お知らせです。
独り言
いつもこのブログを訪れて頂きありがとうございます。
りん子は事情により20日位までは更新が出来ないと思います、
せっかく来て頂いても更新がないのは申し訳なく、お知らせ
いたします。
尚、この機会にまだ「惹かれ合う理由」や「宝物」を
全部読んでいない方は是非ご一読ください。
りん子よりこの更新をして欲しいと頼まれましたので
書いていますが、それだけでは面白くありません(笑)
5万ヒットの企画希望がありましたら、どうぞ私にメールを
下さい、お待ちしております。
今後とも「薬指」をよろしくお願いします。
那智
いつもこのブログを訪れて頂きありがとうございます。
りん子は事情により20日位までは更新が出来ないと思います、
せっかく来て頂いても更新がないのは申し訳なく、お知らせ
いたします。
尚、この機会にまだ「惹かれ合う理由」や「宝物」を
全部読んでいない方は是非ご一読ください。
りん子よりこの更新をして欲しいと頼まれましたので
書いていますが、それだけでは面白くありません(笑)
5万ヒットの企画希望がありましたら、どうぞ私にメールを
下さい、お待ちしております。
今後とも「薬指」をよろしくお願いします。
那智
冷や汗その2
独特な幸福感
こんなめずらしいことがあった。
ホテルに私だけ残して、那智さんがどうしても出かけなければならないということ。
一時間半ほど私をホテルに残して、どうしても処理しないといけないことが起こったのだ。
電話でなんとかしようと画策している横で、携帯の液晶に「私のことは気にせずに」とだけ打ち、それを見せてシャワーを浴びに行き、戻ってきたらスーツに着替えてた。
早業!!
「ごめん、ちょっと行ってくる。寝不足なんだろ?寝てな。」
そう言い残して、ささっと出かけて行ってしまった。
玄関までお見送りして、鍵をしめ、さあ、どうしよう♪
那智さんのいない、このちょっとの時間。
ラブホテルで一人で過ごすなんて、はじめての経験。
滅多にないこんな機会をどう過ごそうか、なんだか楽しいぞ。
置いて行かれた事実はどうでもよくなっいて、ワクワクしてしまう。
とりあえず、この日はある理由で洋服が濡れてしまったから、ドライヤーで乾かそう。
けっこう強力に濡れちゃってるから、それだけで20分くらいかかってしまった。
つまらないことに使ってしまったわ。
部屋に戻ってみたら、那智さんから携帯に着信履歴。
かけ直してみても出ないから、もう電車に乗っているのかな。
「洋服乾かしてました。お帰りのとき、どこかでメールくださいね。お風呂入れておきますから。」とメールでお返事して、さあ、次はどうしよう。
両親が出かけて、なんでもいいから悪さしてみようと、タバコを買ってきてソワソワしてる中学生みたいだ。
なんか落ち着かない^^;
広いベッドにでーんと転がって、テレビを付ける。
さっき那智さんが見ていた(普段ほとんど見ないのに、この日は見てたの)エッチチャンネルがいきなり現れる。
わわわ、慌ててチャンネルを変える。
私ったら、ひとりしかいないのに、なぜ慌てる!?
ひとり苦笑い。
一通りザッピングして面白いのないから、消す。
なーにしよっかなー。
無駄に時間だけが過ぎて行く。
めずらしく1人でラブホテルにいるというのに、ただソワソワしてるだけ。
そうだ、那智さんが寝てなって言っていたから、寝てよう。
照明を落として、お布団をかぶって、おやすみなさーい。
……………………
だめだ、眠れない!!
もう45分くらい経ってるから、そのうち那智さんから「いま○○駅」とかメールが来るはずだ。
「メールください」ってお願いしたもの。
そう思うと、それが気になってしまって、眠れない。
そんなことなら、はじめから寝ておけば良かった。
ソワソワだけが先走り、まったく無計画に時間が過ぎる。
そ、そうだ…。
さっきのエッチチャンネル見ちゃおう♪
ああいうのほとんど見たことないし、那智さんが見てるときって恥ずかしくってまじまじと見られないから。
このチャンスに、じっくり見てしまおう!!
テレビのスイッチを入れて、チャンネルを合わせる。
声大きいなぁ、ちょっと音量を下げる。
……。
でも、これさっき那智さんが見てたときから思ってたけど、ほんとに「セックスシーン」しかないのよね。
それって、あんまり面白くない。
もっと、物語があったり、SMチックだったりしたほうがいいのになぁ。
女の子もあんまり可愛くないし。
しばらく見てたけど、まったくのワンパターンにつまらなくなってしまって、結局消す。
でも、ここで音量は元に戻すのを忘れちゃいけないの。
だって、そのチャンネルのままで音量が違ってたら「りん子、見てただろ〜」って意地悪言われかねない。
そこまで警戒してる、私(笑)
もう一時間は過ぎてる。
でも、メールないなぁ。
そろそろ○○駅くらいだと思うのだけど、いいや、お風呂のお湯溜めはじめておこう。
あーあ、つまんない。
結局、私はこのめずらしい状態で、なんにもできずにいる。
つまんないし、もったいないな〜。
ああ、そうだ♪
さっき那智さんが撮った私の画像を見てみよう♪
これも普段私の手元にないし、那智さんと一緒に見るのは恥ずかしくて見られないからね。
デジカメを手に取って、慣れない操作でパワーオン。
アナログ人間の私は、画像を見る画面にするのに、まず四苦八苦。
いろんなボタンを押してやっとその画面にすることができた^^;
一番最初に出て来たのは、那智さんにフェラチオをしてる姿。
ああ、これ、ビデオで撮ってたやつだ!!
うう、動画は生々しいから避けたい…でも、こんな時じゃないと見られないし、那智さんと一緒だと、それも見られない。
しかも、次の画面にする操作も、ちょっと不安。
えーい、見てしまえ!!
再生ボタンらしきものを「カチッ」。
きゃあああああ。
なんて恥ずかしい姿!!!
このときは、ビデオ撮ってるってしばらく気付かなかったから、もうなんか余計に恥ずかしい!!!
うわっ、私フェラチオして喜んで呻き声上げてる!!!!
意外と鮮明な音声と生々しい動きに、自分のような、他人のそれを見ているような、見たいけど見たくないという不思議な感じ。
那智さんが何か話しかけてる。
顔を上げて答える私。
なんだか濃厚な空気。
「コンコンコンッ」
…コンコンコンッ?
何?ノック!?
えええええ!?那智さん?帰って来たの!?
「コンコンコンッ」
急かすようにもう一回。
ああ、ドア開けなきゃ!
でも、これどうしよう!!
エッチテレビ見てるより、自分のエッチ姿を見てたほうが、数倍恥ずかしいぞ!!
