おいしいもの
りんりん変態ご飯
大事な物が、わたしにとって大事な物が壊れてしまった。
日常生活で、もしかしたら那智さんの次くらいに大事かもしれない。
日常生活でこれがないと、かなりの打撃だ。
それは。
それは、炊飯器!!!
そうなの、炊飯器が壊れてしまったの〜。
白米好きのわたしの。
甘いものより白米の。
別腹があるなら、そこにもご飯を入れていたいわたしの。
わたしの炊飯器が壊れてしまったの。
お昼、ご飯を炊いたとき、出来上がりがちょっとおかしかったんだ。
なんかおいしくない。
お水の量を間違えたのかな、不審に思いながらも食べられなくはないので、そのまま食べた。
夜、お昼の残りもあるけど、とりあえず炊き直してみる。
お水の量もちゃんとチェックして、スイッチオン。
10分後。
炊きあがりを知らせる音が「ピピピピ」。
んんん?おかしい。
普通は数十分はかかるのに、10分なんて。
やっぱり、水の量とかじゃなくて、炊飯器の問題だったのかな。
試しにもう一度、スイッチを押してみる。
今度は、2、3分で「ピピピピ」と鳴ってしまった。
ああ、壊れてるんだ〜。
うう、ショック。
もう10年選手なので、電化製品の寿命なのでしょうから、それは「お疲れさま」と労いますが。
いま!!今夜、おいしいご飯が食べられない!!!
それが、ショック。
いまとなっては、お昼のおいしくないのを食べる気持ちになれないし、かといってコンビニにご飯だけ?
う〜ん、やっぱり白米大好きなわたしは、炊きたてのほかほかが食べたい。
いま、食べられないと思うと、もう無性に炊きたてご飯が欲しくなってしまう。
そうだっ!!
土鍋で炊いてみよう。
以前、わたしの夫は短期間ひとり暮らしをしたことがあって、そのとき片手鍋にお皿を蓋にしてお米を炊いていたという話を聞いたことがある。
「赤子泣いても蓋取るな」なんてまったく無視で、途中空けては水を足してみて、なんてことをしていたそうだ。
それを思い出し、意を決して棚から土鍋を取り出す。
よく、通販とかでおいしく炊ける鍋とかあるもんね、きっと大丈夫。
まったく炊けてない炊飯器のお米を土鍋に移し、ガスの火を着ける。
しばらくして、鍋のふちからふつふつと白い泡が噴き出し中が沸騰してきたのがわかる。
そこで、なんとなく火を弱め、様子を見てみる。
吹きこぼれるほどの勢いはなくなったけど、ずっとふつふつふつふつしてる。
ああ、蓋開けてみたい。
いいよね、多分。
開けてみて、まだ水分が残るお米をひと摘みして口に。
うん、まだちょっと芯がある。
もう一回蓋をして、待つ。
いくら蓋開けてもいいよね、と思っていてもそうそう頻繁に開けるのはどうかと思うので、ここはしばらく我慢。
もう鍋のふちにふつふつと気泡も立たなくなったころ。
ふ〜っとうっすらお米の焦げた匂いがした。
あ、もう、いいんじゃない!?
慌てて蓋を開けたら、炊きたてのいい香りが立ちこめた。
またひと摘み。
まだ、ちょっと芯がある。
そうそう、蒸らさないとね。
再び蓋をして、蒸らす。
我慢、我慢で10分待ち。
もういいでしょう、蓋を開ける。
中には、お米ってこんなに艶やかになるの!?ってくらいのキラキラしたご飯が!!
おいしそ〜〜〜〜〜。
しゃもじでさくっとほぐして、あつあつを一口。
はふはふしながら、噛んだお米は、ふっくら甘くてとってもおいしい。
10年選手の炊飯器さんには申し訳ないけど、同じお米とは思えないほど、おいしい。
そのつやっつやのご飯をお茶碗によそり。
わあ、なにで食べよう^^
そのままでも充分おいしそうだけど。
梅干しを載せて?(那智さん、梅干し嫌いなのですよね^^)
のりの佃煮?
