等式

独特な幸福感



朝のお電話タイム。

周囲の雑踏にも『朝』があるんだってことを知ることができるんだよ。

開店前、搬入のトラックが路上に停めるためにバックしてるんだよね、『ピーピーピー』が多いし、みんな無口な感じもするから那智さんの靴音がお昼間よりも響く。


朝ご飯を召し上がるようだ。

「うどん食うぞ〜」

とヘッドセットをしたままお店に入ろうとしてくれている。

このままつながっていていいですか？


自動ドアが開き『ピロピロピロピロ〜』って来店を知らせる。
女性の『いらっしゃいませ〜』と注文をする那智さんの声。
食器や調理器具のぶつかる音に湯気まで見そうだ。

こういうとき、那智さんはヘッドセットをつけたままだけど、わたしも同じようにヘッドセットをしている。
ソファにもたれかかり、空いた両手でスマホをいじったりしている。

ふたり言葉を発することはなく、ただつながっているだけ。

片耳から那智さんの気配を感じつながっていると実感している、これがわたしは大好きなんだ。

うどんをすする音。
吐息。
つゆをごくっと飲む音。


お友達からのメールが面白くて、ふと、那智さんの音がBGMになった。

幸せなBGM。

あ、でも、ちょっともったいないぞ。


そう思ってスマホをおく。

目をつぶり、那智さんの音に集中する。


うどんをすする音。
吐息。
つゆをごくっと飲む音。

ああ、ふしぎ。
うどんをすする音さえ、いとおしい。
ただつながっているだけでこんなにも安心できる。
那智さんの吐息はすこし湿度があって温かい。


鼻の奥がツンとする。


わたしは那智さんという存在がわたしにいてくれることがしあわせだ。
いつも通りの朝、泣きたいくらいそう感じた。



こんな日々流れていってしまうようなシーンを切り取ってブログに残しておきたい。

那智さんが感想に困りそうな内容だったとしても（笑）







今朝の「等式」感想です。
これがストーカーなのかアンテナ感度がよいのかどちらでしょう。このに日常風景を記してくれるのは嬉しいことは確かです。ストーカーについて書きたかったのですが時間切れなのでまた。

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