いじめっこ那智さん
独特な幸福感
ブーツを履くのに手間取っていたら、那智さんが先に部屋を出てしまった。
「あっ、ちょっと待ってください、那智さん!」
急いで履いて部屋を出た。
よく利用するそのホテルの部屋はドアを出るとすぐ右にエレベーター、その先に階段がある。
ドアから出たと同時にエレベーターの扉の閉まる音が聞こえた。
「え?もしかして先に降りてしまったの?」
慌ててエレベーターに駆け寄ろうとして、ふと我に帰る。
このホテルは、どちらかというと古いホテル、だけど和室があるし途中で外に出ることも許してくれるから、那智さんのお気に入り。
新しくないから(?)廊下は薄暗いし、階段なんて暗い(笑)。
一人でその空間に取り残されるのは、ちょっと怖いことに気付いてしまった。
わあ、どうしよう一人でエレベーターを待つの嫌だな…と怖がっているのも束の間。
また、別なことに気付いた。
那智さん、どこかに隠れているのかもしれない!!
薄暗い廊下も怖いし、後ろから脅かされるのも怖い。
怖がりな私は、ドアに背を付けて動けなくなってしまった。
階段に隠れているの?
恐る恐る身を乗り出して「那智さん〜、どこにいるのですか〜?」と小さな声で問いかける。
弱々しく一歩エレベーターに向かって踏み出した瞬間、お尻をぎゅっと掴まれた。
「ぎゃああ」
飛び上がって、廊下に響き渡る声を上げてしまっていた。
那智さんは「いじめっこ」だ。
自分でも「小学生レベル」と自嘲している。
それでも、びっくりさせたりするのが楽しいらしい。
性癖とは関係ない部分の話だと思う。
いじめっこがみんなSとも限らなし、Sの人が皆さんが「いじめっこ」的な方法で翻弄させるとも思えない。
だから、那智さんはいじめっこでSの分類。
そんな感じかな?
二人でカラオケに行った時のこと。
お腹がすいたから食事を注文して一休み。
那智さんはパスタで私はカレー。
那智さんは食べるのが早いからさっさと食べ終わってしまった。
私も後に続こうとさくさく食べていると、私のスカートをめくりだしたのだ。
ちょっと待ってください、どうせなら食べ終わってから^^
戸惑いながらもされるがまま腰を浮かせてめくりやすくなるように動く、手にはカレーを持ったままだ。
那智さんの手に乗るように腰を下ろす。
その手が動いて私を気持ち良くさせる。
口にカレーが残っているけど、食べてる場合じゃない。
お皿をテーブルに置いて、気持ち良さにうつむいていると「食べないの?」としらじらしく聞いてくる。
「…食べられません。」
「ダメだよ、食べなきゃ。」指に一層の力を入れながら言う。
「ああ。」声を上げたら口からご飯粒が飛んでしまった。
「口から出してるし〜笑」
この指摘は、たまらなく恥ずかしい!!(見て見ぬ振りも困るけど…)
性的な場面での、ちっとも性的じゃない指摘は、性的なことよりも恥ずかしい。
いじめっこ那智さん。
「そんなこと言わないでください〜(モグモグ)」
「はい、もっと食べて。」
「こんな状態じゃ食べられません;;」
「だめ、食べなさい。」
しかたなく(お腹もすいてるし^^)、一口すくって食べる。
もっと指に力が入る。
ハンカチを手にして口を押さえて、咀嚼と快感を同時にこなす。
ダメ、それじゃあ、どちらにも集中できない。
「那智さん、すぐ食べてしまうから、ちょっと待ってくださいませんか!?」
「ダメ、だってこの様子が面白いんだもん♪」
これはサディスティックなことなのか、それともいじめっこなのか!?混ざっていると思うのです。
そのうち咀嚼は諦めて、口にハンカチを当てたまま気持ち良くなるほうを取るのでした。
そして、一段落してから、口の中の残った物をモグモグする情けなさといったら、SMとはほど遠いように思うのです。
天の邪鬼で負けず嫌いでいじめっこでサディスティックな那智さん。
この人に付き合うには、けっこう大変です。
そして、多分私は「からかわれやすい」性格みたい。
いじめられっこというと悲惨な感じがするから、からかいやすいもしくは「いじられやすい?」。
これもマゾとは違う部分の性質に思うのですが、それはまたの機会に。
どちらもリアクションが命という点では、共通しているかもしれませんけど。
それにしても、人の三大欲求は「睡魔と食欲と性欲」と聞いたことがありますが、それをふたつ同時に味わうのは難く、結局欲求不満な感じになってしまうもののようです。
ブーツを履くのに手間取っていたら、那智さんが先に部屋を出てしまった。
「あっ、ちょっと待ってください、那智さん!」
急いで履いて部屋を出た。
よく利用するそのホテルの部屋はドアを出るとすぐ右にエレベーター、その先に階段がある。
ドアから出たと同時にエレベーターの扉の閉まる音が聞こえた。
「え?もしかして先に降りてしまったの?」
慌ててエレベーターに駆け寄ろうとして、ふと我に帰る。
このホテルは、どちらかというと古いホテル、だけど和室があるし途中で外に出ることも許してくれるから、那智さんのお気に入り。
新しくないから(?)廊下は薄暗いし、階段なんて暗い(笑)。
一人でその空間に取り残されるのは、ちょっと怖いことに気付いてしまった。
わあ、どうしよう一人でエレベーターを待つの嫌だな…と怖がっているのも束の間。
また、別なことに気付いた。
那智さん、どこかに隠れているのかもしれない!!
