全日本満腹協会
独り言
『全日本満腹協会』というものを発足させたことがある。
発足者のわたしが会長で、あと…友人の子供(小学生)ふたりが会員、全日本でもなんでもないのだけど、わたしこういうくだらないことをまじめなふりして考えるの好きなの^^;。
最後には友人の旦那さんも加わり、わたしは名誉会長、旦那さんが会長に就任して実際の活動はそのご家庭に譲った形になったのだけど、それ以上会員が増えることはなかった。
そりゃあ、そうよね。
健康志向、スタイル維持、いまの世の中『満腹』は敵。
友人を会員に引きずりこもうとしても、「太るからいやーーー。」と断られるのも納得する。
そこでわたしは活動の主旨を説明するのだ。
いっぱい食べればいいというものではないの。
グルメを追求するつもりもない。
毎食、毎食『あ〜、おいしかった。お腹いっぱい♪』と幸せな気分でごちそうさまがしたいだけなんだ。
ダイエットを気にして神経質になったり、食べ過ぎた…といちいち後悔するよりは。
自分の食べたいものを食べたいだけいただいて、『ああ、満足、満足』と感じる生活のほうが豊かなんじゃない?
きっと豊かな気持ちでいれば『食べたいもの、食べたい量』は欲望が決めるのではなくて、『自分の体を考えたもの』に自然と脳が調整してくれるよ、きっと。
だから、『あ〜、おいしかった。お腹いっぱい♪』と言えるご飯タイムの推奨なのだ。
その友人は、わたしより食べることに執着のない子だったので、この主旨もあまり理解してくれなかったけど。
だって、食べることが好きなんだもん。
行列のできるお店や星の数には興味ないのだけど。
ほかほかご飯に卵を落とす瞬間や、おかずを頬張った口にごま塩のかかったご飯を運ぶ瞬間。
あのわくわくするような時間を愛してやまないのだもの。
好きなものを食べる時間が好き。
だから、いまもわたしはほぼ毎食『あ〜、おいしかった。お腹いっぱい♪』と、ひとり満腹協会の普及活動をしているのだ。
って、なぜこんな話をしているかというと。
先月、急な腹痛と高熱で緊急入院させられたのです。
お腹にガズが溜まるような腹痛がはじまり、徐々に腰が重くなり節々が痛くなる。
生理がはじまったばかりだから最初は生理痛かと思っていたけど、立っていられないほどの尋常じゃない腹痛と高熱に、風邪かと思い近所の病院に行ってみたら。
短時間でこの症状はおかしいと、救急車を呼ばれて、あれよあれよと言う間に大きな病院に運び込まれてしまったのです。
急性大腸炎と診断された、それが水曜日。
土曜日の仕事(またこんなときに限って、披露宴ダブル)に支障が出ないように、腹痛を堪え点滴を打ちながら事務所に連絡。
医者に事情を説明して、なんとか土曜日に退院(一時退院も含め)できるように掛け合う。
こういうとき那智さんは名監督(?)。
昔よりまともになっているけれど人に物申すのが苦手なわたしを後ろで操り退院の段取りを設定してくれるんだ^^;
翌日にはほぼ痛みはなくなり微熱になり、『お勧めはできません』と顔を歪める医者に訴え、金曜日には退院して、なんとか仕事先に迷惑をかけることはなかった。
後日、外来で看てもらったら。
急性大腸炎と診断はされたけど、実ははっきりした原因がわかっていないのだ。
先生も『腹痛と発熱の急激さと、強さ(痛さを計る反応があるんですって、それによれば強かったらしい)に対して、早い治りが不可解』なんだそうで、検査をすることになったのです。
それが。
肛門からバリウムを入れてレントゲン検査。
こ、肛門から、バリウム…!?
説明をする優しそうな先生。
「バリウムを入れてレントゲンで検査するんですよ、…お尻から…。」
「はい、はい…。」
ああ、ダメ、わたし、いま複雑な表情してしまってる!!
肛門になにかを注入する情景が生々しく思い描けてしまっていることを悟られまいと意識していることを隠そうとして、余計に意識して、それを意識したことをまた意識するような。
いえ、違うんです、恥ずかしがってなんかいません。だって、検査ですもの、大事な検査ですもの、それ以外のことなんて想像するわけがありません。
真剣に聞こうとすればするほど、真剣とは程遠い表情になってしまっている…。
だって、肛門からバリウムよ!?
どうやって入れるの?
下半身露出させて?
横向き?
まさかお尻をつき上げて、なんてことしないよね!?
