いろんな涙3
非日常的な日常
目の前のパソコンの画面には3枚の画像がある。
驚愕と恍惚と恐怖と安堵、とても複雑な気持ちで何度も何度もそれを見ている。
でも、根底に流れているのは、得も言われぬ幸福だ。
不安そうに目を伏せている。
紅潮した頬でこちらを向いている。
俯いて片足を上げている。
どのわたしも幸せそうだ。
そして、どのわたしも裸で四つん這い。
少し傾いた午後の日差しが画面の左上からわたしを照らし、その中で全裸で四つん這いになっている。
そのホテルには大きなバルコニーが付いていた。
光を遮断するような襖を開けると障子があって、窓の向こうには大きなバルコニー。
一段落して(いろんな涙1 2)、散策するように部屋の中を確認していた那智さんが見つけた。
「おお、いいのあるね〜。」
50cm程開けた障子から外を見て言う。
さらに窓を開けて、「こっち来てごらん。」手招き。
裸のわたしは窓を警戒して低い姿勢で這いずるように那智さんのそばへ。
そこに広がる光景に思わず腰が引けてしまった。
間の前には、広々としたバルコニー。
腰の高さくらいの塀(手すり?)に囲まれているけど、見えるのは高い空だけじゃなくて、向かい側のホテルの看板やホテルの向こうのマンションまで見える。
マンションはこのホテルよりも高いので、高層階から見下ろせばこの窓は丸見えだ。
幸い、マンションの廊下と玄関側がこちらを向いてるので、リビングから丸見えという状況ではないのが救い。
それでも、外の明るい開放的な空気とホテルのベッドで全裸でいる自分のギャップに驚き、怖くて後退りしてしまう。
「あとでここに出ようか!?リード付けて。」
無言でぶんぶんと首を振る。
否定か肯定か、自分でもわからない。
後退り、布団で体を隠す。
だって、外の空気がひんやりするんだもの。
外の雑踏が聞こえるんだもの。
いま自分は外と繋がってることが感じられて、全裸でいることを隠していたい。
那智さんが背後に周り、布団を剥いだ。
後ろから抱きかかえ、窓に向けて両足を広げる。
わ、だめ、那智さん、外から丸見えです。
開いた窓からホテルの看板越しにマンションの廊下と玄関が見える。
人影はない。
でも、いつ宅配業者が上がってくるか、外出するために誰かが玄関を開けるかわからない。
その人から、わたしが誰かはわからないだろう、でも、わたしが何をしているかはわかるはずだ。
怖い。
見ず知らずの人に裸で大きく足を開いている姿を見せてしまうかもしれない。
那智さんの手がおまんこに伸びる。
ああ、どうして、こんなに濡れてしまっている。
うそ、わかってる、怖いけど、恥ずかしいけど、嬉しいんだ。
外の景色を見ながら、どんどん気持ち良くなっていく。
ひんやりした空気が肌を撫でる、それに対抗するようにわたしの内側は熱も持つ。
だめ、那智さん、気持ちいいです。
誰か通ったらどうしよう。
助けて、那智さん。
それなのに、気持ち良くてしかたがない。
「那智さん、いってもいいですか?」
「誰か通るかもよ、それでもいきたい?」
「はい、いきたいです。」
「じゃあ、顔を上げて、いってもいいよ。」
伏せていた顔を上げて、マンションの玄関たちをぼんやりと見つめる。
誰も通らないでほしい。
でも、誰か通ってもしかたがない。
ううん、もしかしたら、通ってほしい。
通って見てほしい。
ああ、わたしったら、喜んでる。
これで、すごく喜んでる。
いったあと、急いで那智さんのほうに振り返り、急いでお布団を引き上げ、怖くて丸まる。
「怖かったです。
「何が?」
「自分が…。」
「そうだろうな。」
そう、わたしは自分が怖かった。
恥ずかしいからいや、それでも感じてしまう、そんな可愛らしいものじゃないわたし。
はっきりと「見てほしい」と思う自分を自覚して。
ずっと昔から「見てほしかった」と気が付いて。
それで感じて、もっと欲していってしまう自分が怖かった。
ずっと心の中に抱えていた見てはいけないものを見てしまったようで、怖かった。
お昼の時間になって、外に出た。
那智さん、バルコニーに出るかもって言っていたけど、どうなるんだろう。
わからない、那智さんが決めること。
ちょっとそわそわしながら、ランチに行く。
目の前のパソコンの画面には3枚の画像がある。
