛ばすのはいいのにね。
だから、ひとり妄想少女の私をみて、つまんないから遊んでしまえ!!と思ってしまったのです。
「そんなに捕われたいなら、こうしてあげるよ」
例のオレンジ色のロープ(『非日常的な日常』の『従属感』とか『市中引き回しの刑!!』に書いてあります)を取り出してみせる。
ああ、もう、こんなところで…?
こういうときの私の気持ちはとても複雑。
とても困る。
嬉しい。
酷くなりませんように。
でも、ずっとかまっていてほしい。
抵抗したいけど、拍車が掛かるから、諦めて従う。
従うことは、幸せ。
ためらったりしたら、どんどん酷くなるから、困った笑顔で大人しく手を差し出す。
最初は片手。
もうそれだけで落ち着かない。
手首にロープを結んでいることは、ちょっと変わっていることだけど、性的なこととは直結していないはずなんだけど、落ち着かないよ〜。
時々ロープの端を修さんが引いたりして遊んでいる。
人は少ないし、順路があるから、人とすれ違うことはないけれど、もたもたしていると追い抜かれたりするから、わざと那智さんはゆっくり歩いたりして、私を慌てさせるの。
このちょっと変わった私に気付きませんように。
気付かれないように、静かに慌てる感じ。
私が静かに従うことを望むくせに、しばらくするとそれじゃつまらなくなるみたいで、もう少し酷いことをして、もっとあたふたさせたがる、いじめっこの那智さん。
階段を上がると中二階のような部屋があった。
そこは特に展示物もないし、階段の途中だから、ほとんどの人はそのまま上がってしまって、チラッとだけ見るような空間。
とても薄暗くガランとした空間に、規則的に柱が立っている。
「いいのがあるね〜」
ずんずんと奥に進んで行く那智さんについて行く私。
柱にロープをぐるっと回すようにして、結んでいないほうの手首を結わこうとする。
「やめて〜〜〜〜〜」
心の中で大騒ぎ。
公共の場で大声で抵抗するわけにもいかないし、そもそも抵抗したら酷くなる。
無抵抗で、首だけ「これ以上は振れない」ってほどぶんぶん振って意思表示。
おかまいなしの那智さんによって、私は薄暗い部屋の奥に柱を抱えるように結わかれてしまったのだ。
そして「じゃあね〜」っと那智さんが離れて行ってしまった。
「行かないで!!」静かに訴え静かに地団駄を踏む、まったく効果なし。
とにかく人が通る階段に背を向けてうつむいているしかない。
その間にも、どやどやと人が上がって行く気配はしている。
本来は何も展示物のない空間なのに、私たちがいるもんだから「何かあるのかしら〜」みたいな感じで覗いている気配までもしているじゃないですか!!!
「すいません、何もないです、早く上にどうぞ…」
心の中で、謝る。
やっと柱から解放されて、また移動。
もう妄想少女なんてどころじゃない。
どきどき、はあはあだ。
移動中も、スカートに手を入れたり、私をいじくりまくる。
もっとどきどき、はあはあ。
極めつけは天守閣近くの柱。
上手に説明できるかな…。
三角形の大きな格子窓があって、その窓の高さだけ出窓のように1、5mくらい奥まっているの。
その窓の下部分は床から始まっているから、奥まっているところは人が腰を屈めないと入れないというような窓があった。
三角窓の格子越しに雪景色が広がってみえる。
景色がきれいだから、腰を屈めて奥に進むと、那智さんはその出窓の真ん中くらいにある柱にロープを結わこうとしているの。
「お願いします!!やめてください!!!」
もちろん心の中の声。
でも、さすがにこれはちょっと抵抗してしまった。
そんな抵抗は屁とも思わない様子で、両手を柱に結ぶ。
私はその場に正座してじっと堪える。
那智さんが視界から消えていくのが見えた。
きっと一歩下がったくらいなのでしょうけれど、振り返るわけにはいかないから、私には一歩も数mも同じ「大騒ぎ」。
いや、行かないでください!!
