またわんこです^^;1
非日常的な日常
「欲情しながらおいで」
待ち合わせの場所に向かう電車の中で、またこんなメールを受け取る。
混み合った車内、携帯の画面がそばの人に読まれていないか、咄嗟に辺りを伺う。
「はい」と返事を出して、目を伏せる。
グラスに一気に注ぎ込んだように、私は欲情で満たされていく。
それでも、その一言だけで溢れ出してしまうほどにはならなくて、中途半端な状態がもどかしい。
早く那智さんにあって、もっともっと溢れ出してしまいたい。
誰も気付くはずないと思いながらも混んだ電車の人ごみの中で小さくなって、もどかしさを楽しむ。
「前回と同じところで待ってる」
いつもは駅前の宝くじ売り場が待ち合わせ場所なんだけど、前回はその少し先のオープン前のテナントビルの入り口で待ち合わせた。
ここは、道路から僅かに奥まったところにガラス張りの入り口があり、その脇に防火扉がある。
その防火扉がコの字型に凹んでいて、丸見えより少しましな防壁になってくれるのだ。
それでも角度によっては丸見えで、私は何度もそのコの字の中で遊ばれた。
欲情しながら、そこに来いということだ。
そこで何をされるのか、何をしてもらえるのか、恐ろしくも嬉しい想像をしながら、向かう。
角を曲がって、那智さんの姿を確認して、その背後の景色に驚いて立ち止まる。
コの字型に凹んだところにシャッターが下ろされていて、凹みがなくなってしまってるのだ。
ただの道路に面した、若干奥まったガラス張りの入り口しかない。
「残念だったね〜。これじゃ丸見えだね。」
固まる私に嬉しそうに那智さんが言う。
「後ろ向いて。」
これは私が道路の方を向いて、それに重なるように背後に那智さんが立つ体勢の意味。
何食わぬ顔をしてしっかりと前を向き、後ろから那智さんが手を伸ばして遊ぶのだ。
凹みじゃないから、もうここは道路だ。
物陰で誰か来るかもなんて次元の話じゃない。
普通に道路だ。
後ろからスカートをめくり、下着に指を入れ、触る。
「あの男が気付くかもね。」
見ると5mほど先のガードレールに男の人が腰掛けてる。
多分私たちは不自然だ。
男女が重なるように立っているのだもの。
その不自然さに気付いたら、更にこちらを伺うだろう、そうしたら、私の異変にも気付いてしまうかもしれない。
気持ちいいのだもの。
感じている女の異変に気付いてしまうかもしれない。
こんなところで気持ち良くなって、恥ずかしいし恐いから顔を伏せたい。
でも、普通に立っていないと、余計に目立つ。
顔を上げ、その男性を視界の隅に置き、気付かないでとお願いする。
目の前を足早に人が過ぎていく。
普通にしていられない、気持ち良くて恐くて、我慢できない。
最後の最後で顔を伏せ、雑踏の中で快感を溢れ出す。
手を抜かれたらもう恥ずかしくて、すぐ振り返って道路に背を向ける。
目立たないように、必死に抑えながらジタバタ。
那智さんが鞄を開けて尻尾を見せながら「ここで入れる?」と聞いてくる。
そんなの無理です!!
