職業選択(前振り1)
惹かれ合う理由
司会を目指す、ずっと前のお話。
司会を目指すきっかけとなった「謝恩会の進行役」に至るまでの長い前振りです。
私が女の集団が苦手だ、と決定的に思ったのは高校1年生の秋の日のことだ。
もともと意地悪な女の子は苦手だな、とは思っていたけど中学校のときは比較的友達に恵まれていて、「誰かをシカトする」みたいなこととは無縁な世界にいた。
時々クラスの強いグループの中で、そんなことが起こるのが、他人事でも「いやなこと」と思ってはいたけれど、対岸の火事だった。
高校に入学して、すぐ出席番号が近い10人くらいが一気に仲良くなった。
それでも、しばらくして「派手」な感じ6人と「普通」な感じ4人に自然に分かれていった。
新しい生活で浮かれ気味だった私は、「派手」なほうに入っていた。(別にケンカとかしたわけじゃないですよ。なんとなく雰囲気で)
中学生のときより、ちょっと刺激的な女の子たちと夏休みを楽しく過ごし、文化祭も体育祭も終わり、少し落ち着いた頃に事件は起こった。
6人のうち、私以外の4人が残りの1人の子(仮に、モモとします)を「生意気」と言い出したのだ。
何が原因か、そもそも原因なんてないのだろう、明らかにわかるような態度でその子を無視しはじめたのだ。
こそこそ話してモモを見て笑う、モモが来たら話しをやめる、もちろんモモのいないところでは、いかにモモが生意気か悪口の応酬だ。
私はこういうとき困ってしまうのだ。
確かに、モモの良くないところもある、でも、それで、彼女を全否定するのがわからないのだ。
「ここは良くない、でも、それと嫌いは違うだろう。」と思ってしまう。
でも、その4人ともとりあえず友達だ(と思っていた)。
悪口の輪に入ってはいるが、私は悪口は言わず、「そうなんだ・・」って相づちだけ打っていた。
モモもその他も友達だから、私は普通に接している。
そうすると、モモは私を頼る。
「最近なんか変じゃない?」相談と共に、彼女らを非難するようなことも言う。
いまの私なら、いろんな解決方法を取れると思うのだけれど、そのころの私は「それはおかしいことだ。」とは、わかっていたけど、解決する術も勇気も持っていなかったから、曖昧な返事しかできない。
「機嫌悪いだけじゃない、様子をみてみたら」程度のアドバイスだ。
その様子をみて4人が私に聞いてくる「モモなんて言っていた?」。
あなたたちを非難していたよなんて言って、余計こじらせるわけにはいかないから、「気にしていたよ。」とだけ報告する。
一緒に悪口が言えたら、楽だろうなと思っていた。
でも、言えない。
そして、ちゃんと解決もできない。
両方に嘘を付くような、板挟みになっていった。
でも、なんで悪口を言わない、孤独になっている子の話を聞いている私が、苦しくならなければいけなのだろう。
だんだんこの状態がいやになり、私は逃れるように1、2日の間、当時付き合っていた男の子と一緒にいる時間を多くした。
5、6時間目が自習になり、その男の子と一緒に早引けして、その子の家に遊びに行った。
夕方、その子の家に彼女らから電話が来る。
学校に私を呼び出すために。
ああ、来たか、と諦めだか、安堵だかわからない気持ち。
もちろん恐怖もある。
でも、どこかで私はこれで見切りを付けられると安堵していた。
「どっち付かずの裏切り者」
呼び出された暗い教室で、私はさんざん文句を言われた。
モモもその中にいた。
つい昨日まで、あんなに悪口を言っていた彼女らは、もうモモと笑い合っている。
モモのほうも、それで納得しているのだろうか、一緒になって私を非難する。
この中で、誰が一番悪いのだろう。
解決しなかった私も「善」ではないのかもしれないが、非難される筋合いもないはずだ。
それでも、私が裏切った悪者というならば、私はその価値観を持つこの中にはいたくない。
とにかく、彼女たちが早く私を仲間から外すと決めてくれないか。
たいして取り乱さず、「裏切ったつもりはないけれど、もしそう感じさせてしまったならば、謝る。そんなに私がいやなら、どうか友達と思わないで。」なんて言うから余計に解放してくらない。
ずっと文句は続くのだ。
泣いてごめんなさいとでも言うと思っているのか。
多分、それを望んでいるのだろう。
でも、そんな気にはなれない。
なんかわからないけど、彼女らは、必死な私が見たいようだ、わけわからない因縁をつけてくる。
「こんなに文句言われて悔しくないの!!悔しかったら、殴ってきなよ。」
う~ん、何が望みかわからない・・。
仕方がないから、ビンタしてやった。全員に。
そしたら、1人づつ叩き返してきた。
グーで殴る子もいた。
とにかく、このバカみたいな茶番劇から解放されたくて、殴り合った。
幸い、本当の悪い集団ではなかったから、暴行や陰湿ないじめに発展することはなかったことだけは感謝しておこう。
それですっきりしたのか、彼女たちは先に帰った。
帰る方向が同じなので、わざと遠回りして帰る。
いつも使わないバス停に行き、バスを待つ。
さすがに、立っている気力はなく、しゃがみこむ。
大きな幹線道路のオレンジ色の外灯。
オレンジに染まって流れる車をぼんやりと見ながら、明日もちゃんと学校に行こう、でも、どうやって過ごそうかと考えていた。
そして、女が集団になって発生する空気は、いやなものだとぼんやりと思っていた。
これ、前振り1です。
まだまだ続きますよ~♪
司会を目指す、ずっと前のお話。
