実験2
独特な幸福感
服装によってわんこテンションが変わる。
そのラインを見極めようと、密かに実験を続ける。
それによって、もしかしたらわんこを予告されたときに、事前に回避することができるかもしれない。
わんこは物凄い快感にはなるけれど、それと同じくらいハードルは高いのだもの。
つい逃げ腰になっちゃう。
待ち合わせて、いつも通り私の服装を一瞥して、歩き出す。
大きな反応なし。
でも、目の動きで気に入ってくれたのはわかる。
んん?でも、テンション上がらないタイプの服だったのかな?
「那智さん、今日の服いかがですか?」
「うん、かっこいいよ」
やっぱりダメではなかったのね。
でも、テンションアップのコーディネートではないみたい、こういうパターンもあるんだね。
大通りを行く。
この先にマ○○も百貨店コンビニもホテルもある。
この日、新調したヒールが靴擦れを起こしそうで絆創膏を貼っていたのだけど、貼り方が悪くて直したかった。
だから、大通りの銀行ATMのちょっと凹んだスペースで直させてもらうことにしたの。
那智さんにバッグを持ってもらって、しゃがむ。
こんな大通りで情けないけど、靴擦れになってしまうと後が大変だから、ちょっと我慢。
ささっと、両足の絆創膏を張り替えて、立ち上がろうとしたとき。
「そのまま、わんこ。」
え?ここで、こんな大通りで?
しゃがんだまま見上げる、目で問いかける。
「うん。」
目の前には路上駐車した車。
中の男性は窓を開けたまま携帯でしゃべっている。
その前後にも車が駐車している、どれだけの人が車から見ているかわからない。
10時前だから人通りは少ないけど、普通に通行人だっている。
ATMに立ち寄る人影も視界の隅に捉えることができる。
ここで?
ためらいながらもう一度見上げる。
「早く。」
やらせる空気だ。
観念する。
ああ、でも、少し喜んでるかもしれない。
しゃがんだ体勢のまま、手を付く。
「ちゃんと腰を上げて。」
実験かどうかなんて、考える余裕もなく。
体温が上昇するのを感じながら、大通りで四つん這いになった。
そんままモーニングを食べにショップに入った。
向かい合って。
ふと、実験のことを思い出して聞いてみる。
「那智さん、今日わんこのテンションでした?」
「うん。」
「いつからですか?」
「会う前から。」
「え?知りませんでしたよ。」
うん。
りん子、最近、実験してるだろ?
俺が、どの服装でわんこの気分になるか。
で、わざと俺の好みじゃない服を選んで回避することも考えてるだろ。
「はい、実験してました。」
「だからね、今日は好みの服を着てこなかったらわんこにしようと決めてたんだ。」
「なぜ?」
「りん子が俺をコントロールしようとしているから。しようとしただろ?」
「コントロールというか実験してました。」
「わかってたよ、話題にも出してたしね。りん子は俺をコントロールできると思いたくないだろ?」
「じゃあ、今日の服は好みじゃないのですか?」
「好みだよ。だから、しないつもりだった。でも、体勢がわんこっぽかったからさせただけ。」
え、そんな理由?