大きく首を振って拒否すると「マ○○(お馴染みのファストフードです^^;)で自分で入れるのと、ここで俺に入れてもらうのと、どっちがいい?」と選ばせてくれた。(どちらも厳しいけど)
「マ○○がいいです。」
今日は、コートも着てないし短めのスカートだから、尻尾を出して歩く距離が少しでも少ない方がいいと思って、ホテルに近いマ○○を選んだ。
「そう。」と言って鞄の閉めて歩き出す。
今日もわんこになるんだ。
嬉しい。
でも、どんな状況でわんこになるなか、まだわからないから、恐い。
何もかも捨てて那智さんのわんこになりきれてしまえたら、どんなにかいいだろうと思う。
いっそ覆面と目隠しでもしてくれたら、飛んで行っちゃえるのに。
それは叶わないことだから、どんなに幸せを味わえるとわかっていても、やっぱり恐い。
たくさんの不安と一握りのずっしりと思い期待を抱えて、マ○○へ向かうのだった。
那智さんに「またわんこ!?」と言われてしまいましたが、いいもんね〜。
飽きちゃっても、許してね。
続きます^^
「欲情しながらおいで」
待ち合わせの場所に向かう電車の中で、またこんなメールを受け取る。
混み合った車内、携帯の画面がそばの人に読まれていないか、咄嗟に辺りを伺う。
「はい」と返事を出して、目を伏せる。
グラスに一気に注ぎ込んだように、私は欲情で満たされていく。
それでも、その一言だけで溢れ出してしまうほどにはならなくて、中途半端な状態がもどかしい。
早く那智さんにあって、もっともっと溢れ出してしまいたい。
誰も気付くはずないと思いながらも混んだ電車の人ごみの中で小さくなって、もどかしさを楽しむ。
「前回と同じところで待ってる」
いつもは駅前の宝くじ売り場が待ち合わせ場所なんだけど、前回はその少し先のオープン前のテナントビルの入り口で待ち合わせた。
ここは、道路から僅かに奥まったところにガラス張りの入り口があり、その脇に防火扉がある。
その防火扉がコの字型に凹んでいて、丸見えより少しましな防壁になってくれるのだ。
それでも角度によっては丸見えで、私は何度もそのコの字の中で遊ばれた。
欲情しながら、そこに来いということだ。
そこで何をされるのか、何をしてもらえるのか、恐ろしくも嬉しい想像をしながら、向かう。
角を曲がって、那智さんの姿を確認して、その背後の景色に驚いて立ち止まる。
コの字型に凹んだところにシャッターが下ろされていて、凹みがなくなってしまってるのだ。
ただの道路に面した、若干奥まったガラス張りの入り口しかない。
「残念だったね〜。これじゃ丸見えだね。」
固まる私に嬉しそうに那智さんが言う。
「後ろ向いて。」
これは私が道路の方を向いて、それに重なるように背後に那智さんが立つ体勢の意味。
何食わぬ顔をしてしっかりと前を向き、後ろから那智さんが手を伸ばして遊ぶのだ。
凹みじゃないから、もうここは道路だ。
物陰で誰か来るかもなんて次元の話じゃない。
普通に道路だ。
後ろからスカートをめくり、下着に指を入れ、触る。
「あの男が気付くかもね。」
見ると5mほど先のガードレールに男の人が腰掛けてる。
多分私たちは不自然だ。
男女が重なるように立っているのだもの。
その不自然さに気付いたら、更にこちらを伺うだろう、そうしたら、私の異変にも気付いてしまうかもしれない。
気持ちいいのだもの。
感じている女の異変に気付いてしまうかもしれない。
こんなところで気持ち良くなって、恥ずかしいし恐いから顔を伏せたい。
でも、普通に立っていないと、余計に目立つ。
顔を上げ、その男性を視界の隅に置き、気付かないでとお願いする。
目の前を足早に人が過ぎていく。
普通にしていられない、気持ち良くて恐くて、我慢できない。
最後の最後で顔を伏せ、雑踏の中で快感を溢れ出す。
手を抜かれたらもう恥ずかしくて、すぐ振り返って道路に背を向ける。
目立たないように、必死に抑えながらジタバタ。
那智さんが鞄を開けて尻尾を見せながら「ここで入れる?」と聞いてくる。
そんなの無理です!!
大きく首を振って拒否すると「マ○○(お馴染みのファストフードです^^;)で自分で入れるのと、ここで俺に入れてもらうのと、どっちがいい?」と選ばせてくれた。(どちらも厳しいけど)
「マ○○がいいです。」
今日は、コートも着てないし短めのスカートだから、尻尾を出して歩く距離が少しでも少ない方がいいと思って、ホテルに近いマ○○を選んだ。
「そう。」と言って鞄の閉めて歩き出す。
今日もわんこになるんだ。
嬉しい。
でも、どんな状況でわんこになるなか、まだわからないから、恐い。
何もかも捨てて那智さんのわんこになりきれてしまえたら、どんなにかいいだろうと思う。
いっそ覆面と目隠しでもしてくれたら、飛んで行っちゃえるのに。
それは叶わないことだから、どんなに幸せを味わえるとわかっていても、やっぱり恐い。
たくさんの不安と一握りのずっしりと思い期待を抱えて、マ○○へ向かうのだった。
那智さんに「またわんこ!?」と言われてしまいましたが、いいもんね〜。
飽きちゃっても、許してね。
続きます^^