迷った結果。
焼き海苔にお醤油をちょちょっとつけて、ご飯を巻いて。
あああ、もうたまらない。
海苔の食感とお米のふっくらと、お醤油の風味とお米の甘さと。
大満足。
なんだか、とっても贅沢な気分。
はらはらしながら見守って、様子に合わせて調整して、出来上がったそれは味プラス「何か」でとってもおいしいものになりました。
その労力と気持ちを注ぐ時間と出来上がり、どれも全部贅沢な気分にさせてくれた。
なんでも手間暇かけてできあがったものは、贅沢な一品。
ここで、S側の気分を想像してみる。
体でも心でも惜しまず手をかけて変わっていくMは、きっと贅沢な自分だけの一品になるのでしょね。
その味のおいしさは、きっと手をかけた人にだけ味わえるもの。
うんうん、ちょっとS側の気持ちがわからないでもない、かな。
那智さんなんて自分が食べるわけでもないのに、「それならいつも土鍋にしたら?」とか「ガス屋に頼んでガス釜にしたら?」とか、面倒くさがるわたしにあれこれアドバイスしてくれてる。
しまいには、値段まで調べてくれちゃって^^;
おいしいものを手に入れるための情熱は、こちらが驚くほど。(単に世話焼きともいえる)
でも…。
基本、手を掛けてもらう側のわたしは、どんなにその出来上がりがすばらしくても、その情熱がない^^;
それは、いろんな場面でそのようでして、あんなにおいしいと感動したにも関わらず、翌日さっそく新しい炊飯器を買いに電気店へ向かうのでした。
あ〜あ、やっぱり、もしかしたら、最後においしい思いをするのは、面倒を引き受けてる「する側」なのかもしれない。
新しい炊飯器は、10年前のものに比べたら性能もよいようで、まあ、おいしく炊けました。
でも、あの、蓋を開けたときの一口食べたときの喜びを思い出し、情熱のない自分を、ちょっと嘆くのでした。
大事な物が、わたしにとって大事な物が壊れてしまった。
日常生活で、もしかしたら那智さんの次くらいに大事かもしれない。
日常生活でこれがないと、かなりの打撃だ。
それは。
それは、炊飯器!!!
そうなの、炊飯器が壊れてしまったの〜。
白米好きのわたしの。
甘いものより白米の。
別腹があるなら、そこにもご飯を入れていたいわたしの。
わたしの炊飯器が壊れてしまったの。
お昼、ご飯を炊いたとき、出来上がりがちょっとおかしかったんだ。
なんかおいしくない。
お水の量を間違えたのかな、不審に思いながらも食べられなくはないので、そのまま食べた。
夜、お昼の残りもあるけど、とりあえず炊き直してみる。
お水の量もちゃんとチェックして、スイッチオン。
10分後。
炊きあがりを知らせる音が「ピピピピ」。
んんん?おかしい。
普通は数十分はかかるのに、10分なんて。
やっぱり、水の量とかじゃなくて、炊飯器の問題だったのかな。
試しにもう一度、スイッチを押してみる。
今度は、2、3分で「ピピピピ」と鳴ってしまった。
ああ、壊れてるんだ〜。
うう、ショック。
もう10年選手なので、電化製品の寿命なのでしょうから、それは「お疲れさま」と労いますが。
いま!!今夜、おいしいご飯が食べられない!!!
それが、ショック。
いまとなっては、お昼のおいしくないのを食べる気持ちになれないし、かといってコンビニにご飯だけ?
う〜ん、やっぱり白米大好きなわたしは、炊きたてのほかほかが食べたい。
いま、食べられないと思うと、もう無性に炊きたてご飯が欲しくなってしまう。
そうだっ!!