司会を目指すきっかけとなった「謝恩会の進行役」に至るまでの長い前振りです。
私が女の集団が苦手だ、と決定的に思ったのは高校1年生の秋の日のことだ。
もともと意地悪な女の子は苦手だな、とは思っていたけど中学校のときは比較的友達に恵まれていて、「誰かをシカトする」みたいなこととは無縁な世界にいた。
時々クラスの強いグループの中で、そんなことが起こるのが、他人事でも「いやなこと」と思ってはいたけれど、対岸の火事だった。
高校に入学して、すぐ出席番号が近い10人くらいが一気に仲良くなった。
それでも、しばらくして「派手」な感じ6人と「普通」な感じ4人に自然に分かれていった。
新しい生活で浮かれ気味だった私は、「派手」なほうに入っていた。(別にケンカとかしたわけじゃないですよ。なんとなく雰囲気で)
中学生のときより、ちょっと刺激的な女の子たちと夏休みを楽しく過ごし、文化祭も体育祭も終わり、少し落ち着いた頃に事件は起こった。
6人のうち、私以外の4人が残りの1人の子(仮に、モモとします)を「生意気」と言い出したのだ。
何が原因か、そもそも原因なんてないのだろう、明らかにわかるような態度でその子を無視しはじめたのだ。
こそこそ話してモモを見て笑う、モモが来たら話しをやめる、もちろんモモのいないところでは、いかにモモが生意気か悪口の応酬だ。
私はこういうとき困ってしまうのだ。
確かに、モモの良くないところもある、でも、それで、彼女を全否定するのがわからないのだ。
「ここは良くない、でも、それと嫌いは違うだろう。」と思ってしまう。
でも、その4人ともとりあえず友達だ(と思っていた)。
悪口の輪に入ってはいるが、私は悪口は言わず、「そうなんだ・・」って相づちだけ打っていた。
モモもその他も友達だから、私は普通に接している。
そうすると、モモは私を頼る。
「最近なんか変じゃない?」相談と共に、彼女らを非難するようなことも言う。
いまの私なら、いろんな解決方法を取れると思うのだけれど、そのころの私は「それはおかしいことだ。」とは、わかっていたけど、解決する術も勇気も持っていなかったから、曖昧な返事しかできない。
「機嫌悪いだけじゃない、様子をみてみたら」程度のアドバイスだ。
その様子をみて4人が私に聞いてくる「モモなんて言っていた?」。
あなたたちを非難していたよなんて言って、余計こじらせるわけにはいかないから、「気にしていたよ。」とだけ報告する。
一緒に悪口が言えたら、楽だろうなと思っていた。
でも、言えない。
そして、ちゃんと解決もできない。
両方に嘘を付くような、板挟みになっていった。
でも、なんで悪口を言わない、孤独になっている子の話を聞いている私が、苦しくならなければいけなのだろう。
だんだんこの状態がいやになり、私は逃れるように1、2日の間、当時付き合っていた男の子と一緒にいる時間を多くした。
5、6時間目が自習になり、その男の子と一緒に早引けして、その子の家に遊びに行った。
夕方、その子の家に彼女らから電話が来る。
学校に私を呼び出すために。
ああ、来たか、と諦めだか、安堵だかわからない気持ち。
もちろん恐怖もある。
でも、どこかで私はこれで見切りを付けられると安堵していた。
「どっち付かずの裏切り者」
呼び出された暗い教室で、私はさんざん文句を言われた。
モモもその中にいた。
つい昨日まで、あんなに悪口を言っていた彼女らは、もうモモと笑い合っている。
モモのほうも、それで納得しているのだろうか、一緒になって私を非難する。
この中で、誰が一番悪いのだろう。
解決しなかった私も「善」ではないのかもしれないが、非難される筋合いもないはずだ。
それでも、私が裏切った悪者というならば、私はその価値観を持つこの中にはいたくない。
とにかく、彼女たちが早く私を仲間から外すと決めてくれないか。
たいして取り乱さず、「裏切ったつもりはないけれど、もしそう感じさせてしまったならば、謝る。そんなに私がいやなら、どうか友達と思わないで。」なんて言うから余計に解放してくらない。
ずっと文句は続くのだ。
泣いてごめんなさいとでも言うと思っているのか。
多分、それを望んでいるのだろう。
でも、そんな気にはなれない。
なんかわからないけど、彼女らは、必死な私が見たいようだ、わけわからない因縁をつけてくる。
「こんなに文句言われて悔しくないの!!悔しかったら、殴ってきなよ。」
う~ん、何が望みかわからない・・。
仕方がないから、ビンタしてやった。全員に。
そしたら、1人づつ叩き返してきた。
グーで殴る子もいた。
とにかく、このバカみたいな茶番劇から解放されたくて、殴り合った。
幸い、本当の悪い集団ではなかったから、暴行や陰湿ないじめに発展することはなかったことだけは感謝しておこう。
それですっきりしたのか、彼女たちは先に帰った。
帰る方向が同じなので、わざと遠回りして帰る。
いつも使わないバス停に行き、バスを待つ。
さすがに、立っている気力はなく、しゃがみこむ。
大きな幹線道路のオレンジ色の外灯。
オレンジに染まって流れる車をぼんやりと見ながら、明日もちゃんと学校に行こう、でも、どうやって過ごそうかと考えていた。
そして、女が集団になって発生する空気は、いやなものだとぼんやりと思っていた。
これ、前振り1です。
まだまだ続きますよ~♪
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