なにをどうひっくり返しても『恥ずかしい』にしかならない。
体のことを考えたら、いちいちそんなこと言っていられないのはわかっているけど。
もう、情けないやら恥ずかしいやら。
しかし、その恥ずかしいなんて実はたいした苦痛じゃなかった。
検査の予約を入れて、看護士さんにいろいろ説明してもらう、そこでわたしにとっての本当の苦痛を知らされるのだ。
大腸の検査をするわけだから、当然大腸をきれいにしておかないといけないの。
前日の夜下剤を飲んで、翌朝座薬を入れて、すっきりきれいにするらしい。
説明書には『座薬を入れたら20分は我慢してください』と書いてある…そんな我慢していたらいっちゃいます…なんて説明を聞きながら心の中でひとりボケてみたりして^^;
でも、それもまだ耐えられる。
何が苦痛かって。
前日から食事制限をしないといけないの。
その検査用食事セットが売っていてそれを食べてお薬ですっきりさせるんだね。
もう、他者から食事制限をされることだけでも苦痛だっていうのに。
その内容がこれ。
朝、おかゆとみそ汁。
昼、カロリーバーとセリーと紅茶。
夜、ポタージュスープ。
以上!!
これで、わたしは一日を過ごさないといけないの。
お腹が空くという以前に、心が寂しい。
だって、全日本満腹協会なのよ、わたし。
毎食『あ〜おいしかった、お腹いっぱい♪』としたいのに、それができない寂しさ。
寿命や健康を考えて、あと何万回『あ〜おいしかった、お腹いっぱい♪』が言えるのでしょう。
その限られたうちの3回を、おやつみたいなもので済まさなきゃいけない。
白米を口にすることなく、おかゆでお茶を濁して一日を過ごすなんて、もう、これは精神的苦痛以外何物でもない。
これが、いちばんの苦痛。
でも、ここは苦痛を快楽に変換できる特性を無理矢理発動。(って、ただの『前向き』ともいう)
終わったら、なに食べようっかな〜♪
そう考えてやり過ごすことに。
駅まで出て、いきなりマックでBIGMAC!?
いや、近所のおいしい中華屋さんでチャーハン?
それともまっすぐ家に戻って、ほかほかご飯にウインナー?
やはりここは全日本満腹協会の名誉会長の名に恥じないような、一日ぶりの『あ〜お腹いっぱい、おいしかった♪』の一品を考えなくちゃ。
そう考えると、この苦痛も楽しみのひとつになる。
満腹協会も悪くないかなと思うのでした。
ということで、健康に感謝して。
検査にいってきまーす^^
『全日本満腹協会』というものを発足させたことがある。
発足者のわたしが会長で、あと…友人の子供(小学生)ふたりが会員、全日本でもなんでもないのだけど、わたしこういうくだらないことをまじめなふりして考えるの好きなの^^;。
最後には友人の旦那さんも加わり、わたしは名誉会長、旦那さんが会長に就任して実際の活動はそのご家庭に譲った形になったのだけど、それ以上会員が増えることはなかった。
そりゃあ、そうよね。
健康志向、スタイル維持、いまの世の中『満腹』は敵。
友人を会員に引きずりこもうとしても、「太るからいやーーー。」と断られるのも納得する。
そこでわたしは活動の主旨を説明するのだ。
いっぱい食べればいいというものではないの。
グルメを追求するつもりもない。
毎食、毎食『あ〜、おいしかった。お腹いっぱい♪』と幸せな気分でごちそうさまがしたいだけなんだ。
ダイエットを気にして神経質になったり、食べ過ぎた…といちいち後悔するよりは。
自分の食べたいものを食べたいだけいただいて、『ああ、満足、満足』と感じる生活のほうが豊かなんじゃない?
