精神の露出5『シーン3』
非日常的な日常
わんこは、わんこにさせる那智さんのほうが大変。
わんこは拒否より欲求のほうが上回る。
このふたつを肌で感じて、わたしはわんこにしてほしいのだという気持ちを否応なく目の当たりにした2回のわんこの時間、3回目はそれほど時間をあけずにやってきた。
この日は特に最初からわんこのテンションではなかったはずなんだ。
だけど、ちょっと流行っていたのか(笑)
それとも、ここぞというときには連続したほうが快感と幸福が増すと思ったのか。
いつもの広場を通りかかり、たまたま誰もベンチにいなかったのを見てあっさりとわんこをするということが決定していた。
わわわ、いきなり!!
などと抵抗感を表すけど、もちろんそれもウソじゃないけど、でもわたしはもう『無理!!』より『してほしい』が上回ってしまうことを自覚しているから、自分に対して小さくため息をつくような気持ちだった。
諦めと幸福のまざったため息。
午前中だから繁華街でも人が溢れかえっているほどではない。
ほんのすこし朝の空気が残る。
那智さんがベンチに腰かけて、その横に滑り込むようにわたしも座る。
歩道と垂直のベンチに、那智さんが奥でわたしが歩道側。
はい
促された。
簡単にあっさりと。
まるで『奥に座りな』とごく普通に席を譲ってくれるような雰囲気で。
ほとんど那智さんのほうを向いて座っている背中には歩道を行き交う人の気配がする。
チラッと振り返る。
信号待ちの人、足早に通り過ぎる人。
また、ため息。
ちょっとでも目立たないように那智さんの大きな鞄を歩道側に置いてもらって小さな小さな壁にした。
那智さんのわんこになりたい。
ためらう気持ちを凌駕する。
まるで席を譲られたように、ほとんどためらわず静かに体をずらして那智さんの正面に、足の間に収まりタイルに手をつき頭を太ももにくっつける。
なんで正面にするの?(笑)
わわわ、ダメですか!!
恥ずかしくて頭を押当てて下を向いたまま会話がはじまる。
よけいに目立つよ(笑)
ああ、そうか!!
歩道と平行した形で丸々四つん這いを披露してしまったいるんだ。
たしかにわたしは大型犬だから完全に頭隠して尻隠さず状態!!
斜めになったほうがいいでしょ
那智さんはわたしがベンチに沿うように四つん這いになって太ももの外側に頭をつける姿を想像していたみたい。
それなら歩道からはお尻だけだものね(もしくは歩道と反対側に回る?)
それがいきなり足の間に入ってきたものだから修正させたわけ。
でもねぇ、わんことしては基本足の間にいたいでしょ!!(笑)
あわてて足の間で向きを若干斜めにして、すこしごまかした。
四つん這いになる緊張と修正しなくちゃいけない焦りで、複雑な心拍数^^;
はいはい、いいよ、それくらいで
よしとしてくれたようで、手がわたしの首筋を撫ではじめた。
うれしい。
よしよしとなだめるような掌のリズムが、恥ずかしさやためらいやごめなさいの拠り所。
複雑な心拍数を、純粋な興奮に変えてくれる。
那智さんのわんこになれることがとても幸せだ。
この手とこの足下がわたしを幸福にしてくれる。
雑踏が聞こえる。
近くで立ち止まっているようで話し声が大きく聞こえた。
人が近くにいる。
幸福とひりひりする緊張。
首筋を撫でていた手が襟元にのびた。
のばした指が乳首をつまむ。
話し声はまだ近い。
ここは外だ。
あああ、どうしよう。
わたしはこれでも感じてしまうのか。
ううん、これがわたしの求める快感。
幸福と緊張と、じわじわと浸食する気持ちよさ。
快感のスポンジはヒタヒタに水をふくむ。
ぎゅっと握れば溢れそうだ。
でもさすがにこの状況で快感の波に飲み込まれるほどにはならない。
もどかしく、浸食されていくだけ。
はい、いいよ
胸元から手が抜かれ、トントンと頭をやさしく叩かれた。
幸福なわんこの時間はおしまい。
『従わせている 従っている』という互いの強い強い欲求を満たすための露出行為は肌を見せるわけでも撮影もなく、ただ道行く数十人の視界の隅に一瞬映るだけ、街中で埋もれるようにひっそり行われている。
恥ずかしいとか申し訳ないとか、そういう気持ちはいっこうになくならない。
だけど、幸せ?と問われれば、幸せと答えるし、またしてほしい?と聞かれたら、またしてほしいとお願いする。
幸福に従う露出行為。
これが那智さんとわたしが求める形。
室内犬は安心です^^
長々お付き合いくださいまして、ありがとうございました〜^^
最後、また『露出考』です。
<関連エントリー>
カテゴリ『足跡』から
『露出』
『わんこ』
今朝の「等式」感想です。
ベンチに座る私の足が開いた間にりん子の頭がはいる。歩道からは四つんばいになる大型犬が丸見え(笑)りん子の覚悟と想像力が豊富?無い?には驚きます。りん子にとっては視覚がふさがれる形になるので良いかもしれませんがね~
わんこは、わんこにさせる那智さんのほうが大変。
わんこは拒否より欲求のほうが上回る。
このふたつを肌で感じて、わたしはわんこにしてほしいのだという気持ちを否応なく目の当たりにした2回のわんこの時間、3回目はそれほど時間をあけずにやってきた。
この日は特に最初からわんこのテンションではなかったはずなんだ。
だけど、ちょっと流行っていたのか(笑)
それとも、ここぞというときには連続したほうが快感と幸福が増すと思ったのか。
いつもの広場を通りかかり、たまたま誰もベンチにいなかったのを見てあっさりとわんこをするということが決定していた。
わわわ、いきなり!!