服装で左右すると実験していたことは見抜かれて、しかも、服装と関係ないことでわんこのテンション。
それがわんこっぽい体勢だったからって。
なんだか、実験が徒労に終わって、ちょっとがっかり。
だけど、だけど。
私はとても幸せだった。
男の人に対して『見下しと不安』を抱えていた私。
男性は私の心の中なんか全然わからず、わかろうともせず、私の『いいこ』を真に受ける。
真に受けて図に乗る男性を密かに見下していた。
それなのに、ほんとは丸ごと愛してほしいから、この見下している感情で接することに不安になる。
ほんとの私は愛してもらえていないと。(端折ってますよ〜。できれば『見下しと不安』を読んでみてね)
那智さんにはその見下しをしたくないと、ずっと素直に心を伝えるように努力してきた。(『疑うことなく身を任せ、素直に表現する』)
大切なことも些細なことも、できる限り。
今回の実験は、そんな大それたことではないかもしれなけど。
もしかしたら、この企てが秘密裏に行えてしまっていたら、『見下しと不安』の小さな小さな種になってしまったかもしれない。
那智さん、気づいてないって。
これは、私にとって、実は大きな不幸に繋がることだ。
そこまでわかっていて、はじめた実験ではなかったけれど。
いま、思えば、怖い。
りん子が俺をコントロールできると思ってはいけない。
それは、『上』の那智さんにとっては不本意なことで。
『下』の私には、物凄い不幸。
(『対等で上下』)
策略や誘導とは、できるだけ無縁のところで那智さんといたい。
もちろん、人間同士の付き合いだ。
言葉を選んだりすることで、誘導してしまうこともあるだろう。
このブログだって、気持ちを書いて那智さんの想像の羽根を広げる役割も果たしている。
だけど、それはお互いわかってやっていることだ。
密かに那智さんの心を操作するようなことはしないでいたい。
私は那智さんの手の中にいる。
そして、素直に受け取り表現していればいい。
嬉しい。
那智さんが密かな実験に気づいてくれた。
そして、私より先に、不幸に繋がる小さな種を摘み取り那智正してくれたことが、とても幸せだった。
実験は失敗だったけど。
私の心見透かされてしまったけど。
これからはただ那智さんの好みで、自分が着たい服を着て会いに行けばいい。
だって、服装だけじゃなくて、体勢でだって、わんこになるんだ。
何だって那智さんの気分次第。
それがいい。
那智さんが軌道那智正してコントロールしてくれて、実は、私はとても自由でいられる気がするのだ。
対等で上下の『下』でいる心地よさを味わっていた。
いや〜、いつものように期待させるような書き方で、結局ノロケかい!!でした^^;
ということで、皆さんよい週末を〜♪(で、ごまかす)
服装によってわんこテンションが変わる。
そのラインを見極めようと、密かに実験を続ける。
それによって、もしかしたらわんこを予告されたときに、事前に回避することができるかもしれない。
わんこは物凄い快感にはなるけれど、それと同じくらいハードルは高いのだもの。
つい逃げ腰になっちゃう。
待ち合わせて、いつも通り私の服装を一瞥して、歩き出す。
大きな反応なし。
でも、目の動きで気に入ってくれたのはわかる。
んん?でも、テンション上がらないタイプの服だったのかな?
「那智さん、今日の服いかがですか?」
「うん、かっこいいよ」
やっぱりダメではなかったのね。
でも、テンションアップのコーディネートではないみたい、こういうパターンもあるんだね。
大通りを行く。
この先にマ○○も百貨店コンビニもホテルもある。
この日、新調したヒールが靴擦れを起こしそうで絆創膏を貼っていたのだけど、貼り方が悪くて直したかった。
だから、大通りの銀行ATMのちょっと凹んだスペースで直させてもらうことにしたの。
那智さんにバッグを持ってもらって、しゃがむ。
こんな大通りで情けないけど、靴擦れになってしまうと後が大変だから、ちょっと我慢。
ささっと、両足の絆創膏を張り替えて、立ち上がろうとしたとき。
「そのまま、わんこ。」
え?ここで、こんな大通りで?
しゃがんだまま見上げる、目で問いかける。
「うん。」
目の前には路上駐車した車。
中の男性は窓を開けたまま携帯でしゃべっている。
その前後にも車が駐車している、どれだけの人が車から見ているかわからない。
10時前だから人通りは少ないけど、普通に通行人だっている。
ATMに立ち寄る人影も視界の隅に捉えることができる。
ここで?
