静かな夜に
りん子的独り言(エラそう)
日付を跨ぐころ。
開け放った窓から小さな音。
あ、今日もだ。
小さな咳。
恐らく、あのお宅の女の子のだ。
まだ幼稚園に入る前、きっと3才くらいだろう。
時々咳をする。
小児喘息というものを実際には知らないけど、恐らくそれとは違うと思う。
一晩中続いているようでもないし、ごく普通に咳き込んでいるくらいの様子だから。
だけど、ときどき、連夜続くのだ。
小さい女の子の咳は、胸をちょっと苦しくさせる。
その子自身もそうなんだけど。
横に寝ているであろうお母さんのことも思う。
わたしの子は喘息ではなかったけど、ちょっと気管が弱くて時々気管支炎になっていた。
夜中に否応なく眠りから引きずり出される理不尽さを甘受しながら、その理不尽への軽い怒りを心に収め。
泣き言を言わずに苦しそうに咳き込む背中をさするとき、これが自分だったほうがずっと気持ちがラクなのにと思っていた。
そんな、ただ不憫だという気持ちだけではない複雑な、でも、分身を痛めつけられるような苦しさ。
もしかして、あの女の子のお母さんもそんな複雑な気持ちでいるのだろうかと思うと苦しくなる。
そんなことを思いながら、ちょっと前にテレビで見たふたつの記事を思い出す。
わたしは、ちゃんとフェミニズムを語れるほど知識はないので、物事を反対側から見たがる性質ゆえのただの戯れ言とお許しください。
ひとつは妊婦の低体重を懸念する記事だった。
体重を増やしたくないと、食事を抜いたりサプリメントだけで過ごす妊婦が増えているという。
これは胎児の成長にも深刻な影響を与えると。
テレビのコメンテーターは『体重は増えても出産すれば減ることなどの正しい知識を教えてあげないと』とアドバイスしていた。
もっともなこと。
そこでわたしは思っちゃう。
その体重を増やさない妊婦さんの旦那さんが、スタイルのいいグラビアアイドルに目もくれず『どんなに太っても君が一番かわいい。大事な子を産んでくれてありがとう』と言い続けてくれたら。
もしかしたら、いっぱい栄養のあるものを食べようと思うのではないかしら。
体重を増やさないのは、もしかしてその妊婦さんだけの問題ではないんじゃないかなって。
もうひとつ。
虐待死のことを取り上げていた。
記事には『鬼母』と。
コメンテーターは『なぜ、そんなことができるのかわからない』と眉をひそめていた。
記事の内容はとてもとても辛いもので、けして許されるものではない。
それも百も承知で、思ってしまう。
なぜ、この記事に『父親』がいないのだろう。
子供はひとりでは生まれてこない。
父親がいるはずだ。
そこにいなかったとしても存在している。
もし同じ場所にいても、救いにならなかった可能性もある。
だけど、どうして『鬼母』だけなんだろう。
もちろん虐待は許されないことだ、だけどその父親に対して言及されないことにいいようのない不安を覚える。
物事にはあちらとこちらといろいろある。
何かひとつだけが正しいと思うことは苦手だ。
小さい女の子の咳を聞いて。
どうか、その子の咳が治まって静かに眠りに落ちていけますように。
どうか背中をさするお母さんを気にかけてくれる旦那さんがいてくれますように。
わたしが感じたような複雑な感情があるのなら、そんな夜が過ぎてしまえば甘い思い出だったなと思えますように。
そんなことを咳の聞こえなくなった静かな夜に。
でもって、こんな感じですが、PC環境ぼちぼち戻りちゅう^^
日付を跨ぐころ。
開け放った窓から小さな音。
あ、今日もだ。
小さな咳。
恐らく、あのお宅の女の子のだ。
まだ幼稚園に入る前、きっと3才くらいだろう。
時々咳をする。
小児喘息というものを実際には知らないけど、恐らくそれとは違うと思う。
一晩中続いているようでもないし、ごく普通に咳き込んでいるくらいの様子だから。
だけど、ときどき、連夜続くのだ。
小さい女の子の咳は、胸をちょっと苦しくさせる。
その子自身もそうなんだけど。
横に寝ているであろうお母さんのことも思う。
わたしの子は喘息ではなかったけど、ちょっと気管が弱くて時々気管支炎になっていた。
夜中に否応なく眠りから引きずり出される理不尽さを甘受しながら、その理不尽への軽い怒りを心に収め。
泣き言を言わずに苦しそうに咳き込む背中をさするとき、これが自分だったほうがずっと気持ちがラクなのにと思っていた。
そんな、ただ不憫だという気持ちだけではない複雑な、でも、分身を痛めつけられるような苦しさ。
もしかして、あの女の子のお母さんもそんな複雑な気持ちでいるのだろうかと思うと苦しくなる。
そんなことを思いながら、ちょっと前にテレビで見たふたつの記事を思い出す。
わたしは、ちゃんとフェミニズムを語れるほど知識はないので、物事を反対側から見たがる性質ゆえのただの戯れ言とお許しください。
ひとつは妊婦の低体重を懸念する記事だった。
体重を増やしたくないと、食事を抜いたりサプリメントだけで過ごす妊婦が増えているという。
これは胎児の成長にも深刻な影響を与えると。
テレビのコメンテーターは『体重は増えても出産すれば減ることなどの正しい知識を教えてあげないと』とアドバイスしていた。
もっともなこと。
そこでわたしは思っちゃう。
その体重を増やさない妊婦さんの旦那さんが、スタイルのいいグラビアアイドルに目もくれず『どんなに太っても君が一番かわいい。大事な子を産んでくれてありがとう』と言い続けてくれたら。
もしかしたら、いっぱい栄養のあるものを食べようと思うのではないかしら。
体重を増やさないのは、もしかしてその妊婦さんだけの問題ではないんじゃないかなって。
もうひとつ。
虐待死のことを取り上げていた。
記事には『鬼母』と。
コメンテーターは『なぜ、そんなことができるのかわからない』と眉をひそめていた。
記事の内容はとてもとても辛いもので、けして許されるものではない。
それも百も承知で、思ってしまう。
なぜ、この記事に『父親』がいないのだろう。
子供はひとりでは生まれてこない。
父親がいるはずだ。
そこにいなかったとしても存在している。
もし同じ場所にいても、救いにならなかった可能性もある。
だけど、どうして『鬼母』だけなんだろう。
もちろん虐待は許されないことだ、だけどその父親に対して言及されないことにいいようのない不安を覚える。
物事にはあちらとこちらといろいろある。
何かひとつだけが正しいと思うことは苦手だ。
小さい女の子の咳を聞いて。
どうか、その子の咳が治まって静かに眠りに落ちていけますように。
どうか背中をさするお母さんを気にかけてくれる旦那さんがいてくれますように。
わたしが感じたような複雑な感情があるのなら、そんな夜が過ぎてしまえば甘い思い出だったなと思えますように。
そんなことを咳の聞こえなくなった静かな夜に。
でもって、こんな感じですが、PC環境ぼちぼち戻りちゅう^^