薄暗い廊下も怖いし、後ろから脅かされるのも怖い。
怖がりな私は、ドアに背を付けて動けなくなってしまった。
階段に隠れているの?
恐る恐る身を乗り出して「那智さん〜、どこにいるのですか〜?」と小さな声で問いかける。
弱々しく一歩エレベーターに向かって踏み出した瞬間、お尻をぎゅっと掴まれた。
「ぎゃああ」
飛び上がって、廊下に響き渡る声を上げてしまっていた。
那智さんは「いじめっこ」だ。
自分でも「小学生レベル」と自嘲している。
それでも、びっくりさせたりするのが楽しいらしい。
性癖とは関係ない部分の話だと思う。
いじめっこがみんなSとも限らなし、Sの人が皆さんが「いじめっこ」的な方法で翻弄させるとも思えない。
だから、那智さんはいじめっこでSの分類。
そんな感じかな?
二人でカラオケに行った時のこと。
お腹がすいたから食事を注文して一休み。
那智さんはパスタで私はカレー。
那智さんは食べるのが早いからさっさと食べ終わってしまった。
私も後に続こうとさくさく食べていると、私のスカートをめくりだしたのだ。
ちょっと待ってください、どうせなら食べ終わってから^^
戸惑いながらもされるがまま腰を浮かせてめくりやすくなるように動く、手にはカレーを持ったままだ。
那智さんの手に乗るように腰を下ろす。
その手が動いて私を気持ち良くさせる。
口にカレーが残っているけど、食べてる場合じゃない。
お皿をテーブルに置いて、気持ち良さにうつむいていると「食べないの?」としらじらしく聞いてくる。
「…食べられません。」
「ダメだよ、食べなきゃ。」指に一層の力を入れながら言う。
「ああ。」声を上げたら口からご飯粒が飛んでしまった。
「口から出してるし〜笑」
この指摘は、たまらなく恥ずかしい!!(見て見ぬ振りも困るけど…)
性的な場面での、ちっとも性的じゃない指摘は、性的なことよりも恥ずかしい。
いじめっこ那智さん。
「そんなこと言わないでください〜(モグモグ)」
「はい、もっと食べて。」
「こんな状態じゃ食べられません;;」
「だめ、食べなさい。」
しかたなく(お腹もすいてるし^^)、一口すくって食べる。
もっと指に力が入る。
ハンカチを手にして口を押さえて、咀嚼と快感を同時にこなす。
ダメ、それじゃあ、どちらにも集中できない。
「那智さん、すぐ食べてしまうから、ちょっと待ってくださいませんか!?」
「ダメ、だってこの様子が面白いんだもん♪」
これはサディスティックなことなのか、それともいじめっこなのか!?混ざっていると思うのです。
そのうち咀嚼は諦めて、口にハンカチを当てたまま気持ち良くなるほうを取るのでした。
そして、一段落してから、口の中の残った物をモグモグする情けなさといったら、SMとはほど遠いように思うのです。
天の邪鬼で負けず嫌いでいじめっこでサディスティックな那智さん。
この人に付き合うには、けっこう大変です。
そして、多分私は「からかわれやすい」性格みたい。
いじめられっこというと悲惨な感じがするから、からかいやすいもしくは「いじられやすい?」。
これもマゾとは違う部分の性質に思うのですが、それはまたの機会に。
どちらもリアクションが命という点では、共通しているかもしれませんけど。
それにしても、人の三大欲求は「睡魔と食欲と性欲」と聞いたことがありますが、それをふたつ同時に味わうのは難く、結局欲求不満な感じになってしまうもののようです。