でも、振り返れない、だって人が来る気配がすろのだもの。
しかもけっこう大人数っぽい。
しかも、私が窓を覗いている風だから、立ち止まってしまっている。
しかも窓を見ようと、腰を屈めて覗き込んでいる動きまで気配でわかる。
那智さん、どこ!?助けてください。
ただただうつむいているしかできない。
こういう一見「ちょっと変な人」の時は平然としているほうが良いと那智さんは言うけれど、だいたい柱に縛られている状態でしれっと窓の外を眺められるわけない。
窓の格子に括り付けられているなら、体を寄せて窓を覗き込む風を装えるかもしれないけど、窓の手前数十㎝の所で正座をして平然とできますか!?と言いたい。
とにかく、このちっとも性的ではない変な状態を耐えるしかなく、不自然にうつむく。
その人たちが、どこまで私の異変に気付いているのか、そうじゃなくてもそんなところに正座しているだけでもおかしいから、その人たちの気持ちを考えると辛くなる、もうじっとして嵐が過ぎるのを待つだけ。
ヘトヘト。
その団体がいなくなって、ロープを解いてもらった。
頭の中がパニックでぐちゃぐちゃ。
その団体に追いつきたくないと、思うだけで精一杯。
なんとか命からがら無事(?)天守閣まで辿り着いた。
天守閣に立派な座布団が置いてあって、その上に「ここにお殿様がいましたよ」って看板が置いてある。(忘れたけど、なんか漢字で書いてありました。)
皆さんその座布団の横で写真を撮っている。
その人たちがいなくなったら、那智さんはその看板をどかして「やっぱ、ここで撮らなきゃね」と私を座らせる。
お殿様だ♪
立派な座布団に正座して、記念撮影。
うふふ、ちょっと嬉しい。
看板を戻して、よいしょと立ち上がろうとしたら、那智さんが強い力で私を押し倒して、思い切りスカートをたくし上げてきた。
その瞬間、人影がないこと確認して、人が来ないことを祈って、これ以上のことにならないように願って、咄嗟に出た言葉。
「と、殿、ご乱心でございます〜」
「面白いから許す。」
それ以上酷くならずに回避できたのでした。
私の殿の心のスイッチは、一貫しているような、そうでもないような、お供するのは疲労困憊です。
手が掛かります
独特な幸福感
「あなたを愛している」と「私はあなたのもの、私はあなたの一部」。
SMをしているけれど、ただ愛する人に所有されていると思いたいと、日々切磋琢磨している。
「あなたを愛している」と「私はあなたのもの」というのは、同時に成り立つけれど同じものではないみたい。
これから先「愛しているけど所有していない」、「愛する量関係なく所有されている」というような関係になる可能性もあるはずだ。
でも、そのふたつがバランス良く一緒になっていることは、私たちにはとても居心地良く代え難い関係。
人を愛する気持ちは他者にはどうすることもできない流れはあるけれど、それでも努力は忘れてはいけない。
だけど、「あなたのもの」という関係には、もっと努力と勇気が必要だと思う。
「私はあなたのもの」という、ちょっと特殊でなかなかあり得ないことを、普通に真剣に口にするには、とても勇気がいる。
そして、それを公言させるにはそれ相応の努力をしてもらえないと、できない。
どんな時も変わらずに私の幸せを考えてくれて、助けてくれる、私の存在そのものを愛してくれている。
そんな中で、私は一生懸命じたばたしながら、那智さんを愛している。
でも、根底にある土台の愛しているにはなんら変わりなくても、残念なことに「従属感」には多少の上下がある。(こんなこと言ったら怒られるかな、これ以上俺にどうしろって言うんだ〜って)
それは、りん子を「ああしたい、こうしたい」と思っていることが伝わると上昇して、そういう空気が少ないと下がるみたい。
よく書いているけれど、酷いことをされればされるほど、「あなたのもの」と思える私がいるから、それから遠ざかっている時間が長くなると、「はい、あなたのものです」と言いづらくなるの。(別に那智さんはいちいち確認しないけど)
実際に、行為をしなくても、あれこれ私に施すことを知らされたり、話題になったりするだけでも、そう思えるのです。
胸がぎゅっとなって、あなたのものと思えるのです。
単に、欲求不満!?
う〜ん、そうかもしれない。
でも、そう思うのだからしょうがない。
でも、人が人を所有するなんてこと、努力なしではできないでしょ?
その努力というのが「酷いことの話題」っていうのも、ツッコミどころですが^^;
そう思うには、根底の愛情と、継続して手を掛け続けていただくことが必要なのですね。
那智さん的にはSM関係なくぐずるりん子の相手だけでも充分手を掛けているでしょうし、その努力のほうがずっと大変なのでしょうけどね。
そして、本当はこちらの「手を掛ける」ことのほうが、愛しているにも所有にも必要なことなのでしょうけどね。
ひさしぶりにちょっとだけ会える。
那智さん大好きは変わらないけれど、どこか心が開ききれていない感じ。
「わん♪」って気分になりにくい。
しばらく忙しかったから、「ああしたい、こうしたい」から離れているしね。
そういう時はちょっとうっとうしいメールを送る。
「久しぶりにくっつけますね。でも、なんだか那智さんがお忙しいみたいだからこの数日気持ちを抑え込んでいたみたいで、素直に表現できない感じです。照れくさいという感じ。」
そんなメールを送ったあとの逢瀬は、会うなり胸を掴まれて、乳首をぎゅーっと潰される。
ひさしぶりだからって、キスや抱擁なんてなし。
痛くて気持ち良くて、素直になれないなんて、どっかにいっちゃう。
そのあとは、ずっとずっと「那智さんのもの〜」の時間。
やっぱり欲求不満だったの!?