などと抵抗感を表すけど、もちろんそれもウソじゃないけど、でもわたしはもう『無理!!』より『してほしい』が上回ってしまうことを自覚しているから、自分に対して小さくため息をつくような気持ちだった。
諦めと幸福のまざったため息。
午前中だから繁華街でも人が溢れかえっているほどではない。
ほんのすこし朝の空気が残る。
那智さんがベンチに腰かけて、その横に滑り込むようにわたしも座る。
歩道と垂直のベンチに、那智さんが奥でわたしが歩道側。
はい
促された。
簡単にあっさりと。
まるで『奥に座りな』とごく普通に席を譲ってくれるような雰囲気で。
ほとんど那智さんのほうを向いて座っている背中には歩道を行き交う人の気配がする。
チラッと振り返る。
信号待ちの人、足早に通り過ぎる人。
また、ため息。
ちょっとでも目立たないように那智さんの大きな鞄を歩道側に置いてもらって小さな小さな壁にした。
那智さんのわんこになりたい。
ためらう気持ちを凌駕する。
まるで席を譲られたように、ほとんどためらわず静かに体をずらして那智さんの正面に、足の間に収まりタイルに手をつき頭を太ももにくっつける。
なんで正面にするの?(笑)
わわわ、ダメですか!!
恥ずかしくて頭を押当てて下を向いたまま会話がはじまる。
よけいに目立つよ(笑)
ああ、そうか!!
歩道と平行した形で丸々四つん這いを披露してしまったいるんだ。
たしかにわたしは大型犬だから完全に頭隠して尻隠さず状態!!
斜めになったほうがいいでしょ
那智さんはわたしがベンチに沿うように四つん這いになって太ももの外側に頭をつける姿を想像していたみたい。
それなら歩道からはお尻だけだものね(もしくは歩道と反対側に回る?)
それがいきなり足の間に入ってきたものだから修正させたわけ。
でもねぇ、わんことしては基本足の間にいたいでしょ!!(笑)
あわてて足の間で向きを若干斜めにして、すこしごまかした。
四つん這いになる緊張と修正しなくちゃいけない焦りで、複雑な心拍数^^;
はいはい、いいよ、それくらいで
よしとしてくれたようで、手がわたしの首筋を撫ではじめた。
うれしい。
よしよしとなだめるような掌のリズムが、恥ずかしさやためらいやごめなさいの拠り所。
複雑な心拍数を、純粋な興奮に変えてくれる。
那智さんのわんこになれることがとても幸せだ。
この手とこの足下がわたしを幸福にしてくれる。
雑踏が聞こえる。
近くで立ち止まっているようで話し声が大きく聞こえた。
人が近くにいる。
幸福とひりひりする緊張。
首筋を撫でていた手が襟元にのびた。
のばした指が乳首をつまむ。
話し声はまだ近い。
ここは外だ。
あああ、どうしよう。
わたしはこれでも感じてしまうのか。
ううん、これがわたしの求める快感。
幸福と緊張と、じわじわと浸食する気持ちよさ。
快感のスポンジはヒタヒタに水をふくむ。
ぎゅっと握れば溢れそうだ。
でもさすがにこの状況で快感の波に飲み込まれるほどにはならない。
もどかしく、浸食されていくだけ。
はい、いいよ
胸元から手が抜かれ、トントンと頭をやさしく叩かれた。
幸福なわんこの時間はおしまい。
『従わせている 従っている』という互いの強い強い欲求を満たすための露出行為は肌を見せるわけでも撮影もなく、ただ道行く数十人の視界の隅に一瞬映るだけ、街中で埋もれるようにひっそり行われている。
恥ずかしいとか申し訳ないとか、そういう気持ちはいっこうになくならない。
だけど、幸せ?と問われれば、幸せと答えるし、またしてほしい?と聞かれたら、またしてほしいとお願いする。
幸福に従う露出行為。
これが那智さんとわたしが求める形。
室内犬は安心です^^
長々お付き合いくださいまして、ありがとうございました〜^^
最後、また『露出考』です。
<関連エントリー>
カテゴリ『足跡』から
『露出』
『わんこ』
今朝の「等式」感想です。
ベンチに座る私の足が開いた間にりん子の頭がはいる。歩道からは四つんばいになる大型犬が丸見え(笑)りん子の覚悟と想像力が豊富?無い?には驚きます。りん子にとっては視覚がふさがれる形になるので良いかもしれませんがね~