不謹慎な喜び
独り言
わたしにはある身体的特徴があって。
まあ、生活に支障を来すような重大なものでもないので『身体的特徴』だなんて大げさな言い方しなくてもいいのだけど、一応ぼやかしてね。
クラスにひとりいるかいないかくらいのその特徴。
生活に支障を来すほどではないけれど、小さな不便は時々感じる。
その特徴、ウソかホントかわからないけれど、ある人はない人に比べると5、6年寿命が短いのだそう。
寿命なんていろんな要素が組み合わさって決まるもので、それひとつでなにも言えないし、かなり眉唾ものですが。
『寿命が短い』という言葉に一瞬胸がチクリとして、でも、そのあと不謹慎な喜びを感じてしまって思わず上がる口角を抑えた。
実際の死に直面したらそんな甘いこと言っていられないけれど、お伽噺としてお許しくださいね。
なぜ、口角が上がりそうになったかというとね。
はじめてなんだ、このケース。
男女の平均寿命。
年齢差。
喫煙の有無。
わたしが情報として知っている寿命のバロメーターで、はじめてなの。
あたしのほうが『短い』と予測される計りが。
いつもいつも那智さんのほうが先に死んじゃうパターンばっかり。
その身体的特徴の5、6年は、男女の平均寿命と同じくらい。
それで、その分はプラマイ0になるって思っちゃった。
社会的責任を果たすまでは、なにがなんでも生きていたい。
だけど、運良くそれを果たすことができた後。
いろんな要素を踏まえたら、那智さんのほうが多分先に死んじゃう。
いままでの『計り』だと、それからの人生がとてもとても長いものに思われた。
だけど、わたしの身体的特徴のおかげで、那智さんがいない時間がちょっと短くなるかもしれない。
はじめてわたしのほうが寿命が短くなる要素を見つけることができたから、思わず嬉しくなってしまったのだ。
お彼岸を迎え、不謹慎な想像を打ち消すように父の遺影に神妙に手を合わせる。
ごめん、ごめん、お父さん。
まだまだ、りん子はちゃんと生きますからね、心配しないでね^^
普段の生活に支障を来すほどではないけれどちょっと不便だったこの特徴が、いとおしく思えた瞬間だった。
わたしにはある身体的特徴があって。
まあ、生活に支障を来すような重大なものでもないので『身体的特徴』だなんて大げさな言い方しなくてもいいのだけど、一応ぼやかしてね。
クラスにひとりいるかいないかくらいのその特徴。
生活に支障を来すほどではないけれど、小さな不便は時々感じる。
その特徴、ウソかホントかわからないけれど、ある人はない人に比べると5、6年寿命が短いのだそう。
寿命なんていろんな要素が組み合わさって決まるもので、それひとつでなにも言えないし、かなり眉唾ものですが。
『寿命が短い』という言葉に一瞬胸がチクリとして、でも、そのあと不謹慎な喜びを感じてしまって思わず上がる口角を抑えた。
実際の死に直面したらそんな甘いこと言っていられないけれど、お伽噺としてお許しくださいね。
なぜ、口角が上がりそうになったかというとね。
はじめてなんだ、このケース。
男女の平均寿命。
年齢差。
喫煙の有無。
わたしが情報として知っている寿命のバロメーターで、はじめてなの。
あたしのほうが『短い』と予測される計りが。
いつもいつも那智さんのほうが先に死んじゃうパターンばっかり。
その身体的特徴の5、6年は、男女の平均寿命と同じくらい。
それで、その分はプラマイ0になるって思っちゃった。
社会的責任を果たすまでは、なにがなんでも生きていたい。
だけど、運良くそれを果たすことができた後。
いろんな要素を踏まえたら、那智さんのほうが多分先に死んじゃう。
いままでの『計り』だと、それからの人生がとてもとても長いものに思われた。
だけど、わたしの身体的特徴のおかげで、那智さんがいない時間がちょっと短くなるかもしれない。
はじめてわたしのほうが寿命が短くなる要素を見つけることができたから、思わず嬉しくなってしまったのだ。
お彼岸を迎え、不謹慎な想像を打ち消すように父の遺影に神妙に手を合わせる。
ごめん、ごめん、お父さん。
まだまだ、りん子はちゃんと生きますからね、心配しないでね^^
普段の生活に支障を来すほどではないけれどちょっと不便だったこの特徴が、いとおしく思えた瞬間だった。
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