忘れてた、今日はバレンタインデー!!
愛の告白のときにこんな話題!!
しかも那智さんには何も用意していない!!
自分勝手にもほどがある!?
しょうがないですね、私はあなたのもの、一部が本体にプレゼントなんておかしいですものね♪
お尻のこと
独特な幸福感
自分の願望に気付いて少ないながら情報を得ていくうちに、これは無理だろうな〜というものもわかっていた。
血が出るような行為とスカトロ。
ピアスさえ怖くてできないのだから、血が出るような痛いことは耐えられない(じゃあ、血が出なくて痛ければ耐えられるのかというと、そのころは血=痛いと想像していて血が出なくても痛いことがあるという認識がありませんでした)だろうと思っていたのと、うんこを塗ったり食べたりは「酔えない」だろうなと思ったのだ。
「汚い!変態!!」というよりも、う〜ん引いてしまいそうみたいな感じ。
徐々に慣らされていって、受け入れ望んでしまっていることは、いろいろ書いてありますから、いまは違う話題
。
無理だろうなというよりも、想像の外にあったものが、お尻。
アナルセックスというものの存在は、なんとなく知っていたけれど、なぜだかそれとSMが結びついていなかったの。
だから、してみたいとかそれは無理とか、そんな意識するというレベルのものではなかったのです。
SMをする相手に四つん這いになって恥ずかしいところを丸見えにする…私にとってのSM的お尻使用はこの程度の認識だった。
SMをした人に、はじめてお尻の穴を指でいじられたとき、びっくりして恥ずかしくてくすぐったくって、それでも嫌じゃなかった、その感情すべてが驚きだった。
その人はあるとき、なんの前触れもなく私のお尻の穴でセックスをしようとしてきた。
急に固いもので押し広げられそうになって、恐怖と僅かな痛みに飛び退いて拒否して、それは未遂に終わった。
そのときから、いままで意識の外にあった「アナルセックス」は私にとっては怖いことになってしまったのだ。
那智さんとはじめて会ってホテルに行った時は、はじめてなのにほんとにいろんなことをした(笑)
そこにアナルセックスも含まれていたのです。(そのあたりのことは『非日常的な日常』の『なんのことだかわかりますか?』にちょっとだけ書いてあります。)
それから、時々それをするようになって、もう私にとっては怖いものではなくなっている。
単純におちんちんを入れてセックスをするときもあるし(恥ずかしいから、いたって普通に書こうとするとそれはそれで恥ずかしい…)、指を使ったりおまんこにおちんちんを入れながら指を入れたりとかもある。
お尻の穴に何かを(ここは「那智さんの何かを」と言っておきましょう)入れるのは、気持ちが良い。
指でもおちんちんでも、圧迫されるような一瞬息苦しさを感じるのが、気持ち良い。
これはおまんこでは感じない感覚。
さらに、ここで感じるという背徳感も加味されて、喜んで暗闇に落ちていく感じだ。
そこに他の刺激を加えられると、もう何が何だかわからないくらいになってしまう。
例えば、(名前あるのよね、しらないけど)私は横向きに寝て那智さんが私の片足を持ち上げるようにしてする体位でセックスをして、右手はクリトリス左手はお尻の穴。
例えば、アナルセックスをして、その他を指で刺激。
そうなると、なにでどこをどうされているのか、わからなくなってしまう。
そのあたり全部が気持ちいい。
いつもより低い声で呻いていることだけは自覚して、その可愛らしくない声を出してしまう自分の堕落していく感じで、また感じる。
ごめんなさい、もう、許してください、はしたない私を許してください。
言葉にならないお願いを繰り返して、苦しいくらいの快感に飛び込んでしまう。
この手放せる瞬間がたまらない。
以前怖い思いをしたときに、それは気持ち良いものになるのかと考えたことがあった。
だって、妊娠しなくて気持ち良いのなら、もっとメジャーになっているはずと思ったからだ。
アブノーマルな行為と認識していたから、メジャーじゃないそれは、やっぱり快感ではないのだろうと思った。
被虐としての行為なのかなと。
那智さんさんじゃなきゃってばかり言ってしまっているけれど、これも那智さんしか知らないし、那智さんさん以外でしてほしいとも思わないのだけど。
純粋に体が気持ち良いのと、背徳感で気持ち良いのと、あなたにしてもらうから気持ちが良い、と結局いつものような結論になってしまいます。