消したい、でも、アナログな私はどうしたらよいかわからず、デジカメをコロコロと掌でこねて、慌てふためく。
ドア開けなきゃ!!
すぐ開けないと「エッチテレビ見てただろ〜」って意地悪言われちゃう!!
見てないのに!!(自分の見てたけど^^;)
デジカメをこねくり回しながら、ドアに近づく。
その間も、意外と鮮明な音声が、私の呻き声を響かせてる。
あわあわしながら鍵を開け、ささっと部屋に戻って、なんとか停止ボタンを押す。
鮮明な音声は、那智さんがドアを開けた瞬間にも聞こえていたようで「いまエッチテレビ観てただろ〜」と早速突っ込まれてしまう。
「それは違います。」と否定しても、「じゃあ、なんの声?」かは答えられない(泣)
結局「りん子のすけべ」とからかわれることにはかわりなく、ああ、いったい私の貴重なラブホテルひとり体験はなにか実入りはあったのか…、それなら素直にお昼寝をしているべきだったと、ため息とあくびで幕を閉じたのだった。
「寝てろ」と言ったから寝てるもんだとばっかり思ってて、ギリギリまで寝かせてあげようとメールチェックもしないでそのままドアまで来た、と那智さんは言ってるけど、そのうち何%はいきなり帰って驚かしてやろうという気持ちがあったんじゃないかしら、那智さん^^
しばらく夏休みをいただきました。
それでも、来てくださる方がいることに感謝して、これからもよろしくお願いします^^
こんなめずらしいことがあった。
ホテルに私だけ残して、那智さんがどうしても出かけなければならないということ。
一時間半ほど私をホテルに残して、どうしても処理しないといけないことが起こったのだ。
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早業!!
「ごめん、ちょっと行ってくる。寝不足なんだろ?寝てな。」
そう言い残して、ささっと出かけて行ってしまった。
玄関までお見送りして、鍵をしめ、さあ、どうしよう♪
那智さんのいない、このちょっとの時間。
ラブホテルで一人で過ごすなんて、はじめての経験。
滅多にないこんな機会をどう過ごそうか、なんだか楽しいぞ。
置いて行かれた事実はどうでもよくなっいて、ワクワクしてしまう。
とりあえず、この日はある理由で洋服が濡れてしまったから、ドライヤーで乾かそう。
けっこう強力に濡れちゃってるから、それだけで20分くらいかかってしまった。
つまらないことに使ってしまったわ。
部屋に戻ってみたら、那智さんから携帯に着信履歴。
かけ直してみても出ないから、もう電車に乗っているのかな。
「洋服乾かしてました。お帰りのとき、どこかでメールくださいね。お風呂入れておきますから。」とメールでお返事して、さあ、次はどうしよう。
両親が出かけて、なんでもいいから悪さしてみようと、タバコを買ってきてソワソワしてる中学生みたいだ。
なんか落ち着かない^^;
広いベッドにでーんと転がって、テレビを付ける。
さっき那智さんが見ていた(普段ほとんど見ないのに、この日は見てたの)エッチチャンネルがいきなり現れる。
わわわ、慌ててチャンネルを変える。
私ったら、ひとりしかいないのに、なぜ慌てる!?
ひとり苦笑い。
一通りザッピングして面白いのないから、消す。
なーにしよっかなー。
無駄に時間だけが過ぎて行く。
めずらしく1人でラブホテルにいるというのに、ただソワソワしてるだけ。
そうだ、那智さんが寝てなって言っていたから、寝てよう。
照明を落として、お布団をかぶって、おやすみなさーい。
……………………
だめだ、眠れない!!
もう45分くらい経ってるから、そのうち那智さんから「いま○○駅」とかメールが来るはずだ。
「メールください」ってお願いしたもの。
そう思うと、それが気になってしまって、眠れない。
そんなことなら、はじめから寝ておけば良かった。
ソワソワだけが先走り、まったく無計画に時間が過ぎる。
そ、そうだ…。
さっきのエッチチャンネル見ちゃおう♪
ああいうのほとんど見たことないし、那智さんが見てるときって恥ずかしくってまじまじと見られないから。
このチャンスに、じっくり見てしまおう!!
テレビのスイッチを入れて、チャンネルを合わせる。
声大きいなぁ、ちょっと音量を下げる。
……。
でも、これさっき那智さんが見てたときから思ってたけど、ほんとに「セックスシーン」しかないのよね。
それって、あんまり面白くない。
もっと、物語があったり、SMチックだったりしたほうがいいのになぁ。
女の子もあんまり可愛くないし。
しばらく見てたけど、まったくのワンパターンにつまらなくなってしまって、結局消す。
でも、ここで音量は元に戻すのを忘れちゃいけないの。
だって、そのチャンネルのままで音量が違ってたら「りん子、見てただろ〜」って意地悪言われかねない。
そこまで警戒してる、私(笑)
もう一時間は過ぎてる。
でも、メールないなぁ。
そろそろ○○駅くらいだと思うのだけど、いいや、お風呂のお湯溜めはじめておこう。
あーあ、つまんない。
結局、私はこのめずらしい状態で、なんにもできずにいる。
つまんないし、もったいないな〜。
ああ、そうだ♪
さっき那智さんが撮った私の画像を見てみよう♪
これも普段私の手元にないし、那智さんと一緒に見るのは恥ずかしくて見られないからね。
デジカメを手に取って、慣れない操作でパワーオン。
アナログ人間の私は、画像を見る画面にするのに、まず四苦八苦。
いろんなボタンを押してやっとその画面にすることができた^^;
一番最初に出て来たのは、那智さんにフェラチオをしてる姿。
ああ、これ、ビデオで撮ってたやつだ!!
うう、動画は生々しいから避けたい…でも、こんな時じゃないと見られないし、那智さんと一緒だと、それも見られない。
しかも、次の画面にする操作も、ちょっと不安。
えーい、見てしまえ!!
再生ボタンらしきものを「カチッ」。
きゃあああああ。
なんて恥ずかしい姿!!!
このときは、ビデオ撮ってるってしばらく気付かなかったから、もうなんか余計に恥ずかしい!!!
うわっ、私フェラチオして喜んで呻き声上げてる!!!!
意外と鮮明な音声と生々しい動きに、自分のような、他人のそれを見ているような、見たいけど見たくないという不思議な感じ。
那智さんが何か話しかけてる。
顔を上げて答える私。
なんだか濃厚な空気。
「コンコンコンッ」
…コンコンコンッ?
何?ノック!?
えええええ!?那智さん?帰って来たの!?
「コンコンコンッ」
急かすようにもう一回。
ああ、ドア開けなきゃ!
