ため息の性癖
非日常的な日常
ブログをお引越しして最初のエントリー『よろしくお願いします〜』で、わんこにしてくださいとお願いしてしまったことを書きました。
あれから最初のデート。
あんなふうにお願いしたことははじめてだから、それが那智さんにとってどういう位置付けになるのか知りたくてデートの前から1、2度聞いていた。
「次はわんこ確実ですか?」
「…そうだね」
割りといつもは那智さんの気分次第でその場で決めることも多いのだけど、これに関しては一瞬考えている様子ではあるけれど『yes』と決定済みなのだ。
なんでだろうって思う。
恐怖や羞恥心のハードルを越えて、欲情する嫌悪感を押さえ込んでまでしてお願いしたわたしの気持ちに報いる気持ちなのかな。
ただ、言われたから、引き下がったら男がすたる的な意地で『yes』なのではないのはわかる。
でも、どうも『…そうだね』に積極的なテンションが感じられなくて、わたし自身もいまひとつ実感がわかなかったのも事実。
ミニのニットの黒ワンピ、網タイツにロングブーツ。
軽い朝食を取りにお店へ。
店内は空いていた。
わたしたちのテーブルの斜め後ろのテーブルにひとり。
それ以外は死角になっているカウンターに数人。
コートを脱ぎ。
網タイツに喜んでくれる那智さん^^
一旦向かい合わせに腰掛けて、すぐ。
手招き。
あ、ここでわんこだ。
ちょっとためらい、でもほとんど抵抗なく立ち上がり、そっと那智さんの側に。
斜め後ろの男性は視界の隅に気配だけで感じ取る。
でも恐らく那智さんが壁になって、ほとんど様子はわからないだろう、ちょっと安心。
腰掛ける那智さんの横に立ち、そっと床に手をつく。
膝をつき、お尻を上げる。
おでこを那智さんの太ももにぎゅっと押し当てる。
ああ、嬉しい。
那智さんにくっついてる。
温かい手が髪、首筋、頬と撫でる。
もっともっととおでこを押し付ける。
斜め後ろの男性にはわからないはずだから、ちょっと安心。
だから思いのほか、この状況で幸せを堪能できている。
那智さんの足元の幸せ。
『いらっしゃいませ〜』と入り口のほうで聞こえた。
新しいお客さんが来たんだ。
一瞬覚醒。
声や気配にアンテナが触れる。
新しいお客さんがこちらに来たらどうしよう。
見られる?驚かれるよね?ごめんなさいと思う。
那智さんの手がワンピの襟元に伸びた。
滑り込み、乳首を摘む。
体がビクンと跳ねる。
ああ、どうしよう。
ここで気持ちよくなってしまうのは避けたい。
だって、もしかしたら新しいお客さんが来てしまうかもしれないもの。
ドキドキが増してくる。
軽い愛撫に、感じてよいものか綱渡りのよう。
どうやら手前の席についたようで、こちらに人の来る気配はない。
すっとワンピから手が抜け、その手が頬をポンポンと叩く。
おしまいの合図だ。
誰にも見つからず。
感じて声をあげることもなかった。
安堵。
でも。
も の た り な い
那智さんの足元の幸せもわんこになる自己愛も感じられた。
乳首も少し気持ちよかった。
だけど一般道で百貨店のショウウィンドウで四つん這いになるときの、自分の鼓動だけしか聞こえなくなるような、視界からの映像が脳に届かなくなるような、あの快感に比べたら『物足りない』と思ってしまった。
怖いのに、こっちのほうが迷惑かけないし安心なのに!!
