ラスボス2
独り言
亡くなった父親が生前に覚悟して書いていた手紙を代読するという大役を任された。
その手紙のコピーを持ち帰り、試しに朗読してみる。
はるか(仮名)へ
今日は201◯年7月◯日、はるか誕生日おめでとう。
ああ、ここで、すでに声うるむ。
誕生日に合わせて書いているんだよ。
ペンが持てないほど蝕まれているのに、娘の誕生日を忘れず、いつかの日に向けた手紙を書く覚悟に、1行目でアウト。
続けてみる。
はるかへ
今日は201◯年7月◯日、はるか誕生日おめでとう。
たくさんの人に支えられ今日まで来たけれど、そんなに長くは生きられないことを知っています。
だからはるかに伝えたいことを母さんに代筆してもらいます。
そんなふうにはじまった手紙はなんとか新婦の振り袖姿を見ることができたよろこび、花嫁姿は見られなくてもずっと見守っていることそして、最後に「娘を選んでくれた彼へ」とまだ見ぬ未来の新郎に向けたメッセージが力強い新婦母の筆跡で綴られている。
その手紙は揺るぎない愛情と想像できないほどの強さに溢れていた。
はあ、わたしはこれを全部、数十人いる列席者の前で朗読しなければならないの!?
試しの朗読は終止『涙をこらえるゆえ、上ずりくぐもった聞き取りにくい』音声^^;
かつて、宮◯緑アナウンサーは本番中に涙で声を詰まらせたことがあったが、あれは冷静であるはずのニュースを読み上げる時だったからよかったのだ。
(知ってる?)
聞いている人が冷静である必要のない感動的なシーンで演出側が泣いてしまっては聞いている人たちは引く。
わたしがやらなければならないことは、きちんと聞き取れるように、お父さんの気持ちを少しでも乗せて伝えること。
許されるのはせいぜい『うる』くらいだろう。
はあ、ラスボス…。
気を取り直し、まず新婦母と進行決めにやり取りをする。
わたしは『新婦お色直し退場時』がいいかなと思っていたけど、那智さんは『新婦お手紙の前』がいいと推す。
あうう、たしかにそれが一番いいですけど、それだと最後の最後まで取っておかないといけないし、わたし自身余計に感極まってしまいそうだし、さらに、新婦が泣いちゃってその後手紙を読めないかもしれないから、避けたいなと抵抗する。
でも、結局、『一番感動する』に重点を置き、那智さんの意見を採用^^
その結果を提案しながら、新婦母とのやり取りの中でも、わたしを信頼してもらうように、安心して当日を楽しめるように努めた。
一方。
もう、わたしは会う人会う人にこの話しをしまくった(笑)
こういうのは慣れが必要なのだ。
最初のインパクトは大きいけれど、何度も何度も『うるうる』しているうちに徐々に慣れていくはず。
みんな一様に『うるうる』してくれる(笑)
きっと、この共感もわたしの心にはいいのだろう^^
それでも、家で手紙を開き練習するたびに声が詰まる。
那智さんも「もう、覚えるくらいにしたら(笑)」と^^
そうだ。
手紙だからいけないんだ。
新婦母の直筆からはハンパない気が溢れ出している、これにやられちゃうんだ。
そう思い、手紙をテキストにしてプリントする。
いつもの読みやすいフォントとサイズ。
一箇所だけてにをはが間違っていて、どうしも不自然な部分だけ直した。
これを何度も読む。
何度も読んでいくと徐々に慣れてくる。
ただ、最後の「娘を選んでくれた彼へ」だけは、どうしてもダメだった。
(いま打っててもダメ 笑)
娘さんだけではないく、まだ見ぬ新郎にまで思いを馳せる娘を思う気持ちにどうしてもやられてしまう^^;
でも、ほとんど『うる』くらいで済むようにはなった。
そして、本番当日を迎えるのだった!!
まだ続きますよ〜(笑)
亡くなった父親が生前に覚悟して書いていた手紙を代読するという大役を任された。
その手紙のコピーを持ち帰り、試しに朗読してみる。
はるか(仮名)へ
今日は201◯年7月◯日、はるか誕生日おめでとう。
ああ、ここで、すでに声うるむ。
誕生日に合わせて書いているんだよ。
ペンが持てないほど蝕まれているのに、娘の誕生日を忘れず、いつかの日に向けた手紙を書く覚悟に、1行目でアウト。
続けてみる。
はるかへ
今日は201◯年7月◯日、はるか誕生日おめでとう。
たくさんの人に支えられ今日まで来たけれど、そんなに長くは生きられないことを知っています。
だからはるかに伝えたいことを母さんに代筆してもらいます。
そんなふうにはじまった手紙はなんとか新婦の振り袖姿を見ることができたよろこび、花嫁姿は見られなくてもずっと見守っていることそして、最後に「娘を選んでくれた彼へ」とまだ見ぬ未来の新郎に向けたメッセージが力強い新婦母の筆跡で綴られている。
その手紙は揺るぎない愛情と想像できないほどの強さに溢れていた。
はあ、わたしはこれを全部、数十人いる列席者の前で朗読しなければならないの!?