それと、メジャーにならないのは、それをしたいと思う男性が多くないから?と思って納得するのでした。
自分の願望に気付いて少ないながら情報を得ていくうちに、これは無理だろうな〜というものもわかっていた。
血が出るような行為とスカトロ。
ピアスさえ怖くてできないのだから、血が出るような痛いことは耐えられない(じゃあ、血が出なくて痛ければ耐えられるのかというと、そのころは血=痛いと想像していて血が出なくても痛いことがあるという認識がありませんでした)だろうと思っていたのと、うんこを塗ったり食べたりは「酔えない」だろうなと思ったのだ。
「汚い!変態!!」というよりも、う〜ん引いてしまいそうみたいな感じ。
徐々に慣らされていって、受け入れ望んでしまっていることは、いろいろ書いてありますから、いまは違う話題
。
無理だろうなというよりも、想像の外にあったものが、お尻。
アナルセックスというものの存在は、なんとなく知っていたけれど、なぜだかそれとSMが結びついていなかったの。
だから、してみたいとかそれは無理とか、そんな意識するというレベルのものではなかったのです。
SMをする相手に四つん這いになって恥ずかしいところを丸見えにする…私にとってのSM的お尻使用はこの程度の認識だった。
SMをした人に、はじめてお尻の穴を指でいじられたとき、びっくりして恥ずかしくてくすぐったくって、それでも嫌じゃなかった、その感情すべてが驚きだった。
その人はあるとき、なんの前触れもなく私のお尻の穴でセックスをしようとしてきた。
急に固いもので押し広げられそうになって、恐怖と僅かな痛みに飛び退いて拒否して、それは未遂に終わった。
そのときから、いままで意識の外にあった「アナルセックス」は私にとっては怖いことになってしまったのだ。
那智さんとはじめて会ってホテルに行った時は、はじめてなのにほんとにいろんなことをした(笑)
そこにアナルセックスも含まれていたのです。(そのあたりのことは『非日常的な日常』の『なんのことだかわかりますか?』にちょっとだけ書いてあります。)
それから、時々それをするようになって、もう私にとっては怖いものではなくなっている。
単純におちんちんを入れてセックスをするときもあるし(恥ずかしいから、いたって普通に書こうとするとそれはそれで恥ずかしい…)、指を使ったりおまんこにおちんちんを入れながら指を入れたりとかもある。
お尻の穴に何かを(ここは「那智さんの何かを」と言っておきましょう)入れるのは、気持ちが良い。
指でもおちんちんでも、圧迫されるような一瞬息苦しさを感じるのが、気持ち良い。
これはおまんこでは感じない感覚。
さらに、ここで感じるという背徳感も加味されて、喜んで暗闇に落ちていく感じだ。
そこに他の刺激を加えられると、もう何が何だかわからないくらいになってしまう。
例えば、(名前あるのよね、しらないけど)私は横向きに寝て那智さんが私の片足を持ち上げるようにしてする体位でセックスをして、右手はクリトリス左手はお尻の穴。
例えば、アナルセックスをして、その他を指で刺激。
そうなると、なにでどこをどうされているのか、わからなくなってしまう。
そのあたり全部が気持ちいい。
いつもより低い声で呻いていることだけは自覚して、その可愛らしくない声を出してしまう自分の堕落していく感じで、また感じる。
ごめんなさい、もう、許してください、はしたない私を許してください。
言葉にならないお願いを繰り返して、苦しいくらいの快感に飛び込んでしまう。
この手放せる瞬間がたまらない。
以前怖い思いをしたときに、それは気持ち良いものになるのかと考えたことがあった。
だって、妊娠しなくて気持ち良いのなら、もっとメジャーになっているはずと思ったからだ。
アブノーマルな行為と認識していたから、メジャーじゃないそれは、やっぱり快感ではないのだろうと思った。
被虐としての行為なのかなと。
那智さんさんじゃなきゃってばかり言ってしまっているけれど、これも那智さんしか知らないし、那智さんさん以外でしてほしいとも思わないのだけど。
純粋に体が気持ち良いのと、背徳感で気持ち良いのと、あなたにしてもらうから気持ちが良い、と結局いつものような結論になってしまいます。
それと、メジャーにならないのは、それをしたいと思う男性が多くないから?と思って納得するのでした。