己の性癖に、ため息。
そして。
命令するより懇願させたいはずなのに、はじまから決まってしまっているとテンションがいまひとつの那智さんの性癖も、ある意味ため息^^
まったく、それぞれまっすぐに伸びていなくて、面倒なふたりです。
いや、実際、ドキドキしたし幸せだったし、このくらいがちょうどいいのだとも思ってるんですよ、那智さん。
これを催促だと取られてしまうのは心外です。
でも、これって催促っていうのかな、世間様では^^;
ブログをお引越しして最初のエントリー『よろしくお願いします〜』で、わんこにしてくださいとお願いしてしまったことを書きました。
あれから最初のデート。
あんなふうにお願いしたことははじめてだから、それが那智さんにとってどういう位置付けになるのか知りたくてデートの前から1、2度聞いていた。
「次はわんこ確実ですか?」
「…そうだね」
割りといつもは那智さんの気分次第でその場で決めることも多いのだけど、これに関しては一瞬考えている様子ではあるけれど『yes』と決定済みなのだ。
なんでだろうって思う。
恐怖や羞恥心のハードルを越えて、欲情する嫌悪感を押さえ込んでまでしてお願いしたわたしの気持ちに報いる気持ちなのかな。
ただ、言われたから、引き下がったら男がすたる的な意地で『yes』なのではないのはわかる。
でも、どうも『…そうだね』に積極的なテンションが感じられなくて、わたし自身もいまひとつ実感がわかなかったのも事実。
ミニのニットの黒ワンピ、網タイツにロングブーツ。
軽い朝食を取りにお店へ。
店内は空いていた。
わたしたちのテーブルの斜め後ろのテーブルにひとり。
それ以外は死角になっているカウンターに数人。
コートを脱ぎ。
網タイツに喜んでくれる那智さん^^
一旦向かい合わせに腰掛けて、すぐ。
手招き。
あ、ここでわんこだ。
ちょっとためらい、でもほとんど抵抗なく立ち上がり、そっと那智さんの側に。
斜め後ろの男性は視界の隅に気配だけで感じ取る。
でも恐らく那智さんが壁になって、ほとんど様子はわからないだろう、ちょっと安心。
腰掛ける那智さんの横に立ち、そっと床に手をつく。
膝をつき、お尻を上げる。
おでこを那智さんの太ももにぎゅっと押し当てる。
ああ、嬉しい。
那智さんにくっついてる。
温かい手が髪、首筋、頬と撫でる。
もっともっととおでこを押し付ける。
斜め後ろの男性にはわからないはずだから、ちょっと安心。
だから思いのほか、この状況で幸せを堪能できている。
那智さんの足元の幸せ。
『いらっしゃいませ〜』と入り口のほうで聞こえた。
新しいお客さんが来たんだ。
一瞬覚醒。
声や気配にアンテナが触れる。
新しいお客さんがこちらに来たらどうしよう。
見られる?驚かれるよね?ごめんなさいと思う。
那智さんの手がワンピの襟元に伸びた。
滑り込み、乳首を摘む。
体がビクンと跳ねる。
ああ、どうしよう。
ここで気持ちよくなってしまうのは避けたい。
だって、もしかしたら新しいお客さんが来てしまうかもしれないもの。
ドキドキが増してくる。
軽い愛撫に、感じてよいものか綱渡りのよう。
どうやら手前の席についたようで、こちらに人の来る気配はない。
すっとワンピから手が抜け、その手が頬をポンポンと叩く。
おしまいの合図だ。
誰にも見つからず。
感じて声をあげることもなかった。
安堵。
でも。
も の た り な い
那智さんの足元の幸せもわんこになる自己愛も感じられた。
乳首も少し気持ちよかった。
だけど一般道で百貨店のショウウィンドウで四つん這いになるときの、自分の鼓動だけしか聞こえなくなるような、視界からの映像が脳に届かなくなるような、あの快感に比べたら『物足りない』と思ってしまった。
怖いのに、こっちのほうが迷惑かけないし安心なのに!!
己の性癖に、ため息。
そして。
命令するより懇願させたいはずなのに、はじまから決まってしまっているとテンションがいまひとつの那智さんの性癖も、ある意味ため息^^
まったく、それぞれまっすぐに伸びていなくて、面倒なふたりです。
いや、実際、ドキドキしたし幸せだったし、このくらいがちょうどいいのだとも思ってるんですよ、那智さん。
これを催促だと取られてしまうのは心外です。
でも、これって催促っていうのかな、世間様では^^;