鏡
独特な幸福感
デジカメに付いている動画機能で短い時間(数十秒?数分?)の動いている姿を撮影したことは何回かあるけれど、ビデオカメラを使ってちゃんと撮影したのは、実は一回しかない。
付き合いはじめて半年経たないころに撮影した。
その日は、いつもより長い時間一緒にいられるという日で、SM仕様のホテルに行こうということになって、その時に撮影したのです。
事前にその話を聞いた時から恥ずかしさと困惑でと大騒ぎ。
もちろん大騒ぎしたからって何も変わることはなく、当日を迎え、指示通り全身網タイツで待ち合わせることになる。
ああ、嫌だな、ビデオは写真より生々しくて。
声も入るから、余計に恥ずかしい。
アダルトビデオの女優さんみたいになるわけないのだから、見たら自己嫌悪に陥りそう。
後で、那智さんがなんて言って私を恥ずかしくさせるのかと想像すると、顔から火が出そう。
そして、付き合いだして数ヶ月、もちろん那智さんのことは信じているのだけど、危険を孕んだ不倫でSMをしている私にとって写真以上に危険な存在になりそうで、怖かった。(昔に会った人に撮影された後遺症みたいな感じかな。『惹かれ合う理由』の『2回目の旅1、2』に書いてあります)
部屋に入ってソファに座って一息。
落ち着かない私、煙草を吸う那智さん。
那智さんが私の方をきちんと向いて話しはじめた。
「いまから撮影をするよ。でも、これはりん子を怖がらせたり辱めたりするためにするんじゃない。これを撮ったらりん子にあげる。俺は見ても見なくてもいい。俺に会えないときにりん子が寂しくならないための物にするんだよ。いいね。」
恥ずかしがらせることや追い詰めることもSM。
性的願望を満たすこともSM。
その行為を撮影することも、SMのうちのひとつ。
でも、寂しくさせないためのSMや撮影もあるんだと、そのとき実感した。
ああ、これがこの人のやり方なんだ。
愛情をかけて、酷いことをする。
困っちゃうな、恥ずかしいけど幸せを感じてしまうじゃないですか。
基本的に那智さんはしたいことをする。
だから、この時の那智さんは、私を寂しくさせないことがしたいことなんだとわかって、安心する。
那智さんに会えない日が続いたらこれを見るんだ。
私しか映ってないでしょうけど、那智さんに施されて幸福な私を見ることができる。
そして、その私はきっと那智さんの愛情をたっぷり映す鏡になっているはずだ。
寂しい夜にはこれを見て、鏡に映った那智さんを感じるんだ。
そう知らされて、撮影をしてテープを持ち帰って早速甘美な時間を過ごそうとスイッチオン。
しかし、甘美で素敵な夜は訪れなかった!
後日、見てみたら、そのビデオには、オナニーをする私、お口を使う私、更に浣腸をして排泄する私まで映っているのです。
とんでもなく恥ずかしくて、とてもじゃないけどまともに見られない。
慌てて早送りして、その早送り画面をチラ見しかできなくて、恥ずかしさのあまり悶絶しているうちにビデオは終わっていた。
もう一回観よう。
那智さんの愛を受け取るんだ(笑)
でも、やっぱり早送り…。
それでも指の隙間から、「くーーーっ」っとなりながらもなんとか見る。
ああ、恥ずかしい。
結局そのテープは、その時見ただけで那智さんにお返ししてしまった。
自宅に置くには危険すぎると思ったからだ。(那智さん、持っていますよね?)
だから、それは一晩だけの出来事だった。
二回早送りしただけ。
でも、その中で一カ所だけ早送りをやめてちゃんと見た場面がある。
手首と足首を背中でひとつに縛ってエビ反り状態で床に転がらされている。
口には、ゴルフボールに穴が開いたようなものをくわえる口枷をしている。
何をした後なのか覚えていないのだけど、何かをした後だ(いま思い出せないのが、残念、マッサージ機かな、不二子ちゃんごっこかな)。
髪はボサボサに乱れて、その髪に涎が垂れていて、声にならない呻き声を上げている私は放心して、快感の波を漂うようにゆっくりと僅かに体をくねらせている。
「気持ちいいんだ。」
那智さんの問いかけに、やっと反応して、スロー再生のようにゆっくり顔をカメラに向けて、焦点の合わない目で頷いている。
顔を動かしたから、涎が糸を引いてもっと垂れていく。
そして、また顔を伏せて、唾液にまみれながら快感の海に戻ってしまう。
なんとも幸せそうな私。
気持ち良さそうで、心地良さそうで、見ている私も恥ずかしいけど幸福になる。
羊水に漂う淫乱な胎児。
真っ白で生まれたてのようで、いやらしい。
とても幸せそうな私。
きっと那智さんが見せたかったのは、こういう気持ちなのかなと思って見ていた。
先日、デジカメの動画を見させてもらった。
わんこになってわんこのお皿でおしっこを飲んでいるところ、洗面器におしっこをしているところ、どちらもとても幸せそうだ。
きっと撮影している那智さんの愛情をたっぷり映しているからだ。