ためらいながらもう一度見上げる。
「早く。」
やらせる空気だ。
観念する。
ああ、でも、少し喜んでるかもしれない。
しゃがんだ体勢のまま、手を付く。
「ちゃんと腰を上げて。」
実験かどうかなんて、考える余裕もなく。
体温が上昇するのを感じながら、大通りで四つん這いになった。
そんままモーニングを食べにショップに入った。
向かい合って。
ふと、実験のことを思い出して聞いてみる。
「那智さん、今日わんこのテンションでした?」
「うん。」
「いつからですか?」
「会う前から。」
「え?知りませんでしたよ。」
うん。
りん子、最近、実験してるだろ?
俺が、どの服装でわんこの気分になるか。
で、わざと俺の好みじゃない服を選んで回避することも考えてるだろ。
「はい、実験してました。」
「だからね、今日は好みの服を着てこなかったらわんこにしようと決めてたんだ。」
「なぜ?」
「りん子が俺をコントロールしようとしているから。しようとしただろ?」
「コントロールというか実験してました。」
「わかってたよ、話題にも出してたしね。りん子は俺をコントロールできると思いたくないだろ?」
「じゃあ、今日の服は好みじゃないのですか?」
「好みだよ。だから、しないつもりだった。でも、体勢がわんこっぽかったからさせただけ。」
え、そんな理由?
服装で左右すると実験していたことは見抜かれて、しかも、服装と関係ないことでわんこのテンション。
それがわんこっぽい体勢だったからって。
なんだか、実験が徒労に終わって、ちょっとがっかり。
だけど、だけど。
私はとても幸せだった。
男の人に対して『見下しと不安』を抱えていた私。
男性は私の心の中なんか全然わからず、わかろうともせず、私の『いいこ』を真に受ける。
真に受けて図に乗る男性を密かに見下していた。
それなのに、ほんとは丸ごと愛してほしいから、この見下している感情で接することに不安になる。
ほんとの私は愛してもらえていないと。(端折ってますよ〜。できれば『見下しと不安』を読んでみてね)
那智さんにはその見下しをしたくないと、ずっと素直に心を伝えるように努力してきた。(『疑うことなく身を任せ、素直に表現する』)
大切なことも些細なことも、できる限り。
今回の実験は、そんな大それたことではないかもしれなけど。
もしかしたら、この企てが秘密裏に行えてしまっていたら、『見下しと不安』の小さな小さな種になってしまったかもしれない。
那智さん、気づいてないって。
これは、私にとって、実は大きな不幸に繋がることだ。
そこまでわかっていて、はじめた実験ではなかったけれど。
いま、思えば、怖い。
りん子が俺をコントロールできると思ってはいけない。
それは、『上』の那智さんにとっては不本意なことで。
『下』の私には、物凄い不幸。
(『対等で上下』)
策略や誘導とは、できるだけ無縁のところで那智さんといたい。
もちろん、人間同士の付き合いだ。
言葉を選んだりすることで、誘導してしまうこともあるだろう。
このブログだって、気持ちを書いて那智さんの想像の羽根を広げる役割も果たしている。
だけど、それはお互いわかってやっていることだ。
密かに那智さんの心を操作するようなことはしないでいたい。
私は那智さんの手の中にいる。
そして、素直に受け取り表現していればいい。
嬉しい。
那智さんが密かな実験に気づいてくれた。
そして、私より先に、不幸に繋がる小さな種を摘み取り那智正してくれたことが、とても幸せだった。
実験は失敗だったけど。
私の心見透かされてしまったけど。
これからはただ那智さんの好みで、自分が着たい服を着て会いに行けばいい。
だって、服装だけじゃなくて、体勢でだって、わんこになるんだ。
何だって那智さんの気分次第。
それがいい。
那智さんが軌道那智正してコントロールしてくれて、実は、私はとても自由でいられる気がするのだ。
対等で上下の『下』でいる心地よさを味わっていた。
いや〜、いつものように期待させるような書き方で、結局ノロケかい!!でした^^;
ということで、皆さんよい週末を〜♪(で、ごまかす)