驚愕と恍惚と恐怖と安堵、とても複雑な気持ちで何度も何度もそれを見ている。
でも、根底に流れているのは、得も言われぬ幸福だ。
不安そうに目を伏せている。
紅潮した頬でこちらを向いている。
俯いて片足を上げている。
どのわたしも幸せそうだ。
そして、どのわたしも裸で四つん這い。
少し傾いた午後の日差しが画面の左上からわたしを照らし、その中で全裸で四つん這いになっている。
そのホテルには大きなバルコニーが付いていた。
光を遮断するような襖を開けると障子があって、窓の向こうには大きなバルコニー。
一段落して(いろんな涙1 2)、散策するように部屋の中を確認していた那智さんが見つけた。
「おお、いいのあるね〜。」
50cm程開けた障子から外を見て言う。
さらに窓を開けて、「こっち来てごらん。」手招き。
裸のわたしは窓を警戒して低い姿勢で這いずるように那智さんのそばへ。
そこに広がる光景に思わず腰が引けてしまった。
間の前には、広々としたバルコニー。
腰の高さくらいの塀(手すり?)に囲まれているけど、見えるのは高い空だけじゃなくて、向かい側のホテルの看板やホテルの向こうのマンションまで見える。
マンションはこのホテルよりも高いので、高層階から見下ろせばこの窓は丸見えだ。
幸い、マンションの廊下と玄関側がこちらを向いてるので、リビングから丸見えという状況ではないのが救い。
それでも、外の明るい開放的な空気とホテルのベッドで全裸でいる自分のギャップに驚き、怖くて後退りしてしまう。
「あとでここに出ようか!?リード付けて。」
無言でぶんぶんと首を振る。
否定か肯定か、自分でもわからない。
後退り、布団で体を隠す。
だって、外の空気がひんやりするんだもの。
外の雑踏が聞こえるんだもの。
いま自分は外と繋がってることが感じられて、全裸でいることを隠していたい。
那智さんが背後に周り、布団を剥いだ。
後ろから抱きかかえ、窓に向けて両足を広げる。
わ、だめ、那智さん、外から丸見えです。
開いた窓からホテルの看板越しにマンションの廊下と玄関が見える。
人影はない。
でも、いつ宅配業者が上がってくるか、外出するために誰かが玄関を開けるかわからない。
その人から、わたしが誰かはわからないだろう、でも、わたしが何をしているかはわかるはずだ。
怖い。
見ず知らずの人に裸で大きく足を開いている姿を見せてしまうかもしれない。
那智さんの手がおまんこに伸びる。
ああ、どうして、こんなに濡れてしまっている。
うそ、わかってる、怖いけど、恥ずかしいけど、嬉しいんだ。
外の景色を見ながら、どんどん気持ち良くなっていく。
ひんやりした空気が肌を撫でる、それに対抗するようにわたしの内側は熱も持つ。
だめ、那智さん、気持ちいいです。
誰か通ったらどうしよう。
助けて、那智さん。
それなのに、気持ち良くてしかたがない。
「那智さん、いってもいいですか?」
「誰か通るかもよ、それでもいきたい?」
「はい、いきたいです。」
「じゃあ、顔を上げて、いってもいいよ。」
伏せていた顔を上げて、マンションの玄関たちをぼんやりと見つめる。
誰も通らないでほしい。
でも、誰か通ってもしかたがない。
ううん、もしかしたら、通ってほしい。
通って見てほしい。
ああ、わたしったら、喜んでる。
これで、すごく喜んでる。
いったあと、急いで那智さんのほうに振り返り、急いでお布団を引き上げ、怖くて丸まる。
「怖かったです。
「何が?」
「自分が…。」
「そうだろうな。」
そう、わたしは自分が怖かった。
恥ずかしいからいや、それでも感じてしまう、そんな可愛らしいものじゃないわたし。
はっきりと「見てほしい」と思う自分を自覚して。
ずっと昔から「見てほしかった」と気が付いて。
それで感じて、もっと欲していってしまう自分が怖かった。
ずっと心の中に抱えていた見てはいけないものを見てしまったようで、怖かった。
お昼の時間になって、外に出た。
那智さん、バルコニーに出るかもって言っていたけど、どうなるんだろう。
わからない、那智さんが決めること。
ちょっとそわそわしながら、ランチに行く。
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