デジカメに付いている動画機能で短い時間(数十秒?数分?)の動いている姿を撮影したことは何回かあるけれど、ビデオカメラを使ってちゃんと撮影したのは、実は一回しかない。
付き合いはじめて半年経たないころに撮影した。
その日は、いつもより長い時間一緒にいられるという日で、SM仕様のホテルに行こうということになって、その時に撮影したのです。
事前にその話を聞いた時から恥ずかしさと困惑でと大騒ぎ。
もちろん大騒ぎしたからって何も変わることはなく、当日を迎え、指示通り全身網タイツで待ち合わせることになる。
ああ、嫌だな、ビデオは写真より生々しくて。
声も入るから、余計に恥ずかしい。
アダルトビデオの女優さんみたいになるわけないのだから、見たら自己嫌悪に陥りそう。
後で、那智さんがなんて言って私を恥ずかしくさせるのかと想像すると、顔から火が出そう。
そして、付き合いだして数ヶ月、もちろん那智さんのことは信じているのだけど、危険を孕んだ不倫でSMをしている私にとって写真以上に危険な存在になりそうで、怖かった。(昔に会った人に撮影された後遺症みたいな感じかな。『惹かれ合う理由』の『2回目の旅1、2』に書いてあります)
部屋に入ってソファに座って一息。
落ち着かない私、煙草を吸う那智さん。
那智さんが私の方をきちんと向いて話しはじめた。
「いまから撮影をするよ。でも、これはりん子を怖がらせたり辱めたりするためにするんじゃない。これを撮ったらりん子にあげる。俺は見ても見なくてもいい。俺に会えないときにりん子が寂しくならないための物にするんだよ。いいね。」
恥ずかしがらせることや追い詰めることもSM。
性的願望を満たすこともSM。
その行為を撮影することも、SMのうちのひとつ。
でも、寂しくさせないためのSMや撮影もあるんだと、そのとき実感した。
ああ、これがこの人のやり方なんだ。
愛情をかけて、酷いことをする。
困っちゃうな、恥ずかしいけど幸せを感じてしまうじゃないですか。
基本的に那智さんはしたいことをする。
だから、この時の那智さんは、私を寂しくさせないことがしたいことなんだとわかって、安心する。
那智さんに会えない日が続いたらこれを見るんだ。
私しか映ってないでしょうけど、那智さんに施されて幸福な私を見ることができる。
そして、その私はきっと那智さんの愛情をたっぷり映す鏡になっているはずだ。
寂しい夜にはこれを見て、鏡に映った那智さんを感じるんだ。
そう知らされて、撮影をしてテープを持ち帰って早速甘美な時間を過ごそうとスイッチオン。
しかし、甘美で素敵な夜は訪れなかった!
後日、見てみたら、そのビデオには、オナニーをする私、お口を使う私、更に浣腸をして排泄する私まで映っているのです。
とんでもなく恥ずかしくて、とてもじゃないけどまともに見られない。
慌てて早送りして、その早送り画面をチラ見しかできなくて、恥ずかしさのあまり悶絶しているうちにビデオは終わっていた。
もう一回観よう。
那智さんの愛を受け取るんだ(笑)
でも、やっぱり早送り…。
それでも指の隙間から、「くーーーっ」っとなりながらもなんとか見る。
ああ、恥ずかしい。
結局そのテープは、その時見ただけで那智さんにお返ししてしまった。
自宅に置くには危険すぎると思ったからだ。(那智さん、持っていますよね?)
だから、それは一晩だけの出来事だった。
二回早送りしただけ。
でも、その中で一カ所だけ早送りをやめてちゃんと見た場面がある。
手首と足首を背中でひとつに縛ってエビ反り状態で床に転がらされている。
口には、ゴルフボールに穴が開いたようなものをくわえる口枷をしている。
何をした後なのか覚えていないのだけど、何かをした後だ(いま思い出せないのが、残念、マッサージ機かな、不二子ちゃんごっこかな)。
髪はボサボサに乱れて、その髪に涎が垂れていて、声にならない呻き声を上げている私は放心して、快感の波を漂うようにゆっくりと僅かに体をくねらせている。
「気持ちいいんだ。」
那智さんの問いかけに、やっと反応して、スロー再生のようにゆっくり顔をカメラに向けて、焦点の合わない目で頷いている。
顔を動かしたから、涎が糸を引いてもっと垂れていく。
そして、また顔を伏せて、唾液にまみれながら快感の海に戻ってしまう。
なんとも幸せそうな私。
気持ち良さそうで、心地良さそうで、見ている私も恥ずかしいけど幸福になる。
羊水に漂う淫乱な胎児。
真っ白で生まれたてのようで、いやらしい。
とても幸せそうな私。
きっと那智さんが見せたかったのは、こういう気持ちなのかなと思って見ていた。
先日、デジカメの動画を見させてもらった。
わんこになってわんこのお皿でおしっこを飲んでいるところ、洗面器におしっこをしているところ、どちらもとても幸せそうだ。
きっと撮影している那智さんの愛情をたっぷり映しているからだ。