でも、これどうしよう!!
エッチテレビ見てるより、自分のエッチ姿を見てたほうが、数倍恥ずかしいぞ!!
消したい、でも、アナログな私はどうしたらよいかわからず、デジカメをコロコロと掌でこねて、慌てふためく。
ドア開けなきゃ!!
すぐ開けないと「エッチテレビ見てただろ〜」って意地悪言われちゃう!!
見てないのに!!(自分の見てたけど^^;)
デジカメをこねくり回しながら、ドアに近づく。
その間も、意外と鮮明な音声が、私の呻き声を響かせてる。
あわあわしながら鍵を開け、ささっと部屋に戻って、なんとか停止ボタンを押す。
鮮明な音声は、那智さんがドアを開けた瞬間にも聞こえていたようで「いまエッチテレビ観てただろ〜」と早速突っ込まれてしまう。
「それは違います。」と否定しても、「じゃあ、なんの声?」かは答えられない(泣)
結局「りん子のすけべ」とからかわれることにはかわりなく、ああ、いったい私の貴重なラブホテルひとり体験はなにか実入りはあったのか…、それなら素直にお昼寝をしているべきだったと、ため息とあくびで幕を閉じたのだった。
「寝てろ」と言ったから寝てるもんだとばっかり思ってて、ギリギリまで寝かせてあげようとメールチェックもしないでそのままドアまで来た、と那智さんは言ってるけど、そのうち何%はいきなり帰って驚かしてやろうという気持ちがあったんじゃないかしら、那智さん^^
しばらく夏休みをいただきました。
それでも、来てくださる方がいることに感謝して、これからもよろしくお願いします^^
夢が叶うとき1
非日常的な日常
那智さんに出会う数年前、私はこんな夢を見た。
「惹かれ合う理由」の「2回目の旅1」の冒頭部分に書いた夢。
夢の中で、私は白いコットンのワンピースを着てデパートの入り口のような人の往来の激しい場所に立っている。
知らない男性(夢の中では、その人のことは知ってる感覚だった)が私の前に立ち、ビールのピッチャーくらいの量の水を静かに頭からかけていくのだ。
髪を伝い滴り落ちる水が、頬を濡らしワンピースに縞模様を作る。
ワンピースの濡れた部分が体に張り付き、断片的に透けて下着が写る。
「どうしよう、透けちゃう」一生懸命両手で隠すけど、縞模様が次から次に増えて隠しきれない。
「今度は下着を着けないでおいで。」
男性が私に言う。
困った、下着を着けなかったら、今度はもっと恥ずかしい部分が透けてしまう。
とてもとても困りながらも、私はまた必ずそれをされに来てしまうのだろうなと、心の片隅で思うのだ。
こんな夢。
目が覚めてこれに感じている自分に、どうしようもないM性のようなものを感じてしまって、困惑した。
あの夢は、私の自覚するMの部分の象徴のようだ。
あの夢の何が、私の心を揺さぶったのか。
当時あれを見た後、「私は困らされたいんだ」って思った。
方法は何でもいいから、困らせてほしい、追い詰めてほしい。
そして、困りながら従いたい。
そんな願望。
そして、「水」。
思春期のころ、雨が降ってるのにわざと傘を閉じて濡れて帰った。
下着を着けたままシャワーをかけて1人で遊んだこともある。
濡れる、洋服ごと濡れてしまって後戻りできないような姿。
水によってできる、ぐちゃぐちゃな状態。
これも、私のMに触れる。
それだけだと思ってた。
「困ること」「ぐちゃぐちゃな状態」そのふたつが私のMの大きなファクターだと思ってた。
もうひとつ、あらためて自覚した。
それは人目だ。
外ということだ。
それは「困る」方法のひとつかと思っていたけど、違った。
外がいいということだった。
いままでだって、散々露出は気持ちいいとかわんこになるの幸せとか言ってるくせに、何を今更とも思うけど。
それはどこか「困る」ことのひとつと自分で理解していたの。
困るけど、困るから、いいと。
ああ、でも、外がいいって気が付いちゃった。
すごーく困るけど、みなさんにご迷惑を掛けてしまいそうで、すごく困るけど、お外がいい。
あの夢は、3つの私のM願望の表れだったんだ。
でも、それはこのときの電話での会話では気付いていなかった。
「明日はりん子の夢を叶えてあげるね。」
予告して恐がらせる(わくわくさせる?)のも好きだけど、どちらかというといきなり「ドッカーン」で動揺させるのが好きな那智さんがこの日は予告してきた。
デートの前日電話でお話し中「明日は○○のワンピースを着て」などと、めずらしくリクエストしてきた後に、この予告。
なんだかわからず、「な、なんですか!?」と慌てる。
「お水かけてあげるね。」
深いため息をついて目を閉じる。
またこの瞬間、幸福な死刑宣告の瞬間。
絶対無理、でも、数%は喜んでる、そうして最後にはいつもその数%の強烈な喜びに支配されてしまう。
何度となく味わった自分の心がわかっているから、この瞬間は静かに目を閉じる。
でも!でも!!ほんとなの!?
「静かに目を閉じる」なんてかっこつけていられないよー!!
だって、外で、人前で頭から水をかけられるのよ。
那智さんのことだから、人気のない公園でなんてしてくれるわけない!!
「逮捕されない」不思議なお外遊びは、人気があるから面白いのだそうだもの…。(逆に人気がないとそれはそれですごいことになりかねない^^;)
だから、絶対普通に人が往来してる場所だもの。
そんな落ち着いてなんていられないわ!!
困る。
でも、心のどこかで「わくわく」してる。
困らされてる、そして、洋服の上からお水をかけられるのだ。
重要な私のMの核の触れるふたつの行為。
これが叶う時が来るのだもの、困りながらもわくわくしてしまってる。
問題は人目だ。
「人に見られそう」なら、困りながらも快感だろう。
でも、人前は避けたい。
いままでも、コンビニ前で四つん這いになったりしてるけど、それはその場で指示されてそれしか道がなかったからできたんだ(って言っても逃げようと思えば逃げられると突っ込まないでね^^)
事前にわかってるなら、それを避ける道を画策したい。
さあ、明日、那智さんと会って、どう展開するのだろう。
言ったけどしないということだってあり得る。
私は、人前を避けて、重要な願望を叶えることができるのか。
すべては、明日、那智さんの気分と私の知恵で決まる。
この時点ではふたつの願望が叶うということで、ドキドキわくわく、その夜は眠りについた。
那智さんに出会う数年前、私はこんな夢を見た。
「惹かれ合う理由」の「2回目の旅1」の冒頭部分に書いた夢。
夢の中で、私は白いコットンのワンピースを着てデパートの入り口のような人の往来の激しい場所に立っている。
知らない男性(夢の中では、その人のことは知ってる感覚だった)が私の前に立ち、ビールのピッチャーくらいの量の水を静かに頭からかけていくのだ。
髪を伝い滴り落ちる水が、頬を濡らしワンピースに縞模様を作る。
ワンピースの濡れた部分が体に張り付き、断片的に透けて下着が写る。
「どうしよう、透けちゃう」一生懸命両手で隠すけど、縞模様が次から次に増えて隠しきれない。
「今度は下着を着けないでおいで。」
男性が私に言う。
困った、下着を着けなかったら、今度はもっと恥ずかしい部分が透けてしまう。
とてもとても困りながらも、私はまた必ずそれをされに来てしまうのだろうなと、心の片隅で思うのだ。
こんな夢。
目が覚めてこれに感じている自分に、どうしようもないM性のようなものを感じてしまって、困惑した。
あの夢は、私の自覚するMの部分の象徴のようだ。
あの夢の何が、私の心を揺さぶったのか。
当時あれを見た後、「私は困らされたいんだ」って思った。
方法は何でもいいから、困らせてほしい、追い詰めてほしい。
そして、困りながら従いたい。
そんな願望。
そして、「水」。
思春期のころ、雨が降ってるのにわざと傘を閉じて濡れて帰った。
下着を着けたままシャワーをかけて1人で遊んだこともある。
濡れる、洋服ごと濡れてしまって後戻りできないような姿。
水によってできる、ぐちゃぐちゃな状態。
これも、私のMに触れる。
それだけだと思ってた。
「困ること」「ぐちゃぐちゃな状態」そのふたつが私のMの大きなファクターだと思ってた。
もうひとつ、あらためて自覚した。
それは人目だ。
外ということだ。
それは「困る」方法のひとつかと思っていたけど、違った。
外がいいということだった。
いままでだって、散々露出は気持ちいいとかわんこになるの幸せとか言ってるくせに、何を今更とも思うけど。
それはどこか「困る」ことのひとつと自分で理解していたの。
困るけど、困るから、いいと。
ああ、でも、外がいいって気が付いちゃった。
すごーく困るけど、みなさんにご迷惑を掛けてしまいそうで、すごく困るけど、お外がいい。
あの夢は、3つの私のM願望の表れだったんだ。
でも、それはこのときの電話での会話では気付いていなかった。
「明日はりん子の夢を叶えてあげるね。」
予告して恐がらせる(わくわくさせる?)のも好きだけど、どちらかというといきなり「ドッカーン」で動揺させるのが好きな那智さんがこの日は予告してきた。
デートの前日電話でお話し中「明日は○○のワンピースを着て」などと、めずらしくリクエストしてきた後に、この予告。
なんだかわからず、「な、なんですか!?」と慌てる。
「お水かけてあげるね。」
深いため息をついて目を閉じる。
またこの瞬間、幸福な死刑宣告の瞬間。
絶対無理、でも、数%は喜んでる、そうして最後にはいつもその数%の強烈な喜びに支配されてしまう。
何度となく味わった自分の心がわかっているから、この瞬間は静かに目を閉じる。
でも!でも!!ほんとなの!?
「静かに目を閉じる」なんてかっこつけていられないよー!!
だって、外で、人前で頭から水をかけられるのよ。
那智さんのことだから、人気のない公園でなんてしてくれるわけない!!
「逮捕されない」不思議なお外遊びは、人気があるから面白いのだそうだもの…。(逆に人気がないとそれはそれですごいことになりかねない^^;)
だから、絶対普通に人が往来してる場所だもの。
そんな落ち着いてなんていられないわ!!
困る。
でも、心のどこかで「わくわく」してる。
困らされてる、そして、洋服の上からお水をかけられるのだ。
重要な私のMの核の触れるふたつの行為。
これが叶う時が来るのだもの、困りながらもわくわくしてしまってる。
問題は人目だ。
「人に見られそう」なら、困りながらも快感だろう。
でも、人前は避けたい。
いままでも、コンビニ前で四つん這いになったりしてるけど、それはその場で指示されてそれしか道がなかったからできたんだ(って言っても逃げようと思えば逃げられると突っ込まないでね^^)
事前にわかってるなら、それを避ける道を画策したい。
さあ、明日、那智さんと会って、どう展開するのだろう。
言ったけどしないということだってあり得る。
私は、人前を避けて、重要な願望を叶えることができるのか。
すべては、明日、那智さんの気分と私の知恵で決まる。
この時点ではふたつの願望が叶うということで、ドキドキわくわく、その夜は眠りについた。
夢が叶うとき2
非日常的な日常
指定はノースリーブのミニのニットワンピース。
黒に細く白いボーダー。
素足に黒いピンヒール。
さすがにこの年でミニワンピは恥ずかしいから、せめてカーディガンを羽織って腕の露出は抑える。
待ち合わせ場所に到着して、那智さんと合流する。
すでにドギマギ緊張気味の私。
「なんでこのタイミングで水かけようって思い付いたかっていうと、暑いだろ〜、水かぶったら気持ちいいだろうな〜って思ったからね(笑)」
確かに、気持ちいいと思います。人前じゃなければ…。
黙ってる私に「よかったね〜、夢が叶うね〜。」なんて言って脅かしてくる。
「那智さん、Mの願望って、それを実現させると凄いことになってしまうのですよ。妄想と実際することには、大きな大きなギャップがあるんです。」
「でも、夢だったんだろ(笑)」
「そうですよ、夢を見ただけです。それがイコール願望かというと、それはさらに大きなギャップがありますよ。夢で見たことと夢見たことは違うでしょ!?」