土鍋で炊いてみよう。
以前、わたしの夫は短期間ひとり暮らしをしたことがあって、そのとき片手鍋にお皿を蓋にしてお米を炊いていたという話を聞いたことがある。
「赤子泣いても蓋取るな」なんてまったく無視で、途中空けては水を足してみて、なんてことをしていたそうだ。
それを思い出し、意を決して棚から土鍋を取り出す。
よく、通販とかでおいしく炊ける鍋とかあるもんね、きっと大丈夫。
まったく炊けてない炊飯器のお米を土鍋に移し、ガスの火を着ける。
しばらくして、鍋のふちからふつふつと白い泡が噴き出し中が沸騰してきたのがわかる。
そこで、なんとなく火を弱め、様子を見てみる。
吹きこぼれるほどの勢いはなくなったけど、ずっとふつふつふつふつしてる。
ああ、蓋開けてみたい。
いいよね、多分。
開けてみて、まだ水分が残るお米をひと摘みして口に。
うん、まだちょっと芯がある。
もう一回蓋をして、待つ。
いくら蓋開けてもいいよね、と思っていてもそうそう頻繁に開けるのはどうかと思うので、ここはしばらく我慢。
もう鍋のふちにふつふつと気泡も立たなくなったころ。
ふ〜っとうっすらお米の焦げた匂いがした。
あ、もう、いいんじゃない!?
慌てて蓋を開けたら、炊きたてのいい香りが立ちこめた。
またひと摘み。
まだ、ちょっと芯がある。
そうそう、蒸らさないとね。
再び蓋をして、蒸らす。
我慢、我慢で10分待ち。
もういいでしょう、蓋を開ける。
中には、お米ってこんなに艶やかになるの!?ってくらいのキラキラしたご飯が!!
おいしそ〜〜〜〜〜。
しゃもじでさくっとほぐして、あつあつを一口。
はふはふしながら、噛んだお米は、ふっくら甘くてとってもおいしい。
10年選手の炊飯器さんには申し訳ないけど、同じお米とは思えないほど、おいしい。
そのつやっつやのご飯をお茶碗によそり。
わあ、なにで食べよう^^
そのままでも充分おいしそうだけど。
梅干しを載せて?(那智さん、梅干し嫌いなのですよね^^)
のりの佃煮?
迷った結果。
焼き海苔にお醤油をちょちょっとつけて、ご飯を巻いて。
あああ、もうたまらない。
海苔の食感とお米のふっくらと、お醤油の風味とお米の甘さと。
大満足。
なんだか、とっても贅沢な気分。
はらはらしながら見守って、様子に合わせて調整して、出来上がったそれは味プラス「何か」でとってもおいしいものになりました。
その労力と気持ちを注ぐ時間と出来上がり、どれも全部贅沢な気分にさせてくれた。
なんでも手間暇かけてできあがったものは、贅沢な一品。
ここで、S側の気分を想像してみる。
体でも心でも惜しまず手をかけて変わっていくMは、きっと贅沢な自分だけの一品になるのでしょね。
その味のおいしさは、きっと手をかけた人にだけ味わえるもの。
うんうん、ちょっとS側の気持ちがわからないでもない、かな。
那智さんなんて自分が食べるわけでもないのに、「それならいつも土鍋にしたら?」とか「ガス屋に頼んでガス釜にしたら?」とか、面倒くさがるわたしにあれこれアドバイスしてくれてる。
しまいには、値段まで調べてくれちゃって^^;
おいしいものを手に入れるための情熱は、こちらが驚くほど。(単に世話焼きともいえる)
でも…。
基本、手を掛けてもらう側のわたしは、どんなにその出来上がりがすばらしくても、その情熱がない^^;
それは、いろんな場面でそのようでして、あんなにおいしいと感動したにも関わらず、翌日さっそく新しい炊飯器を買いに電気店へ向かうのでした。
あ〜あ、やっぱり、もしかしたら、最後においしい思いをするのは、面倒を引き受けてる「する側」なのかもしれない。
新しい炊飯器は、10年前のものに比べたら性能もよいようで、まあ、おいしく炊けました。
でも、あの、蓋を開けたときの一口食べたときの喜びを思い出し、情熱のない自分を、ちょっと嘆くのでした。