きっと豊かな気持ちでいれば『食べたいもの、食べたい量』は欲望が決めるのではなくて、『自分の体を考えたもの』に自然と脳が調整してくれるよ、きっと。
だから、『あ〜、おいしかった。お腹いっぱい♪』と言えるご飯タイムの推奨なのだ。
その友人は、わたしより食べることに執着のない子だったので、この主旨もあまり理解してくれなかったけど。
だって、食べることが好きなんだもん。
行列のできるお店や星の数には興味ないのだけど。
ほかほかご飯に卵を落とす瞬間や、おかずを頬張った口にごま塩のかかったご飯を運ぶ瞬間。
あのわくわくするような時間を愛してやまないのだもの。
好きなものを食べる時間が好き。
だから、いまもわたしはほぼ毎食『あ〜、おいしかった。お腹いっぱい♪』と、ひとり満腹協会の普及活動をしているのだ。
って、なぜこんな話をしているかというと。
先月、急な腹痛と高熱で緊急入院させられたのです。
お腹にガズが溜まるような腹痛がはじまり、徐々に腰が重くなり節々が痛くなる。
生理がはじまったばかりだから最初は生理痛かと思っていたけど、立っていられないほどの尋常じゃない腹痛と高熱に、風邪かと思い近所の病院に行ってみたら。
短時間でこの症状はおかしいと、救急車を呼ばれて、あれよあれよと言う間に大きな病院に運び込まれてしまったのです。
急性大腸炎と診断された、それが水曜日。
土曜日の仕事(またこんなときに限って、披露宴ダブル)に支障が出ないように、腹痛を堪え点滴を打ちながら事務所に連絡。
医者に事情を説明して、なんとか土曜日に退院(一時退院も含め)できるように掛け合う。
こういうとき那智さんは名監督(?)。
昔よりまともになっているけれど人に物申すのが苦手なわたしを後ろで操り退院の段取りを設定してくれるんだ^^;
翌日にはほぼ痛みはなくなり微熱になり、『お勧めはできません』と顔を歪める医者に訴え、金曜日には退院して、なんとか仕事先に迷惑をかけることはなかった。
後日、外来で看てもらったら。
急性大腸炎と診断はされたけど、実ははっきりした原因がわかっていないのだ。
先生も『腹痛と発熱の急激さと、強さ(痛さを計る反応があるんですって、それによれば強かったらしい)に対して、早い治りが不可解』なんだそうで、検査をすることになったのです。
それが。
肛門からバリウムを入れてレントゲン検査。
こ、肛門から、バリウム…!?
説明をする優しそうな先生。
「バリウムを入れてレントゲンで検査するんですよ、…お尻から…。」
「はい、はい…。」
ああ、ダメ、わたし、いま複雑な表情してしまってる!!
肛門になにかを注入する情景が生々しく思い描けてしまっていることを悟られまいと意識していることを隠そうとして、余計に意識して、それを意識したことをまた意識するような。
いえ、違うんです、恥ずかしがってなんかいません。だって、検査ですもの、大事な検査ですもの、それ以外のことなんて想像するわけがありません。
真剣に聞こうとすればするほど、真剣とは程遠い表情になってしまっている…。
だって、肛門からバリウムよ!?
どうやって入れるの?
下半身露出させて?
横向き?
まさかお尻をつき上げて、なんてことしないよね!?
なにをどうひっくり返しても『恥ずかしい』にしかならない。
体のことを考えたら、いちいちそんなこと言っていられないのはわかっているけど。
もう、情けないやら恥ずかしいやら。
しかし、その恥ずかしいなんて実はたいした苦痛じゃなかった。
検査の予約を入れて、看護士さんにいろいろ説明してもらう、そこでわたしにとっての本当の苦痛を知らされるのだ。
大腸の検査をするわけだから、当然大腸をきれいにしておかないといけないの。
前日の夜下剤を飲んで、翌朝座薬を入れて、すっきりきれいにするらしい。
説明書には『座薬を入れたら20分は我慢してください』と書いてある…そんな我慢していたらいっちゃいます…なんて説明を聞きながら心の中でひとりボケてみたりして^^;
でも、それもまだ耐えられる。
何が苦痛かって。
前日から食事制限をしないといけないの。
その検査用食事セットが売っていてそれを食べてお薬ですっきりさせるんだね。
もう、他者から食事制限をされることだけでも苦痛だっていうのに。
その内容がこれ。
朝、おかゆとみそ汁。
昼、カロリーバーとセリーと紅茶。
夜、ポタージュスープ。
以上!!
これで、わたしは一日を過ごさないといけないの。
お腹が空くという以前に、心が寂しい。
だって、全日本満腹協会なのよ、わたし。
毎食『あ〜おいしかった、お腹いっぱい♪』としたいのに、それができない寂しさ。
寿命や健康を考えて、あと何万回『あ〜おいしかった、お腹いっぱい♪』が言えるのでしょう。
その限られたうちの3回を、おやつみたいなもので済まさなきゃいけない。
白米を口にすることなく、おかゆでお茶を濁して一日を過ごすなんて、もう、これは精神的苦痛以外何物でもない。
これが、いちばんの苦痛。
でも、ここは苦痛を快楽に変換できる特性を無理矢理発動。(って、ただの『前向き』ともいう)
終わったら、なに食べようっかな〜♪
そう考えてやり過ごすことに。
駅まで出て、いきなりマックでBIGMAC!?
いや、近所のおいしい中華屋さんでチャーハン?
それともまっすぐ家に戻って、ほかほかご飯にウインナー?
やはりここは全日本満腹協会の名誉会長の名に恥じないような、一日ぶりの『あ〜お腹いっぱい、おいしかった♪』の一品を考えなくちゃ。
そう考えると、この苦痛も楽しみのひとつになる。
満腹協会も悪くないかなと思うのでした。
ということで、健康に感謝して。
検査にいってきまーす^^
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