でも、そう言っても、それは私の「ファンタジー」としてもうしっかり私に根付いてしまっている夢だということはわかってる。
困らされる、洋服の上から水をかけられること。
だから、こう提案してみる。
「那智さん、バスルームでやってくれませんか?バスルームで洋服の上からジャーッて。」
「なんで?それじゃ、全然つまんないよ。」
「いえ、そのほうが人目を気にすることなく夢が叶って、私は遠くに飛んで行っちゃえるんじゃないですか?」
「人目があっても飛んじゃうでしょ?」
「でも、人目がないと違う飛び方するかもしれないですよ。没頭できて。」
「別にりん子が没頭できなくても、それはそれで面白い。それにいつも外で喜んでるしね〜だから、外がいい。」
うう、そうです、喜んでしまってます…。
歩きながら、なんとか部屋の中で叶えてもらうように提案してみるけど、失敗。
結局あわあわしながら、歩いてるだけ。
いつもお世話になってるマ○○が近付いてきた。
2人とも同じことを考えていた。
「入る?」
「はい。」
そうなんだ、もしいつもの3階に上がって人がいなかったら、いまの那智さんの気分だったら、そこで「水」じゃない何かをするだろう。
そして、ある程度満足して、お外でお水は「またいつか」持ち越しされる。
バスルームが却下されたいま、マ○○の3階でお茶を濁して、その実行日を先延ばしにするという方法も取れるわけだ。
私は、その可能性に賭けたの。
もちろん3階に人がいたら何もできない。(那智さんにはもともと人がいる所に後から来たら何もしないという、那智さんルールがあるからね)
何にもできなかったら、後で確実に「水」はすることになる。
そのギャンブルを那智さんは楽しみ、どっちにしても「あわあわ」してる私を面白がって「入る?」と提案したのだ。
私は回避の可能性に賭けて「はい。」と返事をしたのだ。
果たして3階に上がって、目の前に広がったフロアには「いつもより2割増!?」ってくらい人がいた(笑)
ガーン、これじゃあ、どこかお外でお水確定。
最小限の人しかいなくて、「ここで何かされてしまうかもしれない!!」なんて想像の余地がないほど、なんだか今日はたーくさんの人がマ○○の3階にいらっしゃる^^;
那智さんも「これじゃあ、何もできないね〜」と言った感じで苦笑いしてる。
それでも向かい合い席に着いて、笑いながら「ここで何かする?それなら水はやめてもいいよ(笑)」と那智さん。
「いえ!!それは無理です!!」
確実に5組はいる。
「このフロアを四つん這いでぐるっと一周するのは?」
「びっくりされちゃいますよ!!」
「りん子が『失礼しまーす』って言いながら四つん這いで歩くっていうのは?(笑)」
「私が言うんですか!?そんな情けない状態いやです(泣)」
「じゃあ、こっから俺が言ってあげるよ。『すいません、犬通ります』って(笑)」
(ほんの少し、ほんとにほんの少し、「あっ、それなら幸せかも」と思ってしまう私…)
「そしたらりん子は『わん』って返事するのね(笑)」
(前言撤回、やっぱり無理です 泣)
那智さんと私はこういう会話が好きで、それで一瞬盛り上がる^^
いけない、いけない、このままずるずると時間だけが過ぎてしまうと、あとはお外でお水が待っている。
那智さんは、これまた「いつものコンビニ前」でしようとしているみたいだから、せめてそれだけは回避したい。
だって、普通にコンビニの前の駐車スペースよ、そこで頭から水をかけられるなんて、目立ってしまって仕方がないもの。
コンビニの先の角を曲がればホテル街だ。
その曲がった先にビルのドア部分の僅かなくぼみがある。(えっと、パンツでダッシュの時のジーンズを脱いだくぼみ)
そこなら、コンビニ前よりは、まだまし。
それを提案してみよう。
「那智さん、あのくぼみにしてもらえませんか?」
「ええ、ダメだよつまんない。」
うう、無条件では無理よね…。
苦肉の策…。
「……(わざと、さも凄い交換条件を提示してるふうに)じゃあ、那智さん、これならどうでしょう?……カーディガン脱ぎますから、くぼみにしてくださいませんか?」
私の演技力(?)に一瞬那智さんも身を乗り出す雰囲気になるけど、全然大した交換条件じゃないことはすぐわかってしまう。
「ダメダメ〜(笑)」
やっぱり…。
じゃあ、もう一声!!
「(また大げさなアクションで^^)那智さん、くぼみにしてくれたら、裸足になります!!」
「ちょっと面白いかな、でも、ダメ(笑)」
ああ、他にないかしら。
なんとか「人前」から「人に見られるかもしれない」に譲歩してくれる交換条件。
そうしないと、人前でお水になっちゃう!!
困ったり、お水でびしょ濡れになるのは、いまとなっては「してほしい」ことになってしまってる。
その最後のハードル、「確実に人がいる」ことさえなくなったら、私はきっと夢が叶って幸せになれるだろう。
「もう、ない?(笑)じゃ、そろそろ行くよ。」
ああ、神様仏様那智様。
叶えたい、でも、それ以上のことになってしまう。
結局お茶しただけで、マ○○に入る前と何ら変わりなくコンビニに向かうのだった。
わあ、引っ張ってます!!
引っ張るってことは、それだけ私の思い入れが強いということで…お許しくださーい♪
指定はノースリーブのミニのニットワンピース。
黒に細く白いボーダー。
素足に黒いピンヒール。
さすがにこの年でミニワンピは恥ずかしいから、せめてカーディガンを羽織って腕の露出は抑える。
待ち合わせ場所に到着して、那智さんと合流する。
すでにドギマギ緊張気味の私。
「なんでこのタイミングで水かけようって思い付いたかっていうと、暑いだろ〜、水かぶったら気持ちいいだろうな〜って思ったからね(笑)」
確かに、気持ちいいと思います。人前じゃなければ…。
黙ってる私に「よかったね〜、夢が叶うね〜。」なんて言って脅かしてくる。
「那智さん、Mの願望って、それを実現させると凄いことになってしまうのですよ。妄想と実際することには、大きな大きなギャップがあるんです。」
「でも、夢だったんだろ(笑)」
「そうですよ、夢を見ただけです。それがイコール願望かというと、それはさらに大きなギャップがありますよ。夢で見たことと夢見たことは違うでしょ!?」
でも、そう言っても、それは私の「ファンタジー」としてもうしっかり私に根付いてしまっている夢だということはわかってる。
困らされる、洋服の上から水をかけられること。
だから、こう提案してみる。
「那智さん、バスルームでやってくれませんか?バスルームで洋服の上からジャーッて。」
「なんで?それじゃ、全然つまんないよ。」
「いえ、そのほうが人目を気にすることなく夢が叶って、私は遠くに飛んで行っちゃえるんじゃないですか?」
「人目があっても飛んじゃうでしょ?」
「でも、人目がないと違う飛び方するかもしれないですよ。没頭できて。」
「別にりん子が没頭できなくても、それはそれで面白い。それにいつも外で喜んでるしね〜だから、外がいい。」
うう、そうです、喜んでしまってます…。
歩きながら、なんとか部屋の中で叶えてもらうように提案してみるけど、失敗。
結局あわあわしながら、歩いてるだけ。
いつもお世話になってるマ○○が近付いてきた。
2人とも同じことを考えていた。
「入る?」
「はい。」
そうなんだ、もしいつもの3階に上がって人がいなかったら、いまの那智さんの気分だったら、そこで「水」じゃない何かをするだろう。
そして、ある程度満足して、お外でお水は「またいつか」持ち越しされる。
バスルームが却下されたいま、マ○○の3階でお茶を濁して、その実行日を先延ばしにするという方法も取れるわけだ。
私は、その可能性に賭けたの。
もちろん3階に人がいたら何もできない。(那智さんにはもともと人がいる所に後から来たら何もしないという、那智さんルールがあるからね)
何にもできなかったら、後で確実に「水」はすることになる。
そのギャンブルを那智さんは楽しみ、どっちにしても「あわあわ」してる私を面白がって「入る?」と提案したのだ。
私は回避の可能性に賭けて「はい。」と返事をしたのだ。
果たして3階に上がって、目の前に広がったフロアには「いつもより2割増!?」ってくらい人がいた(笑)
ガーン、これじゃあ、どこかお外でお水確定。
最小限の人しかいなくて、「ここで何かされてしまうかもしれない!!」なんて想像の余地がないほど、なんだか今日はたーくさんの人がマ○○の3階にいらっしゃる^^;
那智さんも「これじゃあ、何もできないね〜」と言った感じで苦笑いしてる。
それでも向かい合い席に着いて、笑いながら「ここで何かする?それなら水はやめてもいいよ(笑)」と那智さん。
「いえ!!それは無理です!!」
確実に5組はいる。
「このフロアを四つん這いでぐるっと一周するのは?」
「びっくりされちゃいますよ!!」
「りん子が『失礼しまーす』って言いながら四つん這いで歩くっていうのは?(笑)」
「私が言うんですか!?そんな情けない状態いやです(泣)」
「じゃあ、こっから俺が言ってあげるよ。『すいません、犬通ります』って(笑)」
(ほんの少し、ほんとにほんの少し、「あっ、それなら幸せかも」と思ってしまう私…)
「そしたらりん子は『わん』って返事するのね(笑)」
(前言撤回、やっぱり無理です 泣)
那智さんと私はこういう会話が好きで、それで一瞬盛り上がる^^
いけない、いけない、このままずるずると時間だけが過ぎてしまうと、あとはお外でお水が待っている。
那智さんは、これまた「いつものコンビニ前」でしようとしているみたいだから、せめてそれだけは回避したい。
だって、普通にコンビニの前の駐車スペースよ、そこで頭から水をかけられるなんて、目立ってしまって仕方がないもの。
コンビニの先の角を曲がればホテル街だ。
その曲がった先にビルのドア部分の僅かなくぼみがある。(えっと、パンツでダッシュの時のジーンズを脱いだくぼみ)
そこなら、コンビニ前よりは、まだまし。
それを提案してみよう。
「那智さん、あのくぼみにしてもらえませんか?」
「ええ、ダメだよつまんない。」
うう、無条件では無理よね…。
苦肉の策…。
「……(わざと、さも凄い交換条件を提示してるふうに)じゃあ、那智さん、これならどうでしょう?……カーディガン脱ぎますから、くぼみにしてくださいませんか?」
私の演技力(?)に一瞬那智さんも身を乗り出す雰囲気になるけど、全然大した交換条件じゃないことはすぐわかってしまう。
「ダメダメ〜(笑)」
やっぱり…。
じゃあ、もう一声!!
「(また大げさなアクションで^^)那智さん、くぼみにしてくれたら、裸足になります!!」
「ちょっと面白いかな、でも、ダメ(笑)」
ああ、他にないかしら。
なんとか「人前」から「人に見られるかもしれない」に譲歩してくれる交換条件。
そうしないと、人前でお水になっちゃう!!
困ったり、お水でびしょ濡れになるのは、いまとなっては「してほしい」ことになってしまってる。
その最後のハードル、「確実に人がいる」ことさえなくなったら、私はきっと夢が叶って幸せになれるだろう。
「もう、ない?(笑)じゃ、そろそろ行くよ。」
ああ、神様仏様那智様。
叶えたい、でも、それ以上のことになってしまう。
結局お茶しただけで、マ○○に入る前と何ら変わりなくコンビニに向かうのだった。
わあ、引っ張ってます!!
引っ張るってことは、それだけ私の思い入れが強いということで…お許しくださーい♪
夢が叶うとき3
非日常的な日常
那智さんに付いて行く。
もうすぐコンビニの前だ。
コンビニが視界に入って、私は思わず胸を撫で下ろした。
入り口横のゴミ箱の所に3人の男女がタバコを吸っておしゃべりをしている。
よかった、先に人がいる場合、那智さんはそこでは露出行為(露出というのか!?)はしないはずだ。
このままコンビニでミネラルウォーターを買っている間あの人たちがいてくれたら、コンビニ前はなくなる。
祈るような気持ちで、買い物をする那智さんに付いて行く。
1Lのミネラルウォーターを買って外に出る。
まだ、おしゃべりは続いていた。
ああ、よかった。
那智さんはちょっと残念そうだ。
コンビニを後にして、ホテル街の角に差し掛かり例の「くぼみ」が見えた。
あそこもかなりの「お外」だけど、まあ、コンビニの前よりはまし。
でも、那智さんが私の提案通りにしてくれるはずもなく、その角を曲がらずにそのまま先に進んで行った。
その角より先にはあまり行ったことがない。
10mほど行くと大きめのビルが建っていて、その横にコインパーキングがある。
その入り口が、僅かに歩道から奥に入ってる。
大きなビルが壁になっていて、くぼみよりは一般道路だけど、コンビニよりは拓けていないという絶妙の空間になっていた。
ただ、パーキングを利用しようとする人がいたら、それはとても至近距離。
ああ、どうしよう。
ここで、ここで、頭からお水をかけられるんだ。
2m先は歩道だ。
人が歩いている。
ほんとに、そんなことをするのだろうか。
歩いている人はなんて思うだろう。
痴話げんか?熱中症対策?いずれにしても「変」なことだ。
数年前、私が見たあの夢。
私の中にある「かわった性癖」を突きつけられ、そして、それを持つ自分に救いようのない困惑を感じさせたあの夢。
それと同じことが、いま行われようとしてる。
その、とても変な行いをする覚悟。
そして、あの時感じた困惑から解放されるかもしれないという胸の高鳴り。
コインパーキングの入り口に立ち。
那智さんの手を握って、行動をさえぎる。
腰が引けてしまっている。
胸が高鳴ると言っても、やっぱり「ほんとにそんなことするの!?」という恐怖が強い。
手を握り腰を引き那智さんに訴える。
「嫌がってるんじゃないんです。覚悟決める時間を少しください。」
(かつて、恐怖のあまりしゃがみ込んだことを「拒否」ととられてしまって、更に酷いことに発展してしまった経験があるから、ここは「拒否」じゃないことを伝えておかないと…)
「うん、いいよ。」
大きくため息をついて、辺りを見回す。
コンビニ前よりは、少しだけ人通りが少ないかもしれない。
それでも、サラリーマンやら学生風の女の子の姿が視界に入って、ああ、やっぱり怖い。
「拒否じゃないんです。もう少し、覚悟を決めさせてください。」
もう、立っている力がない。
恐怖とか背徳感とか高揚で両足に力が入らない。
同じようなことを伝えて、ヘナヘナとその場にしゃがみ込んでしまった。
両手で顔を覆い、ため息をついたその時。
冷たい水の衝撃が襲った。
頭から首筋、背中、その冷たい衝撃に体が硬直する。
その瞬間、なんて言ったらいいのだろう、物凄いスピードでシャッターが下りて、すべてが閉ざされたようだった。
目、耳、口、毛穴、理性、モラル、恐怖、すべてが閉ざされたみたい。
もしくは、勢い良く真空のシェルターに放り投げられたみたい。
真空のシェルターなんて状態わからないけど、そんな感覚。
もしくは、足にサメが食い付き勢い良く海中に引きずり込まれたような。
雑踏ではない何かがざわついている、それもちょっと遠くで。
シャッターの下りる音か、シェルターの換気扇か(真空で換気もないけど^^;)、海中で息を吐く音か。
耳に綿を詰められてそれらを聞かされているような不思議な音を聞きながら、孤独な空間を物凄いスピードで移動しているような感じだ。
目を閉じているのに、真っ白だ。
両足には体重が掛かってるはずだけど、実感がない。
周りの存在はわかってる、わかっているけど私だけ違う空間にいる感じだ。
スピード感と不思議な雑音、そして、外部から遮断させた感覚。
衝撃はずっと続いている。
冷たさは全身に染み渡る。
ああ、お水かけられてる。
幸せ、幸せ、幸せ。
凄いスピードで落ちながらシェルターの中で心が躍る。
あり得ないほど、理由はわからないけど大喜びしてる。
その一方で、この瞬間を、染み渡る水のように静かに心に刻む私もいる。
ああ、嬉しい、私、いま夢が叶ってる。
ずっとこうしてほしかったの。
困って、困って、そして、お水をかけてほしかったの。
変な私にしてほしかったの。
あの困惑を、喜びに変えてほしかったの。
絶対に守ってくれると信じて、その姿を人前に晒したかったの。
そう、まわりの存在を認識する中での「シェルター」、これが「お外」の喜びだ。
このまわりを意識してはじめて感じるシェルターが3つ目の願望。
だから、外がいい。
もうずっとお水をかけていてほしい。
大喜びの私と静寂の私、2人の私がそう願っていた。
1Lが、多かったのか少なかったのか、たかだか数十秒だろう。
でも、凄い距離を移動した気分だ。
お水が終わったのはわかったけど、立ち上がれない。
残念ながら、外は「没頭」が長くない。
一部の理性が戻り(それでも一部)、いまの自分を俯瞰する。
ニットワンピはそれほど透けてないだろう。
綿のカーディガンが腕に張り付いて、これが不自然なはずだ。
瞬時に判断して「上、脱いでいいですか?」と顔を覆ったまま聞く。
「いいよ。」
上から声だけが聞こえて、しゃがんで俯いたままささっと脱いだ。
それで安心したのか、そこから立って歩き出した記憶が曖昧なの。
急かされたのか、自分の意志で立ったのか、わからない。
気付いたら、那智さんの後に付いて歩いてる。
ぼんやりとふわふわと歩いてる。
カーディガンを握りしめ、髪も洋服も体もびしょ濡れ、髪からはポタポタと水が滴り落ち、私はすれ違う人の目にどんな風に映ってるのか、それもあまり気にならない。
角を曲がり、ホテルに向かう道に入った。
那智さんの手が私の顎を摘む。
そこで、ビンタ。
またぎゅーんと胸が締め付けられる。
私の頬を叩いたその手をきつく握り、その手だけを頼りにふらふらとホテルに入っていった。
この日、夢が叶った。
困らされて、洋服を濡らされて、外で晒してくれた。
そして、その真空のシェルターを味わわせてもらった。
持て余していた私の中の「変態」を幸福にしてあげられることができて、とても嬉しい。
こんな、変な夢だけど、それを信頼する大好きな那智さんに叶えてもらった。
私の夢が叶った日。
そして、さらに夢は叶っていく。
「今度は下着を着けないで水をかけてあげるね。」こんな予告がそれを教えてくれる。
実は、もうひとつ、あの瞬間に感じたことがあるの。
それは、「お水かけてもらって幸せ」と心が躍ったのは、夢が叶ってるという喜びと、もうひとつ、水遊びの感覚なの^^
「暑いから水かけたら気持ちいいだろうな〜」という、この出来事の発端となった那智さんの言葉がその感覚を植え付けたのかもしれないのだけど。
あのね、犬か小さい子。(またって呆れないでね)
硬直してしゃがみ込んで真空状態の私の脳の何%かは「飼い主に(お父さんに)夏の暑い日に、水遊びしてもらってる犬(女の子)」だったのだ。
そのきゃっきゃとした感じが、とっても楽しくて嬉しかったの。
ああ、これも、私の核になる部分ね。
「夢が叶う」
ただの変態行為だけど、私は私の「この子」によかったねって、心の中でつぶやく。
そうそう、凄く暑い日だったから、純粋に冷たくて気持ちよかったっていうもの、ほんとの感想のひとつ^^
那智さんに付いて行く。
もうすぐコンビニの前だ。
コンビニが視界に入って、私は思わず胸を撫で下ろした。
入り口横のゴミ箱の所に3人の男女がタバコを吸っておしゃべりをしている。
よかった、先に人がいる場合、那智さんはそこでは露出行為(露出というのか!?)はしないはずだ。
このままコンビニでミネラルウォーターを買っている間あの人たちがいてくれたら、コンビニ前はなくなる。
祈るような気持ちで、買い物をする那智さんに付いて行く。
1Lのミネラルウォーターを買って外に出る。
まだ、おしゃべりは続いていた。
ああ、よかった。
那智さんはちょっと残念そうだ。
コンビニを後にして、ホテル街の角に差し掛かり例の「くぼみ」が見えた。
あそこもかなりの「お外」だけど、まあ、コンビニの前よりはまし。
でも、那智さんが私の提案通りにしてくれるはずもなく、その角を曲がらずにそのまま先に進んで行った。
その角より先にはあまり行ったことがない。
10mほど行くと大きめのビルが建っていて、その横にコインパーキングがある。
その入り口が、僅かに歩道から奥に入ってる。
大きなビルが壁になっていて、くぼみよりは一般道路だけど、コンビニよりは拓けていないという絶妙の空間になっていた。
ただ、パーキングを利用しようとする人がいたら、それはとても至近距離。
ああ、どうしよう。
ここで、ここで、頭からお水をかけられるんだ。
2m先は歩道だ。
人が歩いている。
ほんとに、そんなことをするのだろうか。
歩いている人はなんて思うだろう。
痴話げんか?熱中症対策?いずれにしても「変」なことだ。
数年前、私が見たあの夢。
私の中にある「かわった性癖」を突きつけられ、そして、それを持つ自分に救いようのない困惑を感じさせたあの夢。
それと同じことが、いま行われようとしてる。
その、とても変な行いをする覚悟。
そして、あの時感じた困惑から解放されるかもしれないという胸の高鳴り。
コインパーキングの入り口に立ち。
那智さんの手を握って、行動をさえぎる。
腰が引けてしまっている。
胸が高鳴ると言っても、やっぱり「ほんとにそんなことするの!?」という恐怖が強い。
手を握り腰を引き那智さんに訴える。
「嫌がってるんじゃないんです。覚悟決める時間を少しください。」
(かつて、恐怖のあまりしゃがみ込んだことを「拒否」ととられてしまって、更に酷いことに発展してしまった経験があるから、ここは「拒否」じゃないことを伝えておかないと…)
「うん、いいよ。」
大きくため息をついて、辺りを見回す。
コンビニ前よりは、少しだけ人通りが少ないかもしれない。
それでも、サラリーマンやら学生風の女の子の姿が視界に入って、ああ、やっぱり怖い。
「拒否じゃないんです。もう少し、覚悟を決めさせてください。」
もう、立っている力がない。
恐怖とか背徳感とか高揚で両足に力が入らない。
同じようなことを伝えて、ヘナヘナとその場にしゃがみ込んでしまった。
両手で顔を覆い、ため息をついたその時。
冷たい水の衝撃が襲った。
頭から首筋、背中、その冷たい衝撃に体が硬直する。
その瞬間、なんて言ったらいいのだろう、物凄いスピードでシャッターが下りて、すべてが閉ざされたようだった。
目、耳、口、毛穴、理性、モラル、恐怖、すべてが閉ざされたみたい。
もしくは、勢い良く真空のシェルターに放り投げられたみたい。
真空のシェルターなんて状態わからないけど、そんな感覚。
もしくは、足にサメが食い付き勢い良く海中に引きずり込まれたような。
雑踏ではない何かがざわついている、それもちょっと遠くで。
シャッターの下りる音か、シェルターの換気扇か(真空で換気もないけど^^;)、海中で息を吐く音か。
耳に綿を詰められてそれらを聞かされているような不思議な音を聞きながら、孤独な空間を物凄いスピードで移動しているような感じだ。
目を閉じているのに、真っ白だ。
両足には体重が掛かってるはずだけど、実感がない。
周りの存在はわかってる、わかっているけど私だけ違う空間にいる感じだ。
スピード感と不思議な雑音、そして、外部から遮断させた感覚。
衝撃はずっと続いている。
冷たさは全身に染み渡る。
ああ、お水かけられてる。
幸せ、幸せ、幸せ。
凄いスピードで落ちながらシェルターの中で心が躍る。
あり得ないほど、理由はわからないけど大喜びしてる。
その一方で、この瞬間を、染み渡る水のように静かに心に刻む私もいる。
ああ、嬉しい、私、いま夢が叶ってる。
ずっとこうしてほしかったの。
困って、困って、そして、お水をかけてほしかったの。
変な私にしてほしかったの。
あの困惑を、喜びに変えてほしかったの。
絶対に守ってくれると信じて、その姿を人前に晒したかったの。
そう、まわりの存在を認識する中での「シェルター」、これが「お外」の喜びだ。
このまわりを意識してはじめて感じるシェルターが3つ目の願望。
だから、外がいい。
もうずっとお水をかけていてほしい。
大喜びの私と静寂の私、2人の私がそう願っていた。
1Lが、多かったのか少なかったのか、たかだか数十秒だろう。
でも、凄い距離を移動した気分だ。
お水が終わったのはわかったけど、立ち上がれない。
残念ながら、外は「没頭」が長くない。
一部の理性が戻り(それでも一部)、いまの自分を俯瞰する。
ニットワンピはそれほど透けてないだろう。
綿のカーディガンが腕に張り付いて、これが不自然なはずだ。
瞬時に判断して「上、脱いでいいですか?」と顔を覆ったまま聞く。
「いいよ。」
上から声だけが聞こえて、しゃがんで俯いたままささっと脱いだ。
それで安心したのか、そこから立って歩き出した記憶が曖昧なの。
急かされたのか、自分の意志で立ったのか、わからない。
気付いたら、那智さんの後に付いて歩いてる。
ぼんやりとふわふわと歩いてる。
カーディガンを握りしめ、髪も洋服も体もびしょ濡れ、髪からはポタポタと水が滴り落ち、私はすれ違う人の目にどんな風に映ってるのか、それもあまり気にならない。
角を曲がり、ホテルに向かう道に入った。
那智さんの手が私の顎を摘む。
そこで、ビンタ。
またぎゅーんと胸が締め付けられる。
私の頬を叩いたその手をきつく握り、その手だけを頼りにふらふらとホテルに入っていった。
この日、夢が叶った。
困らされて、洋服を濡らされて、外で晒してくれた。
そして、その真空のシェルターを味わわせてもらった。
持て余していた私の中の「変態」を幸福にしてあげられることができて、とても嬉しい。
こんな、変な夢だけど、それを信頼する大好きな那智さんに叶えてもらった。
私の夢が叶った日。
そして、さらに夢は叶っていく。
「今度は下着を着けないで水をかけてあげるね。」こんな予告がそれを教えてくれる。
実は、もうひとつ、あの瞬間に感じたことがあるの。
それは、「お水かけてもらって幸せ」と心が躍ったのは、夢が叶ってるという喜びと、もうひとつ、水遊びの感覚なの^^
「暑いから水かけたら気持ちいいだろうな〜」という、この出来事の発端となった那智さんの言葉がその感覚を植え付けたのかもしれないのだけど。
あのね、犬か小さい子。(またって呆れないでね)
硬直してしゃがみ込んで真空状態の私の脳の何%かは「飼い主に(お父さんに)夏の暑い日に、水遊びしてもらってる犬(女の子)」だったのだ。
そのきゃっきゃとした感じが、とっても楽しくて嬉しかったの。
ああ、これも、私の核になる部分ね。
「夢が叶う」
ただの変態行為だけど、私は私の「この子」によかったねって、心の中でつぶやく。
そうそう、凄く暑い日だったから、純粋に冷たくて気持ちよかったっていうもの、ほんとの感想のひとつ^^