試しの朗読は終止『涙をこらえるゆえ、上ずりくぐもった聞き取りにくい』音声^^;
かつて、宮◯緑アナウンサーは本番中に涙で声を詰まらせたことがあったが、あれは冷静であるはずのニュースを読み上げる時だったからよかったのだ。
(知ってる?)
聞いている人が冷静である必要のない感動的なシーンで演出側が泣いてしまっては聞いている人たちは引く。
わたしがやらなければならないことは、きちんと聞き取れるように、お父さんの気持ちを少しでも乗せて伝えること。
許されるのはせいぜい『うる』くらいだろう。
はあ、ラスボス…。
気を取り直し、まず新婦母と進行決めにやり取りをする。
わたしは『新婦お色直し退場時』がいいかなと思っていたけど、那智さんは『新婦お手紙の前』がいいと推す。
あうう、たしかにそれが一番いいですけど、それだと最後の最後まで取っておかないといけないし、わたし自身余計に感極まってしまいそうだし、さらに、新婦が泣いちゃってその後手紙を読めないかもしれないから、避けたいなと抵抗する。
でも、結局、『一番感動する』に重点を置き、那智さんの意見を採用^^
その結果を提案しながら、新婦母とのやり取りの中でも、わたしを信頼してもらうように、安心して当日を楽しめるように努めた。
一方。
もう、わたしは会う人会う人にこの話しをしまくった(笑)
こういうのは慣れが必要なのだ。
最初のインパクトは大きいけれど、何度も何度も『うるうる』しているうちに徐々に慣れていくはず。
みんな一様に『うるうる』してくれる(笑)
きっと、この共感もわたしの心にはいいのだろう^^
それでも、家で手紙を開き練習するたびに声が詰まる。
那智さんも「もう、覚えるくらいにしたら(笑)」と^^
そうだ。
手紙だからいけないんだ。
新婦母の直筆からはハンパない気が溢れ出している、これにやられちゃうんだ。
そう思い、手紙をテキストにしてプリントする。
いつもの読みやすいフォントとサイズ。
一箇所だけてにをはが間違っていて、どうしも不自然な部分だけ直した。
これを何度も読む。
何度も読んでいくと徐々に慣れてくる。
ただ、最後の「娘を選んでくれた彼へ」だけは、どうしてもダメだった。
(いま打っててもダメ 笑)
娘さんだけではないく、まだ見ぬ新郎にまで思いを馳せる娘を思う気持ちにどうしてもやられてしまう^^;
でも、ほとんど『うる』くらいで済むようにはなった。
そして、本番当日を迎えるのだった!!
まだ続きますよ〜(笑)
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COMMENT
すでに泣きそう~( >_<)
先日、義理の父が亡くなってしまったばかりなんです。
結婚式では、脳梗塞の後遺症でうまく言葉も出ないのに、私が書いた平仮名の簡単な挨拶文をつっかえたり間違えたりしながらも一生懸命読んでくれた大好きな義父。
そんなこともあって、感情移入しまくりです。゚(゚´Д`゚)゚。
りん子さんの大変さがすごくわかるー!
続きもたのしみにしています!
先日、義理の父が亡くなってしまったばかりなんです。
結婚式では、脳梗塞の後遺症でうまく言葉も出ないのに、私が書いた平仮名の簡単な挨拶文をつっかえたり間違えたりしながらも一生懸命読んでくれた大好きな義父。
そんなこともあって、感情移入しまくりです。゚(゚´Д`゚)゚。
りん子さんの大変さがすごくわかるー!
続きもたのしみにしています!
めぐさん
ようこそーー♪
ねー、わたしも思い出してもうるっとしちゃうよ!
人の優しさというものは、心に響くものだね。
義理のお父さんのお話しもせつなくなってしまいますね。
でも、それを受け取れるめぐさんの優しさもあるのだと思います(^-^)
またよろしね!
ようこそーー♪
ねー、わたしも思い出してもうるっとしちゃうよ!
人の優しさというものは、心に響くものだね。
義理のお父さんのお話しもせつなくなってしまいますね。
でも、それを受け取れるめぐさんの優しさもあるのだと思います